お待たせしました。秋の新作「アニマル トレイル」のゲームのらくがきです。今回はルールブックの文章が比較的長いのでバリエーションルールを除いた部分までを紹介しましょう。恒例のデザイナーズノートもあります。
プレイ人数は 2〜6人、プレイ時間は 45分程度です。なお、通常ルールは 4〜6人用で、2つのバリエーションルールは 2〜3人プレイにも対応しています。
変わりゆく環境の中で、動物たちを定住させましょう。
弱い動物は、強い動物の住んでいるところには、定住することができません。強い動物でも、大きな群れがいるところには、近づけなくなります。手札に配られた動物カードを定住できるように出していき、できるだけ早く手札をなくすことを目指します。
このゲームに入っているものは、以下の通りです。
・動物カード 60枚
・環境カード 12枚
・食料チップ 65枚
1点 27枚
2点 20枚
5点 12枚
10点 6枚
・勝利チップ 10枚
・順位マーカー 6枚
・チャレンジマーカー 1枚
・ハンデマーカー 1枚
・親マーカー 1枚
・リファレンスシート 4枚
・ルールブック 1冊
手札として配られた動物カードを出していき、できるだけ早く、手札をすべてなくすことを目指します。動物カードは、直前に出されたカードと同じ枚数で、より強いカードしか出すことができません。
手札をなくした順位などにより得点をやりとりし、ゲーム終了時にもっとも得点の高いプレイヤーが勝者となります。
全員に決められた枚数カードを配ったら、試合が始まります。試合はいくつかのラウンドからなり、最初のラウンドで、最初にカードを出すプレイヤーはルールにより決まります。ラウンドの最初にカードを出すプレイヤーを「リーダー」と呼びます。
リーダーは、同じランクの動物カードを好きな枚数だけ表向きにして出します。出されたカードを「場のカード」と呼びます。場のカードの中で、もっともランクの高いものを「場のランク」と呼び、「同じランクのカード1枚」「同じランクのカード2枚」といったカードの出し方を「構成」と呼びます。
カードを出したプレイヤーの左隣のプレイヤーは、場のカードと同じ構成で、より強いランクのカードを出すことができます。カードを出したくない、または、出せない場合は「パス」することもできます。いったんパスをすると、そのラウンドではカードを出すことができなくなります。
カードを出した場合、場のカードを置きかえ、それまでの場のカードはすべて捨て札にします。捨て札は、表向きの山にまとめておき、山の中身を確認することはできません。
1人を除いて全員がパスをしたら、ラウンドが終了します。
ラウンドが終了したら、場のカードをすべて捨て札にし、最後にカードを出したプレイヤーがそのラウンドの勝者となり、次のラウンドのリーダーになります。
手札が0枚になったプレイヤーは、その時点で「上がり」となります(上がりのカードに制限はありません)。このとき、場のカードはそのままの状態で試合を続けます。この状態で全員がパスをした場合、次のラウンドのリーダーは上がったプレイヤーの左隣のプレイヤーになります。
・カードの能力
カードの中にはいくつか能力を持っているものがあります。それぞれの能力について説明します。
- スタートプレイヤー
他のルールによる指示がなければ、試合の最初のラウンドのリーダーになります。このカードを持っていることを示すために、このカードを全員に公開してください。
- 切り札
この能力を持つカードを出した場合、ただちにラウンドを終了します。基本のルールに従い、切り札を出したプレイヤーは次のラウンドのリーダーになります。
ラウンドの最初のカードで「切り札」を出した場合、切り札の能力は無効になり、そのまま場のカードとして残った状態でラウンドを続けます(切り札を出すことはできます)。
- ワイルドカード
この能力を持つカードは、自身のカードのランクを0〜10の好きなランクに変更することができます。
「ワイルドカード」の効果は単体で使うことができず、「ワイルドカード」の効果を使っていないカードと一緒に出さなければなりません。
例1:[0]遠吠え/Howlingをランク10に変更し、[10]ライオン/Lion 2枚 と一緒に出すことで、「ランク10のカード3枚」の構成にすることができます。
例2:[0]遠吠え/Howlingを1枚で出す場合は、他にワイルドカードの効果を使っていないカードがないため、「ランク0のカード1枚」の構成にしかできません。
- 共存
ランク3以下のカードにはこの能力がついています。この能力を持つカードは「場のランクと同じランク」の場合でも出すことができます。ただし、同じ構成でなければなりません。
