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● 第36回いたスト関東オフのレポート ●

 2008年1月5日 〜 1月6日の 2日間で第36回関東いたストオフがおこなわれました。いつもは1月第2周の3連休におこなわれるのですが、今回はいろいろな兼ね合いで正月明けの土日の開催になりました。今回もレポートをお送りします。


- 1日目の試合前 -

 今回も、10:00集合なので試合前といってもあまり時間の余裕はありません。6卓の開催ということで、あつちいさいPS2が活躍したり、初参加の方がいらっしゃったので自己紹介などがあったりという感じでした。

 今回、ハプニングによりテレビの到着が1時間ほど遅れたため1戦目だけあつちいさいPS2が2台出てくることになりました。

 マップはいつも通りのツールで。カジノタウン(GK)、クローバランド(GK)、太陽系(3)といたスト2からのマップが並びました。今回は6卓ということもあり、終わるのかどうかという感じのマップが並びましたね。


- 1日目 本戦 -

●1戦目 カジノタウン(GK)

 1戦目は、いたストGKのカジノタウンです。というわけで、今回もストリート紹介を。

 「いたスト2」からのマップです。あみだくじのように4本の縦ラインと、それを結ぶ2つの横ラインからなる10エリアのマップです。5軒エリアもあり店数が多いものの、事故が起こりやすいマップとされています。その理由は、厳しい移動制限と、最大出目の低さ、銀行までの距離の遠さにあります。

 序盤の流動資産が少なく、サラリーをもらうまでの距離が遠いので、まとまった資金を作るのが大変ですし。一旦資金ができてしまうと、銀行周りの縦列をぐるぐる回って封鎖ゲームに走ることができてしまうため、一旦リードを作るとひっくり返しにくいという印象があります。

 4番手スタートで、空き地がほとんどとれず出遅れました。店どりもそれほどよくなかったので、別の事故が起こらない限りは勝負にならないと思っていたのですが、まさにその通りでした。

 うまく好調のプレイヤーのコンビニインサイダーに相乗りできたので、最初の資金だけはつくることができたのですが、それ以降、銀行封鎖になってしまい全然資金を増やすことができませんでした。

 ゲーム自体は中盤のサラリー勝負で大きな振り込みをしたプレイヤーがでて、決まった感がありましたが、銀行逆側のプレイヤーも株をためるプレイに走り、マッチレースという感じになりました。

 こちらは、周回できないので株も買えず、流動資産も作れず、空増資すら許されないくらいの資金状況でした。いたストGKの場合空き地の軒数制限もきつく、ヘリポートが建てられないと身動きがとれない状態になってしまうのです。

 結局銀行から遠い、ドリームホテル3軒と、ロイヤルストレート4軒のゾーンを張るのが精一杯でした。しかも、99株の増資すらできないような状況では勝ち目はありませんでした。銀行から遠いエリアは客も来ないですからね。4位で終了しています。

 それなりの試合数をやっていますが、どうもこのマップは事故マップという印象しかありません。一旦出遅れると、交渉を駆使してもはい上がってこれない(というより、交渉の機会すらない)ことが多いですね。

●2戦目 クローバランド(GK)

 2戦目は、GKのクローバランドです。初出は「いたスト2」で高いお店が点在しており、最大出目8と足の早いマップです。ここのポイントはセントラルリリーの動向と、交通量の兼ね合いですね。エリア数は9エリアとそれなりにあります。

 ここは、序盤から若干店が買えず、軒数が固められない厳しいゲームになりました。中盤になって、展開がまったりしたところで、店の交換が入り、3軒を作り合う展開になりました。

 こちらは、比較的安いライラックベイの3軒しか持てなかったことと、最初から持っていたのがアネモネリバーの2軒ということで、1つの葉しか押さえられず苦戦は必死でした。

 終盤は、5倍買いもできず、形的に交渉にも絡めずで、どうしようもない形になっていました。交渉で動かしたところで、客が来ない展開なのも分かっていたので、卓の状況からデッドエンドに近い感じでした。打開するには、エリアを取り替える形での交渉が必要になってくるのです。

 ゲームが思ったよりも早く終わったこともあり、3位でとどまりましたが、このままの形でずるずるとやっていたら最下位まで十分にあったゲームですね。

 このゲームのポイントとして、1周目から上の葉っぱのメラコイこうえんと、やまぶきランドの3軒になる交渉の持ちかけがあったことでしょうか。結果は不成立でしたが、個人的にはこの時点での交渉は時期尚早と思います。

