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● ゲームマーケット2008(準備編) ●

 毎年恒例の、ゲームマーケット関連作業のまとめです。この更新が終われば通常運用に戻ります。


- 2007年5月〜7月 -

 ゲームマーケットが1週間遅かったこともあり、新作のネタを考えるのは5月になってからにしようと思ったのですが、いたストオフとか、カナルマニアとか、別の方の創作ゲームとかにおわれていてほとんど作業ができない状態でした。

 この時期にいくつかアイデアを出していたりしたのですが、うまくまとまらず 2作品ほど没にしています。

- 2007年8月 -

 お盆休み前に、「トレジャーボックス」の原案が思い浮かび、作ってみることにしました。パーティーゲームの味付けにしようと思っていたので、カードの絵柄でウケを取ることにしました。頒布版では当たり障りのない宝箱になっていますが、初期版は実は某クイズ番組のものを使っていました。

 8月JAGAで初公開、人目を引く絵柄だったこともありますし、初期の段階なのでいろいろと意見が出たりしました。ここで、方向性を考えたりという感じですね。最初はもっとプレイ時間が時間が長かったのです。

- 2007年9月 -

 今年のゲームマーケットの作品として、一番インパクトのあるイベントがありました。「18TK」のプロトタイプが 8月末にできて、9/2 に自宅ゲーム会でテストプレイをすることになったのです。初期版のためいろいろと意見も出ましたが、プレイした瞬間いろいろな楽しさがありました。

 これに触発されて、2週間で「東京乗車券」のマップとカードを作りました。何らかの形で乗車券のバリアントマップが作りたいというのはありましたが、本当に「18TK」がいいきっかけになりました。

 そして、9/15〜16 の「アメリカ横断鉄分ゲーム会」の存在も大きいです。これで、鉄道ゲーム熱が一気に上がりました。

 翌週のJAGAでは「トレジャーボックス」の修正版とともに、「東京乗車券」の初お披露目をやりました。「18TK」の情報公開ができない状態だったため「謎プロジェクト」としてしばらく作業することになりました。

 その後は、異様なまでのペースで「18TK」のテストプレイに参加していました。これだけの長時間ゲームをこれだけプレイできたというのは今までにないですね。

- 2007年10月 -

 あいかわらず 18TKのテストプレイ三昧でした。「トレジャーボックス」もタイトルを決め、宝箱の特殊効果とラウンド数の縮小など今のルールに落とし込みました。スカウトのアイデアなどは、10月末のてこ入れの時点で、後付けで思いついたものですね。

 1か月くらい、「東京乗車券」も目的地チケットのバランスで放置していたのですが、自分でバランス鳥をすることにしました。とりあえず原作のデータを洗い出して、解析し、今のような短距離目的地が中心のスタイルになりました。

- 2007年11月 -

 TGFがある11月ですが、今年は出展物が固まっていたので、まったりと進めることができました。

 あいかわらず11月も「18TK」づくしでした。といっても、TGFあわせで「トレジャーボックス」をほぼ最終版にし、「東京乗車券」もJAGAで再お披露目をしました。TGF前日でしたが、「最多チケット賞」より「最長路線賞」がいいという意見をいただき、即日で対応しました。

 TGFでは「トレジャーボックス」と「東京乗車券」を公開しました。「東京乗車券」はボードで目を引くだけにプレイ回数がそれなりに多かったですね。家族でプレイされた方の様子を見て、ボードにもふりがなをつけるようにしました。このあたりは、通常のテストプレイでは見えないようなものですね。

 「18TK」は情報公開OKが出ていたのですが、「東京乗車券」はTGF 1週間前まで、公開のタイミングを遅らせていました。あくまでも原点は「18TK」ですからね。

- 2007年12月 -

 この時点で、ほぼ例年通りのペースになり、年末にゲームマーケットの申し込みをいう感じになりました。「18TK」のバランス調整もだいぶ落ち着き、あとは物作りの段階という感じでした。今年のゲームマーケットのサークルカットの依頼もこの時期ですね。文章だけ作って、あとはお任せでお願いしたら、ものすごいものができてびっくりしました。

- 2008年1月 -

 ゲームマーケットの申し込みが完了し、あとは物作りに向けた微調整くらいになりました。1/4モデルのボードや、トレジャーボックスの宝箱ボードはこの時期のアイデアです。宝箱ボードは若干手間がかかりましたが、カードの売らぬ毛問題を解決するひとつの手段だと思います。そして 1/29 に通知が入り作業スタートに。