例:[2]ウサギ/Rabbit 3枚の構成に対して、「共存」の能力を持つ[2]ウサギ/Rabbit 3枚の構成を出すことができます。
・環境カード
「環境カード」は基本ルールに追加のルールを加えます。
ゲーム開始前に「環境カード」をよく混ぜ裏向きの山札とし、試合開始時、全員に動物カードを配った直後に1枚表向きにして公開します。公開された環境カードのカードテキストに書かれたルールを追加します。基本ルールと矛盾する場合、環境カードに書かれたルールを優先します。
通常ルールは 4〜6人で遊べます。上がった順位に従い得点が入り、6試合の得点合計を競います。2試合目以降は、前の試合の結果に応じてカードの交換が発生します。
食料チップ、順位マーカー、チャレンジマーカー、ハンデマーカーを全員の手が届くところにおいておきます。順位マーカーは、1位、2位、下から2番、最下位を使用し、5人以上のときは、3位、6人のときは 4位も加えます。環境カードをよく混ぜ裏向きの山札にします。
1試合目は、適当な方法で決めた(たとえば、もっとも最近動物園に行った)プレイヤーが、2試合目以降は前試合の最下位のプレイヤーが、60枚の動物カードをシャッフルし、全員に均等になるように配ります。4人のときは15枚、5人は12枚、6人は10枚が最初の手札になります。そのあとで、環境カードの山からを1枚を公開します。
1試合目は、カードの交換を行いません。2試合目以降は、前の試合の準備に応じてカードの交換を行います。
最下位のプレイヤーは、手札の中からランクが高い順に 2枚のカードを裏向きにして1位のプレイヤーに渡します。そのあとで、1位のプレイヤーは手札の中から不要なカード2枚を裏向きにして最下位のプレイヤーに渡します。
下から2番のプレイヤーは、手札の中からランクがもっとも高いカード1枚を、裏向きして2位のプレイヤーに渡します。そのあとで、2位のプレイヤーは手札の中から不要なカード1枚を裏向きにして下から2番のプレイヤーに渡します。
5人の場合、他のプレイヤーのカードの交換がすべて完了したあとで、3位のプレイヤーは手札から不要なカード1枚を公開して、捨て札にします。
6人の場合、4位のプレイヤーは手札の中から不要なカード1枚を裏向きにして3位のプレイヤーに渡します。そのあとで、3位のプレイヤーは手札の中から不要なカード1枚を裏向きにして4位のプレイヤーに渡します。
カードの交換は必ず行わなければなりません。上位のプレイヤーが不要なカードを渡すとき、下位のプレイヤーから渡されたを返してもかまいません。
カードの交換が終了したら、順位マーカーを全員の手が届くところに置きます。5試合目までは下から2番目マーカーと最下位マーカーはそれぞれ1点、-1点の面を表にします。最後の6試合目は、それぞれ半分没収、全部没収の面を表にします。このとき順位に応じた得点の食料チップを一緒に配置します。
1試合目は「スタートプレイヤー」のカードを持っているプレイヤーが最初のラウンドのリーダーになります。このとき「スタートプレイヤー」のカードは必ず公開しなければなりませんが、最初のカードとして「スタートプレイヤー」のカードを出す必要はありません。
2試合目以降は、前の試合の最下位のプレイヤーが最初のラウンドのリーダーになります。
以降は「カードの出し方」に従い試合を進めます。
誰かが上がったら、上がった順に対応する順位マーカーを取り、自分の目の前に置きます。順位に対応した得点の食料チップを獲得します。そして、最後の1人になるまで試合を続けます。
試合が終了したら、失点の処理を次の順に行います。
チャレンジマーカーを持っているプレイヤーが 2位以上の場合は 1点、3位以下の場合は 2点をストックに戻します。そのあとで、1位のプレイヤーにチャレンジマーカーを渡します。
ハンデマーカーを持っているプレイヤーは、1点をストックに戻します。そのあとで、2位のプレイヤーにチャレンジマーカーを渡します。
5試合目までは、最下位になったプレイヤーは 1点をストックに戻します。得点が 0点の場合、支払いの必要はありません。
最後の6試合目は、下から2番のプレイヤーは持っている得点の半分(端数切り捨て)をストックに戻します。最下位のプレイヤーは持っている得点をすべてストックに戻します。
これを6試合目まで繰り返します。
6試合目が終了した時点で、ゲームが終了します。持っている食料チップの得点がもっとも高いプレイヤーが勝者です。同点の場合、最後試合の順位の高いプレイヤーが上位になります。
今回は、デザイナーズノートも長めにいきましょう。
