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最近恒例となった、JAGA でのプレイレポートになります。6月に入ってからしばらくはゲーム会に出ていなかったので、久しぶりのゲーム会になりますね。
今回は、直前に欠席情報が結構流れたため、どうなるかと思ったのですが、いざ行ってみるといつも通りといった感じになりました。
今回も、新作のチェックなどをしていたので会場入りが 14:00 くらいになってしまいました。ちょっとタイミングが遅かったのが、他のテーブルはあらかた埋まってしまっていました。
● シュナッペンヤクトというところで、トリックテイキングの知識があるのならということで 3人で「シュナッペン・ヤクト」をプレイしました。 JAGA の1週間前にプレイスペース広島でゲームを大量に注文したのですが、そのときに気になったゲームのひとつでした。情報が少なかったのと値段が高めだったので、このゲームは見送ったのですが。 私のお気に入りのデザイナー、ローゼンベルクのちょっと変わったトリックテイキングです。同じ数字のカードを集めるというのが目標になります。マストフォローのゲームなのですが、フォローできない場合には捨て札にするか切り札にするかを選ぶことができるのです。 実際にプレイしてみると、手札と取った札の兼ね合いとか、そのあたりがかなり悩ませるゲームになっています。3人プレイで、カードも配りきらないゲームなのですが、トリックテイキングのテクニックもちゃんと要求されるのです。 得点の条件がかなり厳しいような感じなので、ルールを聞いただけでは本当にゲームとして成り立っているのかと不安になったりしますが、最後までやってみると意外と僅差になったりするのです。これは、聞くよりもやった方がいいゲームですね。 このゲーム 4人プレイでは、パーティーゲームになるとのことでした。確かにあの最後のまとまり方は 3人プレイならではでしょう。難易度はトリックテイキングを知っていることが前提なので、若干高めですが 3人ゲームでトリックテイキングというのもいいものですね。 プレイしたあとならば、間違いなく通販の候補に入れていたことでしょう。興味深いゲームをプレイすることができましたね。 シュナッペンヤクト / Schnaeppen Jagd, Uwe Rosenberg, Queen, 1998 |
シュナッペンヤクト |
続いては、幸運にもテストプレイできた「ことばであそぼ」バージョン 1.02 です。今回は 4人プレイでカード枚数がどうなるかを見てみたかったのです。
テンポアップを図るルールの改善は、うまく動いているようでした。「あんみつ」から 5連鎖を作られたり、その派生からことばの追加で「へんでんしつ」を作られたりと、思ったよりも連鎖を交えたプレイが見られたので、安心しました。
手札を整えての最終ラウンドの引きがあまりよくなく、変なことばしかできない状況になりました。「ばーるのよう」まではいったのですが、文章はダメですからね。「まいばーる」はことばとしては NG でしょうし、場にあった「むじこ」から「けいばじょう」も作れませんでした。
ちなみに、元のバージョンでは置き換えと追加が同時にできたので「むじこ」→「むじょう」→「ばじょう」→「けいばじょう」ができたのです。
得点も意外と接戦になりました。5文字以上のことばは 12ターンで 3個とそこそこありましたし、5連鎖も 2回見られたので、結構高得点の展開になったと思います。気になったカード枚数は、残りがちょうど 0枚でした。
ルール案としては、「ゲーム開始時に 1回だけ部分リセットのチャンスを与える」というものが出ました。これは、いいアイデアなので採用の方向で行きます。カード枚数の方は、2ターン目が終わったら捨て札も併せて切り直し、というのがいいような気もしています。
ルール的には OK な気がするので、そろそろ正式にオリジナルゲームとしてアップしたいですね。
ことばであそぼ / World of Word, Hammer, (Original Game), 2003
その次は、クニツィーアの久しぶりの本格派「アメン・ラー」を 5人でプレイしました。情報では、「チグリス・ユーフラテス」クラスのゲームという話でしたが、こちらは勝利へのアプローチがはっきりとしています。とにかく、いろいろなものが得点につながるクニツィーアらしいゲームです。
土地の競り合いが独特で、俗称「ところてん式ビッド」という方式がとられています。同じ土地に対してより高い値段が付いた場合は、同じ土地にはビッドすることができず、他の土地に押し出されてしまうのです。一発勝負のビッドよりはましなのですが、値付けにも悩みどころがあるわけです。
全体的には、ビッドよりも全体のコストパフォーマンスを見ることに重きを置いた経済ゲームですね。あと、特殊カードの使い方も結構重要になってきます。ゲームは全部で 6ラウンドですが、前半戦の 3ラウンドと後半戦の 3ラウンドに分けられます。
右の写真のように、前半戦でできあがったボードはピラミッドをのぞいて、きれいさっぱりリセットされるのです。ピラミッドは得点源になるので、土地の価値も変わってきたりするわけです。
今回は、序盤の土地のビッドでお金を使いすぎたのと、収入に関するカードを 1枚も引かなかったということもあって、うまくいきませんでしたが、なかなか面白いゲームだと思いました。
