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● ゲームのらくがき 「ダンジョン ワンダラーズ」 ●

 今シーズンは 2作品なので、ゲームのらくがきの 2つ目もお送りしましょう。こちらは、ポストカードゲームなので、ルールブックはありません。ボードと同じ面にルールは書いているのでどうしようかと思いましたが、書き下ろしで簡単にルールを公開しましょう。デザイナーズノートもあります。

 「ダンジョン ワンダラーズ」は、プレイ人数は 2〜6人、プレイ時間は 10分程度です。


- ダンジョン ワンダラーズ -

 2つのパーティーをうまく操って、ダンジョンを攻略します。モンスターに捕まらずにお宝を手に入れることができるでしょうか。深い階層ほど魅力的なお宝もありますが、強敵に出くわすリスクもあります。2つのパーティーで獲得した得点合計が、最も高いプレイヤーが勝利します。

●このゲームに入っているもの

 このゲームは、以下のものが入っています。
 ・ポストカード 2枚 (初級ダンジョンと上級ダンジョン)
 ・保護用紙 1枚 (コマとサイコロが作れます)
 ※ 別途、大小のコマを人数ぶんと、サイコロ1個が必要です。保護用紙から工作できます。

●準備

 人数ぶんの大小のコマをスタートマスに置き、適当な方法(たとえば、最近ダンジョンに潜ったプレイヤー)でスタートプレイヤーを決めます。

●ゲームの進行

 スタートプレイヤーから、時計回りに次の行動を行います。

 サイコロを1個振り、出た目の数だけ、自分のコマのうちどちらか1つを動かし、止まったマスの指示に従います。同じマスに、いくつコマがあってもかまいません。

 「落とし穴」マスに止まったら、矢印の先のマスに移動します。「得点マス」(右下に数字)にとまったら、それ以上駒が動かせなくなります。

 駒を動かしたら、左隣のプレイヤーのターンになります。

 動かせる駒がなくなったプレイヤーはゲームから抜けます。全員がゲームから抜けたら、ゲーム終了です。

●ゲームの終了

 全員、コマが止まったところに書かれている得点(数字)を確認します。[大コマの得点×2]+[小コマの得点×1]がプレイヤーの得点となり、合計得点の最も高いプレイヤーが勝者となります。

 同点の場合は、大小関わらず、最も先にコマを進めたプレイヤーが優先です。それも同じ場合は、先に進めたコマのうち、より後にそのマスに入ったプレイヤーが優先です。


- デザイナーズノート -

 ルールも、書き下ろしですが、デザイナーズノートも書き下ろしです。ポストカードには載せられませんからね。

●制作のきっかけ

 ポストカードゲームの企画は見ていましたが、今回は作業期間の兼ね合いで、制作時間がとれないと思い、カタログ原稿を作成するまでは全く考えていませんでした。

 作業がある程度めどがついた 9/23 に少し構想を練ることに。平日に少し練り上げて、9/27 の時点でほぼ確定の状態になりました。2時間くらいテストプレイを回して大丈夫そうなので翌日のゲーム会に持ち込むことに。行けそうならそのまま、企画に参加しようという感じで。

 ゲーム会では特に問題がなかったので、次の週までにマップの修正と、上級マップを作って完成させました。構想1日、初期テストプレイ2時間、上級マップ作成+アイコン作成で 4時間くらいというところです。保護用紙のアイデアも上級マップと一緒に考えました。プロトタイプも作っています。

●テーマについて

 ダイスゲームでアイデアを出していましたが、ポストカードは思ったよりもサイズが小さいので、どうしようかと思いました。役を作るタイプのゲームを最初は考えていたのですが、ダイスの数が多くなりそうなので、別の観点ですごろくタイプのゲームに。

 最初は渦巻きで中心に向かうマップにしようとしたのですが、マス数が 18マスくらいしか確保できなかったので、密度が上がるように組み替えたら、ダンジョンみたくなったのでそのテーマで進めることに。

 素材を作るのも大変なので、ありもので「ダンジョン オーダー」で作ったドット絵を再利用することにしました。といっても、お宝のドット絵を作っていなかったので、ざっと 5枚ほど書き下ろしています。2時間くらいでしょうか。

●バランス調整

 テストプレイ段階で、ほぼバランス調整は終わらせていました。すごろく風といっても、コマ1つだと単なるすごろくになるので、コマを2つにすることは最初から考えていました。

 最初は各マスに得点が書いてあり、特定のところに止まった時点で、両方のマスの得点計算という感じでしたが、全部のマスに数値を振るのも、見づらくなると思って、得点マスを絞り込みました。

 浅いところは弱いモンスターで、深いところにそれなりのお宝を、最下層はリスキーにという配置にして、おおよそ今のような形にしています。セルフテストで軽く調整をして、テストプレイ後で微調整を入れた感じです。

 得点は、2つのコマの得点のかけ算とかも考えていたのですが、足し算の方がわかりやすいので、大きなコマの得点を2倍にすることにしました。

 結果としては、短時間でざっくりと遊べるゲームになったので、よさそうなところに収まったと思います。

●初級マップ

 初級マップは、B2Fのスライムに捕まらず、B3Fのアンデッドゾーンを抜けた後が勝負です。B4Fのお宝で妥協するか、危険を冒して B5Fに勝負をかけるかといったところが見所になるでしょう。

 マップ上のポイントとしては、ハイリスクハイリターンの落とし穴と、ゴーストの1マス手前からのオーバーランでミノタウロスに捕まるところでしょうか。

●上級マップ

 今回せっかくなので、上級マップもつけることにしました。ポストカード1枚だと、保護用紙の意味もありませんし。

 上級マップは、偶数奇数の壁を意識した、意地悪な作りになっています。さすがに最初の6マスにはモンスターを配置しませんでしたし、落とし穴の先がモンスターということもしていませんが、B3Fの後半からの偶数ゾーンをどう突破するかがポイントです。


 というわけで、ポストカードゲームのルールとデザイナーズノートをお送りしました。頒布物の中で一番安いゲームですね。プレイ時間の最短記録は、別のゲームが持っていますが。


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