Hammer Works は 2003年11月24日の「ゲームパーティー」でサークル初参加して、今回で 10シーズン目を迎えます。せっかくなので今回は「作りたいものを作る」という原点に戻って、好きなテーマのゲームを好きな題材で作ってみることにしました。
ゲーム的な題材として好きなテーマはいろいろありますが今回は「大富豪」を選びました。2人対戦の変則的なものは、当初のゲームパーティーでプレイしていた「Breathing/ひと呼吸」があるのですが、多人数という意味では初めてですね。
この系統で好きな作品に「ピラミッドカードゲーム」があります。「弱いカードは束になれ」というのがいいのです、ただ、13ランク 91枚のカードを配るのが大変なので、トランプよりは多いものの人数的に収まりのいい 60枚に抑えられないかというところからスタートしました。
過去に、同じように大富豪系のアイデアを作ったときは 7ランク、60枚でしたが、さすがにそれだとランク数が少なすぎて展開が早すぎることもあり 10ランクにしています。
「ジョーカー」も大富豪の楽しみの一つですが、こちらは「グレートダルムチ」のアイデアを持ってきています。単独では最弱、他のカードと混ぜて使え、交換の対象にならないという特徴があります。革命がない中で、逆転の要素としてジョーカーは上位に集まらない方が面白いだろうという考えからです。
大富豪の楽しみは「8切り」「縛り」などのローカルルールがあります。さすがにゲームの構造上「革命」は入れられませんでしたが、「8切り」は中位ランクのカードに切り札を作ることにしました。
最初は「縛り」をカードに入れようとしていたのですが、ルールが煩雑になるのでざっくりと切り捨てました。その代わりに、ローカルルールを表現する方法として、従来のルールにちょい足しで追加ルールを加える「環境カード」を追加しました。「トリックマイスター」のルールカードも参考にしています。
強いカードのほうが枚数が少ない構成ですが、最強のカードは「2枚」にしています。最強カードは 1枚の方がシンプルなのですが、単独で持っているときに「先に切られるかもしれない」とか「先に切るとあとで誰かに切られる」といったジレンマを取りました。
1から10の数の和は55、ジョーカーは1枚なので 5枚余ります。この余った 5枚を「8切り」の代わりとなる「切り札」にし、通常の 5枚のひとつ下のランクに入れました。「8切り」と比べるとランクが高い切り札になりますが、よほど手札が弱くならない限り交換で出て行かない場所です。
このゲームには革命がないので、低ランクのカードは、最初に出さないと処理できないという点がありました。そこで、低ランクのカードに「共存」の能力を加え、同ランクのカードに対しても出せるようにしました。出しにくいのは相変わらずですが、タイミングよく処理できる可能性が上がっています。
「切り札」は、「8切り」と同じく高ランクのカードに対抗できないという弱点はあるのですが、それでも最後に切り札を残して上がることができるので強いと感じていたところで、テストプレイでも「最初のカードの切り札は無効」にした方がよいのではと、ちょうど変更しようと思っていたアイデアが出たので、その案を採用しました。
これにより、「切り札」はカウンターにはなりますが、うっかり勝ってしまうと微妙な強さのカードが残るというリスクがつくようになりました。
「切り札」や強いカードを考えなしに切って積極的にカードを出していく戦略で勝てるようなバランスにはしたくなかったのですが、温存しすぎるとリスキーというところに落ち着いたのではと思います。
ちなみに、いったんパスしたらそのラウンドはカードが出せないというルールにしています。パス待ちはカードが強いプレイヤーに有利なのと、上位が安定するのが大富豪なので、ルール上それを崩すようにしています。
このゲームのポイントは、環境カードにあります。ローカルルールとして入れたかったものは、ほぼこちらに入れています。複数の環境カードを採用しても矛盾しないようにルールを作るという決まりで、作っていきました。
単純な系統としては「同ランクのカードも出せる」「ゲームスタート時に手札を2枚捨てる」「切り札が変更になる」というものがあります。
ローカルルールで見受けられる「縛り」ですが、「指定したカードが出せなくなる」「1ランク高いカードが出せなくなる」「強いカードは1枚でしか出せない」「弱いカードに対して強いカードが出せない」というものが入っています。
「指定したカードが出せなくなる」は一番最初に思いついたルールで、一番悩ましいルールです。最弱のカードでも環境カードを駆使すれば最強のカードに対抗できるといういい例ですし、カード交換で上位にいった強いカードが分かっているというのもあったりします。
