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2010年4月3日、ゲームマーケットの作業期間ですが、打ち合わせも兼ねてゲーム会ということになりました。テストプレイもありましたが、新作もプレイしています。今回もプレイしたゲームを簡単に。ちょうど10周年の更新ですが特別なものは何もなく、いつも通りの内容です。
ちょうどカタログ原稿の締め切り前だったので、原稿の最終チェックをしてからテストプレイということになりました。最初にプレイしたのはゲームマーケット出展予定作品から「フレンチグルトン」です。3人プレイでのバランスを見てみたいということでやってみることに。
5人の場合は、どこまで妥協するかがポイントで、4人の場合はある程度の取捨選択ができますが、3人だとさらに余裕ができてきます。必然的に得点は高くなるので、勝負所をどこに持って行くかが大事になってきます。得点の低い料理もあえて取るというやりかたもあるので、戦略はかなり違ってきます。カウンティングも大事ですが、複数枚で勝負をかけるタイミングもまた大事になってきます。
おいしそうな料理のイラストとは裏腹に、とても悩ましい競りゲームになっています。
お次は、前回は3人でバランス調整をしたのを、4人で調整しています。従来は若干余裕があったのですが、今回は取れるトリック数も1トリック程度余裕がなくなりました。アフリカの自然をテーマにしたトリックテイキングゲームです。
4人プレイの場合、10トリック中 2トリックまでは安定して取れますが、3トリックになるとちょっと足りないというくらいのバランスです(得点としてはほぼ横ばいですが)。4トリック以上取るとよほどの組み合わせでない限り崩壊するという力加減になっています。そのあたりも考えながら勝つか負けるかを決めていかなければなりません。
マストフォローではありますが、回避する手段がいくつかあるのでそのあたりの使いどころが重要になってきます。トリック数から、連勝すると危ないため、特に1トリック取ったあとのリードには十分注意が必要です。
お次も、ゲームマーケット出展作品から、駅伝をテーマにしたカードゲームです。こちらも何回かテストプレイをやってきていていますが、安定したバランスになっているようです。
このゲームのポイントはスタート前の入試からですね。強いチームを作っていくためには、どのような選手が必要かを考えていかなければなりません。同じ特徴を持った選手を多く抱えても使い切れませんし、競り合いに強い選手は前に出る力がそれほどなかったりするのでそれだけでは勝てないようになっています。
今回は勝負強い選手を取りすぎたため、危うくゲームの組み立てができないチームになるところでした。ふとしたタイミングで後ろに下がると逆転が難しくなるのです。エースの登用も難しいですが、弱点となり得る選手をどこで起用してあげるかもまたポイントになってきます。カードのプレイ順は順位が下のプレイヤーからなので、上位に立っていると様子を見る(ペースをつかむ)ことができるという利点もあります。競り合いのときは先手が有利ですが。
競り合いに強い選手は、局所で能力を持つ選手に弱いのですが、今回は第9区で逆転して、最終区でギリギリ逃げ切りました。天候次第では逆転されていたかもという状態でした。チーム編成の難しさ、選手登用の悩ましさが味わえる作品です。
お次は、とある創作ゲームを観戦していました。連続量のアブストラクトゲームという非常に珍しいタイプのゲームですね。まだどのようになっていくかが不明ですが、今後の動きが楽しみなゲームです。
ちょっと時間があったので、市販ゲームもプレイしています。これから一般売りになると思われるゲームです。SchmidtのEasy Playシリーズのダイスゲームです。ダイスを振ってでための組み合わせでコマを取っていき得点を稼いでいくゲームですね。
ゴールまでコマを進めると以降は1回その目が出るごとに得点が入っていくわけですが、誰かが得点ゾーンに入るとその時点でフィーバー終了となってしまいます。順番の巡り合わせも大事になってくるわけです。
そして、このゲームではすべての数字で得点を獲得するとボーナス点が入り、これの有無が勝負を分けることになりそうです。枚数が少ない大きめの数字を優先して取っていき、隙を見て中盤の数字や低い数字をというのが序盤の戦略になるでしょうか。軽いプレイ感のゲームではありますが、考えるところが多いですね。
