Maintenance Note No.44
2001年6月17日 シートカウルをグラスファイバーで補強
シートカウルを本来のブルー仕様に戻した
必ず破損するステーを補強するためグラスファイバーを使ってみた

 ライダーにとって梅雨は憂鬱な時期だ。おまけに,このところカゼを引いたり仕事が忙しかったりで,バイクに乗れる機会が少ない。そういう時はバイクをいじるのが一番。ということで,気まぐれにSRXのシートカウルをブルー仕様に戻すことにした。
グラスファイバーで補強
 2000年4月にシートカウルをスラクストン製のカーボンに替えた理由は,元のシートカウルが破損したからだった。4型のSRXオーナーなら周知のとおり,シートカウルのステー部分と分割されたパーツの結合部分は必ずといっていいほど壊れる。設計上の欠陥としか言いようがないのだが,一向に改善されないままバイク自体がディスコンになってしまった。
 ボクのSRXもご多分に漏れずシートカウルが壊れたのが,厄介なことにオリジナルペイントなので塗り直しが必要。その間,SRXに乗れないのが我慢できずにカーボンカウルを買ってしまった(メンテナンスノートNo.22参照)。結局,だいぶ時間が経ってからペイント済みのカウルが納品されたのだが,カーボンカウルの丈夫さが気に入って,1年以上使い続けたというわけだ。
 今回,オリジナルのシートカウルに戻すに当たって,やはり気になるのはステーの破損だ。そこで考えたのがステーの補強作戦だ。用意したのはグラスファイバーマットとエポキシ系接着剤,そして補修用パテだ。グラスファイバー樹脂製品のように強化してやろうというわけだ。
 まずグラスファイバーマットを小さく切ってステー部分に接着剤で貼り付ける。最初は数枚貼り込もうかと思ったのだが,意外に作業性が良くないので,さっさと諦めた。ファイバーマットを切ると極細のガラス繊維が飛び散り,手に刺さって痛いわ,後から掃除が大変だわで,とても扱いづらかった。目に入ったりしたら,えらいことだ。
 次いで,ファイバーマットの上からパテを盛る。これまではステー付け根の鋭角になった部分からクラックが入ったので,この部分を太くするような感じで盛った。パテ自体にはたいした強度は期待できないが,ストレスを分散させるには効果があるかもしれない。最後に,パテが削れないよう,シートレール側との当たり面に薄いゴム板を貼って完了。
 実際にこの補強が効果のあるものなのかどうかは,半年か1年経ってみないと分からない。少なくとも,ステーが突然ポッキリ折れてカウルが外れるような事態は防げると期待はしている。作業が無駄でなかったことを祈りつつ,今後のレポートを約して今回はこれにておしまい。
ファイバーマットはホルツの補修用品
ファイバーマットはホルツの補修用品

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見た目が悪いのはご愛敬
見た目が悪いのはご愛敬




実はこれが本来の姿なのだ
実はこれが本来の姿なのだ