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● 第2回カタン全国大会 ●

 いろいろと考えるところがあって、参加しようかどうか迷ったのですが、7月の「おカタンづけ」という内輪のイベントで参加を決意しました。というわけで、今回は 8/24 におこなわれた「第2回カタン全国大会」のレポートをやります。


- 参加まで -

 トーナメントプレイはどうも肌に合わないと思ったり、こういうところでこんなサイトをやっているものですから、参加するのにはかなり躊躇したのですが、内輪のイベントでプッシュされたというのもあって参加を決意しました。ゲームの公式大会は 2001年の「モノポリー」以来 2年ぶりになりますね。

 どっちみち、本名でエントリーされるので、実際にお会いしたことのあるか対外には分からないだろうと言うことで、元から知っている方以外にはこのサイトをやっていることを伏せて、潜伏レポートを試みてみました。


- 大会の様子 -

● 開会まで

 今回の大会も、どちらかといえば雰囲気をつかむとか、挨拶回りとかそういうのをメインに考えていたので、知っている方にあえたらいいと思っていましたが、さすがにいろいろな方にお会いしました。

 今回は OKAZUさんと待ち合わせていったのですが、会場前ではのごさんにお会いしましたし、会場には行ってすぐにはかせさんとお会いしたり、会場内ではるてんしとさんとか、JAGAでお世話になっている方とか、モノポリーの大会で見たことのある方とか、本当にいろいろな方にお会いしました。

 会場を見た感じは、プレイ卓の狭さでしょうか。カプコンカタンなら別に不可能ではないサイズですが、最初に見るとさすがに狭く感じます。あとは、雰囲気のある、別の言い方をすれば少し暗い照明でしょうか。PS2 版「カタン」の画面が紹介されていましたが、これはかなり見やすかったですね。

 会場の狭さといえば、「プレイまでの待機場所がないこと」はかなり驚きでした。プレイテーブルにはカタンセットがありますし、灰皿の置いてあるところは、さすがにたばこを吸わない人には居づらいですからね。立って話をしているのには間が持たないくらいの時間がありましたから。

 12:00 会場ですが、12:40 開会式で、実際のゲーム開始が 13:10 でした。まあ、400人近く来ていたと思われるのですが、ちょっとトークが長かったような、そんな感じがしました。

● 1戦目

 私のところは、ゲスト席近くの奥まったところで 4人でプレイされていました。メンバーを見る限り、ものすごくやりこんでいそうな方はいらっしゃらなかったので、かなり肩の力を抜いてプレイすることができました。

 開会式のあとで、コマなどの確認をしたのですが、なんと私の数えた「鉄」のカードが 18枚しかありませんでした。いきなり審判を呼ぶことになるとは思いませんでしたね。

 初期配置では、出目は多少偏るものの、街道をつくって開拓地さえできれば、港と全種類の材料が安定して手に入るかたちになるので、思ったよりもいい土地を取ることができましたね。一手 1分の制限時間は、そんなものかと思ったりしました。

 試合の結果はというと、鉄 + 麦 のセットが入る 9 が 2回しか出なかったのと、自分の土地 1箇所が止まったまま、ゲームの半分くらいの時間で 7 が出なかったりして、結局勝負系になる前に終わっていました。

 4 や 10 を過信してはいけないのは知っていましたが、9 の目を信じなければ何を信じるという感じですから、しょうがないですね。ちなみに普通の試合だと 50回程度サイコロを振るはずですから、9 は 5〜6回出る計算ですね。

 対戦相手に恵まれたというのもあって、本当に楽しんでプレイすることができました。そして、カタン歴 6年というのを伏せていてすみませんでした。

● バトルロイヤル 1戦目

 1戦目終了後ですが、さすがに勝ち上がった方が多かったみたいですね。雑談と言うことで、前の試合の話とか、いろいろなプレイヤーがいると言うこととか、書けるような内容から、書けないような内容までいろいろと話したりしました。

 1回戦敗退で、大会本戦からは外れるのですが、チップをやりとりするバトルロイヤルに入りました。2回戦開始の時と同時スタートなのですが、他の卓を見ると知り合い同士というのが多くて、どうしようと思いました。

 ふらふらと歩いていると、ちょうど家族で来られた女性の方がいらっしゃって、誘われたのでそこで 2戦目をやりました。トーナメント戦よりも、こういうアットホームなゲームの方が個人的には好きなのです。

 小学生の方と、女性の方 2人と私でやっていたのですが、ご家族で「カタン」をやっていらっしゃるようで、慣れているという印象がありました。生産力重視でいったのですが、最後の最後で競り負けてしまいました。

 1回戦目の話で、「すごいプレイヤーと当たっちゃって、場を仕切られたまま負けてしまった」という話を聞きました。「トーナメント戦にはトーナメント戦の戦い方もある」という意見もあるのでコメントしにくいところなのですが、ことアナログゲームは対戦相手がいて初めて成り立つものです。

 戦略から外れたプレイヤーをどうこう言ったり、専門用語をまくし立てたりというのは、仲間内でやる分にはかまわないと思うのですが、不特定多数が集まったときにはどうなのでしょう?

