● FAQ と バリアント ●

 「操り人形」はルールも比較的単純で、それなりに考えさせられるおもしろいゲームです。ただし、特殊カードなどでちょっとわかりにくいルールがあります。今回はそのFAQを紹介します。また、バリアントルールもいくつか紹介します。この文章は、作者のページなどを参照させていただきました。

■ FAQ ■

Q:傭兵が大学やドラゴンの守りを破壊するのにかかるコストは 5 ですか? それとも 7 ですか?
A:建築コスト - 1 なので、6 - 1 = 5 になります。
Q:傭兵で暗殺された牧師の建物を壊すことはできますか?
A:もちろんできます。殺された牧師は呼びかけに答えられないので、そのカードを持っていたプレイヤーは、もはや牧師ではなくなります。
Q:キャラクターの特殊能力は強制的に行うのですか?
A:いいえ。たとえば、暗殺者は暗殺する必要はありませんし、盗賊も盗む必要はありません。
Q:建物を建てる前と建てた後の2回に分けて、建物からの収入を得ることができますか?
A:いいえ。建物からの収入は好きなときに得ることができますが、一括で受け取らなければなりません。だから、新たな建物を建てる前(建物を建てるのにお金が必要な場合)か、建物を建てた後(新たに建てた建物からも収入がある)のどちらかで収入を得ることができるわけです。
商人のお金1の追加収入は建物による収入ではありません。また、その収入は常にターンの最初に入ります。
Q:9軒以上建物を建設することができますか? (最後のラウンドの建築家で、得点の小さな建物しか持っていないが、勝つためには高い得点が必要なときがあるのですが...)
A:もちろんできます。
Q:1人のプレイヤーが同じ建物(同じ名前で同じイラストの建物)を 2つ以上建てることはできないのですか?
A:もとのルール(フランス語版)では、できません。 他のプレイヤーと同じ建物を建てることはできますが、自分ですでに建てたものは建てられません。このルールは英訳で抜けてしまい、ドイツ語版でも抜けてしまっているようです。重要なものではないのですが、魔術師の価値がほんの少し上昇します。
[注:作者のお薦めですが、普通にプレイするぶんに入れても入れなくてもいいと思います。また、英語版には明記されています。]
Q:研究所があると、建物カード 1枚をお金 1 に交換することができます。英訳では、「1ターンに 1回」とあるのですが、ドイツ語版(日本語版)のルールにはその表記はないようです。どうなっているのでしょうか?
A:英訳ルールが正しいです。1ターンに 1回だけ、建物カード 1枚をお金 1 に交換することができます。
Q:図書館と天文台の両方を建てるとどうなるのでしょう? それぞれの建物の効果はどうなりますか?
A:カードを引いたときに、3枚引いてそのうちの 2枚を手札に加えるようになります。

■ バリアントルール ■

ここで紹介するバリアントのうち、いくつかはフランス語版に収録されています。

● スタートプレイヤーに関するルール

1. 国王の権力

 国王が暗殺された場合でも、暗殺された国王のプレイヤーが次のターンのスタートプレイヤーになる(これはドイツ語の第2版や、英語版で明記されています)

2. 暗殺禁止

 スタートプレイヤーが暗殺者の場合、そのプレイヤーは国王を暗殺することができない
 この 2つのルールは、「スタートプレイヤーが王を暗殺する」ことでスタートプレイヤーを固定させるのを禁止しています。
 作者もテストプレイでこのようなことが起こることには気づいていたそうですが、ルールは変えませんでした。理由は、この作戦はあまり強くないからです。暗殺者を持っているプレイヤーは、国王を殺すこと以外は何もできなくなり、あまりメリットがないからだそうです。
 この意見には私もなるほどと思いました。ちなみに、いちばん得をするのは(スタートプレイヤーではなく) 2番目のプレイヤーになると作者は言っていました。

● その他のルール

3. 短縮版

 終了条件を建物 8軒ではなく、7軒または 6軒に減らす
 確かにプレイ時間90分は少々長いので、短縮ルールの存在はありがたいでしょう(ゲーム的には、建築家や5色そろえたときのボーナス、安い建物の価値が上がると思います)。7軒のほうは英語版にも紹介されていました。

4. カードの選択

 プレイヤーがカードを 2枚引くことを選んだ場合、引いたカードからではなく、手札から 1枚捨ててもよい
 カードの捨てるときのルールは、手札に不要なカードがたまったときにとても役立ちます。ただし、魔術師の価値が下がるような気がします。

5. ペスト

 ゲーム開始時のスタートプレイヤーは黒いペストマーカーを受け取ります。
 ペストマーカーを持つプレイヤーが、暗殺者、盗賊、傭兵の能力により、他のプレイヤーと関わったらそのプレイヤーにペストマーカーを渡します。
 ペストマーカーを持っているプレイヤーは、ターンの始めに建物カードを 1枚捨てます(手札がなければ捨てる必要はありません)。
 ペストの存在によって、キャラクター選択の駆け引きがよりいっそう増すでしょう。ペストのペナルティがけっこう微妙です。

6. 簡易版

 各ターン、プレイヤーがキャラクターカードを選ぶ代わりに、裏向きにして全員に1枚ずつ配る
[作者のコメント]
 お子さまとプレイするとき、疲れたとき、酒を飲んだときのルールです。運の要素が強く、パーティーゲームみたいになってしまいますが、あまり考えずにプレイすることができます。
 このルールは、本当に考えたくない場合のルールですね。読みと駆け引きのゲームがあっという間に、楽しいゲームに変わってしまいます。元のゲームと違って、暗殺者と泥棒はちょっと「はずれ」カードかもしれません。

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