● 新キャラクターの第一印象 ●
「操り人形」の英語版の特徴といえば、新キャラクターです。今回は、新キャラクターのうちプレイできたものについて第一印象を書きたいと思います。旧キャラクターと入れ替えになる 1 〜 8 番までが対象です。
キャラクターを入れ替えることが前提なので、入れ替えによるゲーム性の変化についてもちょっと書くつもりです。
1. 魔女 (Witch)
他のキャラクターの行動を中断させるということですが、お金かカードまでは補充できます。プレイした印象は、マイルドになった暗殺者でしょう。当然いないキャラクターを指定してしまえば、補充だけでターンが終了してしまいます。
成功すると特殊能力が使えるので、建築家、錬金術師など大きな影響を持つキャラクターを奪うということもできます。逆に、それらのキャラクターを登場しなければ 1回休みになるのですが。
能力としては暗殺者よりは弱いですが、ピンポイントに動きを止めることができます。意外とはじめてのプレイヤーが入ったときに入れてもいいでしょう。ゲームの印象がちょっとだけ柔らかくなると思います。いっしょにプレイされた方の感想を聞く限りでは、なかなかいいキャラクターだそうです。
ルールがちょっと複雑ですが、ゲームとしてはいいアクセントになると思います。
2. 税収吏 (Tax Collector)
他のプレイヤーが建設すると、収入があるキャラクターです。予想通り地味なキャラクターですが、お金 1 の差が明暗を分けることは多いと思います。
また、税収吏が入ると泥棒が抜けることになるので、ノーリスクで大量のお金を持つことができるようになるので、プレイする際は気をつけましょう。建築家からのラッシュもかけやすいですからね。大量の現金を持っているプレイヤーから、地味にお金を吸い取って次のターンを楽にしようというのが狙いです。
税収吏が入ることで(というよりも、泥棒が抜けることで)、プレイヤーはお金を多めに持つようになると思います。そのため、比較的高い建物が建ちやすくなると思います。
お金を持つことに対するリスクがなくなるので、ゲーム性は大きく変わると思います。キャラクター選びや、暗殺/魅了のターゲットは重要になってくるでしょう。
3. ウィザード (Wizard)
他のプレイヤーのカードを 1枚奪いそのまま建てられるので、2人目の建築家という印象があります。効果としては、魔法使いのほうがかなり強烈だと思います。
入れ替えることでゲームが柔らかく、多少大味になります。魔法使いが抜けることで、大量のカードを持つことに対するリスクがなくなります。ウィザードを入れる場合は、「同じ名前の建物は 2軒以上建設できない」というルールは入れたほうがいいでしょう。
また効果の関係上、建築家がいるとかなり影の薄いキャラクターになりそうです。建築家を航海士に変えてプレイしてみるといいかもしれません。
4. 皇帝 (Emperor)
次のスタートプレイヤーを指定し、指定されたプレイヤーからカードかお金をもらいます。これは、ゲーム的になかなか面白いカードだと思います。
真ん中の行動順で、プレイヤー指定の攻撃ができるのはけっこう大きいです。特に相手がカードしか持っていないときなどに有効です。
国王と入れ替えになるのですが、能力が増えたような感じになります。相手を妨害する能力なので、攻撃性の高いゲームになるでしょう。
これは、ある程度ゲームに慣れたプレイヤー同士やるときに入れることをお勧めします。プレイヤーを指定するのにも、ものを渡すときにもいろいろと考えることがあり、ゲームがちょっとだけ複雑になります。
5. 僧院長 (Abbot)
一番お金持ちのプレイヤーからお金をもらう能力ですが、これはかなり地味です。ほんのおこづかい程度ですね。
修道士と変わることになるので、傭兵/外交官の能力が避けられなくなります。このことで、暗殺の対象などが変わってくるかもしれません。逆転の要素が増えるのかもしれませんね。
どちらにせよ、そんなに強力な能力ではないので、入れ替えても大きくバランスを崩すことはないと思います。傭兵対策のため暗殺者は残したほうがいいかもしれません。
6. 錬金術師 (Alchemist)
建設のときに使ったお金が戻ってきます。大量の現金がないと発動しにくい能力ですが、いったん発動すると強力です。
商人との違いは、緑の建物での収入でしょう。錬金術師を入れたとたんに緑の建物が役立たずになります。また、大量の現金を入れる能力がないので、一発逆転には使いにくいかもしれません。使いどころが分かりやすい分、マークされやすくなりますから。
現金が大きく残るので、泥棒がいるとリスクがさらに高くなります。激しい展開がお好みなら泥棒といっしょにどうぞ。また、魔女がいると思わぬところで能力が発動してしまいます。これも展開が激しくなりますね。
7. 航海士 (Navigator)
建設できないかわりに、お金かカードを大量に入手できます。1ターンを犠牲してもまだおつりが来るほどの効果です。建築家が抜けることで、一発逆転がしにくくなります。逆にいえば、上位陣をマークしやすくなるのですが。
また、ターン開始時に大量の現金とカードを持つことから、泥棒、魔法使いがいると展開が荒れます。特に、魔法使いがいるときは、かなり使いにくいキャラクターになってしまうでしょう。ウィザードとセットにすると、使いやすくなるのではと思います。1ターン中に複数建設もできるようになりますし。
8. 外交官 (Diplomat)
相手と建物を交換します。相手の建物は減らないのですが、価値を落としたり色数を減らしたりと、効果は大きいです。
傭兵がいなくなることで、安い価値の建物が建てやすくなります。また、外交官の交換材料にもなりにくいので、よけいに安い建物が使いやすくなります。逆に、紫の建物や高い建物は交換の格好のえじきになります。どちらかと言えばゲームが荒れるキャラクターだと思います。
外交官がうまく働くのには、大量の現金が必要になります。抑止力として、暗殺者と泥棒がいるといいと思います。
[追加]
更新直前の追加事項です。外交官の建物交換のとき、8軒以上の建物を持つプレイヤーは交換対象にできません。また、同じ種類の建物が 2軒になるような交換はできません。
以上が、プレイしてみての新キャラクターの第 1 印象でした。最後に面白いと思う組み合わせをひとつ。
魔女と皇帝を導入してみると、ゲームが上級者向けになると思います。相手を妨害するのにも考え、妨害をよけるのにも考え、次のスタートプレイヤーを選ぶのにも考えることになりますから。ゲーム性自体は従来とあまり変わらず、考えるポイントが増える感じになると思います。
この組み合わせではプレイしたことがないので、ぜひともやってみたいと思います。
「操り人形」Topへ