1999年11月27日 シャッターの値段に驚いた
 これまで約2カ月間,毎週のように打ち合わせを繰り返し,ようやくプランが固まってきた。ガレージについては内部の出入り口の問題などが未解決だったが,ほかの部分は間取りなどがほぼ決定し,値引き交渉も来るところまで来た感があったので,契約書に印を押すことにした。契約は工事の請負契約で,この時点からさらに詳細な設計が進んでいく。すべてのプランが煮詰まったところで変更契約をして,実際の工事が始まるという手順だ。
 ちなみに,プランでは1階にリビングダイニング(14.2J),キッチン(4.7J),和室(5.5J),ガレージ(4.5J),風呂,トイレがあり,2階には寝室(9.5J),子供部屋(11.4J),書斎(5J),ウォークインクローゼット,トイレなどがある。

隣の芝は青く見える
 この頃,ガレージライフを特集したムック本(ネコ・パブリッシングのGarage Life)を読んで,そこに展開する木や煉瓦造りの美しく広いガレージには,正直言ってショックを受けた。中にはカフェと見紛うばかりのおしゃれなガレージもあって,わずか四畳半の我がガレージがひどくみすぼらしく思えた。一瞬,1階の間取りを大幅に変更してガレージを2倍くらいに拡げようかとも思ったが,よくよく考えてみればボクの趣味はバイクに乗ることであって,いじることはその次だ。バイクいじりは大好きだが,晴れた休日ならオイル交換よりも走りに行くに決まっている。となると,人間の居所を狭くしてまでガレージを拡大するのはやりすぎだろう。
 ただ,バイクを2台置いて,その隙間で軽整備ができる最低限のスペースということで今の大きさになったのだが,これが後で後悔する原因となる。せめて6畳くらいの大きさを確保しておくべきだったのだ。
収納は頭上に
 Garage Lifeを読んで羨ましくなっただけでなく,ちょっとした収穫もあった。それは収納スペースのこと。本に登場する人たちは,みんな頭上のスペースをうまく収納に生かしている。ガレージには工具や予備のパーツなどいろいろ置きたい物があるから,収納場所は欠かせない。
 そこで,まず壁に沿って棚を取り付けることにした。高さ180cmくらいのところに,ぐるりを棚を回すのだ。これだけでほとんどの物は片付けられるはずだ。さらに,多くのガレージ愛好家が実践しているのが,天井から釣り下げる方法。カウルやホイール,マフラーなどの大物パーツは,天井からぶら下げてしまえば邪魔にならない。パーツショップなどでマフラーを吊り下げて展示している店があるのと同じだ。

気付いたことを図面に書き込み,担当者に聞くという繰り返し
 ウチのビルトインガレージは天井までの高さが3.5m近くあるから,特に天井収納が有効だ。吊り下げるためには金属のネットを張るのが簡単そうだ。ネットにフックとワイヤーを引っ掛けて,パーツをぶら下げればよいのだ。
 そして,室内からガレージへの出入り口も,やはり絶対に必要だと思い直し,その旨を担当営業のI氏に伝えた。設計担当と階段を付ける方向で検討することになった。

ガレージ正面。左が現状で,右は窓を付けるアイデア
シャッターが40万円!
 工事請負契約を結ぶと,契約内容の詳細を記した分厚い契約書がやってくる。ここにすべてのコストが明記してある。自宅で端からチェックしていき,最後に書いてある項目を見て仰天した。「特注ピロティ電動シャッター \400,000」とある。よんじゅうまんえん!
 4万円ではない。40万円である。たかがシャッターにバイクが1台買えるほどのコストがかかるのか。普通の窓に付けるシャッターなら,電動でも5〜6万円なのに。これには納得できない。営業担当者に聞いてみると,ガレージの天井が高くなったのに合わせてシャッターも長いものが必要で,それが特注品になるため割高になっているという。
 だったら,シャッターをもっと低い位置に付けて,普通の長さにすればよい。なにも,3.5mもの高さのある天井まで全開する必要はないのだ。極端な話,車ではないから2mあれば全く問題ない。ところが,構造上それが難しいという。ヘーベルハウスは鉄骨とへーベル板という軽量コンクリートの板で躯体を構成する。いわゆるプレハブ=工場で生産した規格品の組み立てだから融通が利かない。ガレージの天井付近の鉄骨から床までが開口部になるので,その大きさに合わせたシャッターが必要になるという。
 それならばと考えたのが,シャッターの上に窓を付ける案だ。窓によってシャッターの取り付け位置を下げられれば,長いシャッターは不要だし,特殊な工事も必要ないと思ったのだ。この点については,次回の打ち合わせで担当者に提案しようと思った。
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