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● 袋小路例会 2006年4月 ●

 2006年4月23日、袋小路例会に参加してきました。JAGAと連戦になりましたが、5月分の例会がすでに参加できないことが確定してしまっているので、予定を合わせて出てきたのです。こちらも、プレイしたゲームを中心にレポートします。


●乗車券 メルクリン [play:game]

 さて、連日の「メルクリン」です。会場で初めて持ち込むゲームですし、袋小路のメンバーとプレイはしていませんでしたからね。プレイするゲームを決めて、募集したら 5秒で卓が確定しました。さんざんレポートしているので、ゲーム紹介については省略します。「惨敗ゲーム会」を参照してくださいませ。

 今回も5人プレイ、乗車券自体が初めてという方もいらっしゃいましたので、乗車券のルール説明からやって、プレイに入りました。

 過去に2回プレイして、これまででやってないスタイルでプレイしてみようと、短距離チケット 3枚と、長距離チケット 1枚を引いたら、運命のいたずらが起こりました。

 ともかくゲームスタートです。やはり、乗客の得点がボード上に置かれていることと、短距離路線でひきやすいように見えるので、序盤から西側に集中しますね。結果 5人中4人が何らかの形で西側のドル箱路線に着手するようになりました。

 こうなってくると、手札がどうしても少なくなるもので、このあたりが従来シリーズにないシビアさなのかもしれません。やはり、最初の乗客は 20点以上を稼いでいます。

 というのを横目に、初代「乗車券」のごとくひたすらカードを貯め込んでいました。チケットの関係から、迂回せざるを得ないルートの 1本だけを先に見せて乗客を置くというやり方をしています。

 何があったのかというと、引いたチケットのうち長距離を含む 3回が東側のルートを通っていたのです。ベルリンを通して東側を攻めるというプレイも全くしていなかったので、試してみようと思ったわけです。

 東側はというと、色指定あり、長距離の路線が多く、しっかりとカードを貯めないと手が出せないのです。競合があったりすると怖い路線ではありますし、赤いカードを大量に引かれたり、4+ を積極的に取られたりして、それらしいプレイがあったので気が気ではなかったのです。

 4人が西側に目を向けていることが判明したので、本格的にカードを貯め込み、チケットを一気に達成するルートを水面下で準備していました。短距離路線で勝負していると、とうてい邪魔されないだろうというのもありましたが。

 動き出した瞬間、ベルリンを通されたので一瞬焦りましたが、キーとなる路線のカードはなかったらしく安心しました。結果、短い路線から順に 6ターンで 25本を使い切るという大きな動きをしてみました。これで、チケット 3枚を達成していたりします。

 実はこのとき、7点の乗客ボーナスが怖くて、メインルートからベルリンを通さないでいたのですが、ベルリン路線を通された影響で、実は 7点の乗客ボーナスを取られるというハプニングが発生したのです。これで、マークの目が外れるようになりました。

 新規路線ということもあり、最初に置いた乗客が、ベルリン経由のルート通り、20点弱を稼きました。東側でも乗客のメリットはあるものです。それでもハプニングに対応するため、勝負が必要と思い、長距離チケットを 4枚引くという暴挙に出てみました。

 結果、この大ばくちが大成功し、2枚成功 50点弱を稼ぐという荒技になりました。あとは、チケットを引かれて 10点ボーナスを取られないように、できるだけ高得点の路線を完成させて、手じまいしました。カードを貯め込んだこともあり、5本、7本の路線を完成できたのは大きいですね。

 最終的に、200点を超える圧勝をしてしまいました。初プレイの方が多いのに、大ばくちを打って豪快に差をつけてしまったのは自分でもどうかと思ってしまいましたが、ゲーム自体の楽しさ、悩ましさは伝わったのではと思います。ちなみに、こんなに圧倒的に稼ぐのはレアなのではないか、と思ったりはしています。

●マジカル・アスリート(新版) [play:game]

 メルクリンは、それなりに時間がかかるゲームなので、気分転換も兼ねて 5人でもプレイできるものということで、選ばれました。新版の「マジカル・アスリート」です。

 基本的には、ダイスを振ってコマを動かしていち早くゴールを目指すというスゴロクですが、それだけでは終わらないような楽しさがあります。それが、ゲーム開始時におこなわれるドラフトです。

