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今年度に入ってから毎回参加している JAGA のレポートになります。今回も掲示板の速報から加筆したものをお送りします。
最初にプレイしたのは、4人で「カルカソンヌ」でした。入っていたセットが基本セットのタイルと、拡張セットのコマというものだったので、そのままプレイしました。実際には、エキスパンションはちゃんと分けるのをおすすめしたいですね。
ルールは、ゲームオリンピックも考えて、最新版のものを使いました。2マスの都市は 4点、草原の得点計算は、その草原に隣接する、完成した都市の数 × 3点というものです。このルールがいちばん、得点計算が楽ですね。
中盤に 32点の都市が完成しました。途中で大きなコマを使って横取りを試みたのですが、見事に仲間はずれになってしまいました。ただ、いちばん大きな 15点の草原はキープできたので、なんとか勝負になりましたね。
最後の最後に、4方向が草原のタイルを引けば、コマを置いた修道院で得点計算が起こるという場面で、道なしの修道院のタイルを引いてきました。これで、1ターン18点を獲得。しかし、32点の都市に乗れなかったのが響いて、勝利はできませんでした。
カルカソンヌの基本セットは、本当に基本となる要素が詰まっていますね。3〜4人でプレイするのがいいゲームだと思います。タイルの引きで決まるところはあるのですが、ドイツのゲームらしい仕上がりになっていて、個人的にはとても好きなゲームです。
カルカソンヌ / Carcassonne, Klaus-Juergen Wrede, Hans im Grueck, 2000
(カルカソンヌ拡張キット / Carcassonne - Die Erweiterung, Klaus-Juergen Wrede, Hans im Grueck, 2002)
縁起物ということで「ことばであそぼ」を 4人プレイしました。今回は、全体的に 4文字以上のことばが多い渋い展開になりました。
今回できあがったことばは、「みつくろう」「かくとうか」「ねんぽう」「ぱんきじ」「ついえる」「よびだし」「まんいち」「どいて」「なおし」「しいたげる」「こっけん」「こうやれん」「がーたー」でした。
いちばんうまいと思ったことばは「こうやれん」ですね。作りにくさでは「しいたげる」がいちばんでしょう。最終的に 29点の同点トップでした。
ことばであそぼ, Hammer, Hammer Works, 2003
ちょうど時間の合間に入ってしまったので、偽善者さんと 2人でプレイ。詳しい内容は、このページをご覧ください。最後の手札が 9 と 10 の 2枚ずつになって大ピンチに。そのままたたみかけられて大差で負けました。
Breathing / ひと呼吸, Hammer, Original Game, 2000
たかのさんとプレイするのも久しぶりですが、マンハッタンをやるのもかなり久しぶりです。メンバー的に、ネタトーク満載の笑いの絶えない展開になりました。
トークとは裏腹に、中盤はけっこう派手につぶし合いをしていました。最終的には、3ラウンド目からの最高層ビルが勝負を分けました。せっかくなので、写真に納めてみました。
このゲーム、メビウスの店長さんのおすすめゲームでもあり、1994年のドイツゲーム大賞を取っています。そこそこ考える要素があって、見た目がとてもいいゲームなのです。ただ、振動には弱いのでプレイする際には十分お気をつけください。
マンハッタン / Manhattan, Andreas Seyfarth, Hans im Grueck, 1994
4人でそんなに重くないゲームをということで、「ババンク」をセレクトしてみました。このゲームを重いと見るか重くないと見るかは人によって違うと思いますが。プレイするのは久しぶりでしたね。
最初の 3ラウンドは、そんなに変なこともなく進んでいったのですが、4ラウンド目に大きな事件がありました。130,000 が積まれているところまでは、まだあり得るのですが、そこに各プレイヤーが 1枚ずつカードを置いてあったのです。
2人のプレイヤーが、その場所を踏んでいたので、カードを開けてみたらびっくりしました。全員「レイズ」をかけていたのです。これで 650,000 を稼いだプレイヤーがそのまま上位にはいりました。逃げに走って 80,000 をとったプレイヤーは 3位でした。
ちなみに、私はこのゲームで初めて 0 で終了しました。さすがにトップと同じ場所は踏めないわけで。
ババンク / Vabanque, Bruno Faidutti / Leo Colovini, Winning Moves, 2001
カワサキさんが来られたので、さっそくカワサキさんのオリジナルゲーム「ワケルンジャー」を。ゴミ収集がテーマの、手札マネージメント系のゲームです。
プレイヤーはゴミ収集業者になり、ゴミを表すカードを、規定の場所に分別していきます。ただし、ゴミを出したときに、新たなゴミを手札に加えなければいけません。ゴミが手札にあまりにもたまりすぎるとペナルティーになります。
プレイした感想ですが、基本的な要素を押さえたいいゲームだと思いました。ジレンマとか、諸事情とかそういったものも楽しめますし、多少のペナルティーならなんとかなるというくらいのバランス感がちょうどいい感じでした。
ゲームの展開ですが終盤は接戦になったものの、ある程度ペナルティーをうけつつ得点を稼ぐという方法で逆転になりましたね。
