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● 横浜ゲーム会2010年7月 ●

 2010年7月3日と7月4日、2日連続での横浜ゲーム会です。長時間ゲームを挟んだりしていたので作品数は多くありませんが、いつも通りプレイしたゲームをレポートしようと思います。


- 2010年7月3日 -

●創作ゲーム

 最初にプレイしたのは「七つの印」のカードを使ったトリックテイキングゲームです。マストフォローのトリックテイキングですが、トリックを取るよりも、いかにうまくカードを出していくかがポイントになるゲームです。

 4人でプレイしましたが、リードするスートがかなり重要になってくるかと思います。得点の入り方が独特なので、不要なカードをうまく処分しつつ、必要なカードを取るのがベストです。プレイ時間は短いですが、これまでにないような感じのゲームになっています。

●シティープラン3(仮)

 絶賛テストプレイ中です。今回は、新マニフェストということでルールを単純化した政策カードを入れています。カードテキストを読まなくてもいいので時間の短縮は図れていますし、追加要素のほうでばらつきはできているようなそんな気がしました。

 現行のルールでは特殊施設を持っていることへのマイナスはないので、そのあたりの調整を考えていたりとか。多少点差がつきやすいゲームではあるので、まだちょっとバランス調整に時間がかかりそうです。

●モザイクス [play:game]

 お次は、多人数ソロプレイのゲームをプレイしています。サイコロを振って出た目をそのまま組み合わせてブロックを作り、それをボード上のマスに当てはめていくというパズルライクなゲームです。「テイク・イット・イージー」や「ダイスビンゴ」に系統としては近いですが、パズル寄りになっています。

 得点の条件がポイントで、ブロックを作れるのは手番プレイヤーだけなので、いかに他のプレイヤーに使われにくい形を作るかもポイントになってきます。ボード外にはみ出させて不要な部分をカットすることもできますが、空きマスは得点源に一切ならないのでそのあたりの使いどころが難しいのです。

 ちょっとした隙間にプレイするのにはいいゲームだと思いました。

●ばるば★ろっさ [play:game]

 その次は、序盤だけちょっとプレイしました。アークライトのデッキ構築型カードゲームです。今度はドイツのロシア侵攻がテーマのゲームですが、カードのイラストはかなりきわどいものになっています。

 ルールを確認して、時間がかかりそうだったので序盤だけプレイしましたが、攻め込める体制を作るまでがかなり長いような気がしました。加速度的に伸びていくゲームではあるので、そのあたりがどう影響するかはもうちょっとプレイしてみないと分からないです。

 ちなみに、イラストですがゲームに集中するとアイコンとカードテキストを集中して読むため、あまり目に入ってこないということが分かりました。カードを全面に広げるゲームではあるので、プレイする場所は選ぶかと思いますが。

●1830 Wabash Cannonball [BGG]

 今回のメインは、久しぶりに18xx系をということで1830のバリアントをプレイしました。1830自体も基本にして異端な作品ではあるのですが。今回使用したバリアントでは、新しい会社 Wabashが増えています。バリアントのタイトルは Wabashが登場する「シカゴエキスプレス」の前バージョンと同じでしょうか。

 Wabash登場に伴い、シカゴが若干遠くなりました。これまでの C&O の役割になったような感じでしょうか。ニューヨークからの距離は遠いですが、盤外都市の収益が高いので、早めに建てて株価で勝負するということもありそうな感じです。他には、茶色の都市の K字が増えてニューヨーク - ボストン間の収益が若干上がったり、ニューヨーク北に微妙な灰色タイルがおかれて CanPac がさらに走りにくくなったりしています。

 序盤のNYNHが若干高いPARでスタートしたのと、Wabashも67ドルスタートではなかったので、B&Mが登場せずの 3社スタートになりました。序盤は列車の数が増えたので NYNHとB&Oが2列車を大量購入する展開に。

 しばらくしてPRRとC&Oが設立、このあたりは高いPARで設立するような形になりますが、序盤会社の収益が高いのです。PRRはM&Hの効果でトークンを投下するもののNYNHにニューヨーク入りを阻まれてOOタイルに突っ込み収益が出ない形に。これが終盤にかなり響いてくることになったりします。

 PRRが5列車登場まで走らない会社になったのが確定したので、小規模会社で現金を極限まで引き出してすぐにNYCを設立。こちらはニューヨーク入りができているものの、Wabashにトークンをおかれて外に出られない形になりました。B&Mもこの時点で設立しています。

