Modify エンジン
オススメ度は5点満点
 スープアップ(399cc→621cc)  ★★★★★
スープアップしても外観は全く変化しないので車検は通る
スープアップしても外観は全く変化しないので車検は通る
 SRX400(3VN)をSRX600(3SX)のパーツを使って600ccにスープアップ(排気量アップ)するのは,エンジンチューニングの常套手段だ。SRX用のチューニングパーツには,ハイカムやハイコンプピストンなども用意されているが,400ccをパワーアップするなら,まず600cc化するのが手っ取り早くて効果的だ。何と言っても,排気量が1.5倍になるのだから。
 私のSRXもセオリーに従い,シリンダーをボーリングし,3SXのピストンやコンロッドなどを使ってスープアップした。純正の1mmオーバーサイズピストンを利用することで,ボア97×ストローク84mmから621ccを得ている(3SXは608cc)。スリーブには,純正よりも耐久性に優れると言われるALSILスリーブを入れている。また,ドリブンスプロケットの交換で減速比を変更すると同時に,チェーンも520サイズに換えた。
 スープアップの効果は言わずもがな。4500〜6000rpmの充実したトルクは圧巻で,まるで鉄の錘に糸を付けて振り回しているかのような迫力がある。ストロークが67.2mmから84mmへと長くなったため,高回転まで回らなくなるかと思ったが,予想に反して7500rpmあたりまでは苦もなく回る。振動も意外に大きくならず,100km/hでの巡行時では400ccよりも振動がマイルドになるため,むしろ疲れを感じないで済む。もちろん,ビッグシングルらしい味は600の方がより強く感じる。ネガティブな面は1つも無いので,コストに納得できれば絶対に損はしないモディファイだ。
 スープアップ作業をお願いしたのはAAA(スリーエー)。かかった費用は,スプロケなどの交換も含めて20数万円だった。