● 騎士カタン ●

 カタンの2つ目のエキスパンション「騎士と古城」(以下「騎士カタン」と書く)のコーナーです。このエキスパンションは、プレイ時間がかかるものの、なかなか面白い内容になっています。
 基本セットよりもルールが複雑なのですが、日本語化される際に致命的な誤訳がいくつかありました。ルール上の分かりにくい点も含めて、日本語版(トライソフト版)で間違えている部分を紹介します。
 このページは、英訳ルールやドイツ語ルールなど、さまざまなルールを参照して作りましたが、ひょっとしたら間違えている部分もあるかもしれません。
 ここの表記されているルールの一部は、版の違いによって改変されています。ゲームを開始する前に、どのルールを使うかをあらかじめ決めておくといいでしょう。

- 日本語版騎士カタンのルールミス -

● 都市開発

 経済力(黄)の3段階目の特典は、「あらゆる特殊資源カードを2:1で交易できる」ことです。特殊資源の2:1港を持っていると思えばわかりやすいでしょう。通常の資源は2:1になりませんので注意してください。

● 騎士の活動

 騎士の置かれている交差点に接する3つの地形タイルにも、泥棒を移動させることができます。
 騎士の行動の1つに「泥棒を移動させる」ことがありますが、泥棒を置くときに騎士は影響しません。ただし、アクティブ状態の騎士のところに泥棒を置いても、すぐに移動させられるでしょう。

● バーバリアン

 都市を持っているプレイヤーが全く騎士を配置していなくても、バーバリアンに負けたときに失う都市は1つだけです。

- 進歩カードのルールミスと解説 -

 ここからは、進歩カードについてです。ルールミスは赤字で、解説は青字で表します。なお、版の違いによる追記は緑字で書きます。

■ 緑(科学力)のカード

● 錬金術師(2枚)

 数字のサイコロ 2つの目を好きなように決めます。このカードを使って7の目を出すこともできます。

● 木製大クレーン(2枚)

 このカードを同時に複数回使っても、必要な特殊資源カードを 2枚以上少なくすることはできません。この場合は、使った回数分の発展について必要な特殊資源カードを 1枚少なくすることができるようになります。
 1段階目の発展に使うと、必要な特殊資源カードを 0枚にすることができます。
 日本語版には 3枚入っていますが、元のドイツ語版では 2枚です。

● 鉱脈(2枚)

 自分の開拓地または都市に隣接している山脈 1つにつき 2枚の鉱石を得る。
 同じ山脈は 1回しかカウントされません。

● 水まき(2枚)

 自分の開拓地または都市に隣接している耕作地 1つにつき 2枚の穀物を得る。
 同じ耕作地は 1回しかカウントされません。

● 技術者(1枚)

 このカードは 1枚しかありません。

● 医学(2枚)

 同時に複数回使った場合は、使った回数分だけ鉄 2枚と麦 1枚で都市を作ることができるようになります。

■ 青(政治力)のカード

● 外交官(2枚)

 交易路の端にある街道か船を 1つ取り除く。
 取り除いた場所には、通常のルールに従って(材料を支払って)街道や船を建設することができます。
 先端に開拓地や都市、騎士がある交易路は取り除けません(説明書の図は間違っているので注意してください)。
 公式ページの FAQ によると、自分の街道や船なら(材料なしで)移動させることができるそうです。他のプレイヤーのものは、取り除くだけです。

● 陰謀家(2枚)

 あなたの交易路の端にいる他のプレイヤーの騎士を 1つ取り除く。
 取り除かれた騎士は所有者の手元に戻ります。
 どうやら私が参照していた版と日本で普及されている版ではルールが違うらしいです。日本で普及されている方は、
 あなたの交易路の端にいる他のプレイヤーの騎士を 1つ移動させる。移動先がない場合はその騎士を所有者の手元に戻す。
 となっています。どちらを適用するかはあらかじめ決めた方がいいと思います(どちらのルールでも、ゲーム的に大きな影響はないと思いますが)。

● サボタージュ(2枚)

 元に戻す際の材料は、自分の番のときに山札に支払います。メトロポリスはサボタージュの対象になりません。

■ 黄(経済力)のカード

● 特殊資源カードモノポリー(2枚)

 渡すカードの枚数は 1枚です。

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