ジレンマあり、読みあいあり、計画性ありの本格的なゲームに仕上がっていると思います。プレイ時間は説明込みで 2時間弱といった感じでしたが、タイトなつくりにはなっていないので、そんなに気になりません。ゲーマー向けの本格的なゲームですが、評価が高いのもうなずけますね。
前半戦終了 |
後半戦開始 |
ゲーム終了 |
「アメン・ラー」は前半戦と後半戦の間に、ボード上にあるピラミッド以外のすべての物が取り除かれます。100年後の世界という設定なのですが、ゲーム的にも面白い要素ですね。 |
アメン・ラー / Amun-Re, Reiner Knizia, Hans im Glueck, 2003
合間には「コロレット」をプレイしていました。いろいろと情報を集めてみて、なかなか人気の高いカードゲームだったので、ぜひプレイしたいと思っていたところでした。
同じ色のカードをできるだけ多く集める、4色以上を集めてしまうと減点になるといった分かりやすいルールで、特殊カードもほとんどありません。ジレンマのゲームなのですが、プレイしてみると結構、意地悪なこともできたりします。
時間がかからないゲームなので、3回ほどプレイしました。個人的には、自分のオリジナルゲーム Take them all を思い起こさせるゲームでした。
軽くプレイすることも、タイトにプレイすることもでき、幅広い層に受けるようなゲームだと思います。「キングルイ」よりも重い感じですが、プレイ時間はそんなにかからないので準備運動にいいでしょう。
コロレット / Coloretto, Michael Schacht, Abacus, 2003
あとは 2人用として、「ショッテントッテン」を 2回プレイしていました。「バトルライン」は何度もやったことがあるのですが、特殊カードのない「ショッテントッテン」は初めてでしたね。ちなみに今回は、「スティッヒルン」のカードを使用しました。
感覚的には「バトルライン」とそんなに変わらないのですが、余計なカードがないということで細かい部分の趣が違います。取捨選択はよりシビアになっていると思いますが、その反面特殊カードで逆転ということもありません。
「バトルライン」をやっていたときも「特殊カードがないほうがいい」といっていた方がいたのですが、どちらを選ぶかは好み次第だと思います。ゲームの本質は変わらないと思うので、個人の好みによるところが大きいでしょう。
いずれにせよ、戦略的な 2人ゲームであることにはかわりありません。爽快なゲームではなく、苦しむゲームなのですが、愛好家も多く、よくできたゲームです。
ショッテントッテン / Schotten Totten, Reiner Knizia, ASS, 1999
参考:バトルライン / Battle Line, Reiner Knizia, GMT, 2000
ひさしぶりに「フラッシュ」もプレイしました。テーマは「『あめ』のつくことば」「夏休み」「自転車」の 3本でした。
『あめ』は仮名で「あめ」ということで「霧雨」とか「梅雨」とかはダメなのです。得点になった回答としては「にわか雨」「大雨」「アメリカ」「あめんぼ」「アメン・ラー」などがありました。どちらかといえば、答えをすべて埋めるのが難しい問題になりました。
個人的に引っ込めたのは「あめる」(宮城弁で腐る)でした。東北の方言ネタを書いても、と思ったので。1人しか答えなかった中には「らあめん」というものもありました。
『夏休み』は、「海」とか「宿題」といった定番から「春休み」「冬休み」などいろいろとありましたね。「8月31日」が意外と多かったのにはびっくりでした (ちなみに、私の地元は 8/25 までが夏休みでした)。
最終問題『自転車』は、部品シリーズが多かったですね。「ママチャリ」「チャリンコ」は消してしまったら、得点になっていた回答だったり、「ツール・ド・フランス」とかがあったりしましたね。さすがに「ケッタ」(名古屋弁で、自転車)は書きませんでしたが。
3ラウンドで 15点、16点、19点とコンスタントに稼いで勝利しました。4点の回答に乗ることができたのが大きかったですね。
フラッシュ / Flush, (Generic Game)
終了後は 6人で「てんや」でだべっていました。興味深いテーマもいくつかありましたね。「ゲームの能力は先天的か後天的か」という話とか、「プレイスタイルを武将でたとえると」とかそういう話になりました。
今回は話を聞くのに徹していたのですが、ゲームの場合は、才能よりも興味で伸びるものだと思うので、後天的なものだというのが持論ですね。
後者のトピックは、日本史が苦手で、三国志もほとんど知らないのでコメントしづらいのですが、ゲームのプレイスタイルは結構、如実に表れるものですね。自分のプレイスタイルがどうなのかは自分でも分からないところがありますからね。
というわけで、今回の JAGA レポートはこのくらいにしましょう。最近は、軽いゲームから重いゲームまで、オリジナルゲームも含めて、幅広くプレイできていますね。いろいろな方が集まるからこそ、いろいろなゲームがプレイできるのだと思いますね。
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