メンテナンスノート

 このページではオイルや添加剤、タイヤなどの消耗品を使用した印象を掲載していきます
 内容はあくまでも私の主観に基づいた印象に過ぎません。製品の性能を客観的に表していない場合もあります
 バイクとパーツの組み合わせによって評価は大きく変わるため、あなたが同じ製品を使用しても、
 同じ印象を持つとは限らない点には十分ご注意ください。また、製品は改良されている可能性があります
 独断によるオススメ度を★で表しています。5つで満点です

タイヤ
SRX
YZF-R6
(5SL)
Pilot Sport Pilot Sport(ミシュラン)
R6:F120/60、R180/55、SRX:F110/70、R150/60★★★★★
これまで経験したタイヤの中では抜群に好印象。'03YZF-R6(5SL)に純正装着されていたこのタイヤは、極めて軽快でなおかつ十分に安心感が高い。スッとバンクして、その分だけきれいにハンドルが切れていく感覚はとても気持ちが良い。グリップも問題なく、温度依存性は比較的低い。ただし、あまりに路面温度が高い状況で高速走行を続けるとトレッドは融けてしまう。大変気に入ったので、SRXにも装着した。これまた相性が良く、SRXの立ちの強さを緩和しつつ軽快感を強調し、しかしフラフラすることもない。自信を持ってお薦めできるタイヤだ。耐摩耗性は乗り方にもよるが、R6で5000km、SRXなら6500kmくらいはもつだろう。2003年から使用。(2005年5月)
SRX
GPR-80 GPR-80:F110/70、R150/60(ダンロップ) ★★★★
ダンロップのタイヤはどれも癖がなくてなじみやすい。GPR-80もその例に漏れず、とことん素直な特性だ。グリップ、軽快感、ウェット性能などのバランスが良い。SRXでは街乗りからワインディングまで、どんなシーンでも不足のない性能を発揮してくれた。耐摩耗性は平凡で、7000kmほどで交換した。SRXにはお薦めのタイヤだ。1999年〜2000年に装着。(2002年9月)
SRX
1万1400km走行後のMACADAM MACADAM 100X:F110/70、R150/70(ミシュラン) ★★★★
ミシュランのツーリング向けタイヤ。その耐摩耗性には目を見張るものがある。SRXで1万1000km余りを走っても、リアタイヤは真ん中が少し減った程度で、サイドはほとんど元のまま(ビバンダムは失踪したが)。しかし、フロントはブレーキングによってやや偏摩耗し、交換することになった。ウェット性能も十分だが、ワインディングでのグリップは不足気味。スロットルを大きく開けると、SRXの急激なトルクの立ち上がりに耐えきれず、ズルッと滑る。また、乗り心地はやや固めで、SRXよりもずっと重いバイクをターゲットにしているように思える。ちなみに、MACADAMはSRXの指定空気圧よりも1割くらい低めにして乗ると、性能を犠牲にせず乗り心地が若干改善する(ミシュランのタイヤにはそういう傾向があるようだ)。2000年〜2002年に使用した。★の数は、ロングツーリングや街乗り主体のライダー向け。(2002年9月)
SRX
リアはTX25 High Sport TX15/25:F110/70、R150/60(ミシュラン) ★★
1995年当時、ミシュランのハイグリップラジアルとして人気だったタイヤだ。確かにグリップは良かったが、プロファイルが尖り気味だったのか、バンクする際にぐらっと倒れる癖があり、ワインディングではともかく、街中では乗りにくく、最後までその特性になじめなかった。1995年に使用。走行6900kmで交換した。(2002年9月)
SRX
ドラゴン ドラゴン:F110/70、R150/60(ピレリ) ★★★★
グリップレベルの高さが印象的なタイヤだった。ハンドリングはややごろんと寝る感じがするところ以外は素直だった。独特のパターンも力感にあふれていてよい。気に入ったため、珍しく2回続けて履いた。1995年〜1998年に使用。ライフは7000km前後だった。(2002年9月)
YZF-R6
(5EB)
サーキット走行後のBT-010 BT-010:F120/60、R180/55(ブリヂストン) ★★★
ブリヂストンのタイヤを履くのは、このBT-010が初めて。YZF-R6に標準装着のD207(ダンロップ)に比べて軽快感はやや薄く、代わりにグリップは良い。いったんタイヤが暖まってしまえば、路面にべたっと貼り付くようなグリップ感があり、バンクしている最中の安心感も高い。私のレベルでは、R6のパワーでも滑ることはまずない。半面、バンク時の軽快感はあまりなく、車体の立ちも強いような気がするが、これは乗り手の腕の問題かもしれない。ウェット性能は意外にも良かった。(2002年9月)