このゲーム、汎用カードでやっていたのですが、世界観がしっかりしたゲームなので専用のカードを作っても面白いと思いました。
ワケルンジャー, カワサキ, Original Game, 2003
お次は、私のオリジナルゲーム「インスタント・サクセス」をプレイしました。人数は 5人なので、計算ゲームというよりは、ざっくりとしたカウントアップのゲームになりますね。
今回は、ピタリ賞が 2回出ましたが、そのほかにも裏返ったカードがなければピタリ賞だったりとか、4枚のカードが 3位になってトップよりも稼いだりとかそういうことがありました。ゲームの肝となる部分がきれいに出たので、ねらい通りといった感じになりました。
私の作品では初めてのアクション系ですが、作品を見ると自分のテイストが出てしまうものだと思ったりします。
インスタント・サクセス / Instant Success, Hammer, Hammer Works, 2003
さらにオリジナルゲームをたたみかけます。カワサキさんの新作で「カウントダウン」の続編です。これもプレイしたいゲームでした。サイコロを 2つ振って爆弾を設置して、爆発させるゲームです。
考える要素もあり、ダイスを振る楽しみもありで、盛りだくさんな内容でした。全体的に展開がまったりとする時期があったので、それが改善できればもっと面白くなると思いました。
ゲームの方ですが、途中までは無傷で犯罪者になっていましたが、最後には HP 3 まで削られて、かなり白熱したゲームになりました。
爆弾の仕掛けどころを考えるのは、ダークな面が出てくるところです。戦略として合法的にダークになれるゲームなので、個人的には好きな部類なのかもしれません。ドロドロとするゲームでもないですからね。
カウントダウン 2, カワサキ, Original Game, 2003
最後に、7人でワードバスケットをやりました。「ことばであそぼ」をやると動詞を作りたくなるという副作用が出てくるものですね。年代や性別など背景が違うと出てくる単語も違ってくるのを実感したり。比較的気軽に、時間あわせとして登場できるのは、やはり大きいです。
ワードバスケット / Word Basket, 小林俊雄, 長岡書店, 2002
JAGA でのプレイはこれで終わりだったのですが、カワサキさんと偽善者さんとで、夕食をとりました。そこでの話題も面白かったので、こちらで収録します。
コンポーネントの話は、カードに使う厚紙の話になりました。メンバー的にちょうどそんな話で盛り上がったのです。オリジナルゲームのコンポーネントは、本当にいろいろと試してみる必要がありますね。他の方の話を聞くのはとても参考になります。
さわり程度ですが、カワサキさんのアイデアからでた「ワンスアポンナ・ダメ」をやりました。手札に書いてあることばを使ってファンタジーの物語を作っていく Once upon a Time (ワンスアポンナ・タイム) 風のゲームになりますね。
ただ、収録されていることばがとても特徴的なのです。もとは「日常を描こう」ということでしたが、いつのまにか「袋小路」「左遷」「自律神経失調症」「マルチ商法」といった「ネガティブなことば」になっていたそうです。「これは私のことなんですが」ではじめてお話を作っていきます。
話が、ダウン系に進んでいく様子は、独特な雰囲気を醸し出します。幸せは意外と共通するものですが、不幸というのは人によって違ってくるものですからね。
原作もそうですが、TRPG 経験があるとかなりやりやすいと思いますね。あと、収録されていることばや、物語の内容から、「よいおとなのゲーム」という認識でいます。
ワンスアポンナ・ダメ, カワサキ, Original Game, 2003
もうひとつ、カワサキさんのコンセプトゲーム「ムセン・ボージュ」もやりました。3人専用の 3択問題のゲームです。ごく一部の人に分かりそうな用語を交えつつ簡単に説明します。
プレイヤーは、送信者(Aさん)、受信者(Bくん)、盗聴者(Eさん)の役割に分かれてプレイします。盗聴者の Eさんがお題を出し、それに対する答えを送信者の Aさんが書きます。Eさんは、Aさんの答えに対して 2つ選択肢を加えて、受信者の Bくんに送ります。
Bくんが見事に Aさんの送ったものを当てれば、Aさんと Bくんの勝ち、当てられなければ Eさんの勝ちとなります。これを全員がそれぞれの役割を 1回ずつプレイしていきます。
フランス語みたいな響きのタイトルですが、傍受して情報を錯綜させるというのをテーマにしたゲームになっています。これも、その人の性格とか作戦とかがあって分かりやすいですね。
私が送信者の時に実際に出された問題を。
問題:これから10年間で行きそうにない都道府県は?
1. 宮崎県
2. 北海道
3. 富山県
(正解:1 ← 文字を選択すると見えます)
情報セキュリティーと暗号っぽいゲームなのですが、クイズ仕立てにしてしまうあたりが、私から見たら斬新に感じました。夕食トークで、「文系らしいゲームというのはないのか?」という話もしていたのですが、この発想はまさに文系らしいと思いました。
ムセン・ボージュ, カワサキ, Original Game, 2003
今回は、オリジナルゲームと旧作が中心でしたが、ひさしぶりにプレイしたゲームも多く、かなり楽しめました。一緒にプレイしてくださったみなさまに感謝です。
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