――撃つしかない。
経験がなかろうが自信がなかろうが、俺に残された道はそれしかないのだ。
俺は、サングラスの首筋を狙うことにした。
もし命中したら、やつは無事じゃすまないだろう。
俺だって、殺人者になんかなりたくない。自分が死ぬのだっていやだ。
だが――自分の愛した女が死ぬのは、そのふたつよりずっとずっといやだった。
当たってくれ……!
祈るような気持ちで、俺は引き金を引いた――。
……!!
耳をつんざくような音が、不気味に響く。
どうなった!?
恐る恐る、目を開けると……。
……何!?
サングラスの野郎は、何事もなかったように立っているではないか!
外したか!
「……ふはははははは! そんな至近距離で外すとは、愚かな素人めが! 我々に逆らったことを後悔しろ!!」
サングラスは、ナイフを振り上げた――。
「よせ! やめろ――っ!!」
――その叫びは、届かなかった。
ナイフは真奈の華奢な体をいとも簡単に貫通し、これでもかと鮮血が吹き出す……。
……全身の力が抜け、俺は真奈と同時に、床にくず折れた。
意識が遠くなってゆく……。
……真奈……。
狂った作戦
(エンディング No.39)
キーワード……ょ