新世紀の花咲爺さん  
   
走り始めて3時間。高速も通行止め コンビニよっておにぎり買って
誰も来ていない神様の世界 昔とおんなじ行動とって
道の両脇、冬の桜 車に戻ると変ってた
窓の外は真っ白な桜  
神様が咲かす今だけのお花 暗闇に光る者達が
向こうの山には満開の木々 わずかに白く映えだした
闇夜に青く光るもの達 省みすればやまの端が
  真っ赤に燃えて燃えあがる
山を目指して進む自動車 一秒ごとにその炎
新世紀の花咲かじいさん 大きくなってその空は
知らなかった神様の世界 赤、青、黄色・・・前は黒
風が吹くたびきらきらと 紙芝居をめくる様に
ヘッドライトにまぶしく光る だんだん前に進んでる
こっちの川原も青光り 輝き出した山の端が
  花をいっそう際立たす
久しぶりに板積んで 全てを覆う花咲かじいさん
何年ぶりかな?山に向う 僕のこころも包んでくれる
   
  2001.1.21
   
  けんしゃんの詩集