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● 惨敗ゲーム会 (2006年11月) ●

 2006年11月5日、オークションなどで惨敗したゲームがたまってきたと言うことで、「惨敗ゲーム会」が開催されました。惨敗ゲーム会は、最近買ったばかりのゲームをプレイしようという企画で、新作のプレイや、プレイ率の向上などの効果があります。2週遅れになってしまいますが、プレイしたゲームのレポートをお送りしましょう。


●ベーゼンシュピール [play:game]

 手始めでプレイしたのは、1961年の作品から「ベーゼンシュピール」です。「株式投資ゲーム」とかBrokerとかとも呼ばれています。

 その名の通り、株の売買をテーマにしたコテコテの経済ゲームです。手札として、株の上下動が書かれたカードが 10枚ずつ配られ、このカードを元に株を売買し、お金を稼ぐという感じのゲームです。

 今回は、5人でプレイしたのですが、他のプレイヤーの動きが大きく影響するため序盤は特に動向がさっぱり分かりません。出る杭は打たれるという感じにはなりやすいのですが。

 今回は、所持金を多めにして、株数制限をつけたオフィシャルのバリアントルールでプレイしています。このルールの場合、いかに安いタイミングで株を買えるかが、序盤から中盤にかけては重要かもしれません。

 中盤からは、株価が急騰するカードが活躍しだし、かなり荒れた展開になります。株価上限を超えると配当が出るのですが、状況によっては最大配当が複数回出るということにもなりかねないのです。

 3人が持ち合っている株が火を噴き、大量配当を手にしたと思ったのですが、さらに終盤になって、ゲームの約半分のターン数を使ってためた株から、大量の配当金が出るという自体になりました。初期所持金は 1000ですが、配当額が 7000くらいになる変な展開でしたね。結局、最終盤に撤収していない株から大配当が出て、おおきな差しきりでゲームセットでした。

 数値バランス云々というよりも、雰囲気を楽しむゲームという趣が強いのかもしれませんね。10ターンでおおよそ 75分くらいかかるので、強力なカードを少し抜いて 8ターンくらいでプレイするといいのかもしれません。何にせよ、ゲームの歴史を見たという感じがしました。

●インドネシア [play:game]

 今回の目玉ですね。Splotterの荷物運び系のゲームです。インドネシアを舞台に、産物を都市に運んで利益を上げていくというゲームです。産物を生み出す会社と、海運会社があり、お金の稼ぎ方は会社によって違ってきます。

 長時間ゲームだとは聞いていたのですが、ルール自体はそこまで複雑というわけではありません。ただし、都市の配置以外にはランダム性が全くないゲームだったりするわけで、行動のひとつひとつが悩ましいタイプのゲームですね。ターン数はそこまで多くはありませんが、プレイ時間は 3時間クラスのゲームというのも分かるような気がします。

 序盤での会社取りから海運会社を2つとり、合併をかけるという感じになったのですが、うっかりすると乗っ取られてしまうという危険性があったりするわけです。この合併がこのゲームの勘所ですね。生産会社を合併させることで生産力を跳ね上げることができますし、海運会社を合併させればネットワークが広がります。特定の合併をすることで、より価値の高い品物をつくることもできたりするのです。

 このゲーム、ターン数が少ないのですが、タイミングの兼ね合いと設立会社の限界数の関係で 1ターンだけ拡張路線が踏めなかった状態がありました。中盤で唯一生産会社を経営できるチャンスだっただけにもったいなかったかもしれませんね(といっても、他に利益の上がる別のものを伸ばしていたかもしれませんが)。

 最終形は、外洋を取り囲むように2つの海運会社が経営できました。このゲーム、生産されたものはできる限り運ぶ必要があるため、うっかりするとはるか遠くの都市に「運ばされる」可能性もあるのです。ものによっては 50% とか、100% に近い利益を横取りすることもできたりするのです。

 とはいえ、やはり生産会社で地道に稼いだプレイヤーが上位に上がりました。運ばされるリスクも高いわけですが、基本的に運べば運ぶほど利益は上がっていきますし、利益率自体は自力で運んだ方が普通は高くなりますからね。

 地図が細かく、終盤に産物がごちゃごちゃとしたり、船の関係が分かりにくかったりと、何かとプレイアビリティの低いところはありますが、これだけ濃いゲームが 3時間クラスで収まるのには十分価値があると思いました。

 はっきり言って、ゲーマーズゲームで難度も相当高いのでプレイヤーを選ぶ作品だと思います。が、この手のボリュームのあるゲームが好きな方にはおすすめできるのではないかと思います。最近の作品だと「電力会社」や「乗車券メルクリン」あたりの重量感が大丈夫であれば、このゲームも十分に楽しめるかと思います。

●アステリックス [play:game]

 ひとしきり重いものをプレイしたと言うことで、ここからは整理運動的なものが登場します。お次は私もちょっと気になっていた「アステリックス」です。

 カードの同時公開で、一番高い数値を出したプレイヤーがカードを獲得するという、なじみのあるルールではありますが、カード獲得のルールがふたひねりくらいされています。

 同数のカードを獲得するとボーナスが入るというもので、これによって絶対的に価値の低いカードが産まれにくくなっています。あとは、マイナスカードのルールと、犬のカードの使い方ですね。このゲームも細かく説明してしまうと再現されるおそれがあるため、簡単に流しての紹介にしましょう。

 切り札が多いゲームでは攻めどころをはっきりさせた方がいいというのはありますが、このゲームがまさにそのタイプのようです。マイナスカードが出ると手札が減る傾向にありますからね。かといって、カードが残り少なくなるとコントロールが効かなくなり、思わぬ事故が発生することもあります(取りたくないカードを取らされてしまうのです)。

 カード枚数が多めで、手軽にというのには時間がかかり気味ではありますが、ふたひねりのひねり方がけっこう絶妙なゲームだと思いました。

●冷たい料理の熱い戦い [play:game]

 おなかがすいてくる時間になりましたが、締めはこのゲームになりました。私も購入したのでプレイ頻度がすっかり高くなりました。ディナーテーブルに到達しておいしい料理を獲得するのが目的のすごろく系のゲームです。

 このゲームの場合は、さくさくプレイしてわいわいと楽しむのが一番でしょう。ルールもとても簡単ですし、見た目に分かりやすいというのもあり、準備運動や整理運動にはちょうどいい感じですね。

 やはり1点の「魚の骨」「怪しいキノコ」、2点の「ネズミとラディッシュ」「くまさんグミ」はゲームのスパイスとして欠かせないですね。表に見えた瞬間に、一気に堅実なプレイに走り出しますからね。


 アフターは、フライデーズでしたが、いつもとは違いカロリー風という感じになったため(別の意味で)会計でびっくりするような事態になりました。プレイしたことのないゲーム、買ったばかりのゲームが消化されるというのはいいものです。また折りを見て、企画、参加していきたいと思いました。


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