トップ > コンシューマー > いただきストリート > 第3回 アナログゲームオフ
今回のアナログゲームでも、語られなかった話とかプレイされなかったゲームとかがいろいろとあります。企画段階から、オフでの出来事、宿舎でやったゲームなど、雑多な話題をこちらで扱うようにします。今回も「濃い」内容になることが予想されます。
今回の企画段階に入る前に、前回の反省点などを。今回は、こんなことを考えて企画しましたという話になりますね。
前回は、12人の予定が 9人まで減ってしまい、用意した企画をすべて組み直すことになってしまいました。事前表明が必要なオフで、ここまで変動があるとは思わなかったのですが、次にやるときは逆転の発想で「人数は変動するものだから、企画はあまり固めないでおこう」と思ったのでした。
前回は、競技形式をなくしゲームを楽しんでもらう形で MVP を決めたのですが、今回はさらに MVP 投票もなくしました。MVP の投票はなかなか難しいものですからね。ただ、全体企画は、ここでしかできないものということで最初からやるつもりでした。
ねーぽんさんのページで、いたストオフのジョイント企画の募集が入っていたので、さっそくアナログゲームオフの企画をメールで入れました。危うく掲示板にレスを入れてしまうところでしたが、そのくらいやる気はあったということですね。
さっそくねーぽんさんからチャットで反応がありました。企画募集の締め切りが 6/13 で、企画が複数出た場合はプレゼンで勝負ということになっていたそうです。「今回は厳密に企画しない」というテーマだったので、プレゼンになっていたら、かなり困っていたかもしれません。
この時点で、競合しなかったためアナログゲームオフの開催が決まりました。この時点では、「いたストでは体験できないゲーム」をテーマに、「自由な雰囲気で」プレイしてもらうというのを伝えるにとどまりました。
というのも、この時点ではひとりで企画できるだけのゲームを用意しなければならなかったのと、まだ通販のゲームが来ていないということがあって、組み合わせまでは決められなかったのです。
いたストの方が参加者募集になったので、アナログゲームオフの参加者募集も開始しました。最初のうちは、「いたストオフのみ」という方が多かったので、企画が成立するのか心配になったものでした。
ゲーム会に参加しながら、通販で届いたゲームを見ながら、どれを持って行こうかをしばらく考えていたのですが、この時点で持ち込みゲームの第一案を出しました。参加者数も増えて、OKAZUさんへの協力依頼もうまくいきそうだということで、企画の方に集中することができました。
オフ前最後の週末ということで、小道具作成をやっていました。主にここにのせるためのスコアシートとか、全体企画の表彰状とかはここで作っています。まあ、「メルティングポット」の道具とかは前回から使い回しなので、今回は準備も楽でしたね。
7/14 に、参加要項のメールを出しました。今回は、事前アンケートもなしなのでメール発送は 1回だけにしました。7/15 〜 17 で持ち込みゲームの最終調整をやりました。直前で没になったゲームたちは、別のところで紹介します。ジャンルをかぶらないようにするのはなかなか大変なわけですね。
7/17 には協力を依頼した OKAZUさんから連絡があり、持ち込みゲームについての打ち合わせを軽くやっていました。だいたいは「お任せします」ということにしていたのですが。
こんな感じで、今回はあまり大がかりな準備をせずにやっていました。より、普段参加しているゲーム会に近くということを考えていたわけです。
企画段階の最終選考で没になったゲームを、簡単な理由も含めて紹介します。最初にリストアップした時点でゲーム数が 60 近く、そこから第一段階の選抜で 30個くらいに、さらにまとめて最終的には 22個にしました。
時間調整の手軽なアクションゲームでということでしたが、午前中に「ザウバーカクテル」と「ハンズアップ」をやると決めた時点で、候補から外しました。理由は、アクションゲームが十分にあるのと、やる時間がなさそうだからです。
手軽な、路線配置ゲームということで入れていました。短時間で考える要素が多少あるゲームなのですが、「カルカソンヌ」「ポンペイ」とタイル配置ゲームが多かったので、こちらを削りました。
Adlung の作品で、こちらもカード配置系のゲームでした。一度 JAGA でやっていて実績のあるゲームなのですが、ジャンルが重なるのと、プレイ人数が 4人で固定なこと、説明要員が私しかいないという理由で外しました。
アナログゲームオフでも、いたストオフのサブバトルでもまだ登場していなかった、トリックテイキングゲームをと思ったのですが、そもそもトリックテイキングに慣れていないと面白さが分かりにくいゲームなので外してしまいました。カードの購入が「マジカルアスリート」を彷彿とさせるのも理由のうちですね。
トリックテイキング入門編みたいなゲームがあればいいのですが...
