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● 第39回いたスト関東オフのレポート ●

 2009年1月11日 〜 1月12日の 2日間で第39回関東いたストオフがおこなわれました。3連休の後ろの2日間ということで、参加者数に影響があるのではと心配していたのですが、ふたを開けると1日目は5卓開催でなおかつあまりが出るという大盛況でした。今回も、レポートをお送りしましょう。


- 1日目の試合前 -

 開場ギリギリの時間を狙っていたら、すでに会場が開いていて即座に準備しました。初参加者が多く登録されていることもあり、今回は開会式も時間を取ってという感じになりました。いたストオフ自体も今年で10周年、初参加は2001年8月の第14回からで、かれこれ 9年目になりますね。

 初参加のころはまだ仙台にいたので、定期的には参加できませんでしたが、2002年から東京に移り、関東オフは第17回以降、毎回参加しています。(緊急事態のため途中で帰還した29回と、TGFとかさなったため1日のみの参戦の32回以外はフル参戦しています)

 今回は、ソフィーの洞窟(3)、世界樹(SP)、クイーンバニー(3)、ラバナスタ(SP)、オラクルベリー(SP)、日本列島(3)という選ばれ方になりました。協議の結果前半の3つが1日目になっています。


- 1日目 本戦 -

●1戦目 ソフィーの洞窟(3)

 1戦目はソフィーの洞窟です。関東オフでもプレイされる機会の多いマップですね。というわけで、今回もマップの紹介を。

 いたスト2から登場のマップで、3階建てでルートの自由度が若干低いマップです。エリアの優劣は多少ありますが、どのエリアでもそれぞれの戦い方があります。地下1階と地下2階はループになっていて銀行のところで行き来できます。地下3階は飛び地ですが、基本的に回避不可能でなおかつ特定のお店に飛ぶカードが2枚入っています。

 1ターン目は全員が低い目で飛び地に行かなかったのですが(実際には「5」が出たのですが、地下2階の空き地を取っていました)、2ターン目で普通に2人が飛び地に飛ぶことになりました。

 飛び地から「1」で下の空き地に止まったので、今後のことを考えてヘリポートを建設。直後に左下のワープから「3」でチャンスカードに。ここで 73番を引かれお店買い取りチャンスでシンキングタイムが入りました。さて、あなたなら何を建てるでしょうか?

 このゲームでは、いきなり高額買い物料への成長を狙って 2マス先にある空き地に遊園地を建てていました。結果は、遊園地自体は比較的早く500Gに伸びたものの、私が定点ワープの跳び先となるかがやきの宝石屋(500G)を含む3軒にし、サラリーをもらう展開になりました。

 もちろん、地下3階を育てにいこうとしたのですが、地下1階はほとんど手つかず、地下2階のお店を買い始めたのと、クラブが取れずにずっと周回していたこともあり、じりじりと資産が削られるようになりました。相乗り狙いで蕪か芋はいったのですが、結局それに答えることもできず、120株あったものが 80株くらいに。

 2回目のクラブ挑戦時に銀行通過前に、コンビニインサイダーに乗る形であくまのぬまちの株を押さえました。結局2回目の挑戦も地下3階に引きずり込まれるのですが、コンビニインサイダーの相乗りに成功し、流動資産に余裕ができ、地下3階を回ってマークも集まりました。

 手が遅れた分で、地下1階に自分のお店がほとんどなく、なおかつ、コンビニインサイダーのコンビニ含む3軒ができて歩きにくい状態に。一方の地下2階は、ゆきのかいろうが3軒で、高いお店はあるものの、逆方向のふぶきのほこらが自力で3軒まで伸び、2人が地下1階、2人が地下2階という展開になりました。

 地下2階の方が株が買いにくいというデメリットはありますが、500Gの遊園地はあるものの、地下3階の3軒が生きる形になり、マークの回収と、ふぶきのほこらの4軒目の購入に成功。価格調整のため、ほのおのかべの増資からはじめ、一段落してふぶきのほこらに乗り換えた直後でゲームが動きました。

 すでに地下3階にワープするカードは2枚とも出てしまっていたのですが、自分を含め全員が地下3階に飛んだタイミングがあり、このときに運良く5倍買いに成功し4軒に。その直後、かがやきの宝石屋からのいただきで資金を回収し、5軒目の5倍買いにも成功し、一気に飛び地が火を噴く展開になりました。

