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2007年4月15日、ちょうどこの日は、ゲームマーケットの打ち上げと報酬も含めパフェツアーがありました。パフェの後も時間がとれそうな状態だったので、惨敗ゲーム会もという感じになったのです。ここでは、パフェの様子を割愛し、プレイレポートをお送りします。
手始めに、カワサキファクトリーの新作から「ルールの達人」をプレイしました。ダミープレイヤーの要素があるゲームは若干あるのですが、今年のゲームマーケットでは「5人向けで足りない人数はダミープレイヤーが入る」ゲームが豊作だったようです。このほかにも「エレメンツ」とうちのブースで出した「サクリファイス」も該当します。
プレイは、1枚ずつ手札からカードを出し、出した種類と同じ種類のカードを補充していくという流れです。数字カードとルールカードを1枚ずつ出して、ルールを達成するのが目的になります。
早く出せば出すほど、補充するカードの選択肢が多く有利ですが、一旦出したら引っ込められないのでルールの達成という意味では難しくなります。シンプルなカード構成とルールで、それでいて悩ましいというのが作者らしいところです。
ルール達成のボーナスや、タイブレーカーのルールなどが効いているため、ある程度のところまでなら逆転の要素もあり、目が離せない展開になりやすいです。手札と巡り順に寄るところも若干ありますが、それも含めてこのゲームの楽しさなのではと思っています。
お次は、メビウスでの新作「アルケミスト」をプレイしました。文字通り錬金術をテーマにしたゲームなのですが、大それた生成物をつくるのではなく、材料をうまく作り出していくというゲームですね。
プレイヤーは、材料を作り出すレシピを考えるか、他の人が考えたレシピを元に材料を作り出すかのどちらかをします。新規にレシピを作った場合は、その得点を自分で決めることができます。が、以降は自分で作ったレシピは自分では使えなくなります。
一方他の人が考えたレシピを実行すると、オリジナルと同じ材料と得点を獲得することができます。著作者には報酬としてレシピで使ったもののうち一部を支払わなければなりません。
要素としてはこれだけで、得点を稼いでいくというゲームです。細かく書くと再現されてしまいそうなので、分かりにくい表現をしますが、ルールを聞いてみると、「これだけ?」とか「これでゲームになるの?」と思えるほど不思議なゲームです。
実際にやってみると、なるほどと思うところがいろいろとあります。レシピの作成はどれを使うかと何点に設定するかが悩ましいのです。お得なものを作ると自分は使えず、相対的に損をしますし、そうでないものを作ると見向きもされず、報酬にありつくことができなくなるのです。
プレイ時間もそんなに長くなく、独特の悩ましさのあるゲームだと思いました。初プレイではとかく見通しがきかないゲームですが、面白い作品だと思いました。
お次は「骨折ブランド」で出展されていた作品とのことです。私が回ったときにはすでに品切れになっており、入手できなかった作品です。色と数字の要素を使ったシンプルなバースト系カードゲームですね。
カワサキファクトリーの作品も特徴的ですが、この作品も数字の使わせ方は作者らしいと思いました。大量失点のキャンセルのルールや、終了条件などなるほどと思う部分はたくさんありました。
一部ルールが間違っていたようなので、参考記録になってしまいましたが、カードの使い方が悩ましいゲームだと思いました。
バネストで販売されていた「ファクトリーファン」をプレイしました。厳密にゲームマーケット合わせの新作ではなかったように思いますが、製作期間中に出たものですね。
4種類の材料と、材料を作り出す機械を配置して効率よく工場のラインを作り得点を稼ぐというゲームです。タイル配置系、箱庭系のゲームですが、テーマから理工系の空気を強く感じることができます。
このゲームの特徴は、メリハリのあるラウンド構成にあるかと思います。機械の配置と生産ラインは、ルールにしたがって淡々とやっていきます。パズル的な要素や、将来の計画性が要求されるところです。
それに反して、機械の選択は同時行動、早い者勝ちのアクションゲームなのです。いい機械は早い者勝ちですが、材料の入出力の向きなどを一瞬でとらえるのは難しく、早とちりをすると大移動で大きなコストを要求されることもあるのです。
終盤に思いっきり収束してしまいがちなゲームではありますが、自分の工場を造るという楽しさもあるので、ゲームとしての楽しさは十分にあるかと思います。プレイ時間も思ったよりかからず、ボリュームもそれなりで個人的には好きな作品ですね。
お次は、クニツィーアの競り/バッティング系のゲーム、「銀行強盗」をプレイしました。
銀行強盗に乗じてうまく分け前をもらおうというゲームです。銀行の前に、現金やキャラクターのカードをプレイし、銀行強盗が入ったときに決算、分け前の分配という感じでゲームが進んでいきます。
分配額を決めるときに、チップを握り成功すれば握った分だけ収入がありますが、失敗すると、出戻りになったり、そのまま支払いになったりします。分配がどのようなルールになるかは、キャラクターカードの残り方によって異なります。
基本的に、ライトな感じのゲームで、数少ない情報からだいたいこんな感じだろうという、感覚を楽しむゲームだと思いました。キャラクターカードのカウンティングをすると、いろいろと世界が変わってくるでしょう。
ボックス、パッケージが大きなゲームですが、もっとライトな感じにするとよかったのにと思いました。個人的にはAmigo の小箱か中箱サイズでのリリースを希望していたりとか。
うっかり見つけてしまったので、やってみました。経済を学ぶボードゲームという感じですが、国産ゲームだけあって、コンポーネントは非常にきれいです。
材料を仕入れて、加工して、製品として出して利益を出すというモデルですが、その題材として、食材と完成した料理というテーマになっています。このテーマにピンと来た方もいらっしゃるのではないのでしょうか?
シンプルな経済ゲームということですが、それなりに楽しく遊べるのではないかと思います。もともとが教材なので、ゲームとしての寿命が短いことが心残りではありますが、それを工夫して寿命を延ばしてみるのもゲーマー的な楽しみ方なのではないかと思ってみたりとか。
4人で2度目のプレイでした。人数依存性がそんなに大きくないというのもこのゲームの特徴ですね。プレイヤーによってタイルの配置が若干違っていたりというのもポイントかもしれません(同じように配置できない工夫かもしれないですね)。
最後に少々時間が余ったので、「ごいた」をプレイしました。4人プレイ限定、2人ずつのペア戦で楽しむゲームです。大富豪とかそのあたりの空気が感じられます。
プレイしてみると、そのテンポのよさとチーム戦ならではの情報交換、攻め方などなるほどと思いました。漁師のゲームということで、10分程度で終わるのですが、だらだらとずっとプレイしたくなるようなそんな魅力を持った作品だと思いました。ペアを交代しながらプレイしてみるのもいいかもしれません。
というわけで、惨敗ゲーム会らしく新作を中心にいろいろとプレイしてみました。今回プレイしたものは、どれも面白いものばかりで、おしなべて安定した出来だったのではと思います。新しいものをプレイすることで、また今後の作品などに影響を与えるものが出てくるかもしれませんね。
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