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今回はゲーム会のない週末だったので、先日結果が発表された春の新作アンケートで第2位となった「アンリミテッド富豪」の準備段階の部分を雑記として書きます。ルールは特に載せないですが、プレイしたことのある方向けの情報ということで。
初お披露目は 2013年12月15日だったようです。この会はテストプレイに出かけようとしていたのですが、前日夜からの体調不良で全く動けず、翌々週に初プレイしました。12月22日、放送局のあるゲーム会です。
プレイした感想は、作者らしい数学的な要素が入った大富豪で、Loserはあるけど確定のWinnerがない面白い作品でした。お披露目当初のカード構成と、ゲームマーケットでリリースしたカード構成の差分はありません。チップの返却枚数が 1枚というところだけが差分としてありますね。あとは、初期バージョンはテーマがついていました。
年末の 12月29日のテストプレイで、6人プレイも大丈夫そうだということが分かったりとか。2014年の1月12日のテストプレイのあたりから、カードバランスの調整が入ったりしています。
赤の「2」〜「4」と黄色の「2」といった弱いカードが使いにくいということもあったりで、カード構成をいろいろと変えたりオールマイティーを入れたりという試行錯誤が入りました。カード構成も若干変更させたりしていますが、どれもしっくりこないというのが結論でした。
赤が「2」〜「21」なのも、黄色が「2」〜「11」なのもどちらもよくできていて、このカード枚数だとちょうどいい感じになっています。最大数が21なので、使いにくいとされる黄色の素数 7 と 11 が活きてきます。
黄色の「11」の立ち位置が絶妙で、11×2=22 が 21 では返せなかったり、赤の21とチップ2枚で22として使ったり、チップ2枚の33を返すのには、8×5 が必要だったりします。
コンポーネントの都合で 48枚に押さえたりできないかを少し考えていた時期があったのですが、数値を変えると大きくバランスが分かるのがこのゲームだというのが、少し手を動かして分かったりとか。
最終的に、3月中旬くらいに、チップを2枚返すルールで、元のカード構成で落ち着いたようです。巡り巡って元に戻るというのは制作作業上、よくあることなので。思わぬところに答えがあった感じですね。
出展自体は、Hammer Worksでの委託ですが、制作作業は作者ごとに独立しています。今回カードゲームを出すにあたって、印刷所の話とか、コンポーネントの話とかは、事前に相談を受けていろいろと情報を出していました。
制作時期の4月に入ったところで、怪我のためほぼ 1か月動けない状態に。買い出しなどは直接情報提供したかったのですが、Skypeなどを使って情報提供したりとか。カードデザインも確か Skypeの画像転送で確認したと思います。
当日の体験卓で好評だった、簡単マニュアルは、おそらく配信会に向けた原稿の一環として作っていたものと思います。大富豪系のゲームは意外とルールを書くと長くなるので、あってよかったと思いました。
作業終盤もほとんど直接お会いできずでしたが、数日前に全作業が完了したとの連絡があり安心しました。荷物の運び込みは、個数と箱のサイズが分かっていたのでだいたい想像はつく範囲でした。
大富豪系のゲームはプレイヤーの性格が出るところではあるのですが、このゲームも性格が出ます。チップがない状態でのパス、テストプレイでは「空パス」と言っていましたが、気分的にもったいないのである程度序盤は攻めることになります。
とはいえ、確実な切り札のないゲームなので、力のいれどころが変わってきます。低い数字で単独のカードはかなり弱いので優先的に処理しながらになります。あとは、カード1枚では、黄色カードの効果でものすごく数値が上がっても切れない場合があります。把握している範囲で 55までは見ました。
2枚組だと、21でも安定はしませんが、さすがにこのくらいの数値になると強い部類に入ります。3枚組もたまに出ますが、ほぼ 21までの範囲に落ち着きます。4枚以上はそこまではでません。チップを使えば無理矢理作ることはできるのですが。
チップも含めて、単独のカードをいかにうまく処理できるかがポイントです。あとは、カードの枚数が足りないと絶対にカードが出せなくなるので、カード1枚での待ちは危険ではあります。
チップですが、中盤以降は減らすことも考えつつという感じになります。中盤以降は展開が早いので、チップを消化しきる前に上がられることもままあります。
というわけで、主観レポートでの「アンリミテッド富豪」でした。
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