花火大会の夕立  
   
サワサワと木の葉を揺らし 稲妻が輝き、雷鳴がとどろく
風が全身を掛け抜ける 雨音がすべてをかき消した
噴出してた汗が、乾く 雨宿りの軒先で、仰ぐ天。
さわやかな心地に、息をつく 西の空に大きな虹
  夕立はすぐ止んだ
鮮やかなコントラストをつけて  
木陰を歩道にちりばめる ビルも道もずぶぬれになって
黒いところにもぐり込む すっかりひんやり冷やされた。
安堵が全身、包み込む  
  サワサワと木の葉を揺らし
右前方に、純白の雲。天を貫く 風が涼しさ、運んでる
紺碧の空と輝きを競い、 白昼の事、夢の向こう
何処までも突き上がる 雨水とともに流れて行った
   
やがて、来る夕立を待つ ドンッ!ドンッ!ドドーーン!
天に近い冷たい雫、 浴衣に着替えて夜を待つ
町全体を冷やしてくれる 花火の準備は済んだらしい
一瞬にして、涼しげな空気、  
心地よく、そよぎ出す  
   
  2002.7.12
  けんちゃんの詩集