 結局5倍買いで4軒に落とされ、一通り脱出されるものの、株を買う余裕ができたのと、4軒がキープできたので、ほのおのかべで攻めることになりました。そして、資金の少ないプレイヤーが迷い込み、2000G前後のお店に連続で入り、最終的には破産させになりました。最後の2回は 1/7 と 1/7 という感じだったので、事故といえば事故ですね。

 飛び地で勝ったので運がよかったというのはありますが、かがやきの宝石屋は偉大でした。それほど増資する暇はなかったものの、3軒MAXから4軒に伸びただけで 2000G を超えますからね。

 ちなみに、73番の選択肢ですが、かがやきの宝石屋と迷っていたとのことです。結果論になりますが、こちらを押さえられていたらまた展開は変わったかもしれません。

 あとは、事故で影を潜めていましたが、終盤の交換交渉は99株が残っていたので、ほぼ等価の条件では戦犯ですね。今回は幸い当事者同士の順位変動だけで済みましたが、うっかりすればそのまま目標金額近辺まで行っていたかもしれません。

 破産ゲームで極端に早く終わったので、つけめんにありつけました。この日はかなり混雑していた模様です。

●2戦目 世界樹(SP)

 2戦目はSPの中でも個人的に名マップと思われる世界樹です。2つのループとそれを結ぶ2本の橋からなるマップですが、スイッチによって橋になっている2エリアが1つにつながったりはなれたりします。エリア感の優劣もそれほど大きくなく、ルートの自由度はそれなりにあり、本格的なマップです。

 序盤は足が早かったものの 2軒のエリアがひとつもできず、周回だけできたという状態でした。銀行に戻るところで、ぎんこうまわりのいっかくうさぎの1等地がうまく押さえられ、2周目というところでした。

 序盤の事故は、エーコ登場で1ターンに2つマーク獲得を含む、計4回も獲得という犯罪者が出現しました。ここまでマークが集まると、注目も集めるということで何を言われても仕方がない状態になったりとか。

 他のエリアは比較的まったりでしたが、左下のリリパットだけホークマンの出口が抜けた3軒になり、増資まで入ってスイッチでの事故が起こりうる形になりました。残りのお店が定価で 110 と極端に安く、ここが5倍買いされた瞬間に一気に歩きにくくなります。

 銀行下のじんめんじゅも2軒+空き1軒というところでしたが、こちらもいっかくうさぎの2軒目を入手。増資が一通り完了したところで、一番安いお店を5倍買いで3軒に。高いお店を1軒作って歩きにくい展開にしました。程なくして、増資も一通り終わり、どうしようかという場面になりました。

 ここで、銀行を狙うプレイヤーから3連発や、銀行通過後700Gなど、収入をもらい、その資金で残ったお店を5倍買いして、完全な封鎖ゲームになりました。総資産も 6000G くらいの段階でしたし、全体的に流動資産が少ない状態で風さをかけたので効果は絶大でした。

 結局、4桁のお店があるのはリリパットのマークと関係ない部分だけだったため、銀行周りを一通り増資したあとはひたすら周回を繰り返し、おおめだまを2軒から5倍買いで3軒にのばし、そちらに乗り換えて勝負を決めました。流動資産が少なかったため、効果的な店交換がされなかったのが一番大きかったですね。

 最後はおおめだまに捕まり、総資産が 1000G 程度になり破産しそうなプレイヤーが出ましたが、目標金額突破のためそのままゴールしました。

 このゲームも、3週目のはじめくらいまではどうなるか分からなかったのですが、いっかくうさぎの3軒が早く決まったのが大きかったようでした。

 あとは、リリパットの独占と、5倍買いで崩されそうだったピクシー(終盤に崩されて 3軒になっていました)、自力3軒にされていたじんめんじゅがどれも育たないうちに封鎖が完成し、流動資産を絞り込んだのが大きかったようでした。何にせよ、店どりに恵まれていたのは間違いないようです。

●3戦目 クイーンバニー(3)

 3戦目は時間がかかりやすいとされているクイーンバニーです。いたストGKからのマップで、船の形をしています。横のラインとなる上下の通路と、4つのマーク銀行を含む縦のラインからなっています。分岐の制限がないため縦のラインを2つ通ればぐるぐると回ることができる構造になっています。

