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● JAGA 2010年12月 ●

 2010年12月18日、JAGAに参加してきました。今回は久しぶりに全体企画ということで、いつもとはちょっと違った感じになりました。今回はJAGAのレポートと、翌日のちょっとしたゲーム会の様子を合わせてお送りします。


- JAGA例会 -

●世界の七不思議 [play:game]

 タイミングの関係で雑談などもしていたのですが、さっそくということでプレイしてみることに。今年のEssenの出口調査でトップを取った作品です。

 その名の通り世界の七不思議を題材にしたカードゲームです。自分の元に七不思議のうちの1つが配られます。初期の能力と、完成させることで得られる能力に違いがあります。これをうまく使って自分の領土を発展させていくというゲームです。

 領土の発展のさせ方は、カードを使いますが、ドラフトの要領でカードを選んでいきます。カードをプレイするためには資源が必要になってきますが、その資源も大部分はカードで獲得するか、隣の領土から購入するかのどちらかになります。この「隣の領土」というのがこのゲームならではのところですね。

 当然ドラフトなので、隣からカードは回ってくるのですが、資源の購入も隣からですし、ラウンドの最後に行われる兵力チェックも両隣との勝敗で得点が決まります。このため、どのカードを取ってどのカードを回すかという駆け引きも必要になってきます。

 もうひとつは、勝利の道筋がいくつかありそうだということです。得点を獲得するためには、建築物からの得点を稼ぐ、文明を発展させる、毎ラウンド終了時の戦争に勝利する、お金を貯めるなど様々ですが、方向性を決めてうまくやっていくというのがポイントになります。隣のプレイヤーとの兼ね合いもあるので、このあたりも悩ましいところです。

 あとは、2ラウンド目からは、1つ前のラウンドで特定の建物を建てていれば、材料なしでグレードアップが可能というものもあります。他のプレイヤーが手の出しにくいカードもあるので、このあたりも重要です。

 基本的にドラフトですが、同時進行で進むのでとてもさくさくと進みますし、ソロプレイのように見えて、両隣とのインタラクションはあるのでそのあたりが悩ましいところではあります。タイトルの通り 7人までプレイ可能で、人数依存はほとんどなく 30分程度で終わります。

 これは、人気が出るのも分かるいいゲームだと思います。それなりのボリュームはありますし、ドラフトなので最終ラウンドでどうしようもない場合も出てきますが、30分というプレイ時間と、3人〜7人という受け入れの広さがありますね。あと、最終形を見ているとちゃんと発展しているような感じになっているのもいいところですね。

 ちなみに、今回は7人でプレイしましたが、2回目もプレイしています。

●トリックマイスター [play:game]

 全体企画の前にちょっとだけ時間が余ったので、途中までですがプレイしました。5人の場合は1人がルールカードを出せない状態になります。いきなり15のカードで減点のルールから、1スートボイドで1トリックにうっかり登場したりとかそんな感じの展開でした。

 トリックテイキングを利用したパーティーゲームですね。抱腹絶倒の展開がラウンド中1回くらいはあったりします。じりじりとした感じにはならないのですが、このくらい軽いプレイ感覚のものがあってもいいですね。

 感覚は軽いですが、その場その場のルールに合わせた打ち回しは必要になってきて、テクニック的なものも多少出てきます。あと、ルールカードの出し方もランダムで出せばいいというものでもありません。後のラウンドのために取っておくというのもあったりします。

●全体企画

 全体企画は概要だけですが、「デモクラシー」に始まり、似たようで形式が違う「テレパシー」に続きます。ちょうど2人を狙うのですが、1問目からゲーマーらしい、強烈な読みあいが入ったりで面白かったですね。

 「ニコリダービー」は若干変則的でしたが、低い数字が埋まるという展開に。「LCRゲーム風のもの」は、ビンゴのような使い方として活用できるのだと初めて気づきました。

 アフターはいつもの場所で軽食を中心に、今回はホームよりの話になったかと思ったりとか。


- 3次会 -

 リクエストがあったので、ちょっとだけ3人で 3次会を。

●ライナー クニツィアの革命万歳 [play:game]

 軽くプレイできるカードゲームということで選びました。JAGAでもプレイされていましたが、タイミング悪くは入れなかったので。

 2色6種のカードだけのゲームですが、そこからクニツィーアらしいジレンマはかなり感じられます。配られた手札から、よりたくさん得点が取れるようにカードをプレイしていきます。