 実は 12月〜1月にかけて水面下で、「18TK」関係の作業をやっていました。これはおそらくゲームマーケット当日にお目見えするかと思っています。

- 2008年2月 -

 今年は3か月くらいあるといって、まったりとした計画を立てました。例年ゲーム会をつぶすことをやっているので、今年はできる限り参加しつつと、このときは思っていました。

 1月に版下を作っていなかったので、印刷用の版下作成と、買い出しがメインの月でした。3月になると周りも忙しくなるので、2月のうちにいろいろとゲーム会にも出ましたね。そこでコネタとかもいろいろと仕込んだりしていました。

 2月中旬には、ボックスなどの大量購入を3回に分けてやったり、用紙などの通販をやったりと、とにかくものの準備だけは早めに進めました。事故があると一番怖い部分ですし、印刷には時間がかかりますから。

 作業自体は 2/17 から開幕しました。時間がかかる印刷を先にやってというかんじでしたが、今年は終盤までかなりスムーズに印刷作業が完了し、幸先のいい感じかと思われました。

- 2007年3月 -

 ここから作業が本格化します。「東京乗車券」ボードの切断作業と切れ端で「トレジャーボックス」のコンポーネント作りを進めていました。切れ端でというのも過去の経験からで、これで材料費がかなり抑えられています。というより、材料の余剰がかなりできることになりました。

 3月中旬で、シール関連の印刷が完了。去年は苦労した部分なだけに、ここまではかなり順調でした。用紙がカールしたというのはありますが、それほど大きな影響はありませんでした。6週目には、意外と時間のかかったコマ作りをゲストを呼んで実施したりと、それなりに工夫してきた部分ですね。

 シール貼りの作業も、クリップを買ってからスピードが上がりじょじょに熟練度が上がってきている感じです。3月末までは、ゲストを呼んだり定期的に買い物に行ったりと、それなりにスムーズに作業を進めていきました。

 これまで好調だった、トレジャーボックスのボード印刷で歩留まりが大幅に悪くなりました。これは絵柄の問題と言うことで来年からは改善することになるでしょう。

- 2007年4月 -

 作業期間中の1週間は予定が入り込むと想定しているのですが、今年もその通りでした。4月に入ってからは平日も作業に割り振ることにして完成を早めようとしていました。

 そして、大詰めの作業「東京乗車券」のボード作りですが、2時間作業したときのあまりの進み具合の遅さに愕然としました。2日あれば十分に終わると思っていたのが、シール貼り付けに24時間かかるという結果が出たのです。これが判明したのが、4月半ばだったので大幅な予定変更を余儀なくされました。ここからが地獄の始まりです。

 丸2日かけて、とりあえず 2/3 まで完了させ、次の週のJAGAの参加を遅らせて時間を確保し、さらに角円裁断も機材を借りて対応と思ったのですが、こちらは借りられず、作業順番を変えることで対応ということになりました。

 もう時間がないことが判明していたので、平日もちょっとでもいいから作業を進めるとか、マニュアルも一気に仕上げてしまい、印刷するとか全体的に「巻き」が入りました。

 4月1週目からイベントと作業で休めていない状態が続いたのと、お仕事も忙しい時期とぶつかってしまいこれまでの作業で位置にを争うほど厳しい時期になりました(去年の 2月末〜3月頭くらいの厳しさです)。

 4/16 JAGAの日も作業順番を変えるため、5時間カード切断をし、余った時間でマニュアルの折り込み(本当はボードを作りたかった)を進め、翌日の角円裁断の前後でボードの残り作業と最終接合作業を実施し、なんとか物作り作業が完了しました。

 ちなみに、後ろ2週間の土日の作業時間は 38時間でした。JAGAの日を抜くと3日で 32時間ですね。土日でこんな感じになるのはできるだけ避けたいですね。

 あとはラストスパートで、平日夜の時間をかけて仕分けと箱詰めを完了し、作業終了でした。9週間にわたる、これまでにない長い作業でした。ひとついえることは、今回のような特殊なサイズのボード作りにはものすごく時間がかかることですね。外注に出せるようなものであれば出した方がいいと初めて感じました。


 こうして振り返ってみると、これを書いている直前の 3週間があまりに大変だったためその印象が強いですが、その時期をのぞけば比較的楽しんで作業できたと思っています。

 ゲームができるできないはそのときの状況によりますし、バリアントもアリだと思いました。これだけの作業時間が取れるチャンスはもうないかもしれません。Make or Buy の選択は来シーズン以降の課題になりそうです。


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