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● 横浜ゲーム会2009年11月 (3回目) ●

 11月15日、3週連続の横浜ゲーム会でした。今回は TGF前最後のクローズゲーム会になりそうだったので、出展物を一通りプレイしてみることにしました。時間が多少余ったので、軽いゲームも若干ですが補充しています。というわけで、プレイレポートをお送りしましょう。今回はTGFの予告も兼ねています。


●創作ゲーム [TGF2009出展予定]

 最初は前回もプレイした2人用の創作ゲームをプレイしています。TGFでは2人ゲームがあった方がいいという意向で作られた作品です。自分の作品ではないですし、全貌をどこまで書けばよいかというのもあるので、雰囲気だけでも。

 源平合戦をテーマにしたカードゲームです。うまく兵士を募ったり、貴族や法皇を味方につけたりしながら得点を稼いでいくというゲームです。条件を満たしたときに手に入るボーナスポイントをいかにうまく獲得していくかがポイントになってきます。最後の1枚をうまく獲得すると合戦に勝利し大きなボーナスポイントが入ります。

 前回からさらに得点の調整が入り、合戦の勝利と貴族、法皇のボーナスに重きを置くようになりました。合戦4つと貴族、法皇の得点バランスがほぼ同じくらいという感じで、貴族、法皇ボーナスの決まるタイミングが重要になってきます。手番操作が重要なかなり悩ましいゲームに仕上がっています。プレイ時間は15分くらいでしょうか。ゲームの性質上プレイヤーに依存しそうな気がします。

●カードカソンヌ [BGG]

 ここで、一休みということで市販ゲームを。前回もプレイした「カードカソンヌ」です。3人で正しいとおもわれるルールでプレイしたのは初めてですね。3人の場合、4か所中3か所で余裕ができるかと思ったのですが、場に出るカードが3人分しかないので、やはりシビアなのは変わりません。

 Hans im Grueckのカードゲームにしてはサイズの大きな箱ですが、手軽に悩ましいゲームでいいですね。一般売りされるのはいつになるでしょうか。

●東京乗車券 第2版 [TGF2009出展予定]

 ここから4人に増えて「東京乗車券 第2版」をやっています。このタイミングで出したのは、武蔵小杉が強化されたバージョンをまだ試していなかったからです。

 2008年のゲームマーケットで出展した「東京乗車券」の第2版です。改版にあたり、路線がなかった西武と、影の薄かった神奈川県を強化し、マップの形状も若干調整しました。路線数は若干増えました。4人プレイ時の 3列路線のルール(先着2名)が追加されています。そのほかは通常の乗車券と同じルールです。

 追加された駅は、所沢、青砥、秋津、拝島、藤沢、大和の6つで 40駅になりました。また、横須賀線の武蔵小杉駅が新設されるということで、横須賀線の通り道になる品川 - 武蔵小杉の路線が追加され、湘南新宿ラインの通り道になる渋谷 - 武蔵小杉 - 横浜 が 2列路線に拡張されました。

 今回のテストプレイは、4人でしたが、その武蔵小杉の路線は終盤まで使われませんでした。都心近辺から横浜に出やすくなったというのはあり、チケットの組み合わせによっては使われるのではと思います。駅数が若干増えたので、チケットの当たりが若干減っていますが、組み合わせが若干ききやすいような配置にしています。バランスも調整中ではありますが、今回はチケット勝負の場合でも様子を見て高得点路線を取った方がいいかもしれません。

 今回は最長路線賞と、チケット勝負で1点差で最長路線賞の勝ちでした。比較的僅差になりやすいのは今回も健在かもしれません。今回のプレイ時間は 35分ほどでした。通常は45分程度と思います。

 今回はテストプレイしていませんが、乗車券の日本マップ「日本乗車券」もTGF出展の予定です。日本列島をゲームにするのは難しく、バランス調整にかなり時間がかかりました。こちらはA4 6枚を組み合わせる変則的な形のマップで、駅の数は 45とかなり多いです。縦長のマップではありますが、新幹線路線が無色路線、それ以外が色つき路線という並びになっています。

 マップの形状から 6本路線が全くなく 5本路線以下で構成されています。手数が多いので若干ですがプレイ時間は長く、1時間程度です。追加のルールは東京乗車券 第2版と同じく3列路線のルールがあります。また、チケットは通常の乗車券では 3枚引くところが、日本乗車券では 4枚引くようになっています。そのぶんですが、チケットの得点は 5〜9点と短距離チケットしかありません。

 プレイヤーにもよりますが、マップの幅がそれほど広くなく、新幹線路線の取り合いが激しいため、手札がたまりにくくなりやすいようです。マップ形状もあり、若干ですが難度は高めになっています。日本マップは東京乗車券の頃から作りたいと思っていました。

●フレンチ・コンフュージョン(仮) [TGF2009出展予定]