● バトルロイヤル 2戦目

 軽く卓を入れ替えて、2戦目もやりました。経験者らしい方が 1人入ってのプレイだったのですが、「泥」とか「リッター」(Ritter; ドイツ語版の騎士カード)とかの専門用語(というよりも、ドイツ語初版日本語訳の用語だとおもいます)を平気で話していましたね。

 昔からのプレイヤーもいらっしゃるかもしれませんが、ここはカプコン版のカタン大会の会場なので、古い用語を使うのはあまりよろしくないと思いました。(こういう専門用語を連呼されるのは、慣れていない人にいちばん疎外感を与えてしまうと思うのです。私も気をつけなれば、と思っているのですが。)

 私も、プレイ間のやりとりに気をつけつつ、妥協はしないように進めていきました(帰りの 2手目でレアな土を抱き込んで、一番最初に 3:1 港に到達しました) が、1点カードの力には及びませんでした。

 2戦目終了後、卓を離れるときに「どこかでカタンをやっていたのですか?」と聞かれたのですが、「学生時代にサークルでやっていました」とお茶を濁してしまいました。まあ、東京に来てからはめっきりプレイ回数が少なくなったので、嘘ではないのですが、申し訳ないことをしてしまったかも。

● バトルロイヤル 3戦目

 3戦目は、おそらく同年代のプレイヤーとやっていました。全員どこかで経験したことがあるという感じですが、トーナメントプレイに極端に走るようなプレイヤーもいなかったし、雰囲気もなかなかいい感じだったと思います。

 こちらも 9 で鉄 3枚という形に早めに持って行ったのですが、道賞が取られ、自力で 10点に近づこうとしたところで 1点カード 2枚を引かれて競り負けてしまいました。

 バトルロイヤル 3戦でチップを使い切ったので、体力の余裕を考えてこの時点で帰宅しました。


- 大会で思ったことなど -

● 運営など

 開会式が 30分程度は、ちょっと長いような気もしますが、許容範囲内でしょう。戦略のお話「誰が勝っているかを見極める」「材料カードの内容(最近の出目)を覚える」「交渉を活かす」は、役に立つ情報だと思います。

 開会直後の段取りですが、初期配置の 1手 1分ルールはまあいいとして、それまでのステップは改良できるかもと思いました。ゲーム開始の時点で、席順を決めてそれから準備をおこなうべきだと思うのです。

 というのも、大会ルールではプレイ順でコマの色が決まっているので、準備後に席が替わるとコマを入れ替えなければならず、カプコン版カタンのコマは特に小さいので、不慮の事故で落としてしまいやすいのです。事故の起こる可能性は、下げるに越したことはないと思うのです。

 あとは、チャンスカードのシャッフルはもっと念入りにやってもいいと思いました。新品を開けて、あの時間で普通に切ったのでは、だいぶ固まっていたのではと心配になりました。

 3人目のチャンスカードの「カット」ですが、アレはアナログゲームとかカードゲームに慣れたプレイヤーじゃないと分からない用語だと思います。一応、舞台の方で説明はあったのですが、私の卓では 2番目のプレイヤーがきょとんとしていましたね。私が 3番目にいたので、滞りなくカットはできたのですが。

● ルールなど

 大会ルールは、比較的自由(トレードと建設の区別なし、カードを引いたあとでもトレード可能)なのですが、これは堅苦しい感じがせず、いい傾向だと思いました。「楽しむこと」が目的というのも個人的には好感が持てました。

 カプコンカタンのマップは独特なのですが、チップの配置が「完全ランダムに近い」というのがポイントのようです。「同じ数字の隣接」と「6と8の隣接」を許すので、出目が固まったマップになることもあり、サイコロの目に左右されるのも多少多くなるようです。

 こういうランダムなマップであまりプレイしたことのない方には、どこがいい土地かという判断が難しくなるのかもしれません。初期配置の練習(イメージトレーニング)をやってみるといいのかもしれませんね。

● 大会で見たプレイの傾向など

 初期配置がシビア(妨害方向に動く)とか、カードの引き合いが激しくなるのではと心配しつつ状況を見ていたのですが、私が見た範囲ではそんなに全員に厳しいプレイというわけではなかったです。

 気になったのは 2点からカードを引き始めるプレイヤーが多かったことくらいでしょうか。カードは少なくとも 3点からというのが Hammer 流なのですが (個人的には引きはじめはもっと遅いです)、そのあたりはどうなのでしょうか。私自身も競り負けを繰り返しているだけに断言はできません。

 でも、家族でプレイされている方とかをみて、ある意味安心しました。ゲームはフリークだけのものではないのですから、アットホームな場でどんどんプレイされてほしいと切に願うのでした。


 以上が、カタン大会の潜入レポートでした。結局 4戦やって全然勝てなかったわけですが、ゲームを楽しむという意味では予想以上に楽しめたのではないかと思いました。

 今回も、会場でお会いしたみなさまや、一緒に対戦してくださったみなさまに感謝をして締めようと思います。どうもありがとうございました。そして、このサイトでも、まだまだカタンを追い続けていこうと思います。


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