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● Lost Cities (iOS版) ●

 ゲーム会のない週末恒例の、特集です。今回はしばらく前ですが、集中的にプレイした iOS版の Lost Cities です。クニツィーアの2人用カードゲームの名作ですね。日本語化はされていませんが原語依存性が低いゲームですね。今回は、こちらを簡単にレポートしましょう。購入したときの価格は、350円でした。


●言語

 例のごとく、日本語対応はされていません。このゲームの場合、先ほど書いたとおりカードの原語依存性はありません。とはいえ、ルールなどは英語で書かれているのでそのあたりは注意が必要です。

●プレイ画面

 この手のゲームは、原作の雰囲気を残すことが多いのですが、この作品は、かなりアレンジを加えてプレイしやすくなっています。実物は、探検対象の絵がカードに書かれているのですが、ばっさりとカットされています。その代わり、カードをプレイすると巻物が広がっていって先に進んだように見えるという寸法です。

 手札8枚と、カードをプレイするエリア、自分と相手がプレイしたカードが分かるエリアに分かれています。実際のプレイ場面とは違いますが、和やりやすくなっています。

 元のゲームが手札からカードを捨てるか、プレイするかのどちらかですが、プレイエリアに差し込むか、ディスカードエリアに落とすかで操作します。さくさくとした操作感でかなりスムーズですが、うっかりすると間違ったカードをプレイしたり、捨て札にするはずのカードをプレイしたりするのでご注意を。

 カードの補充は山札か必要なカードをタップすることでできます。実物は山札の一番上しか見えないようにきれいに詰む必要がありますが、デジタル化されているとそのあたりの心配はいりません。山札のカウントも数字でわかりやすくなっています。

 BGMはエスニックな感じでしょうか。雰囲気とは合っていますが、好き嫌いは分かれるかもしれません。

●プレイした感覚

 このゲーム 2人プレイの名作なのですが、計算の面倒さがあってすぐに勝っているかどうかわかりにくいというのがあります。デジタル化されることで、現在の得点状況が一目で分かるので、それだけでも価値はあります。

 ゲーム性はそのままなので、初期費用を払って探検スタートするか、じっくり手札を整えるかが悩ましいですし、持ちきれない感じも全くそのままです。きれいなカードイラストが見られないのだけが残念ですが、変則的な大きさのカードを扱う必要がないともいえます。

 運の要素もそれなりにあるのですが、CPU戦はいろいろと試せる感じがいいですね。2列くらいで絞り込むやり方も、5列でじりじりと得点を稼ぐやり方もどちらもあるようです。

 得点計算のところでも書きましたが、減価償却の20点のラインが分かるようになっていて、どこまで攻め込むことができるかなども視覚的に分かるようになっています。カード枚数などもすぐ分かるので、アナログよりさらにシビアなうち回しができます。逆に言うと最終局面で得点が届かないことが分かったりもするのですが。


 2人プレイで、かなり考えるタイプのゲームですが、クニツィーアらしいジレンマが楽しめるゲームです。原作も相当数楽しみました。クニツィーアの2人ゲームは、「バトルライン」「アンギャルド」とこの作品が個人的に印象に残っていますが、これは重さ、難度でいうと中程度ですね。まったりと何度もプレイしたくなるような中毒性があります。


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