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● 新日本語版 (カプコン版) ●

 まず、旧バージョンのプレイヤーに対して、新バージョンとの違いを紹介します。新しい(黒い箱の)「カタン」から始める方には、ほとんど意味のない情報になります。


- 用具の違い -

● 全体的なこと

 新バージョンでは、全体的にタイルが小さくなっており、コンパクトな印象を受けます。ただ、カード類は大きくなっています。

サイズの比較

 サイズが違うため、基本的に従来のエキスパンションと組み合わせることはできません(資源カードを入れ替えれば、騎士と古城はできるかもしれませんし、カタンブックの一部のバリエーションも可能です)。

● 土地タイル / 港 / 海

 ドイツ語版 / 古い日本語版との大きな違いは、マップがある程度固定されていることでしょう。具体的にいうと、土地タイルは内部 7マスと、外部 12マスの 2つのパーツから構成されています。また、海 / 港についても 2つのパーツから構成されています。

 従来のタイルを置くのと違いすぐにマップをつくることができ、タイルがずれてカタン島が崩壊するということもまず起こりません。ただし、マップのバリエーションがかなり少なくなったという点は、コアなプレイヤーにとっては大きな問題かもしれません。

 ちなみに、土地タイルも海 / 港も両面印刷がされており、マップは裏表と回転方向で決まることになります。土地タイルの表面には(従来の方法に従って)数字が振ってありそのまま使うこともできますが、数字チップも付属されています。アルファベットと数字の対応は旧バージョンと全く同じです。

 余談になりますが、私の計算によると旧バージョンでチップをおく前のマップの組み合わせは約 1200兆通りあります。それに対して、マップがある程度固定された新バージョンでは 572通りです。確かに、組み合わせは少ないのですが、極端に土地タイルが固まったものは出ないようになっています。

 ゲーム上の違いはそれだけです。ルールや使用するコマやカードの数には一切変化がありません。

● その他の用具

 個人的にいいと思ったのは、プラスチックのサイコロ 2つが入ったカプセルです。私が「カタン」をプレイしていて大変だと思ったのは、サイコロを振る場所がないことです。ボード上に振るとコマをなぎ倒していくし、テーブルで振るとすぐ落ちてしまいます。

 カプセルに入っていると、コンパクトなスペースで振ることができます。また、従来の「カタン」に入っていた木製のサイコロは味はあるのですが、手の中で転がさないと前と同じ目が出てしまうということがありました。これらのトラブルを解決したのはいいことだと思います。

 ただ、プラスチック製のカプセルにプラスチック製のサイコロが入っているので、振るときにかなり大きな音がします。まわりの状況も考えて振りましょう(でも、いいアイデアなので、私は透明のケースと木製ダイスでオリジナルのカプセルを作るかもしれません)。

 コマもタイルにあわせて全部小さくなっています。プレイヤーことに小袋に分かれているのはうれしいです。コマは小さいので、個数を確認してからしまいましょう。


- 用語の違い -

 古い日本語版をお持ちの方のために、新バージョンの説明書にあるゲーム中の用語を書いておきましょう。下手をすると混同するおそれがあるからです。赤字は新バージョンの表現、かっこ内は旧バージョンの表現です。念のため英語表記もしておきます。

● コマ

 建物のコマは、基本的に漢字 1文字で表しています。旧バージョンからの人は混同するかもしれませんが、通称がそのまま正式名称になった感じです(私のまわりでは、道 / 家 / 都市 と呼んでいました)。

/ Road (街道 / Road)、 / Settlement (開拓地 / Settlement)、 / City (都市 / City)、泥棒 (泥棒 / Robber)

● 資源カード

 資源カードも漢字 1文字です。これも通称からそのまま正式名称になった感じです(私のまわりでは、「つち」は発音しにくいので「泥[ドロ]」と呼んでいました)。

チャンスカード (Card)