オイル添加剤
 YZF-R6
(5EB)
ミリテック1 MILITEC 1(ラボ・カロッツェリア)  ★★★★
今まで使用した添加剤の中で、唯一効果をはっきり体感できたのがMILITEC 1だ。炭化水素をベースに特殊ハロゲンを加えた液体で、金属表面を改質するという。これまでYZF-R6、FZ400、PEUGEOT 306(4輪)のエンジンに投入し、いずれも回転が滑らかになるという効果を確認した。特に低・中回転域でエンジンがスムーズに回るようになる。シフトフィールも良好で、クラッチ滑りを起こしたことはない。即効性があるところもよい。(2002年2月)
 SRX
スーパーゾイル SUPER ZOIL(PAPA CORPORATION)  ★★★
金属表面を改質するオイル添加剤。SRXの走行距離が4万kmを超えた時に、トラブル予防の意味で入れた。入れた当初は効果が全く分からなかったが、それからしばらく乗ると、シフトフィールが以前よりは良くなり、クラッチ滑りが減ったような気はする。明確な効果とは言えないが、全く意味がないわけでもなさそうだ。(2002年2月)
 SRX

マイクロロン(協和興材)  ★★
最も有名な添加剤と言えばマイクロロン(Microlon)だろう。SRXのエンジンをスープアップした後に使用したが、効果のほどは全く分からなかった。仮に効果があったとしても、定着するまで最低でも1600kmの走行が必要というのでは、以前の状態との違いを明確に体感するのは難しい。入念な慣らしが必要なので、せっかちな私には不向きだった。(2002年2月)
 SRX

ケミチューン  
SRXに初めて入れた添加剤。製品の歴史は長いらしいが、バイク用品店で見掛けることはほとんどない。効果はよく分からなかった。それが製品の実力なのか、当時は私がバイクに乗り始めて間もなかったため経験不足だったためのなのかは不明だ。よって、★は無し。(2002年2月)

オイル
YZF-R6
(5SL)
GPS 15W-50(4リットル缶) 300V POWER RACING 5W-30(MOTUL) ★★★
バイク用としては異様なまでに低い粘度が特徴のオイル。5W−30というと、最近の4輪用省燃費オイルの粘度だが、300Vは金属表面に電気的に吸着することで、低粘度ながら油膜切れを防ぐという。1万6000rpmまで回る超高回転型のR6にマッチすると思って選んだが、これといった違いは感じられない。もちろん悪いわけではないのだが、2リッターで6200円という価格(当時)はちょっと高すぎる。(2003年10月)
SRX
GPS 15W-50(4リットル缶) GPS 15W-50(カストロール) ★★★★
低温流動性に優れ,空冷大排気量車に向いているという部分合成油。モーターサイクル用のオイル規格であるJASO MAに適合しているから、添加剤によるクラッチ滑りの心配がなく安心だ。粘度指数は15W-50と固めで夏場に熱ダレしにくいだけでなく,真冬でも始動性が良いのが特徴。価格も1リットル缶が1500円弱とリーズナブルだ。(2002年4月)
SRX

RS Formula 10W-50(カストロール) ★★★
空冷単気筒のSRXには、固めのオイルが適している。RS Formulaは100%化学合成油で、ライトチューンしたエンジン向けに粘度が高めだ。本来は4輪用のオイルらしいが、近所のカー用品店で安く買えたので使っていた。98〜99年頃に使用。(2002年4月)
YZF-R6
(5EB)
Pro4 15W-50 Pro4 15W-50(Silkolene) ★★★
英国製の部分合成油。コンコルドのエンジン(もちろんA/B付きジェット)にも使われているというトップグレードだ。添加剤のせいなのかグレープジュースのような紫色をしている。フィーリングは上々だが、R6にはMILITEC 1を添加しているので、そちらの効果の方が大きそう。耐久性は高いとの評判だ。購入時の店頭価格は1リッター2700円だった。(2002年4月)
YZF-R6
(5EB)
3100 4T 3100 4T(MOTUL) ★★
ヤマハワークスが採用し、YZFユーザーの間でも評価の高いMOTUL。トップグレードは300Vシリーズだが、こちらは半化学合成油で1リッター1800円と安価な製品。極圧分散添加剤の配合でミッションのフィーリングが良くなるというが、効果のほどはよく分からなかった。99年に使用。(2002年4月)