 1週目こそまったりと周回していたのですが、テイルブロックが空き店含む自力3軒をはじめ、チムニーロードが高め1軒をのぞく3軒、アンカーラインが2軒+空き2軒と序盤から怪しい展開に。銀行周りは 2-1-1 に分かれました。

 このマップの場合序盤はしばらく流動資産が少ない状態なのですが、倍売りでテイルブロック所有者に現金ができたり、アンカーライン所有者が2週目の頭にマークなしからのいきなりサラリーが入り、かなり怖い状態になりました。

 こちらは、多少無理をしてシーサイドデッキ2軒、エスケープボード3軒と集めますが、流動資産が3軒エリアが2つある状態で、流動資産が 200Gほどと危険な状態になっていました。チムニーロード所有者は、周回を遅らせて店を取ったため流動資産の厳しい状態に。

 ここで、チムニーロード所有者から、持ち店の関係で交渉が入りました。銀行周りのセンターブリッジの180Gのお店と、マリンプールの180Gのお店を交換するという内容です。お互い2軒ずつに伸びるところで、センターブリッジをもらってくる形になり、条件もほぼ等価とよかったので、即決しました。

 結果からいうと、この交渉で手に入れたお店を使って次のターン、サラリーからのエスケープボードの単独MAX増資に成功し、資金の浮いたプレイヤーとの差を一気に詰めることになりました。ここがこのゲームのターニングポイントですね。

 その後、シーサイドデッキが自力3軒になり、高めのお店を増資し、足を封じる展開に。テイルブロック所有者も増資が入り、スペード封鎖でサラリーが取りにくい状態になりました。その後、フロントエリアも5倍買いで3軒になり、そこから資産を伸ばす状態に。

 中盤は、フロントエリア+テイルブロック所有者が比較的自由に周回でき優勢でした。こちらは、シーサイドデッキが2軒に落ちるものの、エスケープボードのお店が残り、ゾーンを張る展開に。チムニーロード所有者は、相乗りに間に合わず、店が少ないため出遅れた形になりました。

 アンカーブロック所有者は、キーとなる3軒目のレストランメリージェーン(700G)が入らず、高いお店はあるものの攻めにくい形に。ただし、センターブリッジが 2-2の状態になり5倍買いで動かれたら危ないと思っていました。5倍買いのチャンスは2週目途中の 180Gのお店くらいしかなかったのですが、5倍買いを取りませんでした。

 そうこうしているうちに、勝負に出るため私がセンターブリッジの110Gのお店を増資済みでしたが5倍買い。これで、センターブリッジは3軒になり、エスケープボードとのゾーンが張れるようになりました。

 ここからしばらくは、まったりとした展開が続きますが、このゾーンがフロントエリア方面での増資チャンスを刈り取ったり、銀行狙いを討ち取ったりという感じで、効果を発揮していました。アンカーブロックは5倍買いで3軒に伸び、200株近くをためた増資が入り、テイルブロック所有者も独占、センターブリッジも独占が入り終盤に。

 この時点で総資産が 18000G くらいで並び、歩きにくい状態になりどう転ぶか分からない状態になりました。そんなタイミングで、チムニーロード所有者が 75番でレストランメリージェーンを1400Gで購入し、即座に独占どうしの交渉が入りました。

 結局メリージェーンが 1600Gくらいの評価で交換がされ、トップが相乗りしているにもかかわらず押し上げ増資となる、チムニーロードの増資でゲームは一気に動きました。こちらも増資で追いつくため、銀行方向に向かったところで、トップが銀行ちょうどで停止し目標金額を突破しました。

 この時点でトップの資産が 20300G、こちらの資産が 19950Gほど。現金が 5000Gくらいあり、株が買える状態という非常に悩ましい場面でした。手数料と40株の株数差があり相乗りをしない選択で、おこづかい稼ぎでターン終了でした。

 こちらは、高額店舗には入れないので、銀行1マス手前で、銀行脱出狙いをかけた増資を実行、これで 20000G を超えて、ゴールできてしまう状態に。直後、フロントエリア所有者に 2/7 で増資が入ると、一気に抜かれてしまいかねない状態だったのですが、増資チャンスは来ずでした。

 この時点では、増資をされると 2位確定になりかねない状況でしたが、銀行からの出目は「2」で増資したばかりのゾーンに引っかかり 2000G の収入。直後にゴール確定と劇的な幕切れでした。最悪のケースでは 3位確定ゴールまであっただけに、思い切ったプレイでした。