 交渉は、手詰まりになったときや、トップを引きずり下ろしたいときに切り札として使うのがいいと思っています。あのタイミングで3軒を揃えるとなると、先に増資できたプレイヤーか、事故が起こって自力独占できたプレイヤーに相当有利に働くはずです。相手に揃えられたときのリスクを考えると、成り立たないのではという感じですね。

●3戦目 太陽系(3)

 3戦目は、いたスト3の太陽系です。このマップも「いたスト2」が初出です。構造は左半球に似ていますが、空き地が大量にあることと、最大出目が7であること、分岐直後に約物マスがあったりで、趣はだいぶ異なります。

 左半球は安全ルートの確保が課題になりますが、このマップも同じです。ただし空き地があるのと全体的に高い店が奥目に点在していることもあり、もっと時間がかかるという印象があります。なお、いたスト3では、チャンスカードのどこでもカードがありません。

 1戦目、2戦目とゴールドチケットの対戦カードを引き当ててきたのですが、3戦目は文句なしのプラチナチケットを引き当てました。最近5卓開催がなかったので見る機会がなかったのですが、1日目にものすごい卓と当たるのは特性かもしれません。メンバーとマップを見て終わるのかとか、カツをあきらめるとかそんな感じでした。

 序盤は、ものの見事に空き地もほとんどとれず、店も買えない状態でした。1/4周が終わって変えたのが銀行周りのたいよう2軒と空き地の料金所だけという感じです。コンビニインサイダーもできなかったものの、たいようのインサイダーに成功し、3軒にできたため多少のリードを取ることはできました。

 ちきゅうが早い段階で奥目3軒になり、いきなり歩けない状態になりましたが、所有者だけ流動資産が極端に少ない状態になり、中盤までは本当に重い展開になりました。交渉も一切入らず、株買いと5倍買い、チャンスカードの動きだけというじりじりとした展開でした。

 全員が株を持ち合っていたことと、こちらは早めに自分のエリアが終わってしまい、相乗りに切り替えたこともあり、リードを保ったまま終盤に。ほぼ全員がエリアを持っているマッチレースになりました。

 時間もだいぶ遅くなり、インサイダーで目標金額突破。ゴールを目指したものの株を下げられ、チャンスカードで株を買い足されて、増資が間に合ってしまい資産で追い抜かれる状態に。最後に株下げを入れて、増資も入れたものの届かず2位確定のゴールでした。

 この時点で時間は 21:30。実に4時間30分にわたる熱戦でした。文章自体は短いのですが、全然周回ができませんでしたし、様子を見ながら株を押さえ、攻めるという感じの重い展開でしたね。


- 1日目終了後 -

 というわけで、カツを食べることができませんでした。2日目のアフターの場所で夕食を取り、その後宿舎へ。

 宿舎では「東京乗車券」をプレイしています。これが思ったよりも時間がかかり、25:30くらいに終了でした。終了が遅いとこのコーナーが短くなってしまうのです。


- 2日目 試合前 -

 2日目朝の時間帯は、軽く「カードヒーロー」をプレイ。ルール説明をかねてという感じですが、対人戦でも面白そうな感じですね。会場入り後は、クイズ企画が立っていました。

 2日目のマップは、前日の破産者が決定者になりました。カジノタウンは3卓で破産試合がありましたからね。結果、海底都市(GK)、宇宙星雲(GK)、レインフォレスト(3)が選ばれています。今回はSPが全く選ばれない結果になりました。

●4戦目 海底都市(GK)

 2日目の出だしはGKの海底都市です。「いたスト2」から登場のマップで、ルートの自由度は左半球に近いくらいですね。2000G持ちですが、お店価格の平均が高いことと、エリア構成の妙があってより周回しにくくなっています。4軒9エリアですが、序盤から経営できるエリアと一等地の動向が重要ですね。

 ここは、序盤からチャンスカードで大きく飛ばされました。77番、62番をこの順番で引いたり、ワープやいきなりサラリーなどいいカードを固め打ちされ、1200G くらいのアドバンテージを取られていました。お店が買えないととかく厳しいマップではありますが、3軒を2つ作られてしまい、ワンサイドゲームの様相を呈することに。

 相乗り合戦になったのと、バランスを取るような形になったので、比較的周回はしやすかったものの、3軒での周回の早さがでて、そのままリードを保つ展開になりました。

 ゲームが決まったのは、中盤で1等地がワープで取られた時でしょうか。この時点で安全ルートの確保と、インサイダーエリアの確保が完了しており、周回すれば勝利という流れに完全になっていました。

