「2007年度平和の集いのご報告」
去る8月12日(日)、松山教会において、分区の平和の集いが開催されました。今年は、伊予市にお住まいで郡中南教会員の大川尋美さんが講師としてお越し下さり、自らの引き揚げの体験をお話くださいました。
大川さんは幼少の頃、旧ソ連との国境近い旧満州の東安という町におられましたが、終戦が近づく頃は、勤労奉仕のため父母とは遠く離れて暮らしておられたそうです。その頃東安は、予期せぬソ連参戦に遭い、父は妻や生まれたばかり息子を避難列車に乗せて「元気で行けよ」と別れを告げ、自分はその地に残りました。むせ返る列車の中、すし詰めになって意識が朦朧となりながらも、母は乳飲み子を死ぬ思いで守り、やっと南満州の四平に辿り着きます。そこで奇跡的に家族が揃うことができましたが、父は二度と戻ることはありませんでした。
大川さんのお話は、参加したすべての者の心に届く、生きた魂の言葉でした。会の様子は、8月14日付の愛媛新聞にも取り上げられました。このような体験を分かち合ってくださった講師の大川さんに心から感謝するとともに、今後も、このような会を持ち続けていかなければならないという思いを強くしました。
(中予分区社会部委員長 義平雅夫)
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