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2006年9月16日、3連休の1日目に突発的にゲーム会が開かれました。今回のテーマは「蒸気の時代」ということで、参加者の半数以上が初プレイという状態で、気になる作品をプレイするという企画になりました。企画ものの他プレイしたゲームを中心に、お送りしましょう。
いきなり重いゲームからというのもということで、準備体操的にプレイしてみました。所有はしていますがプレイしたのはかなり久しぶりですね。Uwe Rosenberg の作品で、群れをできるだけ崩さないようにカードをプレイしていく我慢比べのカードゲームです。
手札の状況次第では、いかんともしがたい状況になってくるのですが、少ない選択肢の中でもカードを補充するしない、何枚出すかなどの駆け引きがちょっとだけあります。プレイ感自体はそんなに重くはありませんが、作者らしいトリッキーな感じがあるので、ゲーマー向けの作品かもしれません。
改めてプレイしてみて、準備運動とかにやってみるのにはいい感じの作品だと思いました。絵柄で損をしているという意見はよく聞かれますが、個人的にはAmigoのゲームにしては珍しく密度の低い箱になっているのが、とても残念でなりません。Amigoからの移植と言うことで、Playroomあたりが小箱で出してくれたらいい感じの作品に化けるかもと思ったりとか。
お次は、今回のメインとなる「蒸気の時代」です。かなり本格的な鉄道ゲームで、評判の高いゲームということでいつかはやってみたいと思っていた作品です。
鉄道会社を経営していくゲームです、都市と都市の間を路線で結び、荷物を運び、収益を獲得していきます。最終的には収益などを元にしたポイントが最も高いプレイヤーの勝利となります。
本格的な作りと言うことで、ルールの量もそれなりにありますが、基本的にターン制でできる行動は限られているので一度プレイすればという感じではありますね。
このゲームの特徴は、なんと言っても序盤から終盤までいろいろな意味でタイトな状態が続くことでしょう。最初の段階では路線も全くなく、列車の維持費と株式配当での自転車操業を強いられることになります。株式を発行すると現金はもらえますが、より経営は厳しくなり、現金がないと収益も上げにくくなるというジレンマがあるのです。
ターン順と役割の選択が競りになっており、例のごとく順番や特殊アクションは重要なため、特に序盤の資金繰りのきついうちはかなり悩ましい要素になってきます。
だんだん都市が発展してくると、今度は路線の確保という問題が出てきます。路線はプレイヤーで占有されますし、平行や交差する路線はあっても、合流するような路線はないので物理的に主要な都市に入れなくなったり、コスト高に悩まされたりするのです。ここでもプレイの順番が大事になってきます。
あとは、荷物を運ぶときも、列車の能力を上げておかないと遠くに運べず収入が上がりませんし、荷物は早い者勝ちなのでうっかりすると、運ぼうと思っていた荷物がなくなってしまうという悲しいこともあります。ゲーム全体を通して荷物はそんなに多くないのです。
序盤から中盤にかけては赤字経営で苦しい状態が続きますが、終盤黒字になってくるとようやく経営をしているような感じになってきます。が、この頃になると運ぶべき荷物がなかったり、路線が十分に引けなかったりと別の意味での問題も出てくるわけです。
制約のきつい条件でいかにうまく収益を上げることができるかがこのゲーム全体のテーマですね。上級者向けというのもうなずけます。
ゲームの方は、代謝を小さくしていち早く黒字を挙げたプレイヤーが、主要な路線を押さえる展開で、副収入で大量に稼いで大差で逃げ切りました。こちらは、黒字になってからの株券発行の差で 1点足りずの 3位でした。
経験の差は出てくるゲームですし、あからさまなミスをやるとかなり響いてしまうというシビアな場面もあります。また、他人の路線を使うことの影響が思ったよりも大きいというのはありますね。総じて上級者向けのゲームであるといえます。ただ、このゲームの愛好家が多いのも納得できます。
これくらいの密度のゲームで、プレイ時間は何と 2時間30分程度でした(ルール説明込みで 3時間かかりませんでした)。もっと長いゲームと覚悟していただけに、思ったよりも短く感じました。
整理運動として、それなりのものをプレイしました。こちらのバージョンでプレイすることの方が多い「市場のお店」です。FFGから「キングダム」としてリメイク版が売られています。町の中にお店を出したり、お客さんの書かれたタイルを配置したりして、利益を得るというゲームです。Kniziaの作品ですね。
最初にいきなり壁ができたりして、1ラウンド目は非常に穏やかな展開になったのですが、2ラウンド目からはこのゲームらしいあいのり合戦や、マイナスカードでの壮絶な足の引っ張り合い、引いてきたタイルの置き場に困るという展開が見られました。最終ターンは高倍率のゾーンで大量の収益を上げたプレイヤーが逃げ切っていました。
基本的に、ライトな感じのゲームで、非公開情報も少ないので、さっくりと楽しむにはいい感じのゲームです。最大4人ですが、少人数の場合はプレイ感が変わってまた新たな楽しみ方がありそうだと思います。
こちらがそんなに久しぶりではないのはどうかとも思うのですが、「マネージャー」です。製品を非公開入札で売ったり、株式を購入したりしながら利益を出していき、お金を稼ぐというゲームです。
このゲームの妙はなんと言っても非公開入札にあります。やっていることは非常に単純なのですが、この読みあいがゲームに大きく影響するのです。安く売ってしまうと利益にならないあげく、株価も上がらない。といって、売り逃してしまうと収入もなく株価も下がるというジレンマがあります。他のプレイヤーの動向をいかに読めるかが大事なのです。
古いゲームということもあって、いったん走り出すとかなり有利になってしまうのは否めませんが、入札の時の悩ましさはこれでしか味わえないような要素と思います。
なかなかプレイできるような作品ではありませんし、軽いゲームではないのですが、プレイする機会があればぜひやってみてください。新たな世界が体験できるかと思います。
こちらの方が久しぶりだったりします。Days of Wonder の気合いの入ったフィギュアがたくさん入っている作品です。アーサー王物語をベースにした、協力型のゲームですが、実は1人だけ裏切り者がいるかもしれないというひねりがきいています。
5人という少人数でプレイしたと言うこともあって、ミッションの難度がかなり上がっています。やはり人海戦術ではないですが、人数による難度の差は現れやすいゲームですね。
序盤のカードの巡りが悪く、重要とされるミッションをいきなり落としてしまったのが大きいかもしれません。それよりも、主要な人物がいなかったというのもありますね。
このゲームならではといえば、アーサー王の特殊能力でのやりとりでしょう。カードの内容を明言してはいけないので、「お酒は足りていますか?」とかそんな発言が飛び出したりするわけです。
ミッションを達成して白星を取ったはいいものの、カードが切れた直後の悪いタイミングでひどいカードが来てしまい、そのままずるずると崩れていきました。達成順の妙もあったわけですが、ダメージによりお亡くなりになるプレイヤーまで出て、満身創痍の状態でミッション失敗がでて、黒組の勝利となりました。
最終結果ですが、裏切り者がお亡くなりになっていました。この場合でも裏切り者の勝利ですね。5人でやるととにかく厳しいものがあります。
最後の締めはおもいっきり軽く「コヨーテ」をプレイしました。プレイ自体は久しぶりなので簡単に説明すると、インディアンポーカーの要領で自分だけがカードの内容を知らない状態で、他のプレイヤーの様子を見ながら、全員のカードの合計数を予想するものです。
やはり、このゲームはあり得ないような展開になるのがいいですね。あからさまなビッドをするより、中途半端に数字を入れて疑心暗鬼に陥らせるというのもテクニックではあります。ギャラリーも楽しめるのもこのゲームのいいところだったり。
1ですら届いていないとかというお約束もありましたが、横並びからじょじょに抜けていくという面白い展開になりました。このゲームは、日本語版説明書もついていますし、手軽に楽しめるのでかなりおすすめです。
というわけで、「蒸気の時代」を中心にいろいろとプレイしてみました。思ったよりも重いゲームがそろっていましたが、そんなに疲弊することもなく楽しめました。「蒸気の時代」はうわさに違わず面白かったので、またプレイしてみたいものです。
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