 得点が取れるようにというのが絶妙で、最終的に勝利した色にしか得点が入りません。ただし、色が勝利するためにはその色のカードを使わなければならないという感じです。そして、獲得したカードと手札が得点になるので、そのあたりのバランス感覚が難しいですね。

 中途半端に勝利したのでは意味がないので、場をコントロールするか、うまく不要なカードを捨てて手札で得点を稼ぐかのどちらかになるのですが、これが悩ましいのです。

 ちなみに、今回は同時公開のロシア革命ルールですが、バリエーションのフランス革命ルールになると、トリックテイキングの要領で1枚ずつプレイしていきます。こうなるとかなりきついゲームに変わりそうです。

●シティープラン デルタ 簡易版

 そして、テストプレイということで、簡易版をプレイしました。ルールの差分自体は前回と同じなので省略です。

 3人とも経験者ということもあり、かなりシビアになると思ったのですが、まさにその通りでした。特殊施設での遊びが全くないので、収入カードは確実に狙って行く必要がありますし、どこかで手が止まったらその時点でアウトという感じです。

 中盤の戦力の転換点でいいカードが来なかったこともあり、建物の種類的に1手遅れになりました。途中でブレーキをかけるタイミングがきれいに一致してしまい補助金が取れなかったのが大きいですね。最後は、ギリギリの手札0枚で建てきり終了でした。

 今回は、議会を制したプレイヤーが勝利しました。最終のボーナスカード 1枚の差はあったのですが、建物の得点の差もありましたからね。ちなみに、出遅れて 5点差以内に収まったのは、ボーナスカード 4枚で 22点をたたき出したからです。

 ルール自体はシンプルですが、経験者同士がプレイすると遊びがなくシビアになるので、簡易版ではない別の名称をつけようと思います。いい名前がないかは別途考えることにしましょう。簡易版としてはとりあえずはこのままでいいのかと思ったりとか。


- 翌日ゲーム会 -

 翌日は、買い物というよりも前日の「世界の七不思議」がぎりぎりないかというのを探しに出かけることにしました。結果、副数人で行動し、前日に下調べをした1個だけ入手ということで、実際にプレイしてみることに。

●世界の七不思議 [play:game]

 今回は4人で2回ほどプレイしました。7人だと全く見られないカードが出てくるのですが、4人だと2週目のカードが見られるのがいいですね。といっても2週目にはあまりいいカードが残っていないのですが。

 兵力も慣れてくると力の入れ方が分かってきて軍拡競争にはなりにくくなります。そうなると兵力の得点も効率がよくなります。文明はリスキーな戦法ではあるのですが、邪魔をするのもリスクになるのと、1段階目に取っておくと2段階目で別の方向にシフトできるのが魅力でしょうか。

 建物の得点は即物的で、強力ではありますが、他のプレイヤーにも強力なのは同じなので、材料がそろっているとカットされやすいですね。どこでどうやって稼ぐかの成長戦略が重要になってくるようです。

●ロンドン [BGG]

 久しぶりにプレイしました。今回は Paupers が序盤で 2枚持ってきたりとか、強力と思われる East India Company や Hospital、使い勝手のよい School などのキーカードをほとんど引かず、自プレイヤーに渡せない Omnibus を引っ張ってきたりとさんざんな感じでした。Cのデッキの最初のカードで Workers House があったので、Paupers を大量にため込むといううっかりが発生したりとか。

 最終的には、きれいに回ったプレイヤーが勝利しました。肝心なところはキーカードが引けるかどうかというところもありますが、どこまで手を広げるかなどは作者らしいと思います。

 カードテキストの和訳は急務だと思っていますが、他の作業との兼ね合いであまり進んでいなかったりとか。

●ライナー クニツィアの革命万歳 [play:game]

 時間がちょっとだけ余ったので、軽くプレイしました。山札が勝利するというのが多く、ふたを開ければ 3人が同点、次点が山札、敗者が1人と、1人負けで終了しました。


 3次会の都合などもあり、Blogでは簡単にしかレポートできませんでしたが、「世界の七不思議」はおそらく今年最後になる、いい作品だと思いました。


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