秋の妖精・森の妖精  
--黄金色に輝く、歩道--  


いつのまに君達は
そこに集まったの?
毎日通う通い道
黄金色(
こがねいろ)に輝く彼ら
思い思いの形の翼

かさかさと小さく羽の音響かせ
そっと、僕を包んでくれる
毎年今だけ、姿を見せる
普段はどこに隠れているの?
かさかさの音も立てずに

秋の妖精は低く舞う
足元近くを取り巻いて

秋の妖精は一時(
いちどき)に舞う
足元を黄金に明るく染めて



君達はどこから来たの
音もなくそこに集まった
ただ連続の通い道
道一面に黄金色
微妙にわずかにグラデーション

かさかさの音で知らせてくれた
僕らはここにいるんだよ
今年も秋に姿を見せた
夏の陽射しの力を貯めて
夜長の道を金色に変える

森の妖精、低く舞う
この先で待つ木枯らし止めて

森の妖精、タップ踏む
みんなで一緒に僕の足元
  2001.11.19
  けんちゃんの詩集