「1ランク高いカードが出せなくなる」は地味に聞いてくるルールで、上から2番目のランクが最強になったり、切り札の手前のランクで切り札を阻止したりと、若干パズル的な要素も出てきます。
大富豪でも標準ルールとしてよく採用されているものの、スートのないゲームでは採用しにくいシーケンスも「連続するランクのカード3枚を出せる」というルールで取り入れました。ちょうど3枚というのがポイントで、スートがない大富豪よりもつながりやすく、普段は邪魔な単独のカードが生きることになります。
ちなみに、このルールは他と組み合わせたときに一番やっかいで、そのために「場のランクは、その構成の中で一番高いランク」と定義していたりします。
「革命」はカード構成上作りにくいのですが、「ちょうど3ランク低いカードが出せる」「カード1枚の構成に対して 1〜2ランク低いカードが出せる」という 2つのルールでちょっとした革命を実現しています。じりじりとランクが前進後退するのと、パスをするとそのラウンド二度とカードが出せないルールとの兼ね合いが悩ましくなっています。
あとは、使いにくい中位のカードに注目した「特定のカードを出したときに、カードを1枚捨て札にする」「特定のカードはワイルドカードになる」の2つのルールです。前者は「10付け」の応用でこれで上がることもできます。後者はオールマイティーの枚数が極端に増え、派手な展開になります。このルールだけは高ランクのカードが生きるので上位に有利なルールですね。
カード枚数の都合上 12種類作りましたが、複雑なルールもあるので、簡単なもの 6種類を初めてのプレイヤーにおすすめするようにしました。逆に、ゲームになれたプレイヤーは 3種類くらいまで混ぜてプレイしてみるのもいいかもしれません。
通常ルールは普通の大富豪をベースにしています。カード交換もあります。中位プレイヤーは交換がない分若干不利になるので、そのあたりのルールを追加しているくらいです。
得点をつけずにまったりとプレイのもいいのですが、ゲームとしての区切りもあった方がいいと思ったので、得点ルールを追加しました。ネット大富豪の得点ルールも参考にしましたが、結局順位点を全員につける方式にしました。あとは、最終ラウンドのドボンルールを入れてバラエティー色を強めにしています。
このゲームは、もともと 4〜6人用で作っていたのですが、やはり少人数にも対応させたいということで追加しました。前述の「Breathing/ひと呼吸」をベースにしながら、3人にも対応できるようなルールにしています。
簡単に書くとカードを配りきらず、ゲームの途中でカード補充が入ります。ラウンドの勝者は補充枚数が少なく手札を減らしやすくなります。最終的に最下位が残った手札に応じた得点をトップに支払うという感じです。なので手札を残すのはリスキーですが、早く手札を使ってしまうと、補充の時に弱いカードが単独で浮いたり、数の力に負けることもあります。
2人プレイもいいですが、3人プレイのもうひとりいることでの悩ましさも特徴的です。通常ルールと若干感覚もペース配分も違ってきます。マラソンみたいという意見もありましたがそんな感じかもしれません。
せっかく他のルールで、得点チップを使うのでうまく応用できないかというのと、チップを使う「ブーレイ」がテストプレイの時期に頻繁にプレイされていたので、そのようなルールを追加しました。アイデアとしては「ツインズ」あたりに近いかもしれません。
手札は全部配らず 7枚だけ配り、カードの交換を認めることにしました。ただし交換は有料です。最初に手札をなくしたプレイヤーが場のチップを総取りするというシンプルなルールです。
これだけだと、逆転しにくいので、勝利プレイヤーにボーナス得点を与える代わりに、すべての支払いの倍率が上がるようになっています。勝ち出すと大きな勝負に出にくくなります。
プレイ感覚は通常のルールとはまた違ってこちらは短期決戦です。他のプレイヤーの勝利は全力で阻止されるで、積極的に上位札が出てくることになります。人数の依存性は少ないですが、6人までプレイ可能です。
ここまでがゲーム的なデザイナーズノートです。ここからはもうひとつのアプローチの話を。
今回の作品は「好きな題材で作る」というのもあります。私が好きな題材としてモンスターや動物キャラクターがあります。ただ、私自身はアイコンは描きますがイラストは描かないうこともあり、自分で満足できるものを自己生産できないため、これまで創作ゲームでは題材にしませんでした(「ほんの気持ちです」で十二支を出したくらいでしょうか)。
今回のテーマは、動物の縄張り争いに当てはめることができそうだということで、イラストのことは考えずにテーマを固めました。
というわけで、こちらでは珍しくもうひとつの側面をいろいろと書いていきましょう。ここから先はボードゲーマーの読者を置いてきぼりにフリーダムに書いていきます。