ブレーキパッド
SRX
MEGA ALLOY X 850MA-X (RKエキセル) ★★★★
RKエキセルのシンタードパッド新製品(ブレンボ用)。「ハイμアロイ粒子を均一にブレンド」し、ストリートからレースユースまで対応するという。バックプレートの裏面には断熱材が吹き付けてある。焼結パッドにしては、冷えた状態からでも素早く制度力が立ち上がり、街乗りがほとんどのSRXにも安心して使える。ワインディングでパッドが暖まった状態になると、わずかなレバー入力でも強い制動力を発揮する。その分、初期からガツンと効きすぎるきらいがあり、場合によっては扱いづらいと感じることも。パッドは発熱しやすい特性のようだ。“鳴き”はかなり大きい。価格は同社のセミメタル系よりやや高め。(2003年10月)
SRX
FRP408 FRP408(FERODO) ★★
著名なフェロードのブレンボ用パッド。組み合わせたローターはSK5レーザー(M&S)。このパッドは温度依存性が高いことが印象的だった。冷えた状態ではブレーキのかけ始めで空走感がある一方で、ワインディングを走っているとパッドが暖まって見違えるような食いつき感を見せてくれる。制動力は十分だが、公道ではやや使いづらい面がある。使用途中でローターをSTREMEX01(BRAKING)に交換したところ、ローターとの当たり面が合わなくなったため交換した。(2002年7月)
SRX

RK-850 FA5(RKエキセル) ★★★★
「ウルトラアロイ55」という商品名で、銅フレークを55%配合したセミメタルタイプ。同じ型番のUA7よりもストリート向けの設定だ。ブレンボ用パッドで、組み合わせたローターはSTREMEX01。効き味にはこれといった特徴がなく、ごくごく普通にバイクを減速させる。耐久性も、8000kmほどもったので十分と言えよう。価格が比較的安いためコストパフォーマンスは良い。(2002年7月)
SRX
AP Racing 166RR(AP Racing ) ★★★★
ブレーキパッドに固いとか柔らかいという違いがあるのか知らないが、確かにこのパッドはソフトなタッチを感じさせる。温度依存性は低くて扱いやすい。性能面では満足できるが、いわゆる「鳴き」がびっくりするほど大きいのが難点。ジージーとセミが鳴いているみたいにうるさいのだ。鳴き防止のプレートでも付けてもらいたい。ブレンボのキャリパー用で、ローターはSTREMEX01。2002年〜2003年に約7500km使用。(2003年9月)
SRX
PREMIER PREMIER ★★★
型番を失念したがブレンボキャスト用のパッドだ。このパッドは3セットも使っているから、最も長期間使ったのかもしれない。ノーマルのローター、SK5レーザー、STREMEX01で使用した。ただし、その印象はほとんど残っていない。かといって悪いわけでなく、必要十分な性能を発揮してくれた。(2002年7月)
YZF-R6
(5EB)
RK-835 RK-835 UA7(RKエキセル) ★★★★
商品名の「ウルトラアロイ70」が示す通り、銅フレークを70%配合したセミメタルパッドだ。R6の純正は焼結タイプだから、ダウングレードのようにも見えるが、実際には効き方がリニアで、純正と同じかそれ以上にコントロール性が高い。さらに、サーキットで240km/hからのフルブレーキングを繰り返しても全く問題なかった(もちろんパッドだけでなくローターやキャリパーの総合性能だが)。ただし、純正パッドもコーナーでブレーキを徐々にリリースする時のような微妙なコントロールはしやすいので、積極的に交換する理由は少ないかもしれない。(2002年7月)


点火プラグ
SRX

マルチエキサイト B4S(東亜システムクリエイト) ★★★★
極めて特殊な構造のプラグ。ご覧のように一般的な側方電極が見当たらないが、中心電極の根元の方にあるブリッジプレートと呼ぶ金属部が側方電極の代わりをしている。低回転でのトルクがアップするといううたい文句通り、SRXのエンジンは低〜中回転域で力強さが増すと同時に、ノンスナッチで走れる限界が若干下がる効果が現れた。点火プラグでこれほどはっきりした変化を体感できたのは初めての経験だ。
価格と耐久性の面では満点とは言えない。1本2600円と高価で、しかもパーツ量販店では扱っていないためメーカーの通販などを使って入手するほかない。約6000km走行後に交換したところ、中心電極はヤスリで削ったように損耗し、その周りの絶縁部も痩せてしまっていた(左下の写真は6000km走行後)。それでも性能に問題は出なかったが、高価なプラグとしては消耗度が激しいように思える。2002年7月からSRXに使用中。交換時の話はメンテナンスノートNo.60を参照。(2003年10月)
SRX
イリジウムパワー IX22B/ IX24B(デンソー) ★★★
中心電極に直径0.4mmの極細イリジウム合金を採用。側方電極はU字溝+テーパーカットという凝った構造だ。その耐久性は素晴らしく、8000km近く走行しても、目視では損耗がほとんど認められなかった。SRXのような低回転型のエンジンであれば、1万km無交換も夢ではなさそうだ。左は約6000km走行後の写真。1999年〜2002年に使用。(2003年10月)
SRX