 総じて見ると、隙を突いてエスケープボードの増資ができたことと、銀行周りをうまく育てることができたのが勝因になったようです。序盤に無茶をしたかいもあったかと思います。といっても、ギリギリで押し切った感があるので、最終的には運で勝った感がかなり強いです。

 キーポイントのおさらいですが、序盤の現金が浮いている状態で銀行周りの3軒にされていたら、かなり厳しい展開になっていたと思います。といっても、5倍買いをすると流動資産は 500G弱しかのこらず、かつ、3軒のテイルブロックが控えている状態だったのですが、強さを考えると自分ならガルウィングの 630Gのお店の自主競売前提で、買っていたと思います。

 もう一つのキーポイントは、交換交渉ですね。あの場面は、チムニーロードの所有者は経営するだけの現金が欲しい状態だったので、流動資産のあるプレイヤーから現金をもらってくるような交渉をすべきだったのではと思います。

 思いつく手としては、銀行周りの 180G をかなり高い値段で売りつけるということがあります。ただ、自分も歩けなくなるので、5倍の 900G 程度までつり上げてという感じでしょうか。銀行周りなので、この値段でも抵抗があったりします。逆をやるのであれば、チムニーロードの高め2軒と銀行周りの2軒を等価で回すという感じでしょうか?

 終盤のキーポイントとなった75番ですが、トップを狙うのであれば「買う必要はない」お店です。というよりもあのタイミングではすでに手遅れです。チムニーロードの株が 250株近くまでためられていればあったかもしれませんが、150株+トップの99株相乗りつき、トップとの資産差 10000G ではどうやっても追いつかないとの判断です。

 交渉の相場自体は、アンカーブロックの株が撤収されていたので、あの場面での相場自体は他の順位を考えると、1400〜2100Gくらいだと思います。受け取る方もトップ争いに絡んでいるため、それほど現金が出せないのです。

 結局、この一連の動きでは、相乗りしているトップがそのまま伸びてゲームが終わるだけと思っています。現に 2回の押し上げ増資で目標まで届かないはずの資産が届いてしまっていますし、あと1回増資が入ったら、4位とトップがほぼ確定という結果になっていたかと思います。

 あのままの展開だと、銀行周りを封鎖できている自分が一番有利な場面でしたし、卓の状況、メンバーも考え、あえて阻止する方向への誘導はしませんでしたが、下手をすれば3位転落まで考えられただけに、気が気ではなかったです。

 結局1日目は、破産させ含む3連勝で 17点での終了でした。過去13点はありましたが、1日の成績としては最高記録更新です。


- 1日目終了後 -

 とんかつはあまりにも人数が多かったので、二手に分かれましたがそれでも多すぎですね。初参加者の多い5卓ということでしたが、人数が極端に多くなるときには気をつけないといけないですね。

 宿舎は、メンバーが集まってくるのが遅かったため「マラケシュ」と「ニムト!」で終了でした。


- 2日目 試合前 -

 朝の宿舎ですが、「はなふだ」対戦を観戦したあとで時間があったので「乗車券:ダイスエキスパンション」を「東京乗車券」でプレイしました。プレイ感覚は元のゲームと異なりますが、得点自体は接戦になりました。対人戦も大丈夫だったので、本格的に対応OKといってしまいましょう。

 朝食後、開場で若干時間があったので「ピクトイメージDS」と「ニムト!」をプレイしていました。10人のニムトはかなり荒れた展開になりますね。そんなこんなで2日目のスタートです。

●4戦目 ラバナスタ(SP)

 2日目初戦は、いたストSPからラバナスタです。ここは、銀行周りの4エリアが比較的価格が安く、安定して株が買えるのは銀行だけなので、周りを固めて20マスのいたストをするプレイヤーが出やすいですね。あとは、マップ下の飛び地の飛空挺発着所は、空き地を含む4軒の飛び地で酒場を絡めて 8マスのいたストも見られることがあります。

 20マスのいたストは展開が楽になるので、狙ってはいるのですが、順調にすり抜けて店がばらつくことに。キーとなる大十字路が2軒になりますが、高めが押さえられたりで、1軒だけ空きの状態に。

 20マスの中でもお店価格の高い、メイン大通りが1週目から2軒に。空き地を取られていたらあわやという場面でしたが、1週目終わりには3軒になっていました。そして、飛空挺発着所が2等地1軒+酒場が立ちいきなり怪しい感じになりました。残りの1軒もいつ押さえられてもおかしくない状況に。

