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● 作戦会議とテストプレイ会 ●

 2月28日、今年のゲームマーケットに向けた作戦会議と、創作ゲームのテストプレイということで、いつも通りに集まっていろいろと試してみることになりました。今回はテストプレイの様子を中心にレポートしましょう。全面創作ゲームのため、今回はデータベースへのリンクはありません。


●作戦会議

 まずは、作戦会議ということで出展物の確認などから。詳しい公表はもうちょっと後になりますが、今年は例年になく作品数が多くなりそうです。Hammer Works(無印)についてはいつも通りという感じになりそうですが、それ以外にもいろいろと作品が並ぶことになりそうです。

 そんなこんなで3月いっぱいは、出展物のうち自分以外の作品のお手伝いが中心になりそうです。現状で 2本ほど計画が動いています。お手伝いの作業としてはボード/カードの原画といったPC作業と、生産作業の一部です。

●日本乗車券

 テストプレイの一番最初は、日本乗車券です。前回はチケットがあまりにも短すぎてすぐに引ききってしまったため、チケットの枚数を増やし、長距離チケットも導入しました。マップも若干の改変があります。秋田〜新潟間の路線を5本×1から4本×2に変更しました。あとは、富山と高山を削り、距離の調整を行いました。

 4人でプレイしましたが、168-155-86-78とかなりの点差がつきました。チケット失敗が絡んでいたのもありましたが、チケット引きの傾向がより強まり達成枚数の差がそのまま点差につながった感じでした。

 勝ちパターンがチケットしかないのはゲーム的にどうかと思うので、このあたりは改善の必要があります。あとは、4人だと全体的にマップが広いので、4人プレイでの 3本路線の制限人数を2人に減らします。

 最長路線賞はマップの形状から、チケットと絡めやすくそのまま勝利に直結しやすいので、入れなくてもいいのではという意見があったりしました。日本海側が比較的あきやすい傾向もあり、何かでうまく使われるようにしたいということから、特別ボーナスがあってもいいのではという話になりました。

 長距離路線がないのと、チケットに一工夫がされているので、その分バランス調整は難しそうな感じがしますが、何とか調整して完成させたいと思っています。

●ゆる富豪(仮)

 私の作品ではありませんが、創作ゲームでその場で初お披露目の作品です。仮称の元になるゲームで、使われたカードがそのまま捨てられるのがアレだということで、有効活用できないかといって作られた作品です。

 得点獲得方法にひねりがあり、単純に手札をなくせばよい、勝てばよいというわけでもありません。いかに必要なときに勝ちに行けるかというのが重要になってきます。

 あとは、カードの獲得ルールも工夫がされているのと、切り札の存在があります。枚数が適度なのでカウンティングができるのも戦略性でアリなのではと思います。

 得点計算が若干煩雑なカードがあるのと、最初に何をしたらよいかわかりにくいところがありますが、得点バランスも含めこれからたくさんテストプレイしていって磨かれる作品になるのではと思いました。

●東京鉄道網 快速

 TGFあわせで作ったものの、結局TGFではプレイせずに終わってしまいました。「エンパイアビルダー」の新版がちょうど出たばかりなので、リリースのタイミングとしてはいい頃だと思いますが、元ゲームが思ったよりも知名度が低いのかもしれません。

 快速版は、時間のかかる路線引きの要素を取り除き、乗客をいかに効率よく運ぶかと、設備投資をどのタイミングでやるかの要素に絞り込みました。通常版では 150〜180分かかりますが、快速版は 60分でゲームが終わります。

 反省点がいろいろと出たまま試せていなかったのですが、今回はそのあたりを試してみたくリクエストしました。これまで強かった房総半島+千葉もルール改変で落としどころまでいったのではと思います。うまく通り道の乗客を生かせる形になったのと、設備投資が安く、移動力がちょうどという条件で、ぎりぎり目標金額での勝利でした。

 路線を引く楽しみも味わってもらいたいのですが、短時間でゲームの雰囲気をつかむという意味でも快速版の存在意義はあるかと思います。2つの楽しみ方ができるよう、頒布版では両方のバージョンを収録します。

●ひも電

 ギャラリーも楽しめる、これまでにないタイプの鉄道ゲームです。ひもを線路に見立てて、うまく路線を延ばしていき得点を稼ぐというゲームです。

 ルールはシンプルですし、見た目は緩い感じのゲームではありますが、ほかの線路をまたぐとペナルティがあるので、線路の引き方、駅の配置の仕方はなれてくるとテクニカルになります。得点の高い駅にはみんなが集中するわけで、そのあたりの陣取りの要素がポイントになるでしょうか。

 初期配置のルールや、決算での処理完了マーカー、得点ボードなど、ブラッシュアップされている部分もあり、だんだん完成に近づいてきた感じです。

 自分の手番でも、ほかの手番の路線引きをみるのも楽しめるそんなゲームです。今回は、かなりの接戦になりました。

●日本乗車券

 メンバーが1人増えたので、作戦会議を若干進めた後で、もう一度試してみることに。先ほどの反省点も踏まえて、ボーナスのルールを入れています。

 5人だとマップが比較的狭くなるのですが、今回もそのあたりは顕著でした。チケットが長距離になったぶん棲み分けがされた感はありますが、要所はかなり狭くなっています。

 今回もやはりチケットで点差がついた感じになりました。南北どちらが有利かというのはなさそうな感じで、参入人数によるところが大きいような気がします。152-138-117-114-95と得点分布は前よりは接戦ですが、まだばらついています。

 チケットは、前回の低得点の方がよかったという話もあったり、参入人数が少ない方が有利という話があったりで、このあたりはまだまだ調整の余地がありそうです。時間をかけて調整すべきところかもしれません。

●ゆる富豪(仮)

 最後に、メンバーを変えてゆる富豪(仮)をプレイ。名前に反して、得点計算のルールがあるので緩くはないわけですが、方向性としてはこんな感じでいいのではという意見も出たりとか。


 というわけで、作戦会議あり、新作あり、2月JAGAとは違ったメンバーで「日本乗車券」がテストできたりと、盛りだくさんの内容でした。これから制作作業に入っていきますが、以後の作品のテストプレイの機会も作っていきたいものです。


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