 お次は、フランス料理をテーマにした競りゲームをプレイしています。こちらは私の作品ではありません。何回かテストプレイをしています。

 前菜、スープ、魚料理、肉料理、デザートの5皿を競り、よりおいしいフランス料理のフルコースを食べたプレイヤーの勝ちというゲームです。余力はあまりないので、いかに効率よく競り落とすことができるかにかかっています。全部に全力を注ぐことはできないので、どこかであきらめることも大事です。4人のときでもそうですが、最大人数の5人のときがかなり悩ましい仕上がりになっています。

 テストプレイ版では、カードにイラストがついているのですが、これがまた段階ごとにうまく描き分けられています。最高級の料理と、一番得点の低い料理との落差がかなり激しく、目でも楽しめる作品になっています。プレイ時間は10分ほどでしょうか。

●ショッピングパニック [TGF2009出展予定]

 さらに次は、Hammer Works(無印)の今年の作品です。デパートで目当てのものを効率よく買い物し、最後においしい昼ご飯を食べて得点を稼いでいくというゲームです。

 このゲーム、買い物ゲームですがお金の概念はありません。ただし、時間の制限があり買えるものの数は限られてきます。ものを買うのにも、移動するのにも時間がかかり、これをうまくやりくりしていくということになります。

 一定時間ごとに発生するイベントで出る限定品は、早い者勝ちで効率よく得点を稼ぐのに重要になります。また、買い物リストに書かれたものをうまく買い物するとボーナス点があります。デパートをぐるぐると回りながら、目当てのものを買いそろえていうという感じになります。また、デパート内にはレストランが何軒かあり、ゲーム終了のボーナス得点になりますが、これも基本的に早い者勝ちです。

 買い物ゲームで、デパートをテーマにしたものは前々から考えていたのですが、ようやく形になったので出してみました。プレイ時間は 30分弱程度とそんなに長くありません。

●サバンナトリック [TGF2009出展予定]

 テストプレイの最後は、私の作品ではありませんが、食物連鎖をテーマにしたトリックテイキングゲームです。トリックを取ることで、草食動物や肉食動物がやってきます。ゲーム終了時に草食動物は草を、肉食動物は草食動物を消費します。食事にありつけない動物は他のところに行ってしまいます。最終的に残った草と動物のポイントで競います。

 基本はマストフォローのトリックテイキングですが、特殊なカードが何枚かあり、若干ですが制限を抜けてトリックを取らせたりカードを押しつけたりすることができます。基本ルールではボーナスポイントが、上級ルールではどのボーナスが取れるかを予想するというルールが入ります。

 10トリックのトリックテイキングですが、どこで攻めるか、どこで特殊カードを使うかがポイントになってきます。プレイ時間は1ラウンド10分弱です。

●トバゴ [play:game]

 ここからは市販ゲームが続くので簡単に。新作の「トバゴ」をプレイしています。

 条件に従って宝物のありかを絞り込み、価値のあるお宝を獲得していくというゲームです。Haba社の作品ですが、それなりのボリュームがあるゲームですね。お宝獲得への情報を出していき候補を絞り込んで行きます。カードの機能差は大きいですが、その当たりをうまく利用していくのもあります。カード交換も必要になってくるかもしれません。

 お宝の分配は、貢献度によって優先順位がつけられます。この当たりの駆け引きは難しいですね。また、お宝の中にはハズレもありこの当たりがスパイスになっています。若干大味な感じもしないでもないですが、ドイツゲームらしい感じにまとまっています。

●はげたかの餌食 [play:game]

 かなり久しぶりにプレイしました。バッティングを避けつつ得点カードを獲得していく読みあいのゲームです。あまり詳しく説明すると再現可能なゲームなので簡単に。ほとんどカードが取れなかったりとか、逆にうっかり高得点カードが転がり込んできたりとかそんな展開になりました。たまにプレイするのにはおもしろいですね。

●フリックスミックス [play:game]

 お次はAdlungらしい、リアルタイムパズルゲームです。条件に合うようにカードを出していき、いち早く手札をなくしたプレイヤーの勝利というゲームです。条件がカードの絵柄で表されているのですが、以外と逆になりやすくその当たりがほどよい楽しさになっているようです。そして、カードが広がっていくタイプのゲームですが、思わぬ方向に伸びていくのがいいですね。ルール上、テーブルからはみ出るようには配置できません。

●考古学カードゲーム [play:game]

 最後にプレイしたのは、比較的最近の作品です。Z-man Gamesのカードゲームですね。考古学的に価値のあるものを集めて得点を稼いでいくセットコレクションのゲームです。

 カードを引いたり、交換したりしてセットを集めて得点を稼ぐのですが、イベントカードがかなり強力でなかなか手札にためるプレイができません。そうなると、価値の高いカードをいかに山札から引けるかにかかってくるような気もします。1ゲーム目は強力なイベントが3連続で出てしまったのもあり、かなり地味な展開に。2ゲーム目はほどよくばらけて違った展開になりました。


 というわけで、TGFの作品を一通りと、市販作品も併せて10ゲームをプレイしています。ここまでいろいろとプレイしたのは久しぶりかもしれません。


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