 ERIEが設立したものの、ここから 4列車の時代で停滞することに。序盤から2列車を乱発した会社は資金繰りが厳しいですし、後発会社もそこまでの元気はありません。PRRの現金を引きずり出したというのはあったりしますが。緑タイルでまったりとするのは18TKのようなそんな感じです。

 結局 WabashとNYNHが4列車を購入し、最後の CanPacが設立した時点で茶色の時代に突入することが確定しました。ERIEの兼ね合いでちょうどPriorityが回ってきていたのと、後発会社で株価は低いものの、資金はそれなりにあったので選択権が回ってくることに。

 結局、CanPacを設立し、NYCが4+5列車を購入、CanPacが5+5を購入、PRRがCanPacの5と後にNYCの4を購入し、パーマネントの時代になりました。列車の保有状況から、4列車を持っているプレイヤーが7列車を引きずり出すと大量の負債ができることから 6列車で止まる展開になりました。

 終盤は封鎖されてトークンが余っていたNYCが要所となるニューヨーク南のOOタイルにトークンを置き全面封鎖の形に。中盤封鎖されていた展開を終盤で取り戻した形になりました。NYCとPRR、Wabash以外はニューヨークかそれ以外かという展開になりました。最終的な収益は 4+5の形になったPRRとC&Oが400ドル台後半、他は 200ドル台といった感じです。

 まさかの1ラウンド延期で、序盤会社組の株価が行き着いてしまい、2位以下が非常に僅差になりました。1位は序盤会社と収益の出る会社の両方を持っていたプレイヤーが走りきった形になりました。

 バリアントによる所感ですが、Wabashはものすごい収益が出るわけではないものの安定感がある会社です 3 列車からのパーマネントで株価勝負がかけられるかと思います。C&OはWabashとの連携が取れるためそこまで弱くなった感じはありません。

 ニューヨーク北の微妙なタイルですが、主にCanPacが弱くなります。元から設立資金をパーマネントに回すのが目的でその役割は十分果たしたのですが、カナダから五大湖のOOタイルに突っ込む形にしました。会社が増えてトークン数が増えたのでそのようになるかと思います。

 列車ですが、下のランクの列車(特に3列車)が1両増えたので中盤がかなり長くなります。中盤会社が出し抜いて 3+4 の形をつくると収益が上がりそうです。7列車は登場しませんでしたが、Dと比べると威圧感はないですね。

 会社が増えたものの主要都市はそのままなのでトークン争いは激しくなります。M&Hのトークン地点も重要ですが、ニューヨーク南のOOタイルもかなりの要所です。あとはシカゴに向かうところもWabashの本拠とぶつかるので場合によっては要所になる可能性を秘めています。

 全体的には、会社数が1つ増え、D列車が7列車になったので穏やかな感じになったのではと思います。株数についての記載がありませんが、Wabash追加分の2株を制限から増やしています。


- 2010年7月4日 -

●チャーリー [BGG]

 前日は重いゲームをプレイしたので、この日は軽い作品を中心にということでプレイしています。メビウス便の新作ですね。場札と手に配られたえさの状況を参考に、手札を交換していき、いいタイミングになったところで、パーティーを開始、配られた動物にえさを与えていくというゲームです。

 軽い感じのゲームではあるのですが、パーティー開始になってからは、えさを与える順番が重要になるので一気に静まりかえるゲームです。手札でどうしようもないときはどうしようもないゲームではあるのですが。どのえさでも食べられる豚はペナルティーが2倍になるので使いどころが悩ましいのです。

 パーティー開始の宣言は重要で1番手が取れるのはかなり大きいですね。ルールをシンプルにさせるためか、あえて運よりのバランスを取っているのではと思いました(3匹カードのペナルティーを軽くするとか)。箱が大きいことを除けば、軽いゲームとしてはそれなりによいと思いました。

●創作ゲーム

 昨日に引き続きテストプレイしています。ヒントがないということでトリック数を1回減らしてヒントを作ったりとかそのあたりの調整もしています。5人でプレイするとよりシビアな感じになっています。

●俺かよ(仮)

 もう一つトリックテイキングのテストプレイをしました。なるほどと思わせる要素はありますが、これをいかにうまく生かしていくかがポイントになりそうです。まだいろいろな方向に動きそうな、そんな感じがしました。