 古い名称では発展カード(Development Card)でした。分かりやすさ重視なのでしょう(私は単に「カード」と呼んでいました)。カードごとの名称も変化しています。

ソルジャーカード / Soldier (騎士カード / Knight)、街道カード / Road Building (街道建設 / Road Building)、収穫カード / Harvest (発見カード / Finding)、1ポイントカード (得点カード、種類ごとの名称は同じ)

● 2ポイントカード

 いわゆる称号のカードです。旧名称は特殊カードですがどうでもいいですね。各称号の名称は以下の通りです。

ロンゲストロード / Longest Road :通称 道賞 (最長交易路 / Longest Road)、ラージェストアーミー / Largest Army :通称 騎士賞 (最大騎士力 / Largest Army)

 古い名称は、確かドイツ語版の直訳から来ていると思います。個人的な意見ですが「騎士賞」はかなりいいにくいですね(早口で 3回いえますか?)。これは、従来通り「道王」「騎士王」が通り名になりそうです。

● 交渉関係

 これまで交渉と呼んでいたものが、以下のように細分化されています。

トレード (以下に示す交渉全般)、交換 (4:1 交換の海外貿易)、貿易 (港を使った海外貿易)、交渉 (他のプレイヤーとの交渉)

 トレード → 開拓(建設) という順序は変わりません。

● その他の用語

 ここまでで紹介していなかったものを、ここで挙げておきます。

バースト (7が出たときに手札を捨てること)、開拓コスト (建設コスト)

 「バースト」という用語が正式にできたので、文章が書きやすくなりました。ちなみに以前は「制限枚数」を使って表現していました。


 以上が、用具と用語の違いでした。ゲームのルールが変わったわけではありませんし、特殊ルールとかも一切ないので、普通の感覚でプレイできると思います。

 説明書の読みやすさや、マップの癖のなさからいうと、どちらかといえば未経験者向けの位置づけになっていると思います。経験者のみなさんは、はじめてのプレイヤーをどんどん誘ってプレイしてみてはいかがでしょうか。


● 補足説明 ●

 新バージョンのセットをひととおり見て感じた、プレイする前に気をつけておきたい補足説明を入れようと思います。ちなみに、このバージョンの説明書はなかなかうまく書けていると思いますが、念のためということで。この文章はどちらかといえば、経験者向けになります。


- マップ作成 -

 新バージョンで一番の違いは、マップの作り方でした。ここではマップ作成について気づいたことを書いていこうと思います。

● はじめてのマップ

 はじめてのプレイヤーが多い(3人以上) のときは、土地タイルは説明書 13ページの図のとおりで、港はランダムにすればいいと思います。このマップはそこそこよくできています。

 軽く解析をしたところ、ここでは書けないような、ちょっとしたツッコミどころを発見してしまったのですが(港をランダムにしたことで解消されるかもしれません)、初プレイの方どうしなら全く問題ないと思います。

● マップのバリエーション

 2回目以降はマップを変えるのですが、ゲームになれるまで内側のタイルは「真ん中が砂漠」の面を使用したほうがいいでしょう。裏面は内陸に砂漠がある厳しいマップになります。

 数字チップは「アルファベット順に外側の隅から回転して中心に向かう」ように置くのがいいでしょう。バランスの取れた配置になります。両方表面にすると一応数字チップが置かれているのですが、回転方向によっては同じ数字が隣接する場合があります。このため、数字チップを置き直したほうがバランスがいいと思います。

 ここからはコアな話になりますが、新バージョンの土地で、同じ土地タイル 3つが 1箇所に固まる(三角形ができる)のは 1通りしかありません(しかも羊が固まるだけです)し、同じ土地が 4つとも固まることはありません。

 また、ルールに従ってタイルを置けば、材料がけっこうバランスよく出ると思います。ということで、全体的に変なマップにはなりにくいです。また、3:1 港も集中しないので 3:1 港を 2つも 3つも取るということは起こりにくいと思います。

