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2007年8月4日と8月5日の2日間にかけて鉄分補充ということで、鉄道ゲームを中心にいろいろとプレイしてきました。ゲーム数自体はそれほど多くないので、2日まとめてお送りしましょう。
1日目となる 8/4は、1830をやろうという話でスタートしました。ゲームについてはさっそく本文で紹介しましょう。
鉄道ゲームの名作ですね。1986年の作品です。文字通り 1830年のアメリカ東海岸と五大湖近辺を舞台にした作品です。プレイヤーは資産家になって鉄道会社の株を買い、社長になり鉄道を運営してお金を稼ぐというゲームです。
このゲームの特徴は、いくつかあります。プレイヤーは資産家であり、鉄道会社とプレイヤーの資産は分離されています。これがこのゲームの大きなポイントのひとつです。
また、プレイヤーは株式を買い、過半数の株が売れた時点で会社が設立され、一番株を持っているプレイヤーが株主になります。株主には、鉄道会社の経営権がありますが、逆に言うと、経営に失敗したときは責任を取る必要も出てきます。このため、先行きの怪しい会社は、他社運営で救済するか、他人に経営権を飛ばしてしまうかということになります。
3つめは、時代の流れでしょう。プレイが進んでいくと時代が流れていきます。時代が流れると、より性能のよい列車が開発され、都市も発展し、複雑な路線を引くこともできます。が、古い列車は時代遅れになり、使い物にならなくなります。会社を運営するためには、列車が必要になるため、新車両を強制的に購入するということにもなりかねません。
このゲームは、ランダム性のある要素は他のプレイヤーの動向だけです。時代の流れも、タイルの動向もすべてがプレイヤー間の行動によって決まってきます。ただし、選択肢の幅はとても広く、バリエーションはさまざまです。
紹介が長くなりましたが、プレイするのはかなりひさしぶりで、ルールも確認しながらのプレイでした。最初に、ルールの確認ミスなどがあり、ゲームが破綻しかけたので一旦やり直してのスタートになりました。
1830は愛好家も多く、詳細にプレイレポートを書こうとするとツッコミどころがいろいろとあるかと思いますが、今回は、全員が楽しんでプレイしているということをまず先に書いておきましょう。
序盤は、NYNH, B&O, B&M が設立される展開になりました。この3社が列車を複数台購入する展開になっています。100ドルで設立した、B&O はともかく、他の 2社はぎりぎり設立する 67ドルのラインで作っているため、かなりカツカツな運営になっています。
B&Oは地の利を活かして、収入を確保しニューヨーク入りを狙う展開に。序盤は資金の稼ぎやすい路線なので、株も順調に売れていい流れになっていました。NYNHとB&Mはそれぞれニューヨークとボストンを結ぶ路線を引き、高めの配当をゲット。NYNHはニューヨークからニューヨークを結ぶ路線ができて基盤になる路線ができあがりました。
5人で、3社経営ということで、誰かが動くかと思ったのですが、ここで B&Oの株を撤収し、PRR が設立されました。3、3、4と列車を購入し、2の列車を廃棄処分に。PRRはニューヨーク入りを目指すことになります。
2の列車が飛んだことで、設立していた 3社の収益が若干下がりました。手詰まり状態のB&Mはカナダ方面へ。NYNHはニューヨーク間の路線でそれなりの収益が確保されていましたが、それ以上は伸びない状態になっていました。
ここで、B&Mが無配当を出して 4の列車を購入。NYNHは 20%の株主がいたため、プライベート会社を売却して、株を売って株主移動も考えたのですが、逆に 4の時代が続きそうな気配があったのと、ニューヨークからボストンの路線が生きるので、無配当1回で4の列車を購入しました。これで配当が上がり、動きが若干遅くなりました。
そうこうしているうちに、株の配当で資金力をつけてきたプレイヤーが 2社目をという展開になりました。ストックラウンドが、直後のプレイヤーで終了されているという不利な場所だったのですが、NYC, C&O, ER, CP の順で相次いで会社が設立されました。100ドルの枠が埋まったので、2社は90ドルでの設立です。
プレイヤー間の路線状況があまりかみ合っておらず、強力な組み合わせがあまりなさそうな感じでした。列車も 5の列車で止まってしまい、閉塞感が出てきました。
2社目の収入もはじめのうちはあまり上がりませんでした。NYCは比較的早くニューヨーク入りしたものの、列車が走らず配当は 200ドル止まりでした。C&Oは出だしのタイル敷設で協力者がいない状態で、3桁の配当が出るのに時間がかかりました。
ERはもともとの立地条件もあったのですが、地道にOOのタイルを伸ばして北に抜けるルートを取りました。5の列車で最終的には 270ドルまで配当が伸びました。CPはNYNHとの無理矢理のコンボを狙っていましたが、ニューヨークまでが遠く、しばらくはボストンまでの 100ドル配当が続いていました。