 そんなこんなで店どりが2強2弱になり1周目が終了。銀行右の大聖堂が自力の高め2軒になり、あと1周して増資すればなんとか形になりそうという場面でした。そんなタイミングでチャンスカード 5番で飛空挺発着所の高めが押さえられ、自力3軒に。安めに増資が入り、なおかつ1軒が空いている状態でかなり危険な状態でした。

 そんな場面で周回中に右から飛び地に捕まり「1」で独占店舗をブロックしたものの、流動資産が 300G ほどで、6マス先に 1065Gのお店が待っているという状態になりました。状況によってはいつ事故が起こってもおかしくありません。ここで「6」を振ったら、大量の店売り確定でゲームが終わりかねません。というところで動くことにしました。

 資産状況を見ると、飛び地の所有者が株を持っていて流動資産が 1400Gほど、店が買えなかったプレイヤーの流動資産がおおよそ 1600G ほど、最悪の事態に耐えるためには 800G をもらってくる必要がありました。

 そこで選んだのが、どちらも3軒になる大聖堂の高め2軒(160G+210G)です。銀行周りの強いエリアで、こんな序盤から手放したくはないのですが、贅沢を言っていられない状態なので指し値交渉に持ち込むことにしました。

 この交渉の狙いは、生き残るための資金を獲得することですが、ゲームが壊れても飛び地所有者に売り渡すつもりがあることをアピールし、値段をつり上げることにしました。飛び地を持っていない方だったら、マイナス回避するのに十分な 850G以上が、飛び地所有者は流動資産をかなり削る必要があるため 1200G が相場と思っていました。

 交渉が動いたあとの状況ですが、店状況的に大十字路かバザールで生きていくしかなく、そのためなら銀行周りが高くなるのは致し方ない(ただし、生還できたら相乗り前提)という感じでした。飛び地所有者は 1200G で流動資産が 200G まで削れても、大十字路の 400Gのお店を自主競売すれば十分生きていけるというのは気づいていました。

 結果、提示された価格は 900G 対 1050G で所有者を散らす形になりました。脱出自体は無事に成功したものの、店数が少なくなり現金が余る展開になりました。

 その後、大聖堂の相乗りに成功し、流動資産は伸びるものの、大聖堂も高く、メイン大通りも 3軒と4軒を行き来して歩けない状態になりました。飛空挺発着所も 3軒からの増資が完了し、酒場での召還も1回ありましたが、1000G 1回で終了という状況でした。こちらもチャンスカードでうまく大十字路を3軒にし、本格的に十字路で戦える状態に。

 中盤は、自分のエリアを伸ばす展開になり、メイン大通り独占、大聖堂独占、飛空挺発着所独占というシビアな状態になっていました。前者の2つは侵入を選べますが、後者は完全な回避は不能な上、酒場での召還まであるのが怖かったりします。そのような店状態だったので、大十字路での収益がじりじりと効いてくる形になりました。

 途中、勝負に出てサラリーを取りに行った矢先にバシルーラで飛び地に行ったり、独占状態で1回召還が入ったりしましたが、無傷で抜け出し、1回サラリーを取って大十字路を育てて資産差をつけるような展開になりました。

 中盤省略しますが、地味に関所の4倍買いと大聖堂の独占崩しの5倍買いが効いていたかもしれません。

 この時点で 15000G のトップ、2位と3位は 10000Gちょっと、4位は 8000Gくらいといったところですが、大十字路は 3軒なので頭打ちになりました。バザールは1等地を自力で購入し 3軒にしたものの株が全くない状態に。

 メイン大通りも、大聖堂も独占で 2000Gの店ができだしたというタイミングで、大十字路を 5倍買いで4軒にし、まったり封鎖する形を取りました。時間をかけていると 2000G〜3000G が立ち並ぶ、飛空挺発着所に捕まってしまうおそれがあったからです。

 増資チャンスだけはある状態で、安めを空増資した直後、どうしようかといったところでチャンスカードの38番が。好きな株を10%高く買えるということで、3軒のバザールを99株購入し、これで 20000G までの道筋ができました。バザールは 5倍買いで独占が入り、大十字路も4軒所有と増資チャンスには事欠かない状況でした。

