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● 袋小路例会 2004年12月 ●

 2004年12月5日、前日に急遽お誘いがあって、池袋でおこなわれている袋小路例会に参加してきました。今回はその様子をレポートしたいと思います。


 会場は、池袋とのことですが、池袋に行くのはかなり久しぶりですね。行く途中で交通事故を目撃したりとかがありましたが、迷うことなく会場へ到着です。

● ダンシング・ダイス

 1つ目は、前日の買い物で購入するのを目撃した「ダンシング・ダイス」です。6個のダイスを 3つずつに分けて、それぞれの出目の強さを競うものです。弱い出目のプレイヤーが体力を失っていき、最終的に生き残ったプレイヤーが勝ちというゲームです。

 けっこう単純なダイスゲームですが、どれを1回目に、どれを2回目にというのが悩ましいところではあります。かなりいい踊りでも体力が減ったり、逆にうっかりした踊りでも大丈夫だったりします。

 最弱の踊りは「マカレナ」ですが、戦略上うっかりマカレナを作ってしまいました。体力が削られたのは言うまでもありませんね。

 中盤までほとんど無傷のプレイヤーがそのまま勝ち残っていました。攻めに出るところとかを考えたりすると、より深いのかもしれませんが、全体的に軽い感じで楽しむゲームですね。ルールは簡単で、6人までプレイできて 30分程度です。

● ビッグ・ディール

 やってみたいという話が出たので、かなりひさしぶりに「ビッグ・ディール」をプレイしました。会社を経営していくゲームなのですが、会社を作るのには株式とリソースが必要になります。リソースは、場に出回れば出回るほど高くなりますし、できた会社も他のプレイヤーに買収される可能性もあります。

 このゲームのポイントは、ゲームオーバーのタイミングです。会社を閉鎖するとリソースが使い回せるようになり、なおかつ株式も原価よりちょっと高く売れるのですが、ゲームオーバーになると原価割れの値段になってしまいます。リソースも同様なので、引き際が大切なのです。

 ゲーム序盤は、様子を見ながらという感じでしたが、リソースが出始める序盤過ぎから買収競争になりました。ところが、中盤からは、土地が高騰し、買収から一転しておとなしい展開になりました。

 終盤に入って、一気にゲームオーバーがあと 1枚になったので、売却合戦になりました。私はというと早めに規模縮小をして、リソースを高めに売り抜けていたのですが、タイミングよくキャッシュカードがきて 700 の収入をもらったりしていました。

 結局、ゲームオーバーは最後の 4枚まで行ったところで出てきました。そのせいか、全員が会社無しという珍しい状態での幕切れとなりました。接戦ではあったのですが、終盤のキャッシュカードのおかげで勝利しています。

 90分クラスのゲームで、なかなかの本格派です。プレイ人数は 6人までです。経済ゲームが好きな方におすすめです。

● サムライ

 お次は、こちらもかなり久しぶりな Knizia の「サムライ」をプレイしました。ボックスに怪しげな「このゲームは最高」という日本語がありますが、ゲーム自体はまともなコマ配置系のゲームです。

 日本各地にサムライを配置して、農業、政治、宗教の勢力を高めるというゲームです。ルール自体はそんなに難しくないのですが、どれか1つの分野で単独トップを取っているプレイヤー同士で、それ以外の勢力の合計を競うという得点計算がかなり悩ましいです。

 かなり久しぶりで、勘所は忘れかけてはいたのですが、コマ交換のタイルや、2回動けるタイルなどの使い方など、切れ味を求められる部分は随所にあります。そんなに行動数も多くないですから、1手1手が大切になります。

 コマの数を大まかにはつかんでいたのですが、トップタイになってしまい脱落でした。

 人数は 4人がいいのではと思います。プレイ時間は 45分程度です。ルール自体は難しくはないのですが、切れ味の鋭い Knizia らしい作品です。

● カリブ

 お次は、新作から「カリブ」をプレイ。評判のいいゲームなので、ぜひやってみたいと思っていたところでした。海賊船を操って、お宝を獲得して、自分の島に持ち運ぶゲームです。海賊船ということで、お宝を運んでいる最中であろうと、お礼をもっとも弾んだプレイヤーが動かせるというのがポイントです。

 お礼の量がそのまま移動力になり、海賊船を動かすわけですが、競り落としたときの移動力を -1 にする「-1」の存在がなかなか大きいと思います。うっかり 1マスたりなかったり、0マス移動する権利を獲得したりということも十分にあり得ます。

 基本的に読みあいのゲームではあるのですが、すべての船を動かすことはできませんし、船の移動順とかもありますので、考える要素はそれなりにあります。まあ、それ以上に悩む要素の強いゲームではあるのですが。

 4人になると、バッティングが起こり、なかなか船を動かせないという状況にもなります。そのあたりの機微も面白いところですね。最後のターンはほとんど船が動かずに、襲撃のボーナスで目標突破して勝利でした。

 プレイ時間は 30分程度、人数は 2〜4人のどれでも大丈夫そうな感じです。手軽で、それなりに考える要素のある、Winning Moves の作品らしいゲームにまとまっていると思います。これは、惨敗候補でしょうか?

