● 2002年 8月ゲーム会(豊洲)のレポート ●

 5月の秋葉原 YS ゲーム会に引き続き、ボードゲームのホームページを開いている方を中心に集まってゲーム会をおこないました。今回は、その様子をレポートします。
 参加者の特徴としては、ゲーム経験が豊富な方が多いですね。持参ゲームは、各自やりたいゲームをいくつか持って来るという形式をとりました。また、プレイするゲームの選択は参加者の人数からゲームの候補を選んで、そこからどれかに参加するという形式でした。
 今回のレポートでは、私がどんなゲームをプレイしたかを中心に紹介も兼ねてのレポートになります。プレイ時間は、13:00 〜 21:00 でした。
 ちなみに、会場への乗り換え駅が市ヶ谷だったので、ゲーム会直前にメビウスによってゲームを入手してきました。「わんニャン物語」と「ワードバスケット」を購入しました。

● ワードバスケット

 13:00 の段階でプレイヤーが 5人だったのと、すぐにプレイヤーが増えそうなので軽くプレイできて、いつでもやめられる「ワードバスケット」をやりました。いきなり買ってきたゲームがプレイされるとは思いませんでした。
 製品版になってから購入するかと思ったのですが、ゲーム会で持ってくると何かの役に立ちそうだと直感的に思ったので、思わず買ってしまいました。簡単にいえば、リアルタイムのしりとりゲームです。テンポのよさといい、盛り上がりといい、ゲーム慣れしていない方とでも遊べる作品です。
 実は、2回目のプレイでしたが、ひょんなことから出てくる単語に思わず反応してしまったり、「うまい」と思う単語があったりと、ワードゲームとしてかなり面白かったですね。製品版はバスケットがついてくるのでしょうか?
 このゲームは、不特定多数でゲームをするときに持ってくると結構ウケそうですね。ただ、アクションゲームなので、人によっては好き嫌いが分かれるかもしれませんが。

● ピッグパイル (Pig Pile)

 メンバーがまだ少なかったので、軽いゲーム「ピッグパイル」をプレイしました。簡単にいうと、大富豪に近いゲームになっていますね。カードゲームで手札をなくすことが目的になります。
 終盤はどうしても運が重要になってくるので、かなり軽い印象を受けました。軽いゲームに重要な、盛り上がる要素はそこそこでしょうか。ボックスの中に大量に入っていたブタのフィギュアは得点を示すのに使うとのことです。今回は 1ラウンドのみのプレイになりました。

● フィレンツェの匠

 メンバーが 13人まで増えたので、ここから何卓かに分かれてプレイすることになりました。リクエストがあったので、フィレンツェの匠を 4人でプレイすることになりました。プレイ自体はけっこうしていたのですが、個人兵器にしたのはつい最近で、私自身もこのゲームはひさしぶりでした。
 今回は、初プレイのメンバーが多かったのでゲームに慣れるという目的でやってみました。説明もあっさりにして、実際にプレイしてつかんでもらうというスタンスを意図的にとってみました。競りの感覚とか、建物の建て方は実際になれてもらったほうがプレイした感じがすると思いますから。
 私がもらった最初の手札ですが、建物 3種は普通なのですが、権利が絶対 3つ必要になる形だったので、景観を湖のみにまとめました。気になるのは建物 3種が中間の建物だということです。
 それで、1ラウンド目に引いた人物カードは、全部 1〜9 番の大きな建物が必要な人物で、なおかつ景観も湖だけなかったのです。引いたときはどうしようかと思いました。参考のため苦労した結果も載せておきます。
 他のプレイヤーが慣れない状態で、苦労してプレイされていたようでしたが、私もこれまでプレイした中でいちばん厳しい状況になりました。建物の建て方を間違えてしまうと、即死コース(1人発表できなくなる)になってしまう、予断を許さない状況でした。
 最終的には、私が最後のターンに 2回発表をし、名声カードで 8点を入れてなんとか逆転しました。今回は、ゲームに慣れてもらうのが目的でしたが、6回発表とかで独走することもありませんでしたし、またやってみたいとの意見もいただき安心しました。
 ちなみに、私の 7ラウンド目開始時のボードの状況は下のようになりました。競りで買ったのは 1ラウンド目から、手品師、建築家、手品師、公園、湖、スカウトカード、名声カードでした。ターンの行動は、人物 1、権利 3、ボーナスカード 1、建築 4、発表 5 でした。