 結局バザールは合計6回のMAX増資が入り 1500-1500-3500-4800という買い物料になり、目標金額を突破。ダイスマスからの「7」でメイン大通りを無傷で抜け、バザールからの買い物料で追い打ちをかけて、ゲーム終了でした。終盤のチャンスカードで一気に勝負が決まった形ですが、大十字路+バザールで勝てたのは珍しいのではと思います。

 キーポイントは、やはり序盤のあの交渉でしょう。あれがなかったら、メイン大通りと飛空挺の一騎打ちになっていたことでしょう。あの時点では戦犯覚悟で、できるだけのことはやったつもりです。

 最終盤はのぞみを思いっきり断ち切る形のいただきになったので、若干フォローを入れておきますが、あの時点あの段階で怖いのは、飛空挺発着所しかありませんでした。だからこそ序盤からあれだけ強くマークし、なおかつ、資産ギリギリでも酒場や安めは 5倍買いでつぶすつもりで動いていました。

 個人的には、あのエリアの経営はかなりリスキーだと思っています。酒場は一見派手ですが 4/7 の脱出ですし、そこが穴になって 5倍買いで崩される場合があるからです。対角線上にあるお店はそれほど高くなく、高額店舗を確定させるためには独占、かつ、ゾーンを張る必要があるというのも難しいですね。

 最終局面の右向きは勝ちを狙うならあれしかないです。確認する限り酒場に飛べる唯一のカードは「5」で、すでに出ていました。ただ、右を向いたからには「破産しても仕方がない」という覚悟が欲しかったところです。3500-4800ゾーンが生きていましたから。さすがにあの状況では 0 点キープの投了(上向き)もあったかもしれません。

 あまりまとまりませんが、あのエリアで簡単に勝ちきれるかといえばNoだと思いますし、「できるだけのことはやった」と思う気持ちが明日へとつながるのではと思います。このあたりはちょっとした心の持ちようではありますが、大事なことだと思うのです。

 (討ち取った方も、店売り確定をもって大十字路経営成功が確定するので、もっと喜べそうな場面だったのですが、状況を見てすっかり自重してしまいました。でも、最後まで手を抜かず、競売の1軒を拾って破産させをしっかり狙いましたが。)

 そんなこんなで 4連勝 22点ですが、別の卓の状況から2位も勝利し 18点の2点差に、直接対決が控えており気が抜けない状態が続きそうです。

●5戦目 オラクルベリー(SP)

 5戦目は、いたストSPからオラクルベリーです。3つのループからなるマップですが、賞金までのルートが一筆書きではなく、歩数がかかるマップではあります。カジノが多く、かつ、どこでもカードが有効活用できやすいマップですね。

 序盤、いきなりダイヤを集めに行ったところで格闘場が自力3軒になりました。自力といっても安めの3軒なので攻撃力はありませんが、増資あまりの面では大きいですし、1等地が空いている状態でした。

 これに対抗する形で、スペードを2周され、控え室が 3軒に育ったりもしましたが、序盤のチャンスカードがよく、スペードから 57番で空き地に止まり飛空挺乗り場を建設。賞金後、格闘場の 1等地獲得で4軒にして、増資も発動とやりたい放題に近い形にはなりました。

 ただ、格闘場は株価が下がったりで、インサイダーエリアとしては使いにくく、なおかつ控え室も3軒からのMAX増資で育ち全体的に歩きにくい形になりました。流動資産が微妙に少なくここからはいかにうまく周回できるかが勝負でした。

 が、ここ 4戦チャンスカードを絡めてゲームを作ってきた控え室所有者がここでもいいカードとどこでもカードを引き当て、資産を作り、勢いに乗って控え室を独占に取りました。

 ここから中盤戦は、2強2弱という展開が続きました。格闘場は4位プレイヤーの相乗り株が残り、なおかつ変動率が低いのと、価格作戦をとるためにあまり増資できず、あとで3軒まで伸びたスロット置き場のほうをメインにしました。500〜700Gのお店が2軒できたものの、それ以外の攻め手に乏しい状態に。

 ここで、サラリーで資金を稼いだ控え室所有者が、隙を突いて増資をスタート。株を買うのに間に合わず、単独の増資が2回入り、一気にリードを広げられました。相乗りをしてなんとかゲーム終了は免れたものの、格闘場の相乗りが入り、厳しい状態に。