● カサノバ

 さらに次は、Kidult の新作から「カサノバ」をプレイ。チップをかけたダイス目予想のゲームです。勝者にジャックポットが分配される、典型的なギャンブルライクなゲームですね。

 最初のうちは、様子を見ながらなのですが、全員不正解がでてチップがたまり出すと俄然盛り上がります。大きなジャックポットが出たあとは、必然的に2倍の相場になるわけですが、今回はここで2人正解が多く出てしまいましたね。結局貧富の差が埋まらないままゲームセットでした。

 プレイ人数は 2〜4人と意外と幅が狭いのですが、同点の可能性を考えると妥当なのかもと思ったり。かなり手軽なたぐいのゲームですが、カードの残し方などは要注意です。プレイ時間は 15分程度ですね。

 実は、トランプでテストプレイをしていたのではないかという疑惑があがったりとか。100円ショップでコンポーネントがそろいそうなゲームではありますね。

● クク

 多人数「クク」の裏で少人数「クク」をやっていました。このあたりのゲームを少人数でやる場合はちょっとた息抜きになりますね。

 人数が少ないと、8人くらいではまず負けないカードで負けたりといったことがあります。統計上のばらつきが大きくなるので、ノーチェンジの判断が難しくなりますね。

 最終的には、最後の最後の大人の時間で「人間」を引いたのがそのまま勝利条件になりました。4人中2人抜けで持ち札が「人間」では、負けようがありませんからね。

 ククはグランペールから発売されているので、これからの季節、ゲーム会などで人が多く集まるときにはいいのではと思います。多少カードの構成が複雑なので、どちらかといえばゲーム会向けのゲームだという認識があります。6人あたりから10人前後あたりがおすすめでしょうか。

● 暗闇の大広間

 こちらは、私はプレイしたことがなかった作品です。何かと評判のいいゲームですが、まわりでもっている方がいらっしゃらなかったので、なかなかプレイできなかったわけです。

 ゲーム自体は、モンスターに見つからないように出口を目指すアブストラクト色のあるゲームです。プレイヤーのコマの移動数は決まっていますが、モンスターの移動数は移動するときになってみないと分かりません。

 他のプレイヤーの動きひとつで、モンスターの動きも変わってくるわけで、動きに翻弄されて何人もとっつかまってしまいました。ゲームはいつの間にか終盤になっていて、気がついたら出口の付近が満員になっていましたね。

 モンスターの動きがある程度見えるようになってくると、さらに面白くなるゲームだと思います。アブストラクト色があるので、その手のゲームが好きな方にはおすすめです。プレイ人数が多くなればパーティーゲームの様相も呈してくるかと思います。プレイ時間は 30分ほどでしょうか。

● メディチ

 お次は、リクエストがあったので「メディチ」をプレイしました。ひさしぶりに 5人「メディチ」でしたね。ゲームの説明は、最近よく出ているので省略です。

 初めて卓を囲む方も多かったので、相場観がなかなかつかめませんでした。単独の品物を早めに揃える作戦をとったのですが、3枚組の値段をちょっと高めにつけたりとか、後のターンで取り合いになってしまったりとかがありました。

 2ラウンド終了時点で、明らかに得点が足りないので、3ラウンド目はとにかく自分の得点を稼ぎつつ、トップ目を崩すように動いてみましたが、いきなり渡すとまずいものに値段がついていないという非常事態があったので、値段をつけたら購入されたりとか、翻弄されっぱなしでした。

 プレイ人数は 5〜6人、プレイ時間は 75分くらいでしょうか。競りゲームの中でもシビアで難度の高いゲームですが、それだけにファンの多いゲームでもあります。

● ユカタソ

 時間のかねあいもあって、最近よくプレイされている「ユカタン」の私家版をプレイしました。こちらも説明は省略で。

 今回は、一番の移動カード「5」を終盤の早い段階で使ってしまったのが、最後の勝負を分けることになりました。1枚のカードを使うということが、こんな影響を与えるのかといういい見本ですね。

 今では入手困難なのが難点ですが、かなりよくできたゲームだと思います。悩ましいゲームですが、プレイ時間はかなり短いですからね。

● そっとおやすみ

 最後にプレイしたのが、実は初挑戦になる「そっとおやすみ」です。タイトルが出てこないで思わず「ずっとおやすみ」とメモを残しそうになりました。簡単に言えばトランプの「うすのろ」に近い感じのゲームです。

 慣れていないうちは、うっかり見逃しそうになるのですが、慣れてくるといろいろと会話を上の空で楽しんだりすることができます。このゲームの場合、いかにそっとカードを倒せるかとそれに気づくかが面白いところですね。

 「そっとおやすみ」で 3級にもなると電話を取りながらでも対応できるようになるみたいです。その電話中にうっかりネタを振られたりもしましたが。

 パーティーゲームの要素が強いですが、今回のような整理運動にはもってこいのゲームだと思います。


 というわけで、20:00 ちょっと前に会場をあとにしました。今回のアフターは大戸屋で、Hammer Works の活動予定などをちょっと詰めてきました。

 初参加ではあったのですが、軽いゲームからそれなりに重いゲームまでいろいろとプレイできるような感じですね。今回は他の卓にいたのですが、多人数ゲームのコンボは、このゲーム会特有だと思いました。


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