● 西湘ボードゲームサークル 2002年 7月 のレポート ●

 ボードゲームのほうでは、実ははじめての遠征レポートになります。今までは、掲示板でやってましたからね。今回おじゃましたのは、3月末に東京入りしてからはじめての遠征先でもある、西湘ボードゲームサークルです。
 私の住んでいるところからだと、片道で 600円ほどかかるので本当に遠征といった感じがします。私の場合は、時間とお金が許せばちょっと足を伸ばしてでも参加しますからね。
 今回は、プレイしたゲームを写真付きで紹介します。プレイレポート自体は掲示板してもよかったのですが、ゲーム数が多いのと、写真も載せてみようというのがあるので、通常のページにしました。
 ちなみに今回のゲームは Hans im Grueck 特集ということで、HiG 社のゲームが多くプレイされました。


 時間が 13:00 〜 20:00 ということでしたが、昼食をとっているうちにちょっと遅れてしまいました。入ってきて早々ゲームがプレイされていたので、参加しました。

● ハイパーロボット

 写真はありませんが、ハイパーロボットをプレイしました。ロボットを決められた場所に移動する、最短の手数を考えるパズル要素の高いリアルタイムのゲームです。要素が要素なので、好き嫌いはかなり激しく分かれるゲームだと思いますが。
 私はというと、6〜10 手程度の中距離(?)が得意だったりします。相手の手数に納得したり、すばらしい動きに感動したりと面白いゲームですね。
 ただし、やりすぎると頭の中でロボットが直角移動を始めます。思ったよりも疲れるゲームなので、プレイする際にはお気をつけください。

● モダンアート

 私は初プレイの作品なのですが、とある方から面白いと言われていました。今回、ようやくプレイする機械が回ってきたわけです。簡単にいえば、さまざまな手段を駆使して絵を売買してもうけるゲームです。もともとは HiG のゲームで、アメリカ版が Mayfair Games (アメリカ版カタンの発売元)で販売されています。
 1993年のクニツィーアの作品ということで、カツカツ感は健在ですね。競りゲームはプレイヤーによってかなり変わってくるものなのですが、このゲームの場合は自由度が思いっきり高いので、はじめは何をしたらよいか分かりにくいかもしれません。
 ゲーム慣れした方にお勧めするゲームになります。特に競り系統のゲームが好きな人にはいいのではないのでしょうか。クニツィーアの競り系のゲームといえば「メディチ」もありますが、「モダンアート」はもっと熟練と技術が必要になると思います。

● トランスアメリカ

 アメリカの 5つの都市を路線で結んでいくパズル要素の強いゲームです。ルール自体は簡単ですが、ゲームの基本的な要素は抑えていると思います。2002年のドイツゲーム大賞ノミネート作品です。
 マップを見てもらえれば、分かる人は分かるのですが、古巣を思い出させるような図形です。細かい話は個々ではしないのですが。
 単純なゲームだけに、ちょっと目的地による差が出てくるのかもしれません。運の要素がちょっと大きいのかもしれません。そんなに重いゲームではないので、ゲームにあまり慣れていない方でも大丈夫だと思います。アブストラクト系の好きな人にお勧めかもしれません。

● 操り人形(英語版)

 もともと HiG のゲームということで企画されていたのですが。リクエストに上がるだろうということで英語版を持ってきました。英語版は Fantasy Flight Games から販売されています(日本では入手困難かもしれません)。
 ここのところ「操り人形」はかなりプレイしているのですが、ゲームを広めるということと、英語版を持ち歩いているということからけっこう需要が多いのです。英語版の醍醐味は追加キャラということで、今回は評価の高い魔女 + 皇帝をやってみました。この組み合わせで 5人プレイははじめてだったりします。
 プレイした感じですが、やはりこのバージョンでは 5人が最適なような気がしました。魔女もしっかりと考えないと空振りになりますからね。皇帝は、今回あまり活躍しなかったような気がします。私としては、ちゃっかり収入があるのでけっこう好きなのですが。
 今回の決まり手は、魔女で建築家を当てて、引いたカードと連続建設で逆転勝利でした。魔女がある環境では、キャラクター選びがより慎重になりますね。プレイ時間はちょっとのびる感じですが、そんなには長くならないでしょう。皇帝まで入れると、より経験が必要になるかもしれません。
 組み合わせ的には一番バランスが取れているかなという気がします。もとのバージョンからかけ離れたバランスではありませんし。ルール的には、ドイツ語版ルールにキャラクターだけを追加するのがわかりやすいようです。広めるときは、その方向でいこうかと思います。

