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● ゲームのらくがき 「ダイス チャレンジ」 ●

 ゲームマーケット関連情報として、今回はオリジナル作品の「ダイス チャレンジ」の現状のルールを残していきます。これも、あとの作業のためというのもあったりします。ここだけのデザイナーズノートも併せてお送りします。

 プレイ人数は 2〜4人(2人の場合はオプションルールあり)、プレイ時間は 15分程度です。


- ダイス チャレンジ -

 5つのダイスを使ったシンプルなダイスゲームです。決められたチャンスの中でいかにうまく役を作れるかがポイントになります。どの方向でチャレンジをするかの決断が重要です。

●このゲームに入っているもの

 ゲームボード      1枚
 ダイス         5個
 プレイヤーチップ     各8枚
 スタートプレイヤーチップ 1枚
 ラウンドマーカー     1枚

●ゲームの目的

 5つのダイスを使って、4つのチャレンジを達成していきます。一度に選択できるのは1種類のチャレンジだけで、ある程度集中させるとより得点が獲得できるようになっています。決められたチャンスの中でチャレンジをこなしていき、得点の最も高いプレイヤーが勝者となります。

●準備

 ゲームボードを広げ、ダイス5個をボードの脇に置きます。各プレイヤーは自分の色を1色(2人プレイのときは2色)決め、対応する色のチップをすべて受け取ります。チップのうち 3つをそれぞれ得点の「0」のマスと、「ストレートチャレンジのスタートマス」、「グループチャレンジのスタートマス」に置きます。残りの5個は手元に置いておきます。

 適当な方法(たとえば、最も最近何かに挑んだプレイヤー)で最初のプレイヤーを決めます。最初のプレイヤーにスタートプレイヤーチップを渡し、ラウンドマーカーをラウンドマスの「1」に置きます。

 最初のプレイヤーから決められた回数(2人 10ラウンド、3人 8ラウンド、4人 6ラウンド)、自分のターンを行います。

●ターンでできること

 自分のターンになったら、ダイスを5個すべて同時に振ります。5個のダイスの目で役を作りチャレンジ達成を狙っていきます。振ったダイスの目で気に入らないものがあったら、好きな数のダイスを残し、残りを 1回だけ振り直すことができます(振り直さなくてもかまいません)。

 最終的な出目に応じて、4つのチャレンジのうちどれか1つを行います。チャレンジの内容は次の通りです。チャレンジを選んだら次のプレイヤーのターンになります。

・ストレートチャレンジ
 「2」「3」「4」のように連続した数字の組み合わせをストレートと呼びます。このチャレンジではダイスの目の組み合わせでできるだけ長いストレートを作ります。このチャレンジでは「1」の目は好きな数字として扱うことができます。
 ストレートの長さに応じて、次のように自分のコマを進めることができます(2人プレイの場合、どちらか1色を選んで進めます)。
  長さ3:1マス、長さ4:2マス、長さ5:4マス
 すでに最後のマス進んでしまっている場合は、それ以上進めることはできません。
 マスを進めば進むほど得点が高くなります。また、ゲーム終了時に一番先に進んだプレイヤーと、2番目に進んだプレイヤーにボーナス得点があります。

・グループチャレンジ
 「2」「2」「2」のように数字の組み合わせをグループと呼びます。このチャレンジでは、ダイスの目の組み合わせでできるだけ大きなグループを作ります。グループの大きさに応じて、次のように自分のコマを進めることができます(2人プレイの場合、どちらか1色を選んで進めます)。
  2つ組:1マス、3つ組:2マス、4つ組:3マス、5つ組:5マス
 複数のグループが同時にできた場合は、できたグループの合計数を進めます。2つ組が 2つできた場合は2マス、2つ組と3つ組ができた場合は 3マス進めます。
 すでに最後のマス進んでしまっている場合は、それ以上進めることはできません。
 マスを進めば進むほど得点が高くなります。また、ゲーム終了時に一番先に進んだプレイヤーと、2番目に進んだプレイヤーにボーナス得点があります。

・ナンバーチャレンジ
 5つのダイス目の合計が、マス目に書かれた数字ちょうどになることを目指します。11〜20のマスがありますが、それぞれのマスには1つのコマしか入ることができません。
 5つのダイス目の合計のマスが空いている場合、自分のコマをそのマスに置くことができます(2人プレイの場合どちらか1色を選んでおきます)。手元に自分のコマがない場合は置くことができません。
 配置したマスの場所に応じた得点が入ります。また、プレイヤーごとに、ナンバーチャレンジのマスに最も多くのコマを置いたプレイヤーと、2番目に多くのコマを置いたプレイヤーにボーナス得点があります。

