今回は時間も限られているので、「シティープラン デルタ」のルールバリアント、プレーン版を簡単に説明しましょう。本編のルールは、2.0 からいろいろと変わっていますが別の機会にということで。事前に公開していますが、初代、2.0 どちらでもプレイ可能なバリアントです。
「建物カード」から特殊施設をすべて箱に戻します。初期発電所に加えて、特殊施設「農場」が1軒建設された状態でスタートします。「農場」は 2電力、0点の特殊施設でエコ施設です。農場が建設されているため、初期発電所の電力は 2少ない状態でスタートします。
特殊施設が登場しない以外は、通常のルールと同じです。
収入カードの「エコ奨励金」には、「農場」も数えます。初代の場合はエコ建物 1軒で、2.0ではエコ建物 2軒で発生します。そのため、ほかにエコ建物を建設していなくても、エコ奨励金でカードを 1枚獲得できます。
ゲーム終了条件は「建物10軒」のままです。初期発電所と農場も建物として数えるため、あと8軒でゲーム終了になります。
最終得点計算時、シティープラン デルタでは、完成ボーナスは特殊施設1軒(建物 10軒で 10点、9軒で 5点)で計算します。
「プレーン版」は従来の特殊施設でカードテキストの多いゲームから、思い切って重い特殊説を全部抜いてしまおうというものです。カードテキストがなくなり例外的な処理がなくなるため、文字通りプレーンになっています。行動は多いですが、シンプルなルールになっていればよいのですが。
シンプルだからといって、楽になるかというとそうでもなく、特殊施設の救済策が一切ないため、カードを大量に入手する手段は、収入カードだけしかありません。
エコ建物が最初から建設されているので、それを見据えつつ、ほかの収入カードも狙っていくという感じになります。なので序盤はカードコストの安い建物で、収入条件を満たすようにという建て方になります。
中盤からは、残り電力が重要になってきます。大量得点を入手するためにはコストが高い建物が必要になりますが、完成ボーナスも大きいので、どちらをとるかはそのとき次第ということになります。5コスト、6コストの建物は建てにくいですが、発展ボーナスとの組み合わせ次第では強力なカードにもなります。
経験者同士がプレイすると、特殊施設がないだけに悩ましい場面がたくさん出てきます。建設順によっては収入カードが処理されたりで、手札の枚数も変わってきますし、終了条件も計算しやすいため、8軒目からの詰めに入ることもあります。
ちなみにプレーン版と名付けたのは、言葉通り、混じりけのないプレーン(plain)なバリエーションということと、最小されたバージョンがデルタと名付けたため、それにあうような名称でということで三角州(Delta Plain)という言葉からもきています。初期の建物が農場なのは、特殊施設を抜いたときのイメージからきています。