既存の会社は、B&Mが210ドル、NYNHが220ドル、PRRが230ドル、B&Oが200ドルほどと列車が短いだけに資金が厳しい状態に。ここで、資金に余裕のある C&Oが、社長の自腹で 6の列車を購入し、B&Oが 2両、C&Oが 1両の状態になりました。
PRRが序盤に列車を大量購入したのが響き、資金のある NYCは 1社経営、他のプレイヤーは 5の列車購入、90ドル設立のため微妙に資金が足りず、誰も Dの列車に手を出さないという展開になりました。微妙に Dで走っても配当が上がりにくい展開になったのもあるかもしれません。
最終的に、2両のB&Oは 340ドルから最後のオペレーションで 410ドルの配当が出ました。C&Oも最終盤で 270ドル、CPは、バイパス貫通で最後の 5オペレーションくらいが 250ドルになりました。銀行の資金切れでゲームセットでした。
最終的に B&O、NYNH、PRRが株価最大に、他の会社もけっこうな株価まで上がり、株資産の勝負になりました。最終的には、NYNHの株価が最大になったのと、CPPの株価が維持できてぎりぎりで勝利でした。株を売られて、より配当の出ていた ER に乗り換えられていたら負けていたというくらいの差でした。
プレイ時間は6時間くらいでしょうか。かなりタイトなゲームですが、それなりにまったりとプレイできたのではと思います。時間はかかるのでおいそれとプレイできるようなものではないですが、やはりいいゲームですね。
翌日 8/5 は連日のゲーム会でした。カナルマニアと蒸気の時代の初プレイをというのが趣旨の企画になりました。
最近信じられないほどのペースでプレイしているゲームです。おそらく、ここ数年で一番集中的にプレイしたゲームなのではと思われます。
鉄分のゲームではないのですが、鉄道網が発達する前の時代の、イギリスの運河建設のゲームです。都市と都市を結ぶ運河を引くのと、荷物を運んでポイントを稼ぐ要素は、鉄道ゲームに通ずるものがあります。
今回も、第2版ということで、日本語化の契約カードを持ってきました。雰囲気は多少なくなってしまいますが、契約で結ぶ地名のカタカナ表記と、指定された都市が地図で示されているというものです。一旦作ると何度でも利用できるのが大きいですね。
今回は、交通の要所になりやすい Coventry と Burton を結ぶ契約が初期状態で出てきませんでした。こうなると、マップの西側から展開していく展開が色濃くなります。4都市を結ぶ路線がいきなりできたり、3都市を結ぶ路線がいきなりできたりしました。
中盤以降は、契約がかなり固まりました。2巡目の契約は、Manchester から東へ延びるルートが大部分を占め、3巡目は逆に London 中心のルートだらけになりました。こうなると、長距離で結ぶルートが造りにくく、荷物の得点も下がり気味になります。
4巡目が北、5巡目が南と偏った感じになりました。序盤の4都市のアドバンテージもこうなるとかなり薄くなっていきます。中盤以降は、それなりの点数が全員にはいるような感じになりました。
最後のほうは、どちらかというと建設の都合が優先されました。できるだけ達成しやすい契約を取って、駆け込みで得点を稼ぐという算段です。
運良く、ぎりぎりカードを使い切る契約内容になり、エンジニアの能力で一気に完成。最後の荷物運びでぎりぎり得点が追いつき同点での終了となりました。タイブレークは契約の得点合計になり、3ポイント差で刺しきりました。
2版になってからは、路線をちゃんと完成させることがより重要になっているように思えます。いい契約をブロックするのも大事ですが、できそうな契約を取るというのにも意味がありそうです。あと、Junction は最後の駆け込みにも効力を発揮しますね。
それなりにボリュームのある作品をプレイしたので、箸休め的にプレイしてみました。前回プレイして、大箱のゲームにもかかわらず即惨敗してしまったといういわく付きの作品です。
Selecta社のゲームで、6歳以上向けの作品です。木のコマも丁寧に作られており、見た目は子供向けのゲームに見えます。またルールも、なるほど 6歳向けだと納得できるくらいのシンプルさです。
馬のレースを題材にしたゲームで、カードプレイで自分の馬を進めていきます。移動先に他の馬が入るとその馬をバックさせることができます。これによって、移動先のポイントが変わったりうっかり後ろに下がっていたりという自体も出てきます。最終的にゴールを通過して一番先に進んだプレイヤーの勝利です。
シンプルなルールだけに詳しく書くと再現されてしまいそうな危うさがあります。ルールを聞くだけで、「これはえぐいゲームだ」と思うかもしれませんが、その通り、とてもえぐいゲームです。
相手がどのカードを出しそうだ、どの辺に移動しそうだというのを考えてカードを出していき、うまく抜け出していくのがポイントです。といっても、他のプレイヤーの動きは読めませんし、後になればカードの制約が出てきて思うように動けなくなっていきます。