 ここで、私がプレイしていなかったゲームで気になったものを。「フィレンツェの匠」の裏でプレイされていた、「ブクブク」は購入したものの未プレイのゲームだったので気になりました。見た感じでは、予想通りの適度の軽さのゲームですね。
 あと「フィレンツェの匠」のあとになりますが、裏で「バルバロッサ」もプレイされていました。私は未プレイのゲームで、粘土で作ったものをうまく当てるゲームなのですが、聞こえてくる質問がなかなか面白かったですね。
 「どっちの料理ショーの厳選素材で出てきたらびっくりしますか?」とか、「共産主義の国で合法的に生産されていますか?」とか、脇で聞いていても気になる質問でしたね。終了後のポストモーテム(postmortem, 検死の意から転じて、事後検証)も見ていて面白かったですね。
 「プエルトリコ」も気になったのですが、「ビジネス」という経済ゲームも気になりました。詳細は軽くしか聞いていなかったのですが、リソース管理系のゲームだと思います。

● ロビンフット (ラベンスバーガー、ボードゲーム)

 「チグリス・ユーフラテス」がプレイされるはずだったのですが、ボードがないというアクシデントのため急遽プレイされることになりました。1990年ラベンスバーガーの作品で、もちろん初プレイのゲームでした。同名のゲームのカードゲームもあるのでご注意を。
 内容ですが、写真左上のお城のある丘に 4方向から穴が開いており、その中に 5枚のタイルを十字型に入れることができます。ゲームに登場するタイルは、1〜5までの数字タイルと、ハズレタイルの 6枚で、1枚が外に出ています。
 サイコロを振るかわりに外にあるタイルを 4つの穴のどれかに入れて、押し出されたタイルの数字を使うわけです。当然、入れたばかりのタイルを逆方向から押し出すことはできません。記憶力があれば、で目をある程度コントロールできるわけです。
 ゲームの目的は、お金を貯めることですが、一番の収入はいち早くゴールに着くことです。ほとんどすごろくといった感じですね。イベントカードも派手なものが入っており、パーティーゲーム色が強いですね。
 プレイした感じは、意外と記憶に穴があるもので、肝心なときにハズレを引いてしまったりと、盛り上がる要素はあります。戦略性よりも、流れを楽しむゲームだと思いました。

● リフィフィ

 早く終わってしまったので、持ち込んだ「リフィフィ」をやりました。このゲームは、5色のカードを使って色に対応するチップを集めるゲームです。トリックテイキングに近いゲームかもしれません。
 手札がどうしようもないときは、さすがに勝てないゲームなのですが、カウンティングや読みの要素、多少の戦略性もあるゲームだと思います。プレイ自体も 15分程度で終わるので、ゲームの合間に入れてみると面白いかもしれません。
 このゲームは、出したカードが自分の前に置かれるので、ゲーム終了後に簡単にポストモーテムをすることができます。手札が悪いときは、ここでちゃんとオープンできるので、悔しさも多少紛れるかもしれません。余談ですが、このゲームは写真に納めるとちゃんとゲームをやっているような絵になりますね。

● わんニャン物語

 さらに時間が余ったので、買ってきたばかりの「わんニャン物語」を開封してルールを読んでプレイしました。短時間ゲームだという情報があって、手に入れて置いたわけです。
 このゲームは、ターン制で。場に置かれているイヌとネコのカードに自分のお気に入りマークをおいて、そのあとでえさを与えるか、特殊カードを使うかになります。えさカードは骨と魚があり、イヌなら骨、ネコなら魚がプラス得点に、逆はマイナス点になります。
 最終的に、自分のお気に入りマークの置いてある動物に対して、得点を計算し一番高いプレイヤーの勝ちになります。ゲームのポイントは、パスができないことでしょう。
 配られる特殊カードがランダムなのと、えさカードは引いてみないと何が出るか分からないというところもありますが、ちゃんと考える要素もあります。コマ配置系ゲームの基本となる要素が詰まっているゲームですね。
 パッケージにプレイ時間が15〜30分と書いてあるとおり、本当に 30分以内で終わります。人数は 4〜5人くらいが面白いと思います。あまりに多いとパーティーゲームの要素が強くなりそうです。これは、ゲームになれていない人にでも勧められるゲームだと思います。
 私の感覚からの話ですが、イヌとネコのイラストは実写的に書かれていて、かわいいといった感じはあまりしませんでした。まあ、ドイツのゲームなのでイラストもそちら仕様になっているわけです。