 マリンファクトリーの1等地つきのエリアの3軒目と、1等地が抜けたマゼランラインの3軒同士の交渉をまとめたものの、マリンファクトリー所有者の流動資産がなく、ルート封鎖にはつながらなかったですね。(マゼランは最終的に増資完了し、ルート封鎖になりました)

 こちらは、それに加え、倍売りで軒数が減ったトリトンセンターを3軒にしたり、トップ目の安全周回だったレムリアラインの2軒を5倍買いで崩し、3軒の形まで持っていったのですが、どちらも5倍買いで取り崩されて終了でした。

 交渉できない形ではなかったのですが、あまり動く気が感じられなかったのと、トップ目のエリアは自分から崩すしかないという状況で動いたのですが、結果 5倍買いで資産を減らすことになり 3位終了でした。

 1日目で決勝卓がほとんど狙えない状態が見えていたこともあり、着順を落としてでも動く価値はあったとは思います。現に、レムリアラインの防衛増資が間に合っていれば、マゼランライン方向へあぶり出すことができたかもしれません。

 いずれにせよ、海底都市はチャンスカードもかなり効いてくるマップですね。序盤は店は買えたもののカードが引けない展開が続いていたのです。1ターン目にいきなり13を引いたりもしましたが。

●5戦目 宇宙星雲(GK)

 ひさしぶりの宇宙星雲ですね。今回は横エリアが残念なGKの方です。初代いたストからのマップで、独特のエリア構成、ルート制限、銀行に戻れない病などオンリーワンのマップという印象があります。

 メインの周回路となる外周のお店が重要ですね。内周に入るタイミングが難しいですが、ルートやサラリーまでの道のりを考えてという感じになります。ものすごく高いお店はないものの、外周に高めのお店が多く、3軒からでも歩きにくいという感じになります。そして、知らず知らずのうちに張られるゾーンが怖いマップでもあるのです。

 珍しく、お店が買える展開になり、順調に銀行にも帰れ、いち早く3軒を作ってMAX増資をかけることに成功しました。流動資産があるので、さらにお店を増やしてという形で順調に序盤を進めました。

 こういう展開になると、交渉が入るもので、2軒ずつの交換で4軒を作る交渉が中盤で入り、あっという間に店どりのアドバンテージが飛んでしまいました。銀行に戻れない病が出ると株も買いにくくなるので、相乗りもしにくく増資あまりはそのまま武器になりやすいのです。

 増資あまりもなくなり、周回するだけの展開かと思われたのですが、3軒+4軒の交点のお店を引き当てて、余裕が出てきました。一旦エリアができると店数が多いだけに復活もしやすいのです。

 また、4軒になったタイミングが遅かったこともあり、買い物料が低くゾーンで敗者復活という場面も何度かありました。気がつけば、下の直線が 3200、900、2200、2900 という並びになっていたり、そこにうっかり足を踏み入れるプレイヤーが出たりと、このマップらしいハマリ方も見ました。

 相乗りがしにくいマップの特性上、単独株での伸ばしあいの展開になりました。200株近くためられ、そのまま差しきられるかと思ったのですが、ぎりぎりで 28株だけ相乗りに成功し撤収させ、単独 60株のエリアを店数の差で、増資チャンスを山ほど手に入れ、じりじりと資産を伸ばして目標金額を突破。

 程なく、銀行に止まれる目が出てゲームセットでした。最後の方は独占エリアの買い物料が5桁になっていたりとか、お店資産が 12000Gほどあったため、最後のサラリーが 2800G あったりとかという感じでした。

 店どりで苦しむと、きついマップではありますが、うっかり角に足を踏み入れたときの増資や、ゾーンを張るときの増資など、このマップならではの要素があって楽しいですね。

●6戦目 レインフォレスト(3)

 ここまでのポイントは 10ポイント。詰まった展開だったので 14位の4番卓でした。最終戦はレインフォレストです。いたスト3のマップで、前回も最終戦でプレイされていますね。

 3つのループからなる本土と、6軒1エリアの飛び地からなるマップです。いたスト3の中では比較的正当派のマップですが、飛び地のがけしたどおりが勝負の行方を握ります。前回決勝戦は、がけしたで押し切られる展開になりました。

 最初に2を振り、どぜうウォークを取ったのですが、その直後に「5」で目の前の空き地がヘリポートになりました。ヘリポートが重要なマップだけに、これは地味にイヤな展開です。上のワープからがけしたというのもありました。