10+1種類のカードに対応する動物の選定ですが、本当に個人の好みで選びました。基本的に弱いカードほど小さい動物に、強いカードは大きな動物を割り当てることになります。
まず、生息地的なものはあえて無視することにしました。動物キャラクターの側面として、ステレオタイプ、イメージに重きを置いたということで。10種類なのでモチーフにされやすいものを中心に選んだつもりです(作者個人の経験によるものです)。
縄張り争いというテーマから、犬と猫はあえて外しています。また、あくまでも動物なので幻想上の生き物も外しました。このテーマにすると作者は調子に乗ってドラゴンまで入れてしまいそうになるので。そんなこんなで選んだキャストをランクの低い方から順に紹介しましょう。
「ネズミ」はリスと迷ったのですが小動物代表としてこちらを選びました。有名どころのキャラクターも多いですね。「ウサギ」は次に小さいものということで選んでいます。あとで調べたらこちらもモチーフとなるキャラクターは多いですね。
その次は「オオカミ」です。愛好家も多い動物でもありますし外せないと思っていました。「ワシ」は、このテーマをやるなら鳥枠は1つ必要と思い、迷わず猛禽類を選びました。サイズ的にはどのランクにするか迷いましたが、オオカミに立ち向かうワシという動画もあったりしたのでこの位置に入れています。
さらにその次は「イノシシ」です。害獣のイメージがありますが人に近い場所に生息しているともいえるわけで。見るところを見れば遭遇率もそれなりにありますし、個人的な好みも含めて入れています。
「ワニ」はこのテーマをやるなら、爬虫類枠も 1つ必要だということで入れています。水生動物で水に入ると他の動物は手を出せないことから、切り札にしています。素材の関係で英語名のアリゲーターがクロコダイルになっていたりとか。爬虫類枠に入り込めるドラゴンは禁止されているので、次にモチーフにされやすいものとして選んでいます。
「クマ」も、ほぼノータイムで入れています。人気もありますしモチーフにされやすいですね。「サイ」は実は一番最後にランクの整合性のために入れました。角に特徴がありますが、意外とモチーフにされにくかったりします。重さは登場する動物の中で一番重いですが草食動物ということもあり、このランクにしています。
「トラ」は人気もありますし強い動物のステレオタイプということで入れています。生息地的には微妙にマッチしないのですが。「ライオン」はやはり一番高いランクで置いています。これよりも大きい動物が出せないという微妙な制限もありましたが。
ワイルドカードは動物ではなく「遠吠え」としました。吠え声、鳴き声でもっと数がいるのではないか、という雰囲気を出すというのがイメージです。単独では実物がいないので最弱になっています。
ちなみに、ランクの整合で泣く泣くボツになったのは「キツネ」です。「ウサギ」と「オオカミ」の間に入る予定でしたが、切り札の「ワニ」の位置が高くなりすぎることと、切り札候補としていた「ワシ」も場所が中途半端になるので。
今回は、さんざん考えた結果ロイヤリティーフリーの写真を使うことにしました。動物なので数の違いはあるにせよちゃんとそろって一安心しました。
ボックスの写真も同じところからの出展ですが、素材を探していて思わず手が止まったものを選びました。「あざといボックスアート」だと個人的には思っているのですが、共感できる方がいらっしゃるかどうかちょっと不安でもあります。
キャラクター分は不足するのですが、そのあたりは想像で補うということで。キャラクターに近い感じの若干デフォルメされたイラストで出てきた日には、作者自身がノータイムで手を出すのではと思っていたりとか。
テーマも比較的なじみやすい「大富豪」で、動物をモチーフにしたこともあり、ゲーマー向けでないところもちょっと狙っていたりはします。
ゲームの方はいつもの調子で作っていたら、普通にゲーマーズゲームができてしまったような感もあります。もうひとつのテーマも老若男女の層を広げようと試みたのですが、作者の嗜好を反映させたら、ワイルドな感じになってしまった感はあります。
アナログゲームのジャンルも、もうひとつのジャンルも形は違えど、ここ 2年くらいで急成長しています。一方は主にサークル参加者として、もう一方は一般参加者として見ており、ジャンル間の Bridge Over (橋渡し) ができればいいのですが、どうなることやら。
この作品は、本当に好きなことをやってきたので制作過程も楽しかったです。素材もせっかく見つけてきましたし、別のゲーム的な素材+このテーマで、橋渡し的なゲームがまた作れればと思っています。