 ここでも、どこでもカードがうっかり1枚転がり込み、即増資で届く場面を微妙な目で落としたりするものの、普通に周回で賞金を稼ぎ、ファイナルラップに。高いお店を若干仕込むものの、すべて抜けられてのゲーム終了でした。序盤の展開がそのまま生きる形で 2位での終了です。

 ここはいろいろとミスがあり、悔いが残るゲームだったりします。一番のミスは、中盤必ずどこかで控え室に戻るので、早めに株を押さえておくべきでした。流動資産がそれほど余裕はなかったのですが、酒場の株を購入する暇があったら、ちょっとでもいいから持っておくのが正解ですね。

 序盤の57番からの空き地の選択ですが、ダイヤとスペードが封鎖されるので、神殿だけはないと思っていました(勝負所で5倍買いが入るのが予想されたため)。消去法で飛空挺乗り場でしたが、関所も面白かったかもしれません。自分は1回しか止まれなかったものの、中盤に何回か止まってくれたので、5倍買い阻止の意味では活躍していたと思います。

 2周目最初の飛空挺ですが、格闘場をとらずで、あと1周周回するつもりでスペード回収や、スペードとなりの空き店を押さえる選択肢もあったかもしれません。他のエリアの店どりが決してよかったわけではないのですが、押さえていれば少なくとも中盤の事故は避けられたのではと思っています。

 全体的に交渉がされない形でしたが、格闘場の相乗り株の持ちっぱなしと、中盤の3桁への買い増しだけは「ない」と思っていました。中盤の株は控え室が正解でしょう。あと、格闘場のMAX増資のお店は、売却系のカードで崩すつもりもしていました。この手の売却はよく狙います。あとで確認したら、18と74はあるものの、22と33がないので微妙でした。

 価格戦略もいくつかミスがあったようです。序盤のMAX増資のお店が分岐から3マスの場所にあり、上方向への周回を強制させてしまったので、増資の場所を間違えたかもしれません。4軒になってからの増資なので、分岐から2マス目の 180Gのお店の方がよかったかもしれません。

 買い物料は、中盤こそ 750-350-350-350 でよかったのですが、控え室に増資が入り出した時点でもうちょっとやっておくべきでした。独占からの増資が入って 1500G 越えが立ち並んでいたので、500〜700を並べても大丈夫だったはずです。相乗りはあったので、この時点で酒場を経営せず、10株売りしながら増資とか工夫すべきでした。

 2位で終了だったものの、直接対決を落としているので、点差は詰まって 25点と23点の2点差です。普通なら 25点は優勝ラインですが、今回は自力での条件は「暫定2位よりも上位」という普通の条件でした。チャンスカードで場を作ってきており、勢いがあるだけに怖い最終戦になりそうな感じがしていました。

●6戦目 日本列島(3)

 最終戦は事故が起こりやすい、日本列島が選ばれました。いたスト2からのマップで本州の大きなループと北海道、九州の2つの飛び地からなるマップです。目標金額25000Gは飛び地でも十分に活躍の機会がある長さです。さらに、こんかいはいたスト3での開催のため、マイホームの恐怖もあります。

 2番手スタート、1番手が「7」で無難に東北の190Gを押さえ、自分の振った出目が「6」でいきなり悩みました。通常の場面であればノータイムで関西、いたストモバイルなら北海道なのですが、決勝卓のメンバーから飛び地が荒れそうな予感がしており、先手を打つために北海道に行きました。

 3番手は「7」を出して東北を取り、これで北の方に3人が集まる展開に。さすがに4番手は東海道に抜け、これはこれでやっかいな状態になりました。

 北海道は、「7」で税務署を購入した直後に、立て続けに2人が飛び地へ。こちらは普通にマーク回収で脱出するものの、スペードが取れていないので回収直後にまた北海道に捕まりました。その間にさっぽろミソラーメン(390G)とあばしりほたて(50G)さらにマイホームが買われ 3軒に。いつどう育ってもおかしくないような展開でした。

 運良く2回目の北海道からはすぐに脱出し、上越の1軒を押さえて、銀行を通過し、取っていないクラブのチャンスカードを引いたら 53番でうさんくさいサラリーでした。その直後もフィーバーが続き、2-1で上越が3軒に、インサイダーも成功してリードを取ることができました。この間に税務署から 3回ほど収入があったもの地味に効いています。