 こちらは、地道に本土を回っていったのですが、周回の関係でどぜうを2軒から3軒へ。安めだけが抜けるいい形になりました。どぜうだけでは勝ちきれないですが、銀行周りを封鎖できるのは大きいのです。

 がけしたはコンビニインサイダーが決まり、どうなるかと思ったのですが、2軒どまりでした。別のプレイヤーが残りの空き地を料金所して脱出し、まだ目が離せない状態でした。

 ちょうど1周が終わるタイミングでチャンスカードの03番でどぜうの独占を取りました。直後にがけした所有者に安めを踏まれたものの、がけしたの経営があることからスルー。その後無料で100G増資で防衛後、MAX増資をかけて封鎖することができました。

 がけしたは、コンビニ含む3軒まで伸びたのですが、2等地を押さえられる形になり、流動資産切れで1等地を購入する流れになりました。銀行に行きにくく、周回しにくくなってしまったので、いかに流動資産が流れるかがすべての流れを決めるような感じでした。

 こちらも、とりあえず運転資金を貯めるため、一旦2軒のレインボーざかに乗り換えたりとちょこちょことした動きに。がけした所有者も、まとまった増資ができず相乗り中心の展開になりました。といっても、4軒ではそのままでも 300〜500くらいの買い物料があるため、がけしたにはまれば一気に流れが変わる感じになりそうでした。

 中盤から重い展開になり、ザ・がけっぷち3軒、あまぐもタウン3軒、きりがおか高め抜けの3軒と歩きにくい展開に。あまぐもタウンと、ザ・崖っぷちの4軒同士になる交渉が動いてゲームが動いたのですが、これは、ルートどりの関係上あまぐもタウンが圧倒的に有利だったかと思います。

 目標金額直前に2人が並び、じりじりした展開が続いていました。どぜうウォークは、撤収後の状態で 10株売りをされて変動率を地味に下げられていましたし、がけしたも客足が止まり、全体的に相乗り株を捕まれた展開になりました。

 ゲームを動かすために、5倍買いしたザ・がけっぷちの4軒目と、一等地のみ所有のきりがおかの2軒目を等価交換で動かすアルティメット交渉をおこないました。条件としては現金を動かすべきなのですが、5倍買いできそうなお店でしたし、現金をもらうと増えた増資あまりで目標金額に届きかねないという状態でした。

 がけした所有者を含む2人が、ザ・がけっぷちにさしかかっていたのと、向かう先が押し上げ増資をして買い物料が上がっていたこと、がけっぷち所有者が総資産 9000Gほどだったことと、将来的に自エリアに客が流れやすい動きになることから、場を動かしたのでした。

 結果は、4軒になったお店に次々と止まっていき、2人から 6000Gほどの資産分配になりました。その隙に形を作ってと思ったのですが、こちらも税務署に止まり、総資産が 18000G → 15000G台へ、代償としてたいようタウンの3軒目が手に入りました。これでまた、長期戦の様相になりました。

 安全周回が結果としてできたので、たいようタウンから増資を開始。流動資産が少なかったのも、きりがおかの5倍買いで持ち直しました。目標金額に届きそうなところで、満を持して株価の高いどぜうウォークに乗り換え。単独増資で目標達成しました。

 がけしたの事故なども怖かったのですが、こちらはもともと6軒の上に、変動率を下げられていたこともあり届きにくい状態に。5倍買いした税務署を自力で踏み、その次のターンにゴールしました。

 序盤は店どりに恵まれましたが、がけしたが常に怖い展開で決して楽ではありませんでした。終盤の交渉がすべての鍵を握ったと思います。

 10株売りのタイミングですが、執拗にやるべき時はそれほど多くなく、タイミングを見て効果的にというのが一番ですね。がけしたの10株売りのタイミングを遅らせたのは、相乗りして儲ける目的があったのと、がけしたは変動率を下げられると相乗り無視で高額店舗を作られるのが目に見えていたからです。

 撤収済みのエリアの10株売りは、あまり得策ではないというのが持論ではあります。自分の資産も削れますし、いざ交渉となったときに、変動率の低いエリアは価値が下がるため、不利な条件での交渉を強いられる可能性も出てきます。あとで相乗りするときも、儲けが削れてしまうのです。


 最終的に2日目は11ポイントで総合2位でした。12ポイントという、3戦では出てこないポイントで2日目優勝はとれませんでしたが、ひさしぶりに帳尻合わせの展開になりました。なお、カツは2日目終了後においしくいただきました。

 次は、5月の連休でしょうか。今回も優勝者の兼ね合いから、ゲームマーケットとはかぶらなさそうな感じでひと安心です。


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