●チョコラトル [play:game]

 新作をプレイしています。アステカが舞台の配置系ゲームですね。6か所にカードを配置していき勢力争いをするゲームです。ゲームの最初にいきなり使わないカードを1枚選ばせるところもポイントです。

 ゲームボードを見て、得られる効果がわやりやすくできています。得点源となるところが3か所で、他は勢力争いを有利にする場所という感じです。勢力が大きいプレイヤーが特典を獲得するのでどこで力を入れて、どこで力を抜くかがポイントになってくるようです。

 今回5人でプレイしましたが、得点源が5人だと少ないような気がします。勢力をつぎ込んだあげくにバッティングで何も得られなかった場合が一番厳しいのです。右肩上がりの要素は終盤になればなるほど得点が下がるということで調整していますが、そうすると手遅れになる場面も出てきたりするのです。

 要素の数から行って 5人は人数が多すぎるのではというのが感想でした。もうちょっと少ない人数でやると低い数字のほうも生きてきそうな気がします。

●自転車便 [BGG]

 お次は、季節ものでしょうか。自転車レースのゲームです。自分のコマを数多くゴールさせるのが目的になりますが、同数の場合は最後にゴールした方が強いため微妙なタイミング勝負になってきます。

 ダイスゲームではありますが、ドラフト走行で他チームと協力して出目を安定させたり、ゲーム中に手に入るドリンクを使って加速したり、アクシデントを回避したりとシンプルながらも要素はちゃんと入っています。ゴール周りのルールの記載が若干あいまいなところが気になったりしますが。

 「勝利への道」や「ドラダ」あたりが感覚的に近いですが、うまく調整しながらゴールを目指していくような感じです。5人でプレイしたので勝利ラインはコマ3つをゴールさせるか2つをゴールさせて一番最後に入るかのどちらかで、後者の展開になったため当然ですが最終盤はじりじりとした感じになっています。

 収束性についてですが、結局誰かがはみ出てしまいおこぼれを拾うか、完全勝利を取るかというところに行き着きそうな感じです。7人でなければ長引く可能性はあるもの収束はしそうです。もう少し人数が少ないともうちょっとテンポがよくなるかもしれません。レースゲームの基本は押さえられていて、よくまとまったゲームだと思いました。

●にわとりの混乱 [play:game]

 ここからは、軽いゲームを中心に。Zochの小箱ゲームをプレイしました。変則的な神経衰弱で場札と手札の動物をあわせるゲームで、先にカードを全部あわせたプレイヤーが勝利というものです。

 最初はカンが頼りですが、手札と同じ種類の動物をめくるとボーナスで捨てられたり、他のプレイヤーのめくったカードもヒントになったりでそれなりにテンポよく進んでいきます。場札にはマイナスカードが含まれていますが、これが引かれるとシャッフルになってしまうので、単純な記憶勝負ということにもなりません。終盤はある程度手札が多くても追いつきやすくなっているのがいいですね。

 イラストは Doris Mattausの動物イラストで、かわいげがあります。マイナスカードのペナルティーはそれほど大きくないので、果敢に攻めていっても問題ないようなそんな感じです。題材もカードも、プレイ感覚も、お子様に受けそうな感じのいいライトゲームでした。

●ゲシェンク [play:game]

 定番ということで、久しぶりにプレイしました。おそらく、ここ5年くらいで一番数多くプレイしているゲームだと思います。

 今回はカードの出方がよかったのか、全員がほぼ数字がそろう展開になりました。こうなるとそこそこの番手の数字でチップを集めるのが強いですね。トップは -3点で黒字終了にはならなかったものの、最下位でも -20点台という結果になりました。表面上事故は起こっていませんが、おそらくチップ0枚でギリギリ通過していた場面もあったのではと思います。

●はげたかのえじき [play:game]

 最後は、「はげたかのえじき」で締めました。5人ということですが、バッティング持ち越しが連発しカードが3枚まで増えた序盤、その反動で「10」のカードが単体で出てきたときにバッティングなしの最高カードが「6」で決着がついた中盤、そこから3連続で高得点カード獲得者が出る終盤と、結果としてワンサイドゲームになりましたが、見所のある展開になりました。


 2日がかりでいろいろと楽しんだ、そんなゲーム会になりました。ゲーム数が少ないからレポートも早く上がるだろうと思っていましたが、2日分をまとめて書くと時間がかかりますね。


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