● バケツくずし

 今回の新作です。Kosmos のハーフサイズ箱のゲームです。5色のカードをうまく使うリソース管理系のカードゲームです。ボックスアートは軽いゲームですが、そこそこの戦略性はあります。
 最初のセットアップで、5色のバケツが 3つずつ渡され、上から 1-2-3-4-5 個をピラミッドのように組みます。カードの勝負で負けると、負けた色のバケツを取り除かなくてはいけません。重力には逆らえないわけで、取り除かれたバケツの上に他のバケツが乗っていたらそれも崩れてしまいます。ちなみに、半キャラずらしはできません。
 勝負に負けないためには、より強い組み合わせのカードを出さなければいけないのですが、ターンごとに 1枚しかカードは補充できません。複数枚カードを出してしまうと、それだけ首が絞まるのです。
 ノリは軽いですが、けっこう地味に戦略性のあるゲームですね。「アイバンホ」とかとスタイルは似ているかもしれませんが、相手を倒すのではなく自分が生き残るのが目的なので、すさむゲームではありません。カードゲームにしては箱が大きいのですが、なかなか本格的だと思います。

● サムライ

 3年ぶりでしょうか、かなりひさしぶりにプレイしました。HiG のゲームでクニツィーア作のゲームです。日本列島にサムライを配置して、政治、宗教、農業を勢力を獲得するゲームです。
 ボックスアートは、「このゲームは最高」とかと書いてあり怪しげですし、日本地図も、フィギュアも日本人から見るとちょっと違和感があるのですが、ゲームとしては至ってまともです。
 このゲームは、3つの勢力のどれかでトップをとらなければならず、その条件を満たしてからトップ以外の勢力の合計数が一番多い人が勝者となります。トップを意識しつつ、それ以外のもとらなければならないという微妙な勝利条件がクニツィーアらしいです。
 初プレイの方もいるということで、ランダムでタイルを配置しました。私もかなりひさしぶりのゲームだったのでコツを取り戻すのに時間がかかりましたが、プレイ中にだいぶ思い出して、タイミングを見計らって権利を獲得するというパターンをとることができました。
 結局、トップが単独になったのでそのまま勝利しました。このゲームは、「チグリス・ユーフラテス」よりは分かりやすいのですが、戦略性はけっこう高いです。プレイ時間はそこそこなので、本格的で戦略的なゲームをやりたいときにはお勧めです。
 クニツィーアの戦略系で、変わった勝利点計算といえば「ドラゴンズランド」もあります。こちらは、「サムライ」よりもさらに軽く、ダイスを振る要素もあります。3つとも戦略性のあるゲームなので、プレイヤーと雰囲気によって、プレイするゲームを変えてみても面白いと思います。

● カタン

 「サムライ」が早めに終わったので、「カタン」をプレイしました。実際のボードでのプレイは、最近あまりやっていないですね。
 ゲームの内容については多くは述べませんが、ドイツ語版でプレイしていたので、発展カードの問題(どの種類だか分からない)がありました。メールとかチャットでたまに相談を受けることがあるのですが、ルールやカードの分かりやすさでは、カプコン版カタンが一番だと思います。
 まあ、ドイツ語版や旧日本語版は拡張性が高いのと、いろいろなマップが組めるといった利点がありますね。使用用途に応じて選ぶといいでしょう。

● ブラフ

 最後にブラフをプレイしました。時間が余りないときのつなぎでプレイすることが多いのですが、今回はかなりすごいことがありましたね。
 残り 2人になって、サイコロの数は全部で 9 個。このときに 7個のビッドがちょうどになりました。あと、6個中 5個という、これもものすごいビッドが本当でした。慣れてくるとサイコロの振り直しは減るものなのですが、相手のビッドと自分の目だけで、ここまで見えてくるのは何らかの力が働いているからなのでしょうか。
 先ほどのビッドはどちらも私がブラフをかけてちょうどだったのですが、振り直せずなおかつちょうどらしいという予感はしていたのでした。ブラフは 2人になってからが真剣勝負という話はありますが、ここまでのすごい勝負ははじめてでしたね。


 以上、ボードゲーム遠征初のプレイレポートでした。ふだんは、日記のように自分がプレイしたゲームを掲示板に書き残すので、あまり力を入れずにちょっとした紹介を入れつつレポートしてみました。現時点で買ったのにプレイしていないゲームも結構あるので、頃合いを見て消化してみたいですね。
 最後になりましたが、西湘ボードゲームサークルののごさんをはじめ、いっしょにプレイしてくださったみなさまに感謝します。13人というかなり大人数でいろいろとプレイできたのは大きいですね。


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