このゲームのいいところは、カードがシャッフルされるタイミングが絶妙なことです。レースのキモになる中盤の攻防と、最終盤の読みあいのあたりでちょうどカードが切れてシャッフルされます。
1ゲーム目は、最後に2人が抜け出し読みあいになりましたが、同じカードを出して先行有利で終了でした。もうちょっと大きな数字を出せば押しのけて前に出られるという感じでしたね。
好評だったので、オプションルールを入れてもう1回やってみました。オプションといっても、バッティングのルールが加わるだけというシンプルなものですが、これもまたちょっとだけ大人っぽくアレンジされています。よりダンゴ状態になりやすく、トップに立つとかなりの読みあいが必要になってきます。
こちらのルールは、特に最後までもつれやすくなりますね。オプションルールはありなしどちらもうまくゲームとして機能していると思います。
シンプルなルールでなおかつ、奥が深いとはこのようなゲームのことをいうのでしょう。ドイツゲームの道に足を踏み入れた当時のような衝撃的なものがこのゲームからは感じられます。
しかし、ドイツではこのくらいのゲームが子供向けとして出ているのですね。子供だけにプレイさせておくにはもったいないゲームで、なおかつシンプルなルールなので、ちょっとしたとっかかりに使えるのではと思います。よくよく考えると、このゲームも他のプレイヤーの動向意外のランダム要素はないですね。
カナルマニアに押されて最近プレイしていませんでしたが、こちらもいいゲームですね。プレイ時間2時間ちょっとで、かなりボリュームのある作品です。
こちらは、鉄道会社を運営するタイプのゲームです。ターンごとに路線を引いていって、荷物を運んで収入を上げて得点を稼いでいきます。序盤の経営のカツカツさと、終盤の荷物の量のカツカツさが何とも言えません。
初期配置で荷物が偏ったこともありましたが、競り順で 4番目を取って様子を見たら微妙な土地を取らされる展開になりました。3人でつぶし合って、1人に広い土地を与えるか、2人ずつの展開にするかの選択を迫られ、後者を取りました。
競り順は時計回りというルールに苦しめられました。直前で競り順トップを取られ、ことごとく値段をつけられるため、Turn Orderが死にやすい展開になりました。というより、2ラウンド目の競りはTurn Orderを殺されたあげくにトップをとれないというきわめて微妙な状態に。
土地だけは広いという状態だったため、早めにリンク数を上げて、早めに高額収入を得るという作戦に取ったのですが、さすがにスタートを切るのが遅すぎました。黒字に転換するのに 2ラウンドほど余計に時間がかかり、6リンクの荷物も微妙に取られるという展開になりました。
終盤は、長距離輸送で起死回生を計るべくと思ったのですが、当て込んだ荷物が最終盤までほとんど出てこないという残念な展開に。荷物の供給はダイスロールなので運の要素はありますが、狙ったかのように戦略上重要な都市に供給されず、最後に 4つも残りました。
ふたを開けると、最後の収入も伸びずに、株数の差が埋まらず最下位でした。
人数が多いときは、路線の取り合い、荷物の取り合いなどが盛んに発生するためトップを止める手段も出てきますが、少人数だと走り出したら止まらないような感じになりますね。あと、中盤の目標は 6リンクにあらず、4リンク〜5リンクをいかに効率よく取るかということになりそうですね。
賞品でもらったという作品です。かなり昔に見たことがありましたが。プレイしたことはありませんでした。
プレイした感じは、まあ、カードの出方が読めない以上は手なりで進めるしかないのではという感じでした。日本語ルールも若干曖昧なところがあって、解釈を加えつつという感じでした。
最後は、この作品で終了です。コミュニケーションゲームで、原語依存性があるためそのままのセットでは日本では遊びにくい作品です。なので、国内での販売がないゲームですね。
カードには絵が描かれています。お題として頭文字が指定され、お題にあったカードを取っていき、答え合わせをしていきます。これも、あまりに細かく説明すると再現されてしまうので、詳しくはかけません。
日本語環境でプレイする場合は、ワードバスケットを使うのがポイントです。これがあれば、お題の日本語化がされるため、言語依存の部分がなくなります。海外ソフトに日本語バッチを当てるような感じです。
プレイしてみると、いろいろな発想が出て面白いですね。本家のカードは意外と書かれている要素が少ないので、難度は高いかもしれません。
このゲーム、絵や写真のかかれたカードと、ワードバスケットで再現することができてしまいます。過去に「どきどきわくわく相性ゲーム」「ライフスタイル」などで試したことがありますが、写真でもまた独特の味がありますね。日本語化して欲しい作品のひとつでもあります。
というわけで、2日間にわたるゲーム会のレポートをお送りしました。重いものから軽いものまでいろいろとプレイしていくというスタイルを取っていますが、今回は本当に顕著に表れたような気がします。
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