 チップをランダムに配置する場合、●(このページでいうところの生産力)が 14以上になったらやり直しとなっていますが、これだけではちょっと不十分だと思います。ガイドラインを示すと、

1. 6 と 8 のチップは隣接しない
2. 同じ数字のチップは隣接しない

 となります。これらの条件を満たしていれば、生産力が 13以下という条件も満たすことになります。他にも数字チップをランダムに配置する方法として、

1. 通常の方法で数字チップを置く
2. 6 と 8 のチップをランダムに入れ替える
3. 同じ数値のチップを移し替える(このとき、2 と 12 は同じ数字だとみなす)

 というものもあります。これだと、数字が偏らないでしょう。ここら辺の話は旧バージョンでも共通です。

 ちなみに「もっと偏ったマップがやりたい」とか、「ある程度パターンが決まっているのでやり尽くしてしまった」という方は、旧版にも挑戦してみてください。タイルが完全に別々なので、マップのバリエーションが広がります。また、さまざまなエキスパンションもプレイすることができます。


- ルールの確認 -

 ここからは、普通の話題に戻します。新バージョンのルールブックは分かりやすい書き方になっているので、普通に読む分には問題がないと思いますが、私が補足したくなったところを書きます。

● 初期配置

 初期配置で、資源をもらう際は所有する土地 1つにつき 1枚ずつです。ルールブックで「1枚」とか「1人」を表すときに、数量を省略している場合があるので気をつけてください。

● 泥棒の処理

 泥棒を動かしたとき(と、ソルジャーカード[騎士カード]を使ったとき)に、移動先の土地の所有者「1人」から資源カード「1枚」を奪います。資源カードを「ランダムに引く」のは「ババ抜きの要領で引く」と読み替えると分かりやすいでしょう(この部分は実際に質問されたことがあります)。

 あとは、本当に細かいルールだけなので問題はないと思います。建物が足りないときの処理、資源カードが配れなかったときの処理、チャンスカード[発展カード]がなくなったときの処理、道の分断など細かいルールもほとんどサポートされています。

● かなり細かいルール

 コアな話になりますが、あえて抜けていることをいうとしたら、次の 2点です。

 1つは、道の分断によってロンゲストロード[最長交易路]の権利が移動する場合です。具体的には次のような場合があり、特別な処理が必要な場合があります。

Case 1:分断後、すべてのプレイヤーの最長路が 4 以下のとき
 ロンゲストロードの権利を持つプレイヤーがいないので、ロンゲストロードの権利は一時的に消滅します。

Case 2:分断後、最長路が 5 以上のプレイヤーが 1人以上いるとき
 最長路を持つプレイヤーが 1人のときは、そのプレイヤーに権利が移ります。ごくまれに、最長路を持つプレイヤーが 2人以上になる場合があります。このときは、ロンゲストロードの権利は一時的に消滅し、道を引くことで単独トップが出たときにロンゲストロードの権利が発生します。

 もう 1つは勝利条件です。プレイヤーは自分のターンに 10点以上あれば勝利を宣告することができます。他のプレイヤーが 11点だとしても、自分のターンに 10点になればそのプレイヤーの勝利です。

 さて、ここでクイズです。他のプレイヤーが 11点にもかかわらず 10点で勝てる話をしたのですが、どうやれば、そのような状況になるのでしょう? ヒントはこのページにあります。答えは、ドラッグすると見られます。

(答え:)

 以上は、普通のプレイではまず起こらないような話なので、あまり気にする必要はないと思います。これもルールの話が出てきたらやろうと思っていたネタでした。


 経験者向けということで、かなり細かい話までだしてしまったのですが、注意する点はほとんどないと思います。はじめてのプレイヤーでも説明書をじっくりと読めば、ある程度はプレイできるのではないのでしょうか。

 ルールを正確に読むのはかなり大変な作業です。正しいルールを知ることは、ゲームをプレイする上でとても大切ですが、それをサポートしてあげるのが経験者の役割なのではないのでしょうか。


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