まだ未プレイの作品ですが、評判がいいのでやってみたかったのですが、ルール説明になれていないとトラブルが起こりそうなのと、サマリーがあまり準備できなかったという理由でやめました。「操り人形」が入っていたというのも理由のうちです。
さて、おまけコーナー恒例の「メルティングポット」の検証のお時間がやってまいりました。開票者にしか知られなかった投票数まで公開します。
開票作業中に笑いそうになるくらい 0 が多く見られました。なんと 4人が 0 を投票していたのです。最高で 15ですから、明らかに敗北しているのが分かりました。
敗北したラウンドでは、平均を取ったプレイヤーがいちばん儲かるということですが、ここまで全員が手を抜いてくると、マイナスさえ受けなければたいしたことはありません。
1を投票した方は、かなりおいしい思いをしたのではないでしょうか。自分より順位が下ということは 0 なのが明らかに分かりますからね。
225 対 81 というさんざんな結果でしたが、15を出したプレイヤーにはちゃんと見返りがあり、0 を出すとペナルティーを受けるようになっていたので、ゲームとしては問題ないでしょう。ちなみにペナルティー該当者は 4人いたので人数割りになりました 30点× 3 ÷ 4 = 22.5 端数切り捨てで 22点のペナルティーです。
PDA の Excel表のトラブルがあり、開票に時間がかかってしまいました。あとでチェックしたら、メンバーを追加したときに参照がずれていたようでした。これは気がついてよかったですね。
ゲーム終了時に、実はつかC さんの投票数が間違えていたということを、ご本人から指摘されました。投票数は 1 ではなく 6 だったようです。ご迷惑をおかけしました(この投票数で再計算すると、大変なことが分かります)。
今回は白紙のメモを渡していたのですが、ミスがないように専用の用紙を作った方がよさそうですね。少なくとも、「投票数とハンドルネーム以外では数字を書かないこと」というルールは入れておきたいです。
1ラウンド目のさんざんな結果を受けての 2ラウンド目でしたが、ここでも思惑が錯綜していました。今回は「勝たなくちゃと思うプレイヤー」と「今回は勝つだろう」と思うプレイヤーでは、投票数に明らかに違いが出ます。
開票してみると十の位が 2 というのが多く見られたので、敗北を予想して平均ねらいにいった方が多いような気がしました。中には一桁を書いたり、40以上を書いたりした方もいらっしゃいましたが、思惑があってのことでしょう。
Excel も正常に動いているようなので、すぐに順位発表をしました。結果は 450 対 391 と思ったよりもだいぶたりない敗北でした。
今回はペナルティー対象外の 12位の投票数が 16、得点対象の 3位の投票数が 41 ということで、上位のプレイヤーもそこそこ得点になっていました。平均を取ったのはたけさんでした。24, 27, 28 と「低め平均」を狙う方は 3人でしたね。
0 や 1 を書いた風船さんと山崎さんはペナルティーになるのですが、11を書いたグリグリ警部さんがいちばん痛いですね。手の抜きどころの難しさがあります。-60点は優勝争いから脱落するペナルティーですから。
2連敗してあとがない最終ラウンド。この時点で全員の残りが 1000 を超えているというものすごいことになっていました。半分ちょっとを出せば勝利できるということで、普通なら楽勝というところなのですが、これまでのラウンドから考えると、どうなるか全く分かりませんでした。
さすがに今回は、35以上の投票が数多く見られました。しかし、0 とか一桁も見られたので、下手をすればということもよぎりました。結果は 525 対 530 と本当にぎりぎりの勝利でした。もうひとり手を抜いていたらとか、攻めるプレイヤーが 1人少なければあっさりと負ける数字ですからね。
3位の投票数は 56 でした。2ラウンド目で勝ちに行ったプレイヤーには手の届かない数字になりました。トップ投票数は 71 で -1点にはなるのですが、手を抜くよりは明らかにいい結果だと思います。
平均値の攻防戦は 33, 36, 37 という感じでしたが、36 を書いた村田さんが 35点を獲得しました。実は -1点はトップと同じだったりします。力を抜いた風船さん、スピーディさんがかなり得をした感じです。収支 0 点は実は 3番目に稼いでいるのです。
最後のボーナス点ですが、25〜40 を残すプレイヤーが多かったみたいです。だから、あれだけ苦戦したということになるのですが。風船さんの 99点は、2ラウンド目の敗北の時点で決めていたのかもしれませんね。
