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● 鉄分の日 2007年2月10日 ●

 2007年2月10日、3連休の1日目に自宅ゲーム会を実施しました。今回のテーマは「鉄分の日」ということで、鉄道ゲームをプレイするというテーマゲーム会になっています。ゲーム数は少ないのですが、いつも通りプレイしたゲームをレポートしましょう。


●レイルバロン [BGG]

 今回のゲーム会のメインテーマですね。長時間ゲームであるが故に、プレイする機会がとれなかったのですが、3連休に乗じてやってみることにしました。

 Avalon Hill の 1977年の作品です。もう、30年も前の作品になりますね。鉄道ゲームの古典ですね。戦略性の高い鉄道ゲームといえば、18xx シリーズが挙げられますが、1830 は 1986年の作品で、それよりもかなり昔の作品ではあります。

 アメリカの国中を電車で移動して、目的地に到着して収入を得ます。手に入れた収入で路線を購入していき、他のプレイヤーから使用料をもらっていきます。最終的に、目標金額を現金で確保して、スタート地点に戻ってきたプレイヤーの勝利となります。

 いわゆる、Pick up and Deliver のゲームですね。昔の作品と言うこともあり、シンプルで荒削りなバランスではありますし、プレイ時間も思いっきりかかります。この手のゲームが進化して「鉄道王」になり、さらに影響を受けた作品が「桃太郎電鉄」につながりますから、ある意味鉄道ゲームの原点かもしれません。

 序盤戦は、路線を購入することが目的になります。マップ上に28の鉄道会社があり、路線長もつないでいる都市の区間も異なります。目的地の関係から、ニューヨーク近辺がかなり選ばれやすいのですが、外部からニューヨークに入れる会社は 2社しかありません。

 一方、西部はというと3つの大きな会社がほとんどの路線を締めています。交通の要所となるシカゴからシアトルへ抜ける北部の路線も3社しかなかったりと、いわゆる拠点を結ぶ路線の数は意外と限られています。

 もう一つの特徴は、マップの端にある都市の存在でしょう。マイアミに入れる会社は 1社しかありませんし、南東側はほぼ2社で占められています。また、北東部のボストン、ポートランドもマップで言うとかなり端に位置しており、入るのに大変な状態になっています。

 このゲーム、路線の使用料がかなり高めに設定されており、さらに、全路線が売り切れると使用料が2倍に跳ね上がります。そんなわけで、序盤の路線取りはかなり重要になってくるのです。

 序盤から、かなり幸不幸が分かれた展開になりました。ゲーム上最強の路線と言われているニューヨークを結ぶ PA が売り切れ、ボストンを結ぶ B & M, NYNH & H の 2路線が買われ、マイアミ封鎖のためにSALが取られました。このあたりが序盤の要点になる路線です。ニューヨークを結ぶもう一つの NYC が売り切れ、勝負の始まりになりました。

 ここで、いきなり目的地にボストンが出たり、マイアミが出たりしたことから、一気に貧富の差が分かれるようになりました。実は、路線取りの強弱でもけっこうな差が出ていたりとかいなかったりとか。

 B & M、NYC と所有していてボストンが連続で選ばれたことから、資金繰りがよくなり AT&SF を購入。これで、ニューヨークからロサンゼルスまで全部自社路線で行けるようになりました。次に購入したのは SUPERCHEEF で、そのまま収入勝ちを狙う作戦でした。

 このあたりで、北側への道を確保するために、ほぼ同じタイミングで CMSTP&P, NP, GN が売り切れました。シアトルに入るためには、この3社と大路線の UP の選択肢しかないため、路線を持っていないと大量出費になりやすいのです。

 あとは、中部の主要路線である、MP, CB&Q あたりが売り切れました。このあたりは額面通りという感じではありますが、こまごまとした移動に効いてきます。

 現金は、2人のところに集まるようになると、並行路線では下位のプレイヤーに流れていくわけで、多少パワーバランスの調整にはなりました、が、1人だけ路線取りに立ち後れてしまい、中盤で赤字になるプレイヤーが出てしまいました。昔のゲームはこのあたりは容赦なく、沈んでいく一方になりやすいのです。

 終盤戦にはいるところの路線取りは、実は軽くミスをしていたりとか。買い忘れ、ブロックし忘れが地味にですがゲームに影響していきます。B & O は中途半端な路線ではありますが、独占させないという原則がありますからね。

 鉄道が売り切れたあたりから、目的地の兼ね合いもあり、収支のバランスが入れ替わっていました。このゲームの場合、買い物がなくなったとたんにターニングポイントが見えにくいということがありますが、売り切れ直後から、SP と AT&SF の選択は、1:1 くらいに取らないと行けない状況と思われました。

 何回か目的地に入り、資産は増えつつあったのですが、150000ドルを超えたあたりで参加者の残り時間がなくなったため、終了となりました。最短は、目的地到着後、帰還でのゴールですが、ペナルティーもあるため微妙かもしれません。あと 1時間で終わるところまでは来ていたと思われますが。