 一方序盤で唯一西に向かったプレイヤーは、九州に捕まりマイホームを含む4軒に育っていました。そうこうしているうちに、マイホームで召還されて北海道へ。軒数はそろっていないものの怪しい展開に。残りの空き地は九州所有者が遊園地を建てていき、1回増資が入り500Gに。

 こちらは九州に飛ばされて、余っている資金で安めの大分シイタケ園(90G)を5倍買いして、長崎カステラ(380G)を押さえることに。5倍買いは後の上越の増資チャンスに地味につながりました。

 北海道は自力 4軒になり、遊園地を協定4倍買いで 5軒に。これでマイホームがますます怖くなりましたが、税務署の支払いと、遊園地の4倍買いで流動資産が少ない状態に。こちらは、上越の増資完了で、現金があったため落ち着いて九州と北海道の相乗りをして、関東に手を出して出口を封鎖する作戦に出ました。

 この時点で1人沈んでいるプレイヤーが出ていました。北海道と出たあとの上越で地味に捕まり、総資産が 1600G ほど。ただ、北陸が3軒まで伸び、サラリーがあれば経営できるという形になっていました。

 北海道は若干の動きがあり、遊園地が協定4倍で所有者が変わったあとに増資が入り 1000Gに。こちらが建てていた税務署は北海道の所有者に79番で買われ、北海道はマイホーム含む5軒に。そして、北海道のマイホームでゲームが動き出しました。

 状況を整理すると、最下位のプレイヤーが周回直前で総資産 1600Gほど。北海道のお店は、自力5軒で、残り1軒は税務署。増資は 4軒の時に防衛増資したあばしりほたてだけで買い物料は 500G ちょっと、まだ高いお店はありませんが、北海道所有者と私が 99株ずつ持っており、MAX増資が入れば一気に買い物料が 1500Gほど伸び、2000Gのお店ができます。

 まず、私が 500Gの支払い。北海道所有者は増資なしといったところで、シンキングタイム。とりあえず 500G のお店だけは耐えられるように自主競売をかけ、1000G の遊園地はゲームにならないから仕方がないと判断したら、こともあろうに遊園地に振り込み店売り確定に。破産秒読みの体制になりました。

 次の一巡は大きな動きはなく、増資なしのあと、私は北海道から脱出、残り資産 500G 程度で行き先は、破産 - 脱出 - チャンス - マイホーム(30G) - 脱出 - チャンス - 293G という状況。「1」以外で延長という場面でしたが、出た目は何と「1」で破産終了でした。

 税務署の振り込みや、79番の買い取り、遊園地の支払いなどが地味にかさんでおり、北海道所有者の資産が伸びる前、かつ、九州所有者はそれほど資産が伸びていなかったので、上越のインサイダーで稼いだ分がそのまま残り、総資産トップでのゲーム終了でした。破産させたプレイヤーは 3位破産させで、1500G ほど届いていませんでした。

 北海道が伸びたらひどいことになることは予期していましたし、ここからは北海道が伸びる一方でまさに最悪の事態になりそうだったのですが、その前の願ってもないタイミングでゲームが終了し、勝利を拾いました。これも運がよかったとしかいいようがありません。

 全体の展開を見るに、ちょっと飛び地に目が映りすぎていたような気がしました。マイホームは建てどころも難しいですが、遊園地や税務署で資金を削られると経営できないうちに 5倍買いなどで崩されるという危険も持っています。今回のように勝負に出る前にゲームが終わるというのは珍しいと思いますが。

 序盤のチャンスカードがあまりにもえぐかったのと、終了タイミングがあまりにもよすぎたので、運でつかんだゲームでした。評価できるところは、空き地にまよわず税務署を建ててちゃんと活躍したことくらいです。

 最終戦の結果で 30点での総合優勝、さらに2日目も13点で優勝し、完全優勝になりました。最終戦直前までは普通の優勝条件でしたし、店どりはよかったものの完全に押し切れる展開は決して多くはなかったですね。ひさしぶりの総合優勝はうれしいです。


 今回は、初参加者もたくさん参加されて、5卓開催と新春オフらしい感じになりました。次回も参加したいとコメントされた方もいらっしゃったので、根付いていってほしいと思いました。

 優勝者の特権として、ある程度日程を選べる権利があるので、うまく隙を見て参加したいと思っています。次回は5月の連休で、帰省の絡まない時期を選ぶことになりそうです。


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