全員が残しているとなると、最終的な勝負はやはり各ラウンドの貢献度で決まりました。最終結果はこちらです。
1ラウンド | 2ラウンド | 3ラウンド | |||||||||||||
プレイヤー | 投入 | 順位 | 得点 | 投入 | 順位 | 得点 | 投入 | 順位 | 得点 | 残 | 合計 | 順位 | |||
Izayoi | 5 | 7 | * | 15 | 16 | 12 | 0 | 71 | 1 | 70 | 8 | 93 | 1 | ||
ウィザード・T | 10 | 4 | 0 | 32 | 6 | 0 | 28 | 12 | 0 | 30 | 30 | 11 | |||
エルミート | 11 | 3 | 15 | 17 | 11 | 0 | 37 | 7 | 0 | 35 | 50 | 7 | |||
OKAZU | 0 | 12 | -22 | 41 | 3 | 30 | 47 | 4 | 0 | 12 | 20 | 12 | |||
グリグリ警部 | 8 | 6 | 0 | 11 | 13 | -60 | 56 | 3 | 70 | 25 | 35 | 10 | |||
こおひい | 0 | 12 | -22 | 35 | 4 | 0 | 40 | 6 | 0 | 25 | 3 | 13 | |||
koba | 15 | 1 | 15 | 35 | 4 | 0 | 10 | 13 | 0 | 40 | 55 | 5 | |||
スピーディ | 9 | 5 | 0 | 55 | 1 | 30 | 2 | 14 | 0 | 34 | 64 | 4 | |||
たけ | 0 | 12 | -22 | 27 | 8 | * | 30 | 33 | 9 | 0 | 40 | 48 | 8 | ||
つかC | 1 | 10 | 0 | 24 | 9 | 0 | 65 | 2 | 70 | 10 | 80 | 2 | |||
てくてく | 3 | 8 | 0 | 43 | 2 | 30 | 29 | 10 | 0 | 25 | 55 | 5 | |||
ねーぽん | 0 | 12 | -22 | 28 | 7 | 0 | 47 | 4 | 0 | 25 | 3 | 13 | |||
風船 | 1 | 10 | 0 | 0 | 15 | -60 | 0 | 15 | 0 | 99 | 39 | 9 | |||
村田 | 15 | 1 | 15 | 20 | 10 | 0 | 36 | 8 | * | 35 | 29 | 79 | 3 | ||
山崎 | 3 | 8 | 0 | 7 | 14 | -60 | 29 | 10 | 0 | 61 | 1 | 15 | |||
平均 | 合計 | 平均 | 合計 | 平均 | 合計 | ||||||||||
敵側 | 15 | 225 | 30 | 450 | 35 | 525 | |||||||||
プレイヤー側 | 5.40 | 81 | 26.07 | 391 | 35.33 | 530 | |||||||||
結果 | 敗北 | 敗北 | 勝利 |
次回のために、反省点などを残しておきましょう。
今回は、全体企画 2つを準備していたのですが、本編のゲーム数を考えるとちょっと多いような気がしました。どちらもやりたかったというのはあるのですが、次回からは 1つに絞り込みたいものです。
「メルティングポット」は集計をどうするかにすべてがかかっていますね。集計ミスをなくす、集計を早くするあたりがポイントになるでしょう。となると人数としては 16人くらいが限度なのかもしれません。
「タイム・イズ・マネー」は、ダイスの振り方とかそのあたりのルールを決める必要があったとおもいました。あと、「時間を正確に計る」という要素がある以上、後半のプレイヤーが若干有利になってしまいますね。多人数向けの企画として、運営できるということが分かったのは収穫でしょう。
持ち込みゲームの選択ですが、個人的にはうまくいったのではと思いました。ジャンルもそんなにかぶらず、難しいゲームとか、簡単なゲームだらけになって「逃げ道」がないという状態もありませんでしたから。
ただ、12人以上の規模になると、参加者の協力が必要不可欠になります。OKAZUさんやねーぽんさん、風船さん、こおひいさんなど、ゲームのルール説明に協力してくださった方々には本当に感謝しています。
あまりにも時間がかかるものとか、ものすごく難しいものは意図的に持ってきていない(というよりも、ほとんど所有していない)のですが、「アナログゲームを知っていただく」という方向性があるので、今後もこんな感じで行く予定です。
ちなみに、今回の運営は西湘ボードゲームサークルとか、去年の「秋葉原ゲーム会」「豊洲ゲーム会」の方式をかなり参考にしています。ルール説明できるプレイヤーがいることが前提になるのですが、抜け番ができにくいのと、ゲームをある程度選べるというのが長所だと思います。
ちなみに、今回は運営の方の関係があって、休憩時間のゲームにはノータッチでした。実は、プレイ中がいちばんゆっくりとできる時間だったりしますね。
アナログゲームオフに持ち込むゲームはボランティアで提供されています。ゲームの中には、現在では入手困難なものも含まれているので、取り扱いには気をつける必要があります。
今回ちょっと気になったのは、ペットボトルをテーブル上に置いて、テーブルがぬれていたことです。運営サイドで、ぞうきんを用意していなかったのはまずかったのですが、ちょっとした考慮をよろしくお願いします。
ちなみに、アナログゲームオフで昼休みを個別に取ってあるのは、「プレイ卓で食事を取らない」ようにするためです。
7/20 の開催で、梅雨明けはしていなかったもののかなり蒸し暑かったです。会場には扇風機しかない上に、カードが飛ぶという理由で扇風機を止める場合がありました。窓を開けられたとか、あとで思うところはありましたね。
休憩時間は、ある程度取っていたのですが、大丈夫でしたでしょうか。体調管理だけは万全に、つらいと思ったら無理せずに休みましょう。
2回目の開催ということで、かなり方向性も固まり、洗練されてきたような感じになりました。今後もこんな感じで行こうと思うので、よろしくお願いします。
終了後は、宿舎に荷物を置いてカツを食べに行っていました。食事会ではいたストオフの今後などの話がありましたね。感想を聞いておきたかったのですが、あまり話を切り出すことはしないもので。
宿舎では早く戻ってきた、私と風船さんで持ってきただけのゲームを紹介しつつ待ち時間を過ごしていました。2人ゲームも用意すべきなのかと思ってみたり。人数がそろったので、宿舎のゲームを始めました。
拡張火曜会で、風船さんが購入した「メルリン」がここで登場しました。そんなに難しくなく、ほどよく混乱するいいゲームです。ねらい打ちが炸裂したスピーディさんが勝利していました。
フリップを用意していたので、Sell Out を久しぶりにやりました。なかなかつながらなかったり、1 で断絶が起こったりというこのゲームらしい展開になりました。断絶を成功させた風船さんが勝利しました。
得点配分とかをもうちょっと工夫すると面白いことになりそうな気がしました。原作(「マネージャー」)を考えてもそんな気がするのです。
風船さんからのゲームをもうひとつということで「伝説のかけら」をやりました。初めての 6人プレイでしたが、ここまで人数が多いと賢者が怖いです。最初のラウンドは全員が赤字になりましたし。
6人にまで増えると、自分のターンが回らないうちにゲームセットということもあるようですね。となると、5人くらいまでが面白いところなのでしょうか。ゲームはねーぽんさんが勝利しています。
ちなみに「ワンちゃん」(王)と「デモやん」(デーモン)という用語が飛び出しました。世界観を崩してしまいがちな呼称ですが、こういうノリは個人的には OK です。
6人のゲームは数が少なかったのですが、せっかくだからということで「ギャンブラー」をプレイしました。いたストオフの合間では時間の都合で 300点でゲームセットだったのですが、今回はフルセットの 500点のゲームにしました。
一進一退のなかなか終わらないゲームになりましたね。全体的にマイナスの多いボードが出てきていたというのもあるのですが、12枚くらいやっていたような気がします。
ダイスゲームですが、考えるところもちゃんとあって個人的にはかなり評価の高いゲームです。惜しむらくは絶版なことでしょうか。
このゲームだけは、7/21 の朝にプレイしました。出発前に時間があったということでやったわけです。私の場合、いたストオフの会場ではかなり早起き(今回も両日ともに 7:00 起きでした)なのですが、朝の宿舎でのゲームはかなり久しぶりです(19回オフ以来でしょうか)。
6人プレイということで、かなりランクの変動が激しかったですね。待ったリプレイするのにはちょうどいいゲームだと思います。なにげに「ピラミッド」をこちらでやるのは初めてだったりしますが、ある程度の人数が集まるときには、持ってきて損はないと思います。
以上が、アナログゲームオフのおまけでした。集計の都合で 1週間レポートが遅れてしまったことをお詫びします。アナログゲーム係としての活動はまだまだ続けていくつもりなので、普通のオフでもよろしくお願いします。
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