 いろいろな能力を持つキャラクターをドラフトしていきます。この能力が、サイコロを振る代わりに固定の出目での移動ができたり、振り直しができたり、場所を入れ替えたりと、単純なスゴロクにしては効果が派手なものが多いのです。

 ドラフトしたキャラクターを同時公開で選び、出走させるわけですが、このときの組み合わせが思わぬドラマを生むことになります。組み合わせによっては極端に能力が発揮されるケースがあったり、全くのハズレになったりということがあるのです。

 もちろんスゴロクなので、サイコロの出目によっては思わぬキャラクターが大活躍という場面もあったりするのです。このあたりの混沌とした様子がこのゲームの楽しさですね。

 新版では、キャラクターが 25人に増えて、ドラフトの感覚も変わるわけですが感覚がつかみきれないうちに攻めきれずにチップを余らせてしまいました。

 5人プレイでは、能力の兼ね合いも多くなり混沌としやすいのですが、最初の2レースで大当たりを出されて、出した選手が役にたたないという残念な事態になってしまいました。このあたりのキャラクター選択はある意味正解で、最終ラウンドだけ1着だったのですが、結局得点は追いつきませんでした。

 組み合わせを議論するので、細かいルールがいろいろとあったり、コンポーネントのプレイアビリティーがあまりよくなかったりする(コマが立たなかったり、サイコロが転がりすぎたりする) のですが、ゲーム自体はとても楽しくできていると思います。

 25キャラクターなので、5人 5レースというのも可能な気がするのですが、そのあたりは保証していないみたいですね。

●シュティッヒルン [play:game]

 結果として、最終ゲームになってしまったのですが、ひさしぶりにトリックテイキングをプレイしました。変則的なメイフォローのトリックテイキングで、最初にマイナス得点となる色を決めて、同時公開します。マイナス得点以外の色を取るのが目的になりますね。

 このゲームの実にいやらしいところは、台札以外の色はすべて「切り札」になってしまうことでしょう。台布だの色がなければ、切り札が出てきてしまう。それをいいことに、マイナス札を押しつけられるという、実に危険な状態になるかもしれないのです。

 詳細は省略しますが、プラス点とマイナス点の入り方が全然違うので、うっかりするとそのままゲーム脱落という事態にまで発展してしまうこともあるのです。この綱渡り的なところが、このゲームの面白さでもあるのですが。

 最初は 5人、途中から 6人でプレイしましたが、ゲーマーだらけのプレイということで、実にドロドロとしたカードの差し込みあいが見られたりしました。うっかり隙を見せていると、全員で撤収されてカードを送り込まれてしまうのです。

 人数分のラウンドをプレイするわけですが、独走していると狙われるということで、最終的にほぼ全員に勝利の可能性があるという状況になりました。結果として、同点トップでゲームセットになったわけですが、かなり熱い勝負になりました。実は、プレイ時間が 2時間を超える超長期戦になっていたのです。

 トリックテイキングで、しかも比較的分かりやすいマストフォローではなく、メイフォローのゲームなので、敷居は高いかと思いますが、このドロドロとしたものは、やってみないと分からないものがあります。個人的には、かなり重いゲームと思いますが、好きな人はとことん好きそうな感じですね。

 ちなみにこのゲーム、カードの汎用性がかなり高く「ハットトリック」がプレイ可能と明記されています。トリックテイキングのジャンルの特徴として、100枚を切るカードだけで、思いっきり濃いゲームがプレイできるということがあるかと思いますが、このゲームはまさにそれを感じさせますね。

 変わり種ではありますし、プレイ時間もかかりやすいゲームではありますが、汎用性も考えるとトリックテイキングゲーム好きは、押さえておいた方がいいゲームかもしれません。


 予定より、1時間以上遅く 19:00 ちょっと過ぎになりましたが、日曜日なのでこのあたりで会場を辞すことにしました。アフターはささやかに、悪い見本のゲームとか、トリックテイキングとか、いたストの話とかそのあたりをしていました。

 しかし、いたストのルール説明を、アナログボードゲームのようにやるとなると、なかなか手間のかかるものがありますね。プレイヤーを増やすという目的では、このあたりの入り口を広げられるといいような、そんな気もします。まあ、PS2なりPSPなりを与えて、とりあえずやってみてというのも方法ではあるのですが。


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