 今回は、11:00 からルール説明、昼食休憩をはさんで 6時間ほどプレイしたはずですが、鉄道の購入に時間がかかったこともあり、中盤戦にはいるまでに時間がかかりすぎた感がありました。5人の場合、路線取りでがっかりするプレイヤーも出ますから、4人あたりが適当なのかもしれません。

 また機会があったら、4人でプレイしてみたいと思います。価格調整版のルールでやっても面白いかもしれません。

●桃太郎電鉄16

 5人から4人になったところで、テーマから選ばれたゲームは「桃太郎電鉄」でした。今を生きる鉄道ゲームとしては、これも選択肢に入りますね。今回は3年決戦でプレイしています。

 序盤から、カードの引きで優劣が分かれる展開になりました。私はというととりかえしカードを引いてしまったので、目的地到着をあきらめて、あわよくばカード回収のため千葉方面のループへ入りました。

 結果、とりかえしのつかないことになり大量の借金が。目的地到着は1回ずつでマッチレースの様相でした。が、ここで、目的地到着プレイヤーに時限爆弾カードが差し込まれ、取り返しカードを引いて一気に転落。こちらは徳政令カードで、とりあえず所持金を0に戻して様子を見る展開に。

 2年目ですが、トップが現金にものを言わせるプレイでそのまま独走態勢に。つけいる隙があったとすれば、カードを買う直前にデビル派遣カードとか、便利系消滅カードからデビル派遣カードというコンボでしょうか?

 2年目冬に、ナマハーゲンが出てきて、カードを2回捨てされられたのがかなり痛かったりとか。最近の傾向では、どちらかというと、下位に有利な設定ではあるのですが、逆転に必要なカードをつぶされた上に、所持金がマイナスに落ちることもないので、単純にカードで逆転を狙うがきつくなってしまうのです。

 3年目は、いろいろとネタが満載でした。資産差 16億の状態で、銀河鉄道カードで釧路に到着後、新しい目的地が和歌山に。ぶっとび駅で佐世保に飛んで、目的地到着は無理と思っていました。

 鹿児島の黒豚農場(3億円)か、宮崎の宮崎牛牧場(5億円)を購入し、売却イベントで一気に逆転という作戦を練っていたのですが、特急カードの出目が悪く、中途半端に目的地を目指すことに。ちなみに、ぶっとぶ前も襟裳の牧場(7億円)を狙っていました。他に物件がなかったので、3年決戦名物の増資カード狙いもあったわけです。

 ところが、和歌山が目的地なことから、他のプレイヤーも急行のカードを使っても全然入れない状態に。ここで、連続目的地を獲得し、売却をあきらめて物件購入で独占に。ここで100軒を達成してのぞみカードを入手しています。次の目的地は宮崎に。

 スキミングカードでのぞみカードをコピーされたところで、切り札の徐行運転カードを投入。実はいただきますカードも持っていたため、うまくいけばコピーしたのぞみカードまでゲットできるといううれしい状況でした。普通にサイコロを振り 1/3 のチャンスだったのですが、失敗。

 直後、カードの都合で夢のまた夢カードでのホールインワン狙いを見ました。しかもヘリコプターは吸い込まれるように宮崎に飛び、ホールインワン達成。虎につばさカードまで持っていたので 13億の収入で一気に差を詰められました。ここで、宮崎牛牧場を購入し、運がよければ売却イベントで逆転まである展開に。

 次の目的地は高知。のぞみカードで目的地に入れず、貧乏神をなすりつけてからの移動。2月の移動でも目的地に入れず、3月は収入期待値の高い福引きカードを使ってゲームセットでした。

 結果は 3億ちょっとの差でトップに届きませんでした。目的地に入ったのでは届かず、福引きカードで 12回の大フィーバーが出れば逆転という微妙な感じでした。貧乏神でうっかりした物件を崩されたり、高いカードをつかまされたりしたら勝負は分からなかったかもしれません。

 地味に勝負を分けたのは、京都のあぶらとり紙屋でした。これが、3年目の和歌山に向かうところで最大増資になり、2軒だけで 6億円の収入に。2回増資では、2億円しか収入が行かないので、この増資が足りないと届いていないという計算に。

 最近は増資の桃鉄の傾向が強いため、収益向けの物件も目が離せません。四万十川の青のり漁(最大収益 3億円)、長浜の豊臣秀吉グッズ屋(1億8000万円)、鹿児島の西郷隆盛グッズ屋(2億7000万円) あたりが単体で強い物件です。同様の理由で、出雲独占の最大増資も怖いものがありますね。7億2000万円まで収益が出ます。

 最近は、3年決戦が非常に面白くなったという印象を受けます。ブロックカードがなくなり、切り札ができたこともありますが、全体的なバランス調整によるものは大きいかもしれません。


 この日のアフターは、ファミレスでまったりという感じになりました。レイルバロンは終わらなかったのが残念ではありますが、またプレイしてみたいものです。鉄分の日という企画も、また折りを見てやってみようと思います。


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