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 ■ エクセルVBA超入門−9ステップで"Hello World!"からオブジェクト指向まで!
  ユーザーフォームをつかってみよう
 
■ フォームを使ったプログラミング
 
ExcelVBAのプログラミングはワークシートを使ったものだけではありません。
VB同様にユーザーフォームを使ってプログラミングすることが可能で、フォームに様々なコントロールを貼り付けることでたくさんの機能を利用することができます。

さらにユーザーフォームを使ったプログラミングはVBやAccessプログラミングに共通する点が多く、将来そちらのほうも利用したいと思っているユーザーにはExcelのユーザーフォームはうってつけの練習台になります。

今回は、前回までのtestプロシージャをユーザーフォーム用にリメイクし、ワークシートを用いた場合と比較をしていきたいと思います。

まずユーザーフォームを作成するところから入りましょう。
VBEのプロジェクトエクスプローラで右クリック、挿入>ユーザーフォームを選択してください。
UserForm1というフォームが挿入され、ツールボックスが表示されましたね。
ツールボックスが表示されないときは表示>ツールボックスで表示させることができます。

さてツールボックスからテキストボックスを1つとラベルを4つ、あとボタンを1つフォームに貼り付けてください。
貼り付けた当初はコントロールの名前が以下のものになっていると思います。
ユーザーフォーム=UserForm1、テキストボックス=TextBox1、ラベル=Label1〜4、
ボタン=CommandButton1



これを以下の名前に変更してください。
ユーザーフォーム=SyainForm、テキストボックス=TxtID、ラベル=LblName、LblKinzoku、LblSyozoku、LblYakusyoku、ボタン=BtnOK

名前の変更はプロパティウィンドウのオブジェクト名を変更することで行います。プロパティウィンドウが表示されてない場合は、表示>プロパティウィンドウで表示できます。


ではフォームに貼り付けたボタンコントロールをダブルクリックしてください。

Private Sub BtnOK_Click()

End Sub

がコードウィンドウに表示されたと思います。
ちなみにこのモジュールはフォームモジュールといい、前回までの標準モジュールとは区別されます。
ここはおもにフォームの操作に関連するコードを記述するところです。

' 標準モジュールに記述ここから −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
Public Sub test()
  SyainForm.Show
End Sub

Public Sub SetSyainData(ByRef pWrkSyainData As SyainData)
  SyainForm.LblName = pWrkSyainData.Name
  SyainForm.LblKinzoku = pWrkSyainData.Kinzoku
  SyainForm.LblSyozoku = pWrkSyainData.Syozoku
  SyainForm.LblYakusyoku = pWrkSyainData.Yakusyoku
End Sub
' 標準モジュールに記述ここまで −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

' フォームモジュールに記述ここから −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
Private Sub BtnOK_Click()
Dim i As Long
Dim WrkSyainData() As SyainData
  If GetSyainData(WrkSyainData()) Then
    For i = 1 To UBound(WrkSyainData)
      If WrkSyainData(i).Id = TxtID Then
        Call SetSyainData(WrkSyainData(i))
        Exit For
      End If
    Next i
  Else
    MsgBox "SyainMSTに不正なデータがあるため処理を中断しました", vbCritical
  End If
End Sub
' フォームモジュールに記述ここまで −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

構造体の定義Type SyainData〜End Typeと、GetSyainData関数は前回のものをそのまま使います。

testプロシージャですがフォームSyainFormを呼び出すShowメソッドが一行書いてあるだけです。
ここでSyainFormを画面に表示させています。

処理のメインはフォームプロシージャ内のBtnOK_Clickイベントに移っています。
ボタンが押された後の処理は前回のtestプロシージャとほとんど同じです。
ユーザーの入力する社員IDがTxtIDテキストボックスに格納されている点と、データを表示させる先がワークシートではなくSyainFormのラベルである点のみ異なっています。
SetSyainData関数では出力先をセルからフォームのラベルに変更していますね。
 
 
 
さてSyainFormを表示させたとき、ラベルにLabel1と表示されてしまいますね。ボタンもCommandButton1と表示されているはずです。
これはコントロールを貼り付けた際のデフォルトのCaptionプロパティがそのまま表示されているためです。

みっともないのでFormを開いたときにクリアするようにしましょう。それにデータが見つからなかったときの処理、Range("hyoji_all").ClearContentsも無くなっていますね、関数化してデータが見つからなかったときにラベルをクリアする共通処理として追加しておきましょう。

' フォームモジュールに記述ここから −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
Private Sub BtnOK_Click()
Dim i As Long
Dim WrkSyainData() As SyainData
  If GetSyainData(WrkSyainData()) Then
    For i = 1 To UBound(WrkSyainData)
      If WrkSyainData(i).Id = TxtID Then
        Call SetSyainData(WrkSyainData(i))
        Exit For
      End If
      Call ClearLabel
    Next i
  Else
    MsgBox "SyainMSTに不正なデータがあるため処理を中断しました", vbCritical
  End If
End Sub

Private Sub UserForm_Initialize()
  Call ClearLabel
  BtnOK.Caption = "OK"
End Sub

Private Function ClearLabel()
  LblName = ""
  LblKinzoku = ""
  LblSyozoku = ""
  LblYakusyoku = ""
End Function
' フォームモジュールに記述ここまで −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

UserForm_Initializeはフォームを表示したとき(インスタンスとして実体化したとき)一度だけ実行されます。
ClearLabel関数ですべてのラベルのキャプションをクリア、BtnOK.Caption = "OK"でボタンに"OK"の文字を表示させています。
ClearLabel関数はBtnOK_Clickでデータが見つからなかったとき実行されますのでデータが見つからなかった場合はラベルの表示がクリアされます。

これで前回とほぼ同じ動きをユーザーフォーム上で実現できました。
※ ユーザーフォームのさらに詳しい解説はこちらを参照ください。
  ユーザーフォームを使いこなそう

 

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  8.フォームを使ってみよう
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