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「中岡博士のちょこっとエコ」

#4 地球はどうなるの?/人口増加、資源窮迫も

2012年8月7日掲載(陸奥新報


 よく「地球にやさしい暮らしを」と言いますが、どんな暮らしが地球にやさしいのでしょうか?
 地球上には多くの植物と動物が住んでいます。それぞれが自然環境の中で、種の保存を目指しています。一方、ヒトはどうでしょうか。ヒトは自然と共生せずに人工構造物を造り上げて、自然を制覇したつもりでいます。ヒトがいないことが地球にとって一番やさしいのかも知れません。
 「世界がもし100人の村だったら」という本が2001年に発刊され、大ヒットしました。当時の人口63億人を100人の村に縮めてみた時に、何人が何をしているかを書いたものでした。例えば、「25人は食べ物がない」「17人は水がない」「20人が80%のエネルギーを使って、80人が20%のエネルギーしか使っていない」などと書かれています。
「中岡博士のちょこっとエコ」世界のエネルギー需要の増加

 そんな地球も今や70億人を超え、2050年には100億人に近づくと予想されています。その原因は、本の中で「80人が」と言っていたアジアを中心とした人たちが発展し、人口が増加するからです。
 これまで、エネルギー資源の問題と地球温暖化の問題を取り上げました。このまま進むと、エネルギーや環境がパンクするだけではなく、生きていくために不可欠な、食糧や水不足の問題にも突き当たります。これらの問題を解決しなければ、人類の将来は危ぶまれます。生き延びるための大きな戦争が、再びやってくることは避けたいものです。
 第二次世界大戦の後、日本人1人当たりのエネルギー消費は、今の10%程度でした。毎日の食事の中身を見ても、よくこれで我慢をしていたと思うほどです。1980年ごろになって先進国の仲間入りを果たし、今の水準にまでなったのです。
 でも、気が付いたら、大量生産・消費・廃棄という、使い捨ての生活に慣れてしまったのです。その結果、1人1日1`cものごみを捨てなければ暮らせない状況になってしまいました。人類にとっても地球にとっても、このままで良いのか、しっかりと考えたいものです。
 
(エコット政策研究センター代表・中岡章、千葉県在住)
 
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