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● 横浜ワレスゲーム会 ●

 12月13日、いつも通りのゲーム会ではありますが、今回は Martin Wallaceの新作が入ったということでそちらを中心にプレイしました。ちょうど、いいタイミングで追加の荷物も来たりだったので、新しいゲームを中心にという感じです。今回も簡単にレポートしましょう。


●ブリキ工の小径(Tinner's Trail) [play:game]

 今回のメインのゲームです。イギリスのコーンウォール地方を舞台にした、鉱山発掘のゲームです。プレイヤーは鉱石を発掘し、売却することで利益を上げていきます。最終的に、収入を海外投資して得点を稼いでいくというゲームです。

 この作者のゲームにしては珍しく、やることが分かりやすく、ルールも比較的シンプルです。地域を指定して、発掘現場を競りで取り合い、そこから鉱石を掘るというのが大まかな流れになります。

 このゲームのポイントの1つは、タイムポイントを使ったアクションポイント制です。「テーベの東」と同じような感じではありますが、与えられた時間が短く、強い行動は長く時間がかかるのと、ラウンドごとの行動の一部は早い者勝ちになっているのがポイントです。

 もう一つは、発掘現場の競りですね。場所を指定して発掘するわけですが、発掘のコストの関係もありけっこう分かりやすく有利不利が出てきます。資金もそれほど余裕があるわけでもないので、必然的にしっかりと値付けをしなければいけないという感じになっています。タイムポイントやパスの関係で単独になった場合は、安く買いたたくこともできます。

 あとは、「ペストリーを売る」という行動が取れます。タイムポイントをわずかに消費し、わずかな収入が入るというアクションですが、順番操作やちょっとした資金稼ぎで意外と侮れない行動です。ちなみに、すべての行動を「ペストリーを売る」にして、海外投資をしてもそれなりの点数になります。

 実際にプレイしてみて感じたのは、上の3つですね。あとは、売値の相場変動があり、高く売れる可能性のある銅の価格がゲームを大きく変えることになります。今回はデフレが起こったため、かなりおとなしい展開になりました。

 ゲームとしての基本的な要素がぎっちりと詰まっており、プレイ時間は90分ほどで、充実感のあるゲームではと思います。地味な作品ではありますが、面白いと感じました。

●スチールドライバー(Steel Driver) [play:game]

 お次は、到着したばかりの鉄道風のパッケージのゲームを開けてプレイしました。当然初見ですし、今回は日本語説明書なしということで、英語版の説明書をその場で読んでやってみることにしました。

 プレイヤーの役割は投資家で、鉄道会社に投資をして利益を出すという感じのゲームです。舞台はアメリカ合衆国全土で、(特に名前はついていませんが)6つの鉄道会社が登場します。マップには、都市と収入、色、路線が書かれており、路線には敷設に必要なコストが割り当てられています。

 プレイヤーは、競りをして会社の経営権を取るのですが、ここが一ひねりされています。競り落としたポイントが、そのままそのラウンドの会社の行動力になるのです。安値で落としてもほとんど路線が引けないということがあります。また、競り落としたときに、その会社の株式が手に入ります。

 全部の会社の競りが終わったら、実際の運営に入ります。ポイントを使って、路線に書かれたコストを払い、実際につなげていきます。路線は早い者勝ちで、到達した都市に応じた収入が入ります。これが、このラウンド会社を運営したプレイヤーの得点になります。これを何ラウンドか繰り返していきます。

 最終ラウンド終了時に、各会社の株式の価格が決まります。株式の価格は、各都市に置かれているトークンを回収することで決定します。地域により5色に分かれており、いろいろな色を集めるとそれだけ収入が上がることになります。なので、広い地域に渡って路線を延ばすことも重要になってきます。

 こちらも、競りの要素がありますが、値段の幅がそれほど広くなく、かつ、その直後の路線敷設に大きく影響するので、値付けはかなり大切です。株価の儲けが最後まで分からないというのはありますが、路線敷設的な楽しさも十分にあります。

 よくよく見てみると、競り、路線敷設、株式と鉄道ゲームにありそうな要素がいろいろとちりばめられています。これも、プレイ時間はそれほど長くなく、60分クラスのゲームです。こちらもよくまとまった面白い作品だと思いました。

●Google検索クエリでポン(仮)

 お次は、創作ゲームをプレイ。文字通りGoogleを使ったゲームです。一般公開されていないので、雰囲気だけ書きますが、「Googleの検索」というのを考慮しつつ答えを探すのはなかなか面白いものがあります。結果がすぐに分かるのと、なるほど納得できるのがいいですね。

 パーティーゲームですが、プレイする時期によっていろいろと答えは変わってくるような気がします。そのあたりも含めて楽しいゲームですね。

●乗車券 北欧 [play:game]

 ここからは3人で。3人なので以前からプレイしたかった「乗車券 北欧」をプレイしました。乗車券の独立型のバリアントで、カード、チケット、列車コマなどはすべて付属しています。列車のイラストは北欧仕様ですね。

 基本的なルールは通常の乗車券と同じですが、チケットの枚数が若干多く、初期は「5枚中2枚以上」と比較的条件が緩くなっています。乗車券ヨーロッパのトンネルとフェリーがあります。

 機関車は、効果が弱くなっており、トンネルとフェリーにしか使えません。その代わり、カードを取るときに「1枚」としてカウントされます。そのため、長い路線を引くときにはちゃんと自力で力を蓄える必要があります。

 あとは、9本路線が存在します。無色の長さ9の路線ですが、任意の4枚のカードを「1枚」として扱うことができます。これでも狙ってカードを集めないと作るのはなかなか難しいです。ただし、27点と得点もかなり高いです。

 実際にプレイしてみましたが、ルートどりも3人向けで比較的シビアな作りになっています。全体的なバランスはよく作られており、乗車券らしいギリギリのせめぎ合いが見られます。難点は地名が読みにくいことくらいでしょうか。

 最後の最後は、ギリギリで27点路線を完成させ、1点差で差しきりました。3人専用というのは珍しいですが、なかなかよくできていると思いました。

●ドミニオン [play:game]

 最後は3人でドミニオンをプレイ。ランダムでカードを決めたら攻撃カードが多かったのでmoatを入れることにしました。思ったよりも短期戦になり、Provinceの差で逃げた感じになりました。プレイしている回数も多いですし、今回は簡単にということで。


 というわけで、たっぷり楽しんできました。ワレスの2作品は、出回る数も少なく、大人気になることはないかと思っていますが、どれもよくできていると思いました。人気の作品もいいですが、こういう作品がプレイできる機会も作りたいですね。


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