SplitFire SF416C(SplitFire) ★★★
ご存じ、V字型の側方電極が特徴のプラグ。実際どうかというと、確かにノンスナッチ限界が少し下がり、低回転でのフィーリングは悪くなかったが、特にトルクアップを体感したわけではない。購入当時で1本1800円と値段は高かった。1996年〜1997年に使用。(2003年10月)
SRX

VXプラグ DPR8EVX-9(NGK) ★★
中心電極にプラチナ合金を使用して着火性能をアップしたプラグ。性能面でノーマルプラグとの違いは特に感じなかった。耐久性も6000km弱でプラグギャップがやや広がったので、ノーマルプラグと変わらない。1999年に使用。(2003年10月)


盗難抑止装置
YZF-R6
(5SL)
ゴリラサイクルアラーム

取り付け状態
ゴリラサイクルアラーム(ガイアインターナショナル) ★★★★
振動センサーと傾斜センサーを装備した車載警報装置。'03YZF-R6で使用中だ。最大の特徴は取り付けが簡単なこと。本体と傾斜センサーを車体に装着してバイクのバッテリーにつなぐだけだから、作業には30分もかからない。
振動センサーはかなり敏感で、カウルをちょっと叩いただけでもアラームが鳴り響くが、感度の調整は可能だ。傾斜センサーの方は、サイドスタンドをかけた状態から車体を起こすと反応する。振動が多い場所では、傾斜センサーだけを働かせる設定にもできる。すべての操作は付属のリモコンでOK。使い勝手は良好で、バイクから約30m離れたところからでも操作できた。
取り付けが簡単ということは外される可能性も高いわけで、これ1つで安心とはいかない。'03R6はイモビライザーを標準装備しているが、そうでないバイクにはイモビライザー機能も搭載した警報装置の方がよいだろう。とはいえ、必要最低限の機能に絞りつつも、1万5000円前後で買えるのだからコストパフォーマンスは高い。欲を言えばリモコンは2つ付けてほしかった(予備リモコンは別売で3500円)。
YZF-R6
(5EB)
ペイジャーX III ペイジャーX III(キタコ) ★★★
4機種あるペイジャーシリーズの中で、振動センサーを内蔵した車載タイプがこれ。バッテリーから電源を取るが、本体にも電池を内蔵しており、配線を切断されても警報機能が働くよう配慮してある。取り付けが簡単で、付属リモコンの操作性もまずまず良い。振動センサーは感度調整可能だが、屋外保管では風で誤動作することも多かった。
YZF-R6
パドロック パドロック(MUL-T-LOCK) ★★★★★
最も信頼できる南京錠。イスラエルMUL-T-LOCK社のパドロックは頑丈なボディとシャックルガード、ステンレス製の極太シャックル、そしてディンプルタイプの特殊なキーで構成する。ピッキングは不可能で、本体を破壊するにも長時間かかるのは必至。これに太い鎖を組み合わせることで、高い安心感を得ている。ただし、鎖が短いため車体と構造物をつなぐのには苦労する。現在販売されているパドロックは、これの後継製品のようだ。
SRX
XENA XENA XM10(エーアンドエー) ★★★
ディスクロックにアラーム機能を搭載した。振動や傾斜を感知するとアラームで警告する。感心したのはディスクを検知するセンサーを内蔵していること。赤外線センサーによって、ディスクローターに取り付けないとアラームが作動しない仕組みになっている。振動には敏感だが、傾斜センサーの方はなぜかほとんど動作したことがない。警報機能には副次的効果がある。ディスクロックを外し忘れてエンジンをかけると、アラームが鳴るため気が付くというわけだ。
マイナス点は、スチールボディの塗装が剥げやすいこと(ステンレスモデルもある)、ロックを外すときに必ず警告音が鳴ること、付属のポーチが1週間で壊れたこと、1万3000円前後という価格はやや高く感じることなどだ。
SRX
WXA-7 WXA-7(斉工舎) ★★★
アラーム付きのU字ロック。ロック後に振動を感知すると警報が鳴る。電源は電池だ。単なるU字ロックでは不安な場合、SRXのようにバイクに警報装置を搭載するスペースがない場合などに使うとよいだろう。外観からアラーム付きであることが分かるので、抑止効果も期待できる。ただし、U字ロックであることには変わりないので、より頑強なロックと組み合わせた方がよい。