・マックスチャレンジ
 5つのダイス目の合計ができるだけ大きくなることを目指します。21〜30のマスがありますが、それぞれのマスには1つのコマしか入ることができません。
 5つのダイス目の合計のマスが空いている場合、自分のコマをそのマスに置くことができます(2人プレイの場合どちらか1色を選んでおきます)。手元に自分のコマがない場合は置くことができません。
 配置したマスの場所に応じた得点が入ります。また、マックスチャレンジの最も大きい数字と、2番目に大きい数字に置かれたコマについて、ボーナス得点があります。

●ラウンドの終了とゲームの終了

 最後のプレイヤーのターンが終わったら、スタートプレイヤーマーカーを持つプレイヤーは、ラウンドマーカーを次のラウンドのところに移動します。最終ラウンドが終了した時点で、ゲームが終了になります。

●得点計算

 各プレイヤーは、各チャレンジの自分のコマの置かれた場所に応じた得点が入ります。

 ストレートチャレンジとグループチャレンジのそれぞれについて、1番コマを進めたプレイヤーに4点、2番目にコマを進めたプレイヤーに2点のボーナス得点が入ります。1位が副数人いる場合その全員に4点が入り、2位の得点はなくなります。2位が複数点いる場合は、2位のプレイヤー全員に2点が入ります。

 ナンバーチャレンジで1番多くコマを置いているプレイヤーに6点、2番目に多くコマを置いているプレイヤーに3点のボーナス得点が入ります。同数の場合は、より数字の小さいマスにコマを置いたプレイヤーが上位になります。

 マックスチャレンジで、1番大きな数字に置かれたコマの所有者に4点、2番目に大きな数値に置かれたコマの所有者に2点のボーナス得点が入ります。同じプレイヤーが両方のボーナス得点を獲得することもあります。

 ボーナス得点を加算したあとで、最も得点の高いプレイヤーが勝者です。


●デザイナーズノートみたいなもの

 恒例のデザイナーズノート風のものです。このゲームの成り立ちは、有志からの「500円ゲームズ」の企画からです。

 「500円ゲームズ」はここ最近の創作ゲームの状況から、頒布価格500円の創作ゲームをゲームマーケットに出展し、創作者がゲームを発表しやすい環境を作るきっかけになることを目指すというものです。今回のレギュレーションは、頒布価格500円、制作費1個あたり500円以下、販売数100個以下です。企画の趣旨を聞いたときに、これは賛同したいと思いました。

 私の場合、主に手間を省く目的で設備投資はそれなりにしていますが、できるだけ一般に入手可能な機材で作業を進めているつもりですが、それでも数年の蓄積でだんだん設備が整ってきつつあります。Hammer Works (無印)の作品では、普通のインクジェットプリンターを使っているため、カードの質を上げることが難しく、毎年悩んでいるところでもあります。

 今回は、通常の出展物も多いので、一般家庭で作れるもので原価500円を切るもので再現でき、かつ、他の作品にできるだけ負担をかけないように、今ある機材で使えるものは使うという方向で行こうと思いました。現状では、カードを作るのにはそれなりの原価がかかるため、できるだけカードを使わない、コンポーネントの少ないゲームをという流れになり、だったら最近作っていないダイスゲームが思い浮かびました。

 この企画とは関係なしに、「ヤッツィー」とか、海外DSソフトで Reiner Knizia の「Brain Voyage」のリオデジャネイロのような役を作るタイプのゲームで、多人数対応のコマ配置のゲームができないかというアイデアがあり、この企画を聞いて実際にボードを手書きで起こし、テストプレイなどをやって今の形になりました。

 どこに戦力を投入するかが重要になってきますが、コマをどんどん進めていくタイプのものもあっても面白そうだ思ったので追加したりと、当初のアイデアからは結構いろいろと追加されています(最初は「1」の目が出た数だけコマを進めるというものでした)。

 ダイスゲームを作るのは、「ラストホープ」や「スリードリームズ」以来で久しぶりでしたが、たまにはこういうのもと思いました。今回は、手間を省く都合でボードはラミネートをかけての提供にする予定ですが、機材がない環境でも、板目紙+シール用紙で実現可能です。

 というわけで、デザイナーズノートみたいなものをお送りしました。


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