ここに『春の予感』  
   
海からは強い風。大平原を越えてくる 目を開けられない。まぶしくて
きらきら輝く冬の悪魔 雲ひとつない。紺碧の空。
風に乗ってやってくる 地上2mの猛吹雪
  手を上げれば、そこは『快晴』
雪原・強風・紺碧の空 悪魔の力は及ばない
まきあがる雪・『猛吹雪』  
  僕の周りは『猛吹雪』
顔の半分、かじかんで 視界『1m!』自分の足さえ霞んでる
話すことさえ難しい 上を見れば、そこは『快晴』
鼻先、指先、吐く息さえも これぞ!空・紺碧の空
真冬の厳しさ、骨身にしみる  
  そう、もう雪は降らない
春を感じるこの時を この吹雪は春一番
僕はじっと待っていた 吹き荒れる風が舞い上げる
顔の半分、かじかんでない 最後の力振り絞る
鼻先、指先、吐く息さえも 冬将軍の悪あがき
風下側は春を知ってる  
見上げれば『快晴』 吹雪の中に春を感じる
雲ひとつない 雪国の人
  強い
  2001.2.18
  けんちゃんの詩集