人数は4人までと若干幅が狭いものの、ルールもわかりやすくダイスゲームの基本的なところを押さえたゲームですね。同じシリーズでまだプレイしていない「ダイスリグレット」も併せて、いいゲームだと思いました。
今回のメインとなる創作ゲームです。詳細をどこまで書いてよいかわからないので若干簡単にお送りしますが、とある長時間ゲームともう一つの長時間ゲームの要素をあわせた、2時間クラスのゲームです。
序盤から終盤まで5つのラウンドでプレイヤーはうまくそのラウンドの役割となる勢力を育てて得点を稼いでいきます。基本的には稼げるうちに稼げというゲームなのですが、役割の選択順の兼ね合いもあり、あまりに進みすぎるとマークされるというのが怖さではあります。4ラウンド目までに登場するあの勢力が強力ですが、特殊カードのミッションや、以前のラウンドでの状況も重要になってくるかと思います。
プレイ中に、ルール上の疑問点やコンポーネントの不足などがあったりとか、低空飛行で1手目の引きがどうしようもないとどうにもならなくなる場合があるといった点もありそうです。後手は明らかに不利ですが、特にリードしていない場合は、初手が明らかに有利とは限らないのが特徴かもしれません。
どちらのゲームも3〜5時間クラスの長時間ゲームではありますが、うまく要素を抽出し2時間にまとまっているのも、それでいて、ボリュームもしっかりとあるのがいいですね。これも今後の動向に期待です。
長時間ゲームのあとということで、軽いゲームをプレイしました。これもまだ一般売りの前でしょうか。その名の通り、あいだの数をうまくプレイしていくゲームです。
カードプレイの幅がだんだん狭くなっていくのは、「赤箱ニムト」や「11ニムト」に近い感じではありますが、ピンチを一時的にしのぐカードがそれなりに入っているところは「ノイ」に近い感じですね。ということで、さくさくとプレイしていくようになります。カードプレイにはある程度のテクニックが必要ではありますが、駄目なときは駄目という状況にもなりますね。
数値のグループごとに動物の絵が描いてあるのですが、どれも後ろ向きの絵になっていたり、原語タイトルと日本語タイトルが明らかにそのままではないので、そのあたりも何かあるのではと思います。この手のカードゲームにしては箱が若干大きいですが、これもなかなか面白いと思いました。
最後にプレイしたのは、名前は聞いたものの全くどんなゲームか想像もつかなかった作品です。
プレイヤーはボードゲームの会社とゲーマーの役割を持ち、自分の会社のゲームを他のゲーマーに買ってもらいながら、他の会社のゲームをうまく集めて行くという内容です。登場するゲームは、実際に販売されているゲームです。
自分のゲームをお店に卸し、ゲーマーをどれかのお店に移動し、ゲームを購入しコレクションを集めて行くというのが流れになります。説明書はそれなりに長いですがやることは比較的シンプルです。ワーカープレイスメント系のゲームですね。
低い得点のゲームは安く、高い得点のゲームは高く売れるわけですが、同じ得点のゲームをきれいにコンプリートすると最高得点に化けるというボーナスがあります。このボーナスをいくつ取ることができるかがポイントになります。また、自社のゲームを持ち帰ったり、同じゲームが重なってしまうと得点にならないため、これらをうまく避けていかなければなりません。
最初のうちは指針がわかりにくいのですが、中盤から終盤にかけてコレクションがそろってくると、だんだん狙いの場所を絞っていくことになります。コレクションのダブりを防ぐため、うまく立ち回っていく必要がありますが、この戦略も難しいですね。ゲーマーの数は限られているので、その中でいかにうまく動くか、処理順が大事になってきます。
最初は色物かと思ったのですが、押さえるところを押さえたゲームになっているというのが感想です。慣れてくるとプレイスタイルが変わってきそうな、そんな感じもします。
というわけで、作戦会議からテストプレイ、新作といろいろと楽しめました。アフターもなかなか評価されないゲームの話とかになったりとか。
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