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　■ エクセルVBAを極める－VBAスーパーテクニック

ExcelVBAからリボンを最小化してみよう！1

　
■ エクセルマクロでリボンは最小化できるか？

Excel2007から新しくなったUI、リボンインターフェイス。ユーザーによって好みが分かれるところですが、このインターフェイスやたらと表示面積を占有します。
なんとかVBAマクロから最小化できないものでしょうか？

2007以前でExcelアプリケーションを開発していた人なら、エクセルの画面を自由にカスタマイズしていたことと思います。
しかしリボンインターフェイスは従来のツールバーとは異なり、XMLマークアップや.NETベース言語を使用したカスタマイズを必要とするため、VBAからの制御ができなくなってしまいました。

今回はまずXMLを使用したシンプルなリボンUIのカスタマイズ例と、VBAを使用したリボンUIの最小化テクニックをご紹介いたします。

・XMLマークアップを使用したリボンUIのカスタマイズ

Excel2007を起動し、VBEを開きます。ワークブックモジュールに次のコードを記述します。

Private Sub RibbonTest(ByVal control as IRibbonControl)
　　MsgBox "Ribbon Test Successful"
End Sub

Excel2007を終了します。今回はデスクトップに2007形式でRibbonTest.xlsmという名前で保存しましょう。xlsmはOpenXML形式ファイルでマクロを含んだエクセルブックのことです。（マクロなしのブックは拡張子xlsxになります）

RibbonTest.xlsmの拡張子をRibbonTest.zipに変更しましょう。WindowsXP以降なら解凍しなくてもそのまま中身をフォルダで参照できます。（それ以前のOSの場合はいったん解凍します）

デスクトップに「customUI」という名前のフォルダを新規作成します。その中にテキストドキュメントを新規作成し、テキストの内容を以下のようにします。

<customUI xmlns="http://schemas.microsoft.com/office/2006/01/customui">
    <ribbon startFromScratch="true">
        <tabs>
            <tab id="CustomTab" label="My Tab">
                <group id="SimpleControls" label="My Group">
                    <button id="Button1"
                        imageMso="HappyFace"
                        size="large"
                        label="Large Button"
                        onAction="ThisWorkbook.RibbonTest"
                    />
                </group>
            </tab>
        </tabs>
    </ribbon>
</customUI>

ファイル名を「customUI.xml」という名前で保存してください。

「customUI」フォルダをRibbonTest.zipの中にドラッグします。RibbonTest.zipにcustomUIフォルダが追加されました。

RibbonTest.zipの中にある_relsフォルダを開きます。.relsというXMLドキュメントがあるのでデスクトップにいったんコピーします。

右クリック編集を選択し、<Relationship>から</Relationships>の記述の間に次のコードを挿入してください。

<Relationship Id="someID"
Type="http://schemas.microsoft.com/office/2006/relationships/ui/extensibility"
Target="customUI/customUI.xml"
/>

挿入したら上書き保存します。そして先ほどの_relsフォルダ内の.relsを、編集した.relsに置き換えてください。

あとはRibbonTest.zipの拡張子を最初のRibbonTest.xlsmに戻して完了です。
RibbonTest.xlsmを開いてみてください。
リボンUIがカスタマイズされユーザー定義のボタンに変更されています。マクロの実行を許可しリボンのボタンを押してください。"Ribbon Test Successful"とメッセージが表示されるはずです。

このカスタマイズ例は、MSDNの「開発者向けOffice(2007)リボンユーザーインターフェイスのカスタマイズ」に紹介されているテクニックを簡単に紹介したものです。

より詳細な方法は下記よりご参照ください。
http://www.microsoft.com/japan/msdn/office/2007/ms406046.aspx
http://www.microsoft.com/japan/msdn/office/2007/ms406047.aspx

さてこの方法、リボンUIが変更されたのはあくまでRibbonTest.xlsmブックに関してのみで、他のブックには何ら影響しません。もちろん新規でExcel2007ブックを開いたときも従来のリボンUIが表示されます。ご安心を。

ただこの方法はあくまでExcel2007形式のブックで有効なだけで、従来のブックを互換モードで起動したい場合は使えません。2007以前のバージョンと混在した環境でエクセルを利用されている方はやはりVBAから操作したいと思うでしょう。

次回はいよいよExcelVBAからリボンUIを最小化する方法についてご紹介したいと思います。
ご期待ください。

　

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