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● JAGA 2006年9月 ●

 2006年9月23日、今月もJAGA例会に参加してきました。今回も第4週の変則開催でしたが、前回も変則開催だったのであまりブランクがあいている感じはしませんでした。今回もまたいつも通りプレイしたゲームのレポートをお送りしましょう。


 さすがに今月はEssen前ということで、惨敗物こそなかったのですが掘り出し物を掘り当ててきたので、それをプレイするという感じになりました。

●ドン [play:game]

 というわけで、出だしは掘り出し物からプレイしました。2001年の作品から「ドン」です。買い時を見逃して入手できなかった作品でした。変則的な競りゲームで、シカゴの街の権利を握っていくというゲームです。競りの数字が大きな意味を持ちます。

 最初は、普通の競りですが、区画を獲得していくと「言えない数字」が出てきてしまいます。ただし数字を持っていれば、競りの支払いを手に入れられる可能性があるのです。このあたりの勢力争いというか数字の妙がこのゲームの肝ではあります。

 今回は、序盤で大きなリードをとり、そのまま競りの収入が流れ込んでという感じのゲームになりました。競り落としたときのアドバンテージが大きいので、値付けが難しいところではありますね。資本主義のゲームですから、カード持ちのプレイヤーにできるだけ収入を回さないプレイング(値付け)も必要になっていくわけです。

 Queenのゲームということもあり、無駄に箱が大きいのと、片手では隠しきれなくなるニンジンチップが特徴的なゲームです。好みの分かれそうなところですが、競りゲームが好きな方は体験しておいて損はないかと思います。

●社長の決断 [play:game]

 お次は、30年ほど時代をさかのぼって 1971年のゲームです。Sid Sachson の、いかにも資本主義的な経済ゲームです。材料を同時入札で購入し、購入した材料を製品に加工し同時入札で売却してお金を稼いでいくというゲームです。

 材料の調達も、製品の売却も希望価格は出ていますが、最終的な購入数や売却数によって相場が変動します。相場よりも安く買おうとしたり、高く売ろうとしたりしてしまうと、購入/売却に失敗してしまうのです。

 状況にもよりますが、全体的にちょっとずつインフレ傾向にあるようです。なので、うまく材料を買ってタイミングよく売却するというのが重要になります。特に材料が購入できないと何もできなくなるので、ここでの値付けは重要なところです。あまりにも高くつけすぎると、利益が薄くなるのが悩ましいですね。

 売却は、ある程度計算できますが、インフレ傾向もあるため材料をため込むと若干高く売れるようになるかと思います。とは行っても、新たな材料を買う資金も必要になってきますから、このあたりが悩ましいところです。

 原題の Executive Decision の通り、方向性と値付けの「決断」がすべてというゲームですね。地味な相場変動なので、いかに確実に取引ができるかにかかってきます。

 今回は、6か月でプレイしたのですが、3月くらいからほぼパーフェクトに材料購入ができたおかげで、5月くらいから資金に余裕ができ、大差をつけることに成功しました。

 飾り気の少ない、昔ながらのゲームでもありますし、厳しいときはとことん厳しいのですが、今でも色あせない魅力を持ったゲームといえるでしょう。経済ゲームの好きな方におすすめです。

●蒸気の時代 [play:game]

 JAGAでもプレイできる時間のゲームということが判明したため、さっそくプレイされました。プレイ人数が6人で適当なゲームがなかったというのもありますね。2回連続で説明を書くのも大変なので、ゲームの説明自体は前回のレポートを参照してください。

 6人では初めてでしたが、ゲーム自体は2回目のプレイに。最初の順番獲得の競りで思わぬ値段がついたのがそのままゲームに影響していました。このゲーム、中盤くらいまでは利益につながらないことをするほどの余裕がないくらいシビアなのです。プレイ順の関係で株発行を押さえたプレイに走ることになりました。

 やはり、3ターン目くらいまでである程度の収入を獲得するというのが重要になってきますね。交通の要所も大事ですし、すぐに運べる荷物も大事ですが、中期的な戦略も必要になってくるのがこのゲームの悩ましいところではあります。

 結局のところ、マップ中央に集中しすぎたため、競争に巻き込まれなかったプレイヤーが、立地条件の差で順位がついたような感じになりました。汽車の成長のタイミングが1ターン早すぎたかと思ったのですが、実はその後で成長させる暇がなく正解だったりとかそういう因果もありました。

 利益を保ちつつ 4リンク以上にどうやって成長させるかが終盤のポイントになりますね。リンク数があれば、多少の路線を借りてでもそれなりの収益を上げることができますから。このゲーム、経験の差が出やすいところではあるので、ある程度までいったらパワープレイは控えた方がいいかもしれませんね。

●エクスペディション [play:game]

 地味に時間がかかるゲームをプレイしていたので、これが最後のゲームになりました。久しぶりの「エクスペディション」です。前回プレイしたのが、去年7月の工場見学ゲーム会以来ですね。探検隊をのばしていき、与えられた目的地を通過させて得点を稼ぐゲームです。

 探検隊が、全員共通と言うこともあり、プレイヤーごとの意図で迷走していくのがこのゲームの特徴でもあります。特に海に出ると進みが早くなるという特徴がありますね。

 今回は、2005年にリメイクされた方でプレイしました。リメイク版は多少ルールが単純化されており、マップもほんの少し変わっているような気がします。収録されている地名も日本なら「奈良」から「富士山」に変わっていたりして、半分くらいは入れ替えになったのではと思います。このゲームの惜しいところは、原語表記のため地名と説明が楽しめないことでしょう。

 このゲームのポイントは、チケットの絞り込みにあるかと思います。チケットを使うと、もう1回行動できたり、探検隊をバックさせたりすることができますが、とかく有利なためチケットを使ってチケットを回収し絞り込むというテクニックがあったりするのです。

 目的地のうち 5枚がアジアに固まったと言うことで、手札自体はかなりわるかったのですが1つ残して全部通過でそれなりの勝負にはなったかと思います。新版になって、ルールが単純化されたのがいいですね。

 おすすめしたいゲームではありますが、個人的には箱の大きさと地図/解説が日本語化されていないという理由で躊躇しているところです。日本語版が出れば、間違いなく買うゲームのひとつではありますね。


 この後に、予定が控えていたので 19:00 ちょっと過ぎで会場を後にしました。今回もゲーム数自体は少なかったものの、新しいものから、古いもの、リメイクされたものまでいろいろと楽しんできました。

 次は別の会場でということですが、いつものところよりも近い場所にあるので、いつものごとく参加しようと思います。


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