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Cell_雀 不定期コラム 第二十一弾!
 
 さえこせんせい、なんではだかなの?
 
  
 
 私の会社のデスクトップには、
「はっじっめて〜のぉ、アコ〜ム〜」の小野真弓の水着壁紙が貼り付けてあります。


ドキドキCクラブ © GEN MUTO

 
 夕方になると社長がケーブルテレビをつけてアメリカのプロレス番組を見始めるのですが…。
 ブロディなんたらがパイプ椅子を握りしめ、
 「ウオオオオーリャーーー!!!」
 と野獣のような咆哮をあげて相手レスラーを打ちのめします。
 
 小野真弓のエロくて…もとい可愛くて丸っこい体とレスラーの黒光りする鋼のような筋肉を見比べ、同じ人体でもどうしてここまで差が出るのだろうか…と感動に近いものを憶えました。
 
 Cell_雀、ver2.40でついに冴子先生がちょこっとヌギヌギする「冴子先生とトキメキ☆モード」を搭載です♪
 
 以前コラムで、「Micr○S○ftに怒られそうだから…」と書きましたが最近では、
 「怒られたら、そのとき考えりゃイイや」と思い直し、
 「とりあえずニーズがあるみたいだから作るべ」と考えるようになりました(笑)。
 
 しかし今回のバージョンアップ、今までとは勝手が違います。
 
 そう!ヌギヌギさせるためにはヌギヌギアニメーションが必要です。
 「誰が冴子先生のヌギヌギアニメ作るんだよ!」
 …自分で作るしかありませんね(泣)。
 
 とりあえずプログラミングの部分を先に作っちゃった私は適当に用意したGIFアニメがちゃんと動くのを確認し、気合を入れてヌギヌギアニメの製作に取りかかります。
 ここで大事なことに気がついたのですが…ウチにはタブレットがありません。
 「タブレットを買うところから始めなきゃいけないのかよ…」
 早くもくじけそうになりますが、もうプログラムは完成しています。今さら後戻りはできないのだ。
 
 大須のアメ横でワコムのタブレットを買いました。コミックパックとか言って付属のアプリがやたら多いので期待できそう…と思ったのが理由です。
 早速、家で試してみました。
 タブレットそのものは申し分ないんですが…付属のアプリが…「もーどーしよーもない」くらいにダメダメでした。
 「この付属アプリではお絵かきできん…」
 額にじんわり汗がにじみます。
 てなわけでフリーの優れたお絵かきソフトを探しにウェブ検索を始めました。(こんなんでホントに完成できるんでしょーか…?)
 
 あるジャン!ありました!やはりネットの海は広大です。(By 少佐)
 PhotoShopに勝るとも劣らない、優れたフリーのお絵かきソフトを発見しました!
 その名も「PictBearSE」! あの有名なタブブラウザSleipnirの作者さんが開発したものですが、これがまた素晴らしいくらいに使いやすく多機能です。公式ダウンロードサイトはコチラ!上級者向けタブブラウザ Sleipnir

 「PhotoShop要らないな…、もう一生お絵かきソフト買う必要もないな…」
 そう思わせるに充分な完成度です。私のCell_雀も早くそうなりたいものだと願ってます。
 
 とにもかくにもPCの準備は整いましたので、次は実際に描く紙とペンの用意です。(PCで下書きできるツワモノもいるそーですが私にはとても真似できません…)
 普段めったに使うことがないため、どこを探しても鉛筆もシャーペンも見つかりません。やっと見つけたと思ったら壊れてて芯が出てこない始末…。
 仕方がないので小学生の息子のシャーペンを拝借することにしました。紙もお絵かき用の紙なんてないので印刷用紙をプリンタから抜き取ってきて使います。
 
 「机がいるじゃん…」
 私のPCラックではあまりに省スペースなため、お絵かきするのには不向きです。
 結局、机も小学生の息子の学習机を拝借することにあいなりました(泣)。
 
 これでやっと作業に取りかかれる!さあ!グリグリ描くぞ!…と、
 …ヌギヌギ画像という性質上、カミさんや子供がおきている時間帯に描くのはマズそうです(笑)。
 「とりあえず、みんな寝静まってから描くか…」
 そう思ってたんですが…。
 
 息子たちはともかく、カミさんが全然寝てくれない…(泣)。
 カミさんが寝るのを待ってたら深夜になってしまう…。
 
 しょーがないのでテレビ見ている隣でコソコソと描き始めました…。
 うう…チラチラとこっち見てる…。視線が痛いです。
 しかも無言…。まだなにかツッこんでくれたほうが百倍、気が楽と言うものです。
 
 ガタッ!カミさんが席を立ちます!
 ビックゥ!!ノドから心臓を吐き出すかと思うほどビビリました。
 「………先に寝るわ、あとヨロシク」
 ついに、何も言ってくれんかった…(泣)。これは黙認するという意味にとらえてよいのかな…もう勝手にそうとしてしまえ!
 
 しかし、アニメはイラストとワケが違います。一晩くらいで完成できるはずがない。結局、月曜日の夜に始めて金曜日の深夜まで五日間を費やしました。
 しかも二日目からは子どもがおきてようがおかまいなしです!トロトロやってたら、いつになったら完成するか分かったもんじゃありません。

 「あー! さえこせんせい、なんでふくぬいでるの?」
 四歳の息子にたずねられます。(しっかしコイツ、しっかり冴子先生の名前おぼえやがったな…)
 「先生はねえ…これからお風呂に入るんだよ」
 適当にごまかします。
 
 「せんせい、なんでふくきてないの?」
 六歳の息子にもたずねられました。
 「先生はね、いま服を着替えてるんだよ…」
 「うっそつけー」
 苦しい言い訳に思わず息子にツッコミ返されたりします。なにやってんだよう…オレはよう…。
 
 さらにカミさんが、寝る間際に私のPCを覗き込んで吐き捨てるように一言、
 「よーやるわ…」
 ううう…、神様。私は間違ってるのでしょうか…。
 
 深夜の作業中にもフトむなしさが襲ってきます。
 「もう三十代も後半…、じきに四十にもなろうって男が…何バカやってるんだよう…」
 酷使した右手の中指がジンジン痛みます。
 「うっがあああ…!!!」
 塗りまちがえをすると、思わずタブレットを放り投げたい衝動にかられます(笑)。
 そのたび、ジッとガマンの子で耐え忍びました。
 
 
 …そしてついに金曜日の深夜、冴子先生のヌギヌギアニメは完成しました。
 会社で居眠りしそうになること数度…右手中指はハレ上がり…それでもついに!冴子先生はヌギヌギしたのです!
 「ジーン………」
 動く冴子先生を見て、Cell_雀を作った時よりも感動しました。
 
 もう、二度とやるまい。製作中に何度も繰り返しそう思いました。
 でも完成したアニメを見ながら…、
 「次はスカートをヌギヌギさせなくっちゃ!」
 もう次回作のことを考えています(笑)。
 
 「夢がカタチになる」
 クリエイターや技術者は、そのフレーズを胸に日夜創作活動や研究開発にいそしみます。
 たとえその夢がどんなにおバカなことであろうと、カタチにすればきっと人に伝わります。
 
 エクセルで麻雀を作った以上、冴子先生だってヌギヌギさせてやる!その次はもっとスゴイことやってやるぞ!
私の夢(妄想)は果てしなく広がっていくのでした…。
 
 
 

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