● マジェラン

 最後のグループ分けは、早めに帰られる方のために時間が短い「マジェラン」のテーブルに入りました。このゲームは競りのゲームで、バランス感覚が要求されるゲームです。今回のプレイ人数は 5人でした。
 このゲームのボードは、2つのパーツに分かれていて、どちらも裏表を選んで使うことができます。面によって、競りおとしたときの効果が違ってきたりするのですが、今回は、両方とも裏面を使用しました。
 1ラウンド目の最初のうちは、かなり高い値段が付いていたのもあって 1つも競り落とさなかったのですが、余ったものを中心にいくつか競り落としていきました。途中高得点のクックが安く競り落とされそうになるという場面があったので、仕方なくそこそこの値段で競り落とすこともありました。
 2ラウンド目から、他のプレイヤーの資金繰りが苦しくなるタイミングを見て 4つ競り落とすことに成功しました。最後の 3ラウンド目ですが、結局落とせたのがコロンブスだけになってしまい、あまりポイントを稼げずにゲームセットになってしまいました(思わず写真を取り忘れました)。
 優勝は、マジェランで最高点を稼ぎ、なおかつマルコポーロで資金を稼いだプレイヤーでした。このゲームでは、1人の探検家に全勢力を注いでも勝てないというところが、うまくできていると思いました。プレイ時間も 45分ほどで終わり、本格的なゲームなので個人的に結構気に入っています。

● シップレックト (Shipwrecked)

 人数が 5人から 4人に減って、そこそこ時間があったので買ってきて手をつけていなかった、シップレックトをプレイしました。競りゲームが続いてしまうようですが、これも競りのゲームです。ただ、ブラフや読みあいの要素のほうが強いですね。
 ゲームの目的はカードを競り落として、ポイントを稼いでいくことです。4種類、10〜50点のカードがあり 1種類のカードで 100点以上をとるか、全体で 150点以上とったプレイヤーの勝利になります。
 このゲームの大事な要素は競りなのですが、カードを使って行います。パス、ストップ、ストライクの 3種類のカードを裏向きにして出していきます。ストップを出したプレイヤーは全員がカードを出したあとで、競りを止めることができます。誰も競り落とさないとより安い金額で競りが続行します。
 3種類のカードは、じゃんけんみたいな関係があって、ストップを出していても、誰か 1人がストライクを出していたら、その人がカードを買うことになります(写真がその例です)。ただ、2人以上がストライクを出すと、それらは無効になります。
 2人以上がストップを出している場合は、タイブレークの判定がありますが、それも同点の場合は、ペナルティを払って競りが続行になります。このため、かなり複雑な読みが必要になるわけです。
 はじめて 5分くらいでゲームが終わりそうになりましたが、うまくかいくぐって 30分程度のゲームになりました。これは、読みも大事ですが、ある程度のゲーム慣れも必要かと思いました。盛り上がる要素はちゃんとあると思います。
 このゲームだけは、アメリカの Out of the Box というところから出されています。他のゲームと違って、アメリカゲームらしい、プレイヤーである程度のバランスを考えてもらうような作りになっていますね。


 以上が、プレイしたゲームのレポートでした。ゲーム終了後は夕食会ということでいろいろと興味深いお話を聞くことができました。結局家に帰ったのは 0:30 くらいになりましたね。
 できるだけ未プレイのゲームをやってみようということでしたが、今回は自分の所有しているゲームでプレイしていないものをやることができました。今後もこういった企画があったら参加していきたいですね。お世話になったみなさまに感謝して、レポートを締めようと思います。


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