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● 第4回アナログゲームオフ ●

 2004年5月22日、第4回アナログゲームオフをおこないました。今回のオフは、今までとは違いゲームマスター(GM)の協力をいただき、より幅広くゲームを楽しんでいただくようにしました。

 私もすべてのゲームをプレイしたわけではないのですが、自分がゲームマスターをつとめたゲームを中心にレポートしたいと思います。今回は、2週3週に分けてお送りします。


- 午前の部 -

 開会式のあと、午前の部ということで、軽いゲームを中心に2時間弱の時間をとりました。この時間帯のゲームマスターは、Hammerとエルミートさん、えたんさんです。

【Hammer GM】

 私からの作品は、最初の1ゲームだけを決めてあとは人数と残り時間でという感じにしました。午前の部は、軽いゲームを中心に選びました。

● イヌイット

 初登場、初挑戦のゲームですが、評判がいいのでここで出してみました。イグルー型の容器を振って、中に入っているプラスチックだ間の数を当てるというゲームです。

 手を動かすゲームなので、手始めにはちょうどいいですね。同じコンセプトの「ザップゼラップ」と比べて、重さの差が小さいのと、明らかにわかる「1個」がないので、難易度は以外と高いです。ゲーム終盤になると、だんだん重さの感覚がわかってくるのですが、それでもジャストを当てるのはかなり難しいです。

 ゲームの方は、グリグリ警部さんが全員のチップを獲得し勝利しました。

● 王位継承

 2ゲーム目は、人数にそんなに依存せずに楽しめる「王位継承」を出しました。ルール説明も簡単で、比較的短時間で終わるゲームですが、読み合いの要素もしっかりと入っている作品です。

 1ラウンド目は、初挑戦の方も多く、自分とは関係ないキャラクターに反対票を入れることが多いように見えたのですが、2ラウンド目からは読み合いが入ってきます。この読み合いがなかなかしびれるのです。危うく反対票をいれ損ねそうになった場面もありましたね。

 ちょうど裏では「ブラフ」をやっていたのですが、「ブラフ」はダイス目と確率論のせめぎ合いにたいして、こちらはタイミングと思い切りが大事な感じですね。好き嫌いは分かれるかもしれませんが、軽めで人数範囲も広く、個人的にはおすすめの作品です。

 ゲームの方は、2〜3ラウンドで稼いだグリグリ警部さんの勝利でした。

● アースクエイク

 昼休みちょっと前に時間があったので、3人でもできるカードゲームから「アースクエイク」を投入しました。Wizard of the Coast のゲームであの MAGIC がモチーフになっています。

 かなりあっさりとして、一気に得点が入るゲームですね。そういう意味でも、アメリカゲームらしさがあふれています。

 ルールはとても単純で、3〜4人対応なので、ちょっとした時間にプレイするのにはちょうどいいかもしれません。2デッキで4人プレイという楽しみ方もありますね。こちらはスコアを残し忘れていました。


【エルミートGM】

 エルミートさんからは、ダイスゲーム特集という企画をいただきました。当日いただいた「お品書き」はかなり力の入った作品でした。わいわいとテンションのあがりやすい作品が多いと言うことで、午前の部にしました。

● フォルロッテ

 手始めは「フォルロッテ」をプレイ。サイコロ 6個からスタートし、失敗するまで役を作っていくという非常にクラシックな作品ですね。あの名作「グリード」の流れを汲む作品ですね。

 引き際も大事ですが、めくられるカードに左右される部分も大きいです。まあ、運が悪いのもネタになってしまうのがこの手のゲームのいいところですね。

 結果の方は、エルミートさんのワンサイドゲームだったようです。

● テンプテーション

 お次は、「テンプテーション」です。2人から6人まで幅広い人数で楽しめるダイスゲームで、タイミング良くマスを埋めたり、相手を陥れたりもできる、若干考えるところのあるゲームですね。

 リメイクもとの「ギャンブラー」も個人的に好みで切望していた作品です。箱は大きいのですが、ゲームとして面白さは十分ですね。ダイスゲームが好きな方、わいわいと楽しめるゲームがほしい方におすすめです。

 ゲームの方は、最後の最後で 5を 3つという難しい条件をクリアし、近場の鈴木さんが勝利しました。

● ブラフ

 お次は、期待値とはったりのゲーム「ブラフ」です。ゲーム会の定番のゲームで、人気の高い作品です。こちらは、4人〜6人がおすすめです。

 プレイの様子はあまり見ていなかったのですが、やはり盛り上がる作品ですね。定番の作品と言うことで押さえておいて損はないと思います。ゲームサークルに 1つという感じのゲームですね。


【えたんGM】

 えたんさんからは、トランプ1組で楽しめるゲームをテーマに企画していただきました。トランプは手軽に手に入るものですし、無限の可能性を持つものでもあるので、いろいろと知っておくときっと役に立つことでしょう。

 ちなみに、私もプレイしたことのないゲームが多いので、調査しながらのゲーム紹介になります。

● ゲスイット

 2人用、1スートを使った推理とブラフのゲームです。フィーリングとしては「アルゴ」をちょっと単純にした感じでしょうか。

● ジンラミー

 2人用の定番ゲームで、私もプレイしたことがあります。「ラミー」と名の付くくらいですから、同じ数字のセットや、同じスートのシーケンスを作っていくことが目的になります。

 これも単純なゲームですが、テクニカルな部分もあり、しっかりと楽しめるゲームになっています。ノック宣告のタイミングなども重要ですね。2人トランプゲームの定番として、覚えておいて損はないと思います。

● クリベッジ

 基本的に 2人ゲームですが、3〜4人でもプレイできるそうです。6枚のカードから、カードプレイとプレイしたカードで役を作っていく独特な感じのゲームです。今回はペア戦で 4人の対戦になりました。

 クリベッジボードというこのゲーム専用の得点計算ボードがあるのですが、これが、前述のジンラミーに使うとちょうどいい感じなのです。2人トランプゲームをよくプレイされる方には押さえておきたいアイテムですね。

● ベリシ・ネ・ベリシ

 2人〜6人でプレイできる、出したカードが本当かどうかを当てる「ダウト」風のゲームですが、出せるカードの宣言の仕方や、4枚組ができた場合の処理が違うので、ゲームが収束方向に向かうようになっています。

 とはいっても、ブラフ満載のゲームです。これは、気の知れたプレイヤー同士でやるとより盛り上がるタイプのゲームでしょうね。


- 全体企画 (ダイスダービー) -

 1時間の昼休みをはさんで、午後最初のイベントは「ダイスダービー」をやりました。今回は、全体企画バージョンにちょっとだけアレンジをしております。

 4面体、6面体、8面体、10面体、12面体、20面体のサイコロを使った生き残り戦で、最後まで生き残るのはどれかを予想するものです。いちばん小さい目を振ったプレイヤーが負けになりますが、同点の場合はより面数の多いサイコロが負けになります。

 今回は 4レースで総資産を稼いで頂きました。最終レースは配当2倍という例のシステムを搭載してあります。あと、最終レース終了時に、残り所持金が単独で最も少ないプレイヤーにニアピン賞が与えられます(ただし、0 は失格です)。

● 馬主決定

 このゲームは、プレイヤーにサイコロを振ってもらうのですが、馬主の決定は入札方式になっています。各プレイヤーは、振りたいサイコロ1つと入札価格を書いてもらい、一番高い額を入れたプレイヤーが馬主になるというものです。

 参考のために、賞金の期待値を教えた上での入札になりました。4面体が誰もいなく、再入札になったりしたのですが、結果は以下のようになりました。馬主の方には馬名もつけてもらいました。

1枠:20面体 トリビアノネーポン (4000G, ねーぽんさん)
2枠:12面体 サザエデゴザイマス (3700G, Mattyanさん)
3枠:10面体 バッカスゲーム   (2500G, えたんさん)
4枠: 8面体 ゴゼンヒャクエン  (5100G, エルミートさん)
5枠: 6面体 タンザワトザン   (1500G, 近場の鈴木さん)
6枠: 4面体 ヨツバコイワイ   (1000G, 風船さん)

 ちなみに、馬名は9文字までという制限のみで、その場でつけてもらいました。あと、Hammer は全体の進行があるため競りには参加していません。

 今回は、テーブルを用意してテーブルからダイスが落ちたら落馬失格としています。落札した方から調教をおこなったりとか、12面体は気性が荒かったりとかそういうネタを交えつつレースに入ります。

● 第1レース 三歳新馬 (1着賞金:1500G、2着賞金:500G)

 というわけで、レースの開始です。最初は手始めということで、予想にも時間がかかっていますし、その日の調子というのも分かりません。

 いきなり、2枠のサザエデゴザイマス号が脱落する波乱含みの展開になりました。大本命の 1枠トリビアノネーポン号も第3ハロンで脱落し、高配当が予想される展開に。最終結果はこちらです。

1着:[5]タンザワトザン
2着:[4]ゴセンヒャクエン
3着:[3]バッカスゲーム
4着:[1]トリビアノネーポン
5着:[6]ヨツバコイワイ
単勝:5 タンザワトザン / 18倍
馬連:4 - 5 / 35倍

 いきなりの高配当が出ました。的中者もほとんどいないという状態で次のレースに進みます。本命の突然のリタイアはこれからの波乱を予想させる展開ですね。

● 第2レース ラジオふうせん杯 (1着賞金:2500G、2着賞金:1000G)

 前のレースが波乱含みだっただけに、予想がかなり分かれたと思われる 2レース目です。このレースは、いきなり第1ハロンでバッカスゲーム号が脱落した以外はほぼ順当なレース展開になりました。

 が、連帯が決まる第4ハロンでトリビアノネーポン号が脱落するという波乱がありました。最後の直線は、サザエデゴザイマス号がそのまま逃げ切りました。

1着:[2]サザエデゴザイマス
2着:[5]タンザワトザン
3着:[1]トリビアノネーポン
4着:[6]ヨツバコイワイ
5着:[4]ゴゼンヒャクエン
単勝:2 サザエデゴザイマス / 5倍
馬連:2 - 5 / 25倍

 単勝は2番人気で納まったものの、タンザワトザン号は2連続で連帯し、馬連は25倍の高配当になりました。こちらも的中者はかなり少ない、難しい予想になりました。

● 第3レース つかCマイルカップ (1着賞金:4000G、2着賞金:1500G)

 これまでの2レースで、両方とも連帯しているタンザワトザン号が好調に見え、ここまで連帯が全くないトリビアノネーポン号が不調に見える第3レース、このあたりからその日の調子が馬券にも影響されることになります。

 このあたりは、全員で一斉にサイコロを振ってもらいました。最初の2ハロンでゴセンヒャクエン号と、バッカスゲーム号が脱落し、2強2弱の展開になりました。

 ここまで好調のタンザワトザン号が第3ハロンで脱落し、ヨツバコイワイ号も 4ハロンで脱落して、本命安泰の展開になりました。最後は、サザエデゴザイマス号が差しきってゴールしました。

1着:[2]サザエデゴザイマス
2着:[1]トリビアノネーポン
3着:[6]ヨツバコイワイ
4着:[5]タンザワトザン
5着:[3]バッカスゲーム
単勝:2 サザエデゴザイマス / 5倍
馬連:1 - 2 / 5倍

 こちらは急に本命が来たので、かえって的中者が少なかったですね。実は、このレースで私は両方とも的中させて所持金を 10000G に戻していたりとか。

● 第4レース ハンマ記念 (1着賞金:7000G、2着賞金:2500G)

 最終レースは、配当2倍のレースです。これまで的中者がかなり少なかったこともあり、ここで当てれば誰でも逆転があり得るような感じになりました。

 第1ハロンから波乱が起こりました。いきなり本命トリビアノネーポン号が脱落。続く第2ハロンには2番人気のサザエデゴザイマス号も脱落して、いきなりハズレ馬券の山ができたものと思われます。

 ここからは、実力伯仲のマッチレースになったのですが、最後の最後まで目の離せないレース展開になりました。これは、結果を見ていただく方が早いので、こちらをご覧ください。

1着:[4]ゴセンヒャクエン
2着:[6]ヨツバコイワイ
3着:[3]バッカスゲーム
4着:[5]タンザワトザン
5着:[2]サザエデゴザイマス
単勝:4 ゴセンヒャクエン / 20倍
馬連:4 - 6 / 130倍

 単勝は 4番で 20倍、馬連はなんと万馬券が出ました。130倍の高配当です。これを的中させたプレイヤーは優勝間違いないのですが、このレース馬券的中者は誰もいませんでした。

● 最終結果

 優勝者は、最終レースで優勝した馬主のエルミートさんでした。7000G の賞金は大きかったです。2位は多めに所持金を残したはかせさん、3位は2着の馬主の風船さんでした。

 そのほかのプレイヤーは全員で 1000G を切る所持金で、ニアピン賞がかなり熾烈な争いになりました。私が 800G を残しておいたのですが、カウントダウンで聞いてみると、他は全員が誰かと所持金が一緒という展開に。結局ニアピン賞は私が持って行きました。


- 昼の部 -

 ダイスダービーの出走が10分ほど遅れたものの、ほぼ時間通りに昼の部の開始になりました。昼の部の持ち時間は 3時間、この時間のマスターは Hammer、ねーぽんさん、Mattyanさんで、長いゲームが中心になりました。

【Hammer GM】

 私からの作品は、ゲームマーケットで購入して意外と重いゲームだと分かった「乗車券」からという、重めのラインナップになりました。

● 乗車券

 ここで、経験のある本格派ということで「乗車券」を出しました。アメリカ大陸に鉄道を引いていき、目的地をつなげるというゲームで、計画性とタイミングが要求されるゲームです。

 他の卓も本格的なゲームが多かったのですが、ルール説明の終了が圧倒的に早かったですね。ルールはすっきりとしていますが、ゲームがさくさくと終わるとは限りません。

 とは言っても 4人の場合は、5人とは違って線路にも余裕があり、比較的軽く進めることができました。他のプレイヤーの妨害も、迂回路が造りやすい分そんなに得策ではないみたいですし、ある程度カードを厚めに走っても間に合うことが多いですからね。

 展開としては、全員が目的地をつなげた後は、長距離路線と追加目的地で得点を上乗せするという感じになりました。最終的には、最長路線と遠い目的地を達成させたトリニテさんが勝利しました。

 本当にカツカツにやりたいなら 5人、そこそこまったりと楽しみたいなら 4人という感じのゲームですね。ボードは大きいものの、ルールが簡単でしっかりと楽しめる、そんな感じの作品です。

 このゲームが終了した後、ねーぽんGMの「ワイルドラッシュ」に混ざってきました。

● サンファン

 ねーぽんさんのところと再び卓を分ける感じで、メンバーの入れ替えをしました。ここで登場したのは、日本語版が 7月に発売される「サンファン」です。先行体験版という感じで、英語版を購入して和訳を作ってきたのです。

 「サンファン」は名作「プエルトリコ」をモチーフにしたゲームで、カードを使って建物を建てて得点を稼ぐゲームです。建物のコストは、手札を捨てることで支払うのが特徴的です。

 生産で得点を稼ぐスタイルや、補充するカードを増やして得点の高い建物を建てるスタイルなど、個性あふれる町作りが見られました。最終的には、コスト 6 のボーナス付きの建物を活用した私が逃げ切りました。

 プレイ後の感想としては、「操り人形」に似ているという意見が聞かれました。確かに、建物を建てていくメカニズムは似ていると思います。このタイプのゲームは個人的に好きなのです。建物の得点バランスなどはありますが、末永く大事に遊んでもらいたい作品だと思いました。

 ちなみに、「サンファン」は 3〜4人、「操り人形」は 5〜6人と人数的な棲み分けはしっかりとされています。


【ねーぽんGM】

 ねーぽんさんからは「国内産遊戯会席」ということで、国産ゲーム(市販/インディーズ)をテーマに企画していただきました。当日いただいたお品書きは、かなり力の入った作品です。

● Yes! CLIMBING

 読みと駆け引きの登山ゲームだそうです。自分のテーブルで忙しかったのでほとんど見られませんでしたが、エルミートさんが勝利しました。

● ワイルドラッシュ

 大人数向けのゲームということで、ちょうど「乗車券」が終了した私のところと合同で 9人でプレイしました。このゲームは 9 が入ってからが面白いという人もいますね(6と9がまちかえやすいので)。

 なぜか 9人全員がカードを入れられたりとか、9のワンペアができたりとかと面白いことはいろいろとありました。今回のように、重いゲームの後の息抜きに、卓替えのタイミングで使うのにはちょうどいいゲームですね。

● ポップンカード

 こちらは「サンファン」の裏でプレイされていました。「ポップンミュージック」を題材にした、ひと味変わった、大富豪みたいな感じのカードゲームです。ラウンドに勝利して得点カードを獲得していくのが目的です。

 カードにはポップンのキャラクターが書かれているのですが、外見とは裏腹に、けっこうしっかりとしたゲームになっています。勝ち抜けのタイミングとかカードの使い方、残し方はテクニックを要求されます。ゲームの方は、ほとんど展開を見られなかったのですが、ねーぽんさんが個人的に勝利していたみたいです。

 国産カードゲームでは 1000円とかなり安い部類に入ります。人数は 4〜5人がいいでしょう。


【Mattyan GM】

 Mattyanさんからは、長時間ゲームということで「ブロードウェイ」を選んでいただきました。ゲームタイトルを見て、情報を仕入れたら、私もやりたいと思ったほどの作品でした。

● ブロードウェイ

 名作の部類に入る、クラシックな経済ゲームです。プレイ時間は 3時間ですが、時間を忘れさせるような作りになっているとのことです。ルールもそんなに難しくはないので、私も一度プレイしてみたいと思いました。

 長時間ゲームを制したのはグリグリ警部さんでした。3時間クラスのゲームは、一度プレイするとゲームとの一体感を味わえますね。最近はすっかり短いゲームになじんでいますが、たまには長時間ものもやってみたいものです。


- 夕方の部 -

 昼の部は時間通りに商量し、夕方の部に入りました。夕方の部のゲームマスターは Hammer とねーぽんさん、えたんさんでお送りしました。バラエティーに富んだ感じになりましたね。

【Hammer GM】

 人数の都合もあり、私からは 6人でプレイできるゲームから「ウサギとハリネズミ」を提示しました。もともとは 6人でプレイできるものをあまり用意してこなかったのですが、念のため持ってきておいて正解でした。

● ウサギとハリネズミ

 6人に対応できるものをということでしたが、このゲームが私の担当した部分では一番の山場になりました。ことの発端は風船さんのマイコマからですね。ちょうど持ち込んでいたフィギュアにゲーム付属のコマを持たせたことがそもそもの始まりでした。

 せっかくだからということで、私もちょうど持ってきていたボトルキャップをコマにしたのです。6つ中 4つのコマがマイコマに変わったということで、こうなると普通のコマの方が普通ではなくなっている状態ですね。詳しくは下の写真をご覧ください。

 ゲーム自体は 6人プレイということでボード上は混雑した状態で進んでいきました。こうなるといかにレタスを消化できるかがポイントですが、中盤まではあまりレタスを食べない展開になっていました。こうなるとウサギマスでレタスを取る展開になるのですが、レタスを食べるという目は結局見られなかったような気がします。

 私はというと、序盤のうちにレタスを全部消化していたので、あとは足し算の時間になったのですが、最初の事件はここで起こりました。推定ゴール 2ターン前のところで、どう計算してもニンジンが1本足りないか、10本以上余ることになっていたのです。仕方がなくゴール 1歩手前で刻むことになってしまったのです。

 その直後、最後のレタス争奪戦の混雑したボードで大事件が起こりました。下の写真をご覧ください。補足説明をすると、後ろのハリネズミマスは埋まっていて後退不可能、前の4マスは移動不可ということで、最低でも 15ニンジンで 5マス移動することになるのですが、破産しましたとの声が。

 手元のニンジンは 14しかなく文字通りの破産です。このゲーム 10回以上プレイしてきましたが、破産ははじめて見ました。ちなみに破産のペナルティーは、初期のニンジンを持ってスタートに戻るという内容で、何ターンもロスすることになってしまいます。

 結局、破産者は 5位でゲームセットになりました。どうして逆転できたかというと、大量のニンジンを抱えたままうっかり「順位が一つ上がる」を出してしまったプレイヤーがいたからです。ゴール条件のため、ニンジンを抱えたまま前に出てしまうのもかなり厳しいのです。

 というわけで、少なくとも私がプレイした中でもっとも印象的でもっとも盛り上がった「ウサギとハリネズミ」になりました。

● お邪魔者

 前のゲームのプレイ中に謎な人さんが登場し、前のゲームが意外と時間をとっていたので、7人でもできて、軽く終わりそうなところで「お邪魔者」をプレイしてみました。こちらは初投入ですね。カードがつきる前に、金を掘り当てるゲームなのですが、プレイヤーの中には何人か「お邪魔者」がいて、お邪魔者は金を掘らせないのが目的になります。

 全員が初プレイということで、1ラウンド目は動きがつかみにくかったのですが、普通に掘るプレイヤーはとりあえずゴールを目指さないことには始まらないことに気づいて、2ラウンド目、3ラウンド目と進んでいきました。

 慣れてくると、どのあたりがお邪魔者かとか、どこまで進めていくかとかそのあたりがわかってきますね。あまりは約正体を明らかにしても狙われるだけですが、味方をだましてしまうのも危険ではあるからです。結局、お邪魔者が 2回勝利するという展開でゲームセットになりました。

 軽いゲームで、多人数でもさばける部類のゲームなので、準備運動や整理運動に軽くプレイするのがいいかと思いました。


【ねーぽんGM】

 ねーぽんさんの国産ゲームは、4人でプレイする本格派がプレイされました。どちらも、同人ゲームからの選択になりますね。

● 魔女裁判 (手本引き振興会)

 国産ゲームの目玉となる「魔女裁判」(手本引き振興会)がここで登場しました。他のプレイヤーに魔女が見つからないように、都市を発展させていくゲームです。

 誰が裁判にかけられるかは秘密投票でおこなわれるのですが、告発のタイミングによっては自分の首を絞めることにもなりかねません。ちょっとダークな読みと駆け引きのゲームになりますね。

 ゲームの方は Izayoiさんの勝利でした。スコアを見る限りは、けっこう僅差の展開だったように思われます。

 私もプレイしたことはあるのですが、投票をいかにうまく使うかがポイントで、人を選びそうなゲームではあるものの、かなり面白かったですね。

● アールエコ

 国産ゲームの最終は、比較的短時間でジレンマを楽しむゲーム「アールエコ」の登場です。カワサキファクトリーの作品ですね。

 ゴミ処理業者になって、ゴミを分別して得点を稼ぐのですが、手札にゴミをためすぎると不法投棄をしなければいけません。ぎりぎりのところを楽しむジレンマ満載のゲームです。

 このゲームは、テストプレイにも何回か参加させていただいたのですが、タイミングとジレンマがきいたゲームにまとまっています。ゲーム性もさることながら、テーマもぴったりとマッチしたゲームになっています。


【えたんGM】

 えたんさんからは、本格的なトランプゲームを 2つほど選んでいただきました。トリックテイキングは、トランプゲームだけではなく、海外のカードゲームでは割と見られるジャンルですね。

● オレゴニアン・ブラックレティ

 タイトルを見るとピンとこないかもしれませんが、Windows PC を持っている方なら知っているかもしれない、いわゆる「ハーツ」です。

 マストフォローのトリックテイキングで、ハートのカードとスペードの Q を取ると失点になります。失点をできるだけ避けるタイプのゲームです。トリックを取らないタイプのゲームなのですが、そんなに複雑な要素もなく、トリックテイキングの基本を覚えることができるゲームですね。

 「ハーツ」との差分としては、マイナス点をすべて取ってもボーナスはないことと、カードの交換がないことでしょうか。今回は 5人プレイと言うことで、5ディールの失点で競いました。

 ゲームの方は、Mattyanさんが、唯一どのディールでもブラックレディを取らずに勝利しました。

● ファイブ・ハンドレッド

 こちらは、オーストラリアのトリックテイキングです。日本で言うところの「ナポレオン」に近いゲームです。3人プレイのゲームではあるのですが、今回は 5人でプレイです。52枚のカード + ジョーカーの 53枚を使用しております。

 全員に 10枚ずつカードを配り、残りの 3枚はキティーとしてテーブルに置かれます。ディールを始める前に、自分とパートナーの 2人で 10トリック中、何トリックとれるか(何回勝てるか)と切り札をビッドで決めます。

 ビッドを成立させたプレイヤー(デクレアラー)は、キティーの3枚を手札に加えた上で、手札から 3枚を裏向きにして捨てます。そのあとで、切り札以外のカードを1枚指定し、それを持っているプレイヤーがパートナーになります。パートナーが誰かというのは公開情報です。

 ゲーム自体は、マストフォローのトリックテイキングです。カードの強さはジョーカー、切り札のJ、切り札と同色のJ、A〜2というようになります。このあたりはナポレオンと同じです。デクレアラーとパートナーは、宣言したトリック数を達成することが目的になります。

 ビッドしたトリック数が達成できたら、トリック数に応じた得点がデクレアラーとパートナーに入りますが、失敗するとその分だけマイナス点になります、誰かが 500点に達した時点で終了になります。

 ゲームの方は、かなり接戦だったみたいですが、えたんさんが勝利しています。

 「ナポレオン」と違って、パートナーは分かっていますし、セイム 2 などのルールもないので、よりトリックテイキングに集中できる感じですね。


 一番最後に「お邪魔者」が終了し、全日程が終了しました。今回は、ゲームマスターを募集して、テーマに沿ったゲームをプレイしていただく形になったのですが、いかがでしたでしょうか。前回や、前々回よりも、バラエティーに富んだ感じになったかと思っています。

 今回も、たくさんの方に参加していただきました。ゲームマスターとしてご協力いただいた、ねーぽんさん、えたんさん、Mattyanさん、エルミートさんを始め、参加してくださったみなさまに感謝したいと思います。アナログゲームは対戦相手がいないと始まりませんからね。

 また機会があれば、第5回と続けていきたいと思いますので、よろしくお願いします。


- おまけコーナー -

 今回は、レポートにそのまま続く形で、おまけコーナーにします。全体企画の解析なども今回はないので、終了後の出来事などを中心にしましょう。

● とんかつ

 アナログゲームオフ終了後の楽しみといえば、とんかつです。そのために 20:00 に終了にしていると言っても過言ではありません。

 今回も、風船さんの協力のもと、いつものとん亭に移動しました。とは言っても、私は先に宿舎の方に行っていたので、到着したころには、料理がでる直前くらいでした。

 今後の活動の話も出てきましたね。7月の海の日近辺には何かがあることでしょう。カツがおいしいのは言うまでもありません。1か月に 1回程度は、贅沢をしてみるのもいいものです。

● MJなど

 いたストオフだと「ウノー」がなくなってしまったのもあり、終了後はすぐに宿舎なのですが、今回はゲーセンに向かうメンバーがほとんどだったので、MJの観戦と相成りました。

 とは言っても、何もプレイしないのもということで、「beatmania the FINAL」とか「太鼓の達人5」をやったりはしていました。

 MJ は、店内対戦がかなり面白いことになりました。エルミートさんの画面を見ると、ものすごいドラの入り方とかをしていて、かなりバイオレンスなマージャンになっていましたね。全卓が見えるのも面白いですね。

● 宿舎にて

 今回の宿舎は 6人になりました。アナログゲームオフの後は割とまったりとしたゲームが中心になるのですが、今回は、えたんさん、ねーぽんさん、私から未プレイのゲームを 1つずつ出すことになりました。

● 魔女裁判 (Cheapass)

 昼に似たような名前のゲームがプレイされていたのですが、これはまた別物です。Cheapass から出ている Witch Trial というゲームです。えたんさんからのゲームになります。

 こちらも魔女裁判をテーマとしているのですが、検事側と弁護側に分かれて法廷で争うという設定になっています。が、実際に判決が下る前に、うまく丸め込んで、裁判費用を山分けしようという感じの交渉ゲームなのです。どうでもいいような罪で捕まったりしますからね。

 最初は、どんな感じなのかつかみにくいのですが、しばらくプレイしてみると雰囲気などがよく分かります。カードプレイで裁判の有利不利は簡単にひっくり返るのですが、消耗すると他の裁判に絡みにくくなります。分け前を取るためにがんばるか、妥協するかというのは本当に交渉次第ですね。

 特殊なカードが多少多めなのですが、やはり本質は交渉です。パワーバランスを考えつつ、うまく裁判に挑むというのがポイントになってきますね。

 Cheapass の作品と言うことで、日本語化は必須、しかもチップを用意する必要はあるのですが、その分ゲーム自体の値段は安いです。プレイヤーを多少選ぶかもしれませんが、かなり面白い作品でした。

● コレクタブル・モンスター

 お次はねーぽんさんから、こちらも交渉ゲームの「コレクタブル・モンスター」です。手札の枚数も、交換内容の制限も厳しいので、交渉が長引くことはそんなに多くないですね。

 今回は 4人でプレイしたのですが、以前 5人でやったときと比べるとだいぶ貧富の差は小さくなったような気がします。これは、4人でやるのがちょうどいいのではという感想です。

 最大でも 15ターンなのですが、意外と 1ラウンドにかかる時間が長く、今回も1ラウンドのみとなりました。交渉ゲームのとっかかりとしては、分かりやすい部類に入るかと思います。

● ピラミッドのアレンジ

 最後は、私からのゲームなのですが、人数が 6人というのと、25:00 くらいに出せる 6人用のゲームはなくなってしまったということで、アレンジ作品を出しました。

 「ピラミッドカード」という大富豪に近いゲームに、アレンジを加えてみました。カードを枚数を 60枚に減らし、種類も減らし、交換の必要がないジョーカーを入れてみました。多人数でのテストプレイは初めてになります。

 プレイした感じは、「ピラミッド」とは違った厳しさと、逆転の起こりやすさがありました。カードの枚数、種類が少ないので、1トリックの重要性は必然的に上がりますからね。

 「ピラミッド」よりもエグいという感想がありました。まあ狙って作ったところはあります。原作ともども、4〜6人でまったりとプレイできればと思っています。

 翌日朝は宿舎で解散だったので、レポートはこれで終わりになります。ひさしぶりにアナログゲームを堪能した一日になりましたね。


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