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● 副都心線開通記念ゲーム会 ●

 2008年6月15日、前日の副都心線開通を記念して鉄道ゲームという流れになり、ゲーム会が開催されました。ゲーム数は多くないですが、いつも通りレポートをお送りしましょう。


●1846 [play:game]

 今回のテーマは、プレイしていない18xx系のゲームをプレイするという目的でした。Deep Thoughtの18xx系をプレイしておきたいということで、候補として選ばれたのは18EUと1846ですが、いろいろとなところで評判になっている 1846をプレイしました。

 18xxシリーズは、鉄道を経営しつつ自分の資産を蓄えていく、長時間の鉄道ゲームです。1829に始まりいろいろなメーカーからいろいろなタイトルが出ています。その中でも近年いろいろとリリースしているのがDeep Thoughtです。

 1846は、アメリカ合衆国の中央部から若干東側の地域を舞台にしたゲームです。鉄道の中心地となるシカゴを目指すとともに、東西を結ぶ路線をつなぎ収益を上げていくというのが目的になります。

 このゲームの特徴は、初期所持金は人数によらず固定で、登場する会社と銀行の資産でバランスが取られていることにあります。また、運営ラウンドは2回固定で、1回の運営で通常の路線敷設に加え、新規路線を1本敷設できるようになっています。これにより、展開がかなり早くなっています。路線の敷設にコストがかかるのも特徴です。

 株式は横軸のみのチャートで、株価の上下動は会社の収益額によって決まっていきます。配当を出していても、収益が低ければ株価は上がりませんし、収益がよければ一気に2段階以上上がることもあります。あとは、半配当ができるようになっています。

 持ち株制限も少なく、仕手戦よりもいかに会社をうまく運営していくかが問われるのではと思います。

 初期のプライベート会社を取って、4人中3人が一気にシカゴに入れる展開になりました。序盤の資金繰りにもよりますが、2列車が大量に走れた会社と、そうでない会社で明暗が分かれたような感じになりました。

 会社設立も20%からで、会社が所有する株の配当金はその会社に入ってくるので、運営状況は右肩上がりになりやすいのです。もちろん、自分で株式を持っていないと株を買うお金が入りませんし、他のプレイヤーに会社を乗っ取られる危険性もあります。

 列車の状況が1ランクずつ異なりましたが、最後のパーマネントでなんとか持ち直して、列車の状況自体は元に戻りました。あとで株式が買われるようになると、会社の資金が潤沢になっていくというのもポイントですね。

 終盤は、全員がパーマネントを2両持つ形になりました。これにより軒並み配当が出るようになり、株価はうなぎ上りに。2社目の経営に乗り出したプレイヤーもいましたが、最終的にはここでの設立価格が勝負を分けることになりました。

 しっかりとした路線があって、パーマネントが2両あれば、150ドルを抜け出してからの株価がかなりよく上がります。終盤まで株価が110くらいと低迷していたNYCも最終的には 350位まで上がりましたし、逆に100で設立したERIEは2ランクアップの壁に阻まれて、最終的な株価は 180くらいで止まりました。

 あとは、序盤の列車合戦で負けそうになったら、株式発行で資金を回すのも手としてありそうです。終盤に無駄にお金を余らせるよりも、早めに資金を回した方がいいというのはありますね。

 プレイ時間自体は3時間30分くらいとうわさ通りの時間帯です。慣れれば3時間で終わるというのも納得できます。仕手戦の要素がないので、一旦走り出すと止めにくいように感じましたが、それを差し引いても濃密に楽しめると思いました。

●レース・フォー・ザ・ギャラクシー [play:game]

 次のゲームを決めるためにプレイしました。こちらもプレイ時間の短さがいいですね。難しいと思われるNoverityの惑星できれいにコンボが決まり、ひさしぶりに貿易で勝利というパターンを見ました。

 エキスパンションも含め、早く安定供給されて欲しいゲームのひとつです。「蒸気の時代」もそうですが、ゲームのよさに気づいたころには入手できなくなっていましたから。

●ケルト [play:game]

 最近のメビウス便から「ケルト」をプレイしました。Kniziaの作品で、あの「ロストシティ」の多人数版といった感じのゲームです。5色のカードを集めつつうまくプレイしていき、得点を稼いでいきます。各色について枚数を多くプレイすれば得点は上がりますが、中途半端な枚数だと減点になってしまいます。

 プレイの雰囲気も「ロストシティ」に似ていますが、ボード上の特殊タイルがアクセントになっています。「願いの石」の要素がとくにいい感じになっていて、1つと2つのところで大きな点差があります。2倍コマの使い方も悩ましいところです。

 ゲームは意外と早く終わるので、そのあたりに気をつけながら、あまり手を広げすぎないようにプレイしていくのがいいかと思います。マップの状況と手札の状況でどうしようもないときもあったりしますが、我慢して手札を回すことも重要かもしれません。

 箱がもっと小さかったらよかったのに、と思ったゲームでした。

●交易王 [play:game]

 最後にプレイしたのが、こちらもKniziaの作品で「交易王」でした。ゲームマーケットの新作でしたが、なかなかプレイする機会がなくようやくプレイできました。こちらはかなり小さな箱に収まっています。

 プレイの手順はとても簡単で、2つのフェイズをプレイしていき、自分の船で扱う商品の相場を操作し、できるだけ高い値段で売ってお金を稼ぐという感じです。

 このゲームのポイントは、時流にいかに乗るかにあるかと思います。他のプレイヤーが売却しそうな荷物を押さえて、うまくおこぼれに預かるというのも大事です。かといってあまり1つの荷物にこだわっていると、いつの間にか時代遅れになってしまうということもあります。

 もう一つは、ゲーム中購入できる特殊なカードにあります。4種類しかありませんし効果も単純ですが、どれも特徴的なカードになっています。最終的な勝利条件は所持金であり、購入した特殊カードにはなんの価値もないので、このあたりのバランスが難しいのです。

 ひさしぶりに、切れ味の鋭い Knizia らしい作品を見ることができました。プレイ人数の幅が若干狭いものの、小さな箱でこれだけのボリュームのゲームが楽しめるのはいいことだと思います。紹介は1回分ですが、この日は2回プレイしています。


 今回は、ずっとプレイしたかった 1846がプレイできましたし、新作もいろいろとプレイできたので実入りの大きいゲーム会だったと思います。


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