デザイナーズ特集もここまで、最新作までやってきました。ここのところ時間がとれなかったので、まとめる時間がなかったのですが、やはり書き物として残しておきたいので。
ここ最近、ブラフ系のゲームはあまり見ていないのと、少ないカードの組み合わせでカウントアップができないかというところからスタートしました。
いろいろなところから、アイデアを持ってきています。漢数字のカードの組み合わせの部分は「ローマ数字ダイス」がベースです。あのゲームは、I, V, Xで正しいローマ数字を作るのが目的ですが、漢数字だともっとダイナミックなものができるので。
3枚のカードの組み合わせでの部分は「ファブフィブ」ですね。このゲーム、数字を上回っているかではなく、正しいかどうかをチェックするのをルールを読むまで忘れていました。
実際の数字をどうするかというところですが、一桁、十、百、千、万、億、兆という感じで行こうと思っていました。この組み合わせで作ると最大数が 5000兆にできるというところと、「5000兆が欲しい!」のミームから校正が決まった感じです。
扱う数字の大きさは、とあるソーシャルゲームの個人戦で100万、1億、1兆のHPを削るところからもきています。制作中にその上の桁の京まで増えましたが。
カウントアップ系のゲームは「ブラフ」など様々ですが、不自由なカウントアップとして「Not My Fault」などもあります。このゲームの場合、自由宣言だと収拾がつかなくなるので、「ファウナ」「テラ」のスケールを参考にしました。
ちなみに、「テラ」の数スケールはちゃんとローカライズされており、万、億で色が変わっています。英語だと thousand, million なので桁数が違います。
一発逆転の「5000兆チャレンジ」も、ファブフィブの「1000」コールのような感じですね。難度は高いので一発勝利にしています。
スケール、製作当初は単位ごとに 10マスで、登場頻度で少しずらしていましたが、ゲームの展開の早さと、数字のきれいさから 「1」と「3」にしています。3倍→10/3倍とlogスケールできれいに上がっていきますし、真上移動がちょうど100倍になったので、ルール上もすっきりとしました。
ビッドに制約があるのは、一気にギリギリの数字までせり上げてゲームが終わってしまうのを防ぐためと、ファブフィブなどで大きな数字を意図的に落として、次の順での狙い撃ちを避けるためです。
交換のルール、カードを見るタイミングが独特なのはどちらかというと「デッドマンズ トレジャー」などに近い感じです。捨て札オープン、補充したカードは見ないというバランスは、情報量の調整をした結果です。
マニュアルでは、失敗数の調整くらいしかバリエーションルールが書けませんでした。ゲームマーケット当日で 4人以上の場合は、練習1回と失敗1回で脱落で考えています。
ギリギリで思いついたのですが、序盤の競り合いに時間がかかると感じる場合は、「1」の目標シートを外し「1万」スタートで始めると、いきなり中盤戦になります。この場合だと、一発目のクレームの成功率が少し気になるところですが。
今回は、久しぶりに軽い感じの作品に仕上がったと思います。ボックスアートやタイトルは出落ちはありますが、カードの情報はオープンなので、計算の要素もあります。残りカードの枚数を